BMWは米国時間1月11日、CES 2021で「iDrive(アイドライブ)」システムの未来を我々に初めて垣間見せてくれた。iDriveは、2001年に登場した4代目「7シリーズ」で初めて採用されたBMWのインフォテインメントシステム。今回の発表では、その20年におよぶ歴史を振り返るなど、主として過去に焦点を当てているが、近々発売される「iX」の巨大なディスプレイで正式デビューする新システムについても、これまでよりもう少し詳しい情報と画像が明らかにされた。
ひと目でわかるのは、リフレッシュされてカラフルになったディスプレイのデザインだ。BMWが用意した資料を見ると、全体としては馴染みがあるレイアウトを踏襲しているため、現在BMWに乗っているドライバーは慣れるまでそれほど長い時間を要することはないだろう。
BMWは最近のアップデートで独自のパーソナル音声アシスタントとジェスチャーコントロールを導入しているものの、センターコンソールに備わるiDriveのノブがなくなるわけではない。とはいえ、デザインの変更もいくらか施されているようだ。しかし、明らかにBMWは、今すぐ物理的な操作装置をなくすつもりはない。
このアップデートの背後にある全体的な哲学は「モビリティ体験をより安全に、より快適に、より便利に、より多彩に」するために、コネクテッドカーの可能性をより活用できるシステムを提供することだと、BMWは述べている。
ここで論点となるのは、今やクルマは、無数のセンサーとコネクティビティのおかげで、ドライバーよりもはるかに多くの情報にアクセスできるようになったということだ。それが新しいiDriveのデザインに影響を与えているとBMWはいうが、まだ詳細を発表する段階には至っていないらしい。しかし、BMWが公開した資料を見る限りでは、全体的なレイアウトはどことなく見覚えがあるものなので、BMWの現行モデルに乗っている人であれば、すぐに使い方を習得できるだろう。
「次世代のBMW iDriveは、急速に増大しているBMWとドライバーの関係を新たなレベルに引き上げます」と、同社はこの日の発表で述べている。「この新しいシステムは、アナログ技術とデジタル技術の間を巧妙につなぐ架け橋となります。そしてこれは、車内で利用可能な機能の数とその複雑さがますます増加する中、新たなパラダイムシフトの到来を告げるものです」。
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(翻訳:TechCrunch Japan)