Amazon、re:inventカンファレンスでグラフDB、Neptune発表

Amazonは開催中のAWS Re:INVENTカンファレンスで次々の新しいサービスを発表している。さきほど紹介された新しいデータベース、Amazon Neptuneは特にグラフ関係の処理を目的としたサービスだ。もしサービスにソーシャルネットワーク的要素を組み込もうとしているならこのデータベースは役に立つかもしれない。

伝統的なリレーショナルDBの問題点は、もともと複雑なソーシャルグラフを扱うようにデザインされていないことだ。RDBでは友達関係やフォロー関係のリストを扱うのが難しい。たとえばソーシャルグラフから共通の友達を抽出しようとすると、そのたびにきわめて複雑なクエリーを発行する必要があった。

これまでのやり方でこの問題を解決するにはコンピューティング能力をアップするしかなかったが、Amazon Neptuneはソーシャルグラフ処理に特化したデータベースの提供で応えようとするものだ。
Neptuneは数十億に上るソーシャル関係を処理するために最適化されており、一つのクエリーを処理するのに1000分の1秒単位の時間しかかからない。Neptuneは問題発生時の高速切替、過去の一定の時点へのリカバリー、異なるアベイラビリティー・ゾーンへのバックアップを作成などをサポートする。現在使用されていないデータの暗号化も可能だ。

Amazonでは既存のテクノロジーとNeptuneの互換性に配慮している。Neptune DBサービスはグラフモデルとしてProperty GraphとW3CのRDF(Resource Description Framework)、これに準拠したクエリー言語のApache TinkerPop GremlinとSPARQLをサポートする。

グラフデータベースがソーシャルネットワークやデートアプリで有用なのはもちろんだが、商品などを推薦するレコメンデーションエンジン、ロジスティクス、DNAのシークェンシングなどそれ以外にも多数の応用場面があるはずだ。この数か月、有力企業がNeptune採用に踏み切るか動向に注意する必要がある。さらに詳しい情報はこちら

〔日本版〕AWS は現在限定プレビュー中。上のリンク先から試用の申し込みができる。

Featured Image: Hoxton/Tom Merton/Getty Images


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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+