Facebook、アプリ広告専用フィードを開始、「アプリ発見」の収益化を目指す


良いアプリを探すことは、トラック休憩所のトイレで落とした針を探すようなものだ。AppleもGoogleも、その散らかり放題のアプリストアをふるいにかけることに関して、殆どユーザーを助けてくれない。Facebookも解決に乗り出したが、友達の近況と新しいモバイルゲームの情報を共存させることは難しい。そこでFacebookは、嫌う人にとっては悪夢のような体験を、アプリ発見ツールに変えようとしている。

今日私は、Facebookモバイルアプリのナビメニューの中に “FindApps” という新しい項目を発見した。タップした先はアプリのインストール広告とエンゲージメント広告だけからなる特別なフィードだった。Facebookに確認をとったところ、新機能の存在を認め、「われわれは常に、ユーザーが自分に合ったアプリを発見する手助けをすると同時に、広告主がそれらの人々に接触する機会を与える方法を探究しており、ユーザーが興味を持つと思われるアプリを紹介する新しい場所を摸索しているところだ」と説明した。

アプリ広告フィードのしくみ

アプリ広告フィード(と私は呼んでいる)はニュースフィードに少し似ているが、友達やFacebookフィードからの記事は入っていない。代わりに、アプリやゲーム広告を25種類表示し、いずれも派手なカバー写真、アプリアイコン、説明、評価、そしてインストールボタンを備えている。画面を更新して新しいセットに変えることもできる。

ナビメニューのブックマーク以外にも、ニュースフィードでアプリ広告を非表示にしようとすると、ドロップダウンメニューに “Find Apps” リンクが追加されている。

これらの広告は、広告主がリーチしたがっているターゲットに基づき、ニュースフィードスタイルのランキングアルゴリズムを組み合わせたものだとFacebookは言っている。つまり広告主は通常のニュースフィードに広告を出す時と同じ料金を払うのか?と尋ねたところ、Facebookは、クリック単価(CPC)、インストール単価(CPI)、あるいは最適化1000回表示単価(oCPM)、いずれについても通常と同じ価格だと答えた。

つまりユーザーは、自分の好みだけでなく同じような趣向の人たちの好みに基いた、パーソナライズドアプリ広告を見ることになる ― これはアプリストアでは得られない。もし、どこかの会社が金を払って自社アプリをあなたに見せようとするなら、おそらくそれは、あなたがアプリをダウンロードして、行く行くは広告主が広告コストを取り戻せるほど楽しむだろうと思っているからだ。

あなたもニュースフィードで、アプリ広告を見たり、アプリを使っている友達の話を見ることが時々あるだろう。しかし、次のFlappy BIrdやYik Yakで時間を潰ぶしたいと思っている人たちにとって、アプリ広告フィードは役立つかもしれない。そしてもしあなたがAdBlockの信奉者で、既にFacebookの広告を忌み嫌っているなら、アプリ広告フィードを見に行かなければよいだけだ。

自らアプリ経済に参入するFacebook

先日私が、Facebook、Google、およびTwitterのアプリインストール広告を巡る戦いに関する特集記事で詳しく書いたように、アプリストアでのアプリ探しは崩壊状態にある。そこには文字通り数百万種類のアプリがあり、その大部分がゴミかクローンだ。個人向けに誂えられたお薦めアプリを知る方法は殆どなく、ユーザーはメーカーのお薦めや、ランキングに頼るほかないが、それそれ業界のコネと使った宣伝費に影響されている。

問題の根幹は、2大モバイルOSメーカーのいずれもがアプリ発見を本気で考えていないことにある。Appleはハードウェアで、Googleは広告で利益を上げている。一方、iOSもAndroidもダウンロードやアプリ内購入から30%の税を取っているのでアプリからも既に利益を上げている

Facebookはそこまて幸運ではない。モバイルOSを持たないため、アプリ経済に自ら進んで参画する必要があった同社は、2012年後半にアプリインストール広告という方法を発見した。膨大なサイトおよびアプリの滞在時間を武器に、Facebookはニュースフィードのアプリ広告によって有料アプリの主要ゲートウェイになった。

しかし、人々に嫌われるまでの間に、ニュースフィードに出せる広告の数には限度がある。友達の動向を知りたいだけの時、広告は邪魔でしかない。しかし、Facebookが20億ドル近くをモバイル広告から稼ぎ、その大半がアプリ広告から来ているという事実は、アプリのムードにある人々にとってアプリ広告は説得力があり有用であることを示唆している。そして今、専用の場所が提供された。

これはFacebookがビデオ広告技術・パブリッシングツールのLiveRailを買収して、独自のモバイル広告ネットワークを開始したのと全く同じ構図だ。Facebookは、業界最高水準のターゲティングおよびROI測定手段を持っているが、ニュースフィードには広告を出す無限のスペースはない。

アプリ広告フィードであれ、他のビデオサイト、あるいはサードパーティーのモバイルアプリであり、自社が仕掛ける広告の露出場所を増やすことによって、Facebookは、ニュースフィードの体験を損うことなく、より多くの収益を上げることができる

これなら広告を我慢できる人も忌み嫌う人も、アプリ広告フィードから何らかの利益を享受できるはずだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


投稿者:

TechCrunch Japan

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