自動運転車という事業は今、厳しい検証にさらされている。それには、アリゾナ州テンピーにおけるUberの自動運転車が起こした死亡事故や、 TeslaのModel Xの同じく死亡事故がからんでいる。後者の事故は、Teslaの半自動システムAutopilotが関連している。今日(米国時間4/1)、カリフォルニア州自動車局は、自動運転車に関する新しい規則を採用した。
自動車局は本誌にくれた声明で次のように述べている: “カリフォルニア州自動車局は州法に基づき、公道上の自動運転車の安全な試験と展開のための規則を開発している。2018年4月2日に施行されるその規則により自動車局は、自動運転車の運転者を欠く試験と展開に関し許可を発行する権限を持つ。申請書が受理されると、それは綿密に精査される。自動車局は、その申請が、法と規則が定める安全運用要件のすべてを満たしている、と明らかになるまでは、いかなる許可も認めない”。
自動運転車の試験に、新たに三つの区分が設けられた: 1)運転者を伴う試験、2)運転者を欠く試験、3)実車展開(実配備)。規則の新しい成分の多くは、運転者を欠く試験と展開に関連している。
たとえば、運転者を欠く試験を行うためには、事前にその車両を、制御された条件下で事前に試験しなければならない。またそれらの車両は、SAE Level 4または5の定義を満たしていなければならない。展開にあたっては、企業はその車両が道路の状況をに検出し反応できることを確証しなければならない。また、サイバー攻撃等を検出できるための、ベストプラクティスを守った走行をしなければならない。
中でも多くの人びとにとって関心があるのは、安全ドライバーのいない自動運転車の運用と、自動運転車の実用展開だ。今日まで、展開の許可を申請した企業はなく、また完全な自動運転車の試験は一社しか申請していないそうだ。申請は、10日間かけて検査される。
自動車局は曰く: “申請の完備が認められたら次は、その徹底的な検証が行われる。申請書が完全でも、その検証にはタイムラインを設けていない。何日かかるか、事前には分からない”。
自動車局は、運転者のいない試験を申請している企業の名前を明かさないが、それがUberでないことは確実だ。先週Uberは、3月31日で期限切れとなったカリフォルニア州での自動運転車の試験を、再申請しないと決めた。