Amazonはもはやメーカーのライバル―各種プライベート・ブランドがオンラインでシェアを獲得

Amazon, the US e-commerce and cloud computing giant is said to hire 1,000 people in Poland. The company already hires almost 5,000 people in Poland and has service centers in Gdansk, Wroclaw and Poznan ON 14 April 2016. (Photo by Jaap Arriens/NurPhoto via Getty Images)

今日(米国時間11/3)発表されたレポートによれば、Amazonのプライベート・ブランド製品は投資に見合う成功を収めつつある。十数種類の製品分野でAmazonのプライベート・ブランドは専門メーカーと競争する存在になっている。これにはコンピューター・アクセサリー、家庭用品、ペット用品、食品などが含まれる。あるカテゴリーではAmazonはオンライン通販のトップ・ブランドだという。

このレポートは市場分析のプラットフォーム、1010dataが発表したものだ。同社のMarket Insightsチームは  2015年9月から 2016年8月までの1年間のセールスのトレンドを分析した。特に着目したのは3つの重要なカテゴリー、すなわち乾電池、スピーカー、赤ちゃんのおしり拭きだ。

なかでも興味深いのはAmazon Echoに関するデータだろう。この音声コマンド認識スピーカーの販売に関してAmazoはほとんどデータを発表してこなかった。1010dataのレポートによれば、ということが示された。Amazon Echoブランドはトップ10ブランド中販売額ベースで45%の市場シェアを持っている。またEchoは音声認識スピーカーのオンライン通販でシェアがトップだった。販売額は対前年比で67%の伸びを示していた。

1010dataのレポートによれば、これはAmazonが通販のデスティネーション・サイトとしても消費者の選択のトップである強みを生かした結果だろうという。Amazonは10億ドルと推定されるスピーカーのオンライン通販市場でも89%を占めていた。

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Amazonはまた別の製品分野でも大きな存在感を示している。たとえばAmazonベーシック・ブランドは乾電池のオンライン販売の3分の1前後を占め、対前年比では93%の成長を示している。この乾電池のオンライン販売(1億1300万ドルの市場)もそのほとんど、94%がAmazon.comを経由している。

1010dataが注目した3番目の製品分野はベビー・ワイプ、つまり赤ちゃんのおしり拭きだ。もちろんAmazonは以前からベビー用品分野に力を入れている。プライム会員向けのAmazonファミリー(以前はもう少し範囲が狭いAmazon Momという名前)は赤ちゃん用おしめなどこの分野でお得な割引を提供している。Amazonはまた2010年の巨額のQuidsi買収でDiapers.com入手した。

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2014年にAmazonはプライム会員専用の家庭用品のプライベート・レーベル、Amazon Elementsをスタートさせた。このブランドはおしり拭きに力を入れており、おしめに関しては2015年に入ってすぐ、デザイン上の改良が必要にだったとして独自製品の販売を中止している。(独自ブランドの赤ちゃん用おしめはAmazonが近くスタートさせるMama Bearブランド.で復活するはず)。

Amazon Elementsの製品はプライム会員専用という制限があるにも関わらず、おしり拭きはトップ10ブランド中、オンライン販売額で16%の市場シェアを占めている。これはHuggies (33%)、Pampers (26%)に次ぐ3位という成績だ。

またAmazon Elementsのおしり拭きは対前年比で266%の成長を示しており、この分野の平均に比べてAmazonのプライベート・ブランドは3倍も購入されやすくなっているということだ。

こうした1010dataのデータは少数のカテゴリーについての調査結果だが、それでもAmazon.comがプライベート・ブランド販売において絶大なマーケティング力、販売力を持つことをうかがわせるに足りる。

またAmazonはプラビート・ブランドの将来に関してさらに野心的なプランを持っている。

Wall Street Journalは2016年5月の記事でAmazonのプリベート・ブランドの拡張計画を詳しく報じた。この記事では上記のMama Bearの他にHappy Belly、Wickedly
Prime、Presto!などのブランドのスタートがスタートする予定であることが紹介された。すでにスタートしているHappy Bellyはグルメ食品ブランドで、ナッツ類、紅茶、コーヒー、食用油などを扱っている。Wickedly Primeはスナック食品を扱うはずだ(Google検索するとiランディングページは発見できるがプロダクトはまだ何も掲載されていない)〔日本からリンクをたどるとAmazonの「そのページは存在しません」表示となる〕。

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一方、Mama Bearでは今日すでにオーガニック・ベビーフードがリストされていた(上の写真)。

Presto!シリーズについては、モバイル・アプリでAmazonの新しい洗剤がバナー広告になっている(下の写真)。

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家庭用品、日用品以外の分野でもAmazonはアパレル部門にも参入しつつある。今年に入ってAmazonは 次のようなファッション・アイテムのプライベート・ブランドをそっとスタートさせている―つまり、Franklin & Freeman、Franklin Tailored、James & Erin、Lark & Ro、North Eleven、Scout + Ro、Society New Yorkだ。

1010dataのマーケティング担当上級副社長、Jed Alpertはレポートを発表した際の声明で「Amazonは伝統的専業メーカーに対抗してプライベート・ブランドを販売するにあたってオンライン通販における強力な地位を活用している」と述べた。

「Amazonの成功の原因は分野ごとにそれぞれ異なっている。乾電池は品質にほぼ差がないコモディティ商品化しており、ユーザーにはブランド・ロイヤルティーがない。Amazonのセールスポイントは価格に絞られていた。逆にスピーカーではAmazonは画期的なイノベーションを実現し、市場の構造そのものを一新した。いずれにせよ、メーカーはもうAmazonを単にオンライン通販のチャンネルと考えることはできない。むしろライバルであるという認識を持つ必要がある」とAlpertは書いている。

〔日本版〕1010dataはCondé Nast出版の親会社Advance Publicationsのグループ企業。レポートはアメリカを中心としたAmazon.comのセールスについてのデータと思われるが記事中には明示されていない(商品には日本サイトから購入できるものもある)。

画像: Jaap Arriens/NurPhoto/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+