Googleは、放浪するストリートビュー撮影車のカメラをアップグレードした ―― 屋根の上にへんてこな球体の仕掛けを載せて走り回っているあの車のことだ。Wiredによると、Googleストリートビューのカメラが8年ぶりに改善され、ユーザーの見る画像の解像度や色の再現性が高くなる。しかし、このアップグレードはGoogleが地図情報を改善する手段として、さらに重要な意味を持っている。
新しいストリートビュー装置は、全方向からHD画像を取り込み、画像認識システムにローデータを送り込む。これによって、店の窓などに書かれている掲示や番地などのデータを地図や店舗情報に利用できる。現在Googleはこの種の情報をクラウドソーシングしていて、提供者に謝礼を出しているが、ストリートビューカメラは疲れを知らず、何の見返りも求めない。
Googleは機械学習とAIへに多大な投資をしており、ストリートビューカメラから得た高解像度画像データの活用方法は山ほどある、と同社のエンジニアがWiredに話した。画像の質が上がれば、企業情報の精度も上がり、Googleの各種プラットフォームを利用している広告主にとっても良い結果につながる。すなわちGoogleの中核ビジネスも潤う。
道路の画像情報は他社にとっても魅力あるデータで、たとえば自動運転技術を開発する会社もそのひとつだ。実際Googleは、Alphabetの自動運転技術の子会社であるWaymoと共同研究をしていると言ったが、詳細は語らず、交換は双方向であると話した。
新しいストリートビューカーは、先月から路上撮影を始めており、今後徐々に世界各地へと広まっていくはずだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )