AIを活用して生徒の外国語学習を支援する日本でも人気のMagniLearnが約3.2億円調達

言語を学ぶのは簡単ではない。だから生徒を助けようとするスタートアップがたくさんあるのも当然だろう。個人で学習し学校のシステムとは関係のないスタートアップもあれば、学校への導入に挑戦するスタートアップもある。最近この市場に参入したのがイスラエルを拠点とするMagniLearnだ。同社はAIを活用し、生徒の学習状況に応じて1人ひとりに合うレッスンを提供する。

同社は米国時間10月19日、シードラウンドで280万ドル(約3億2000万円)を調達したと発表した。このラウンドをリードしたのはクラウドファンディングプラットフォーム「OurCrowd」のインキュベーターであるLabs/02とインドのReliance Industriesで、イスラエルのInnovation Authorityや多くの個人投資家も参加した。

MagniLearnの共同創業者でCEOのLana Tockus(ラナ・トックス)氏は「精密にパーソナライズするので、2人の生徒のレッスンが同じになることはまったくなく、生徒は可能性を存分に伸ばすことができます。当社のAIアルゴリズムがリアルタイムで動的に練習問題を作成するので、レッスンは生徒の進捗状況に応じて進化します。練習問題は生徒1人ひとりが挑戦するのにまさにぴったりのレベルで、時間を最も有効に使えます。アルゴリズムが学習者の回答を理解し、正確なフィードバックを学習者の母語で提供します」と説明する。

画像クレジット:MagniLearn

現在は日本、韓国、イスラエルでこのサービスが利用されているが、トックス氏は今回調達した資金でアジアパシフィック地域で拡大していく計画だと述べた。現時点ではMagniLearnのプロダクトは英語教育に特化している。

コロナ禍で学校のシステムはたいへんなストレスを受けたと同社はいう。しかしトックス氏は、MagniLearnが外国語教員を置き換えようとしているわけではないと述べている。「我々は1人ひとりに合わせたデータドリブンのインサイトを通じて教員と生徒が学習効率を最大化できるようにしたいと考えています。グローバルなエコノミーに参加し、収入を倍増させ、自分と家族により良い未来を約束するために英語を必要とする世界中の生徒に対して、チャンスの扉を開くことになるでしょう」(トックス氏)。

画像クレジット:Catherine Falls Commercial / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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