Formlabsが人工装具・歯列矯正器具向け大型光造形法3Dプリンタを発表

Formlabsは数年前の巨大なテックバブルを乗り越えた数少ないデスクトップ3Dプリンタ企業のひとつだ。マサチューセッツ州サムヴィルを拠点とする同社は、高度な産業用3Dプリント技術をコンシューマー向けに取り入れることで差別化してきた。また最近では、この技術によってさまざまな製造分野に進出し、競合をリードしている。

医療と歯科の2つは重要なターゲットだ。カスタマイズ可能ですぐに作れるという2つのメリットを生かせるプロダクトの最も良い例は、人工装具や歯列矯正器具だ。米国時間9月15日、FormlabsはForm 3LBを発表した。これは最近発表した1万ドル(約106万円)の大型ステレオリソグラフィ(光造形法)プリンタのForm 3Lを医療・歯科に特化したものだ。

Form 3BLは標準のForm 3プリンタのおよそ5倍の体積のものが作れるなど、スペックは3Lとほとんど同じだ。最大の違いは、生体適合性のある材料に最適化されている点だ。このシステムは医療・歯科関係者の院内や社内で、模型や歯科で必要なものをすぐに作ることを想定している。

Form 3LBの発表の同日に、プリントした大きいオブジェクトを処理するWash L + Cure Lも発表された。これは2021年中の出荷を予定している。さらに同日、Form 3Lの出荷と3BLの注文が開始された。3BLは来月から出荷される。

画像クレジット:Formlabs

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(翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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