eブックの価格談合嫌疑でAppleは–控訴審で負ければ–4億ドルあまりの補償金を支払うことに

Appleは33の州と合意に達し、eブックの価格に関する独禁法違反の訴訟を、消費者に対して4億ドルを支払うことで解決することになった。弁護士や州に支払う訴訟費用を合わせると、支払い総額は4億5000万ドルになる。

しかし今Appleは控訴しているので、その結果によっては減額、またはまったく払わないこともありえる。昨年、国レベルの判事が、同社は独禁法に違反して、出版社との共謀によりeブックの価格を固定したと判決したが、Appleは、それは違法行為ではないと主張していた。

以下は、今日発表された同社の声明文だ:

Appleは共謀してeブックの価格を固定していないので、その申し立てに対して控訴により抗議を続ける。弊社は違法行為を行っておらず、事実の公正な評価がそのことを明らかにするものと信じている。iBooks Storeはこれまでずっと消費者と出版産業全体にとって良いものであり、著名な作家にも新人の小説家にも利益をもたらしている。控訴審の結果を待つまでの間、弊社は、控訴の結果を条件とする決着に合意した。控訴で弊社の嫌疑が晴れた場合には、和解金は支払われない。

昨年の判決ではAppleに対していくつかの制約が課せられた。そのひとつが、外部モニタを任命すること。同社は先月、この訴訟の民事的部分に決着をつけたが、その内容は公表されていない。

ニューヨーク州の司法長官Eric T. Schneidermanは今日の(4億ドルの)決着について、こんなプレスリリースを発表した: “これは大きな勝利であり、Appleが、不法に水増しされたeブックの価格を支払った消費者に数億ドルの補償金を払う可能性が確定した”。

[画像出典: Flickr/Lydia Fizz]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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