GoogleのProject Tango用スマートフォンのプロトタイプは、カメラを4つ搭載して自分のまわりの環境をぐるっと眺め、そして3Dの奥行き感知情報を記録し利用する。要するにそれは大量のカメラとセンサを、クァドコアのプロセッサと2GBのRAMを載せたかなりハイエンドなAndroidスマートフォンに詰め込んで、大量の環境データをパクつく、というしろものだ。iFixitが例によってこれを分解し、中身を見せてくれたが、この市販品ではないハードウェアには、たしかにおもしろい臓器がいくつかあるようだ。
USBポートは一つではなく三つある。mini USBとmicroUSBとUSB 3.0だ。そしてこのデブのおちびさんには3000mAhのバッテリーと5インチのディスプレイがある。しかし、いちばんの見ものはカメラだ。フロントカメラは視野角120度で、人間の目に近い。そして4メガピクセルのメインカメラには、3D奥行き感知用の赤外線センサがある。
魚眼レンズカメラは180度の視界を撮り、B&Wカメラは動きを追う。iFixitはこのデバイスの赤外線プロジェクターも動かしてみたが、自分のまわりの奥行きマップを構築する能力は、Kinectに似ている。
iFixitによると、これは消費者製品ではないにもかかわらず、消費者のための修理サービスがとてもしやすい構造になっている。同社がつけた修理適正の評価は9点から10点で、スマートフォンとしては最高の部類だ。結局それは、デベロッパやハードウェアマニアなどがいじりやすい設計にしている、ということだ。Araが実際に製品化されるまで一般消費者は、完全に閉じたシステムを一方的にあてがわれるしかないのだが。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))