今日(米国時間7/29)、GoogleはAdWordsでアプリのインストールを呼びかける検索広告キャンペーンを実施中のデベロッパーに対し、Google Play内での検索結果にもそのアプリの広告が表示されるプログラムを開始した。
これに伴ってコンバージョン・ベースの新しい広告料金計算法も導入された。これはユーザーがアプリの検索広告をクリックした後で実際にアプリをインストールし、起動した回数をモニタする。
この新しい広告方式は今年2月から実施されているパイロット・プログラムの拡張だ。Googleは2月に、AndroidアプリのデベロッパーがGoogle Playストア内に 直接に広告を掲載できるようにする実験を開始した。
Google Playストア内広告を申し込めるのは、当面Google.comですでに検索広告を購入しているデベロッパーに限られる。Playストア広告は、ユーザーが「ホテル・アプリ」、「クーポン・アプリ」など特定のキーワードで検索を行った場合、対応するアプリの広告が表示されるというものだ。
パイロット・プログラムの初期の参加者にはBooking.com、Nordeusなどが含まれている。参加者は新しい広告を利用した成績を発表していないが、Nordeusのマーケティング責任者、Tomislav Mihajlovićは「われわれは検索広告を利用しているが、これにGoogle Playが追加されたことで、高価値ユーザーへのアクセスが可能になりこれまでよりはるかに多数のアプリのダウンロードを実現している」と述べた。
Mihajlovićによれば、「高価値ユーザー」というのは、アプリ・ストア内でキーワードで検索を行うユーザーだという。つまりそのようなユーザーはすでに特定のアプリに関心を抱いているため、他のチャンネルからストアに来ているユーザーよりもアプリをインストールする確率が高い。
そもそもGoogleが今日の地位を築いた主たる要因がウェブ上での検索連動広告の成功だった。Googleはいよいよこれをモバイル分野にも拡張し始めた。
「今日から開始されたGoogle Play検索広告は、190ヵ国、10億台のAndroidデバイスに表示される」とGoogleは述べている。この広告を申し込めるのは現在AdWordsでアプリ・インストール検索広告キャンペーンを実施しているデベロッパーに限られる。
これに伴って新たに導入されたコンバージョン方式はAndroid first app opens と呼ばれ、ユーザーがPlayストア内検索広告をクリックし、インストールした後で最初にそのアプリを起動した回数を数える。
アプリの初回起動を数えるのはサードパーティーの広告ソリューションではすでに標準的な手法なので、GoogleはTune、AppsFlyer、Kochava、Adjust、Apsalarなどの主要なパートナーと協力してデータの信頼性を高めていくという。また広告主であるデベロッパーもAdWords以外のサードパーティーの広告最適化ツールを自由に選ぶことができる。
またGoogleはユニバーサル・アプリ・キャンペーンを準備中だ。これはデベロッパーがGoogle Play Store、ウェブ検索、YouTube、AdMobアプリ内広告ネットワーク、Google DisplayネットワークなどのGoogleのすべてのプロパティーに対して単一の申し込みで広告を掲載できる。Googleによればこのキャンペーンは数週間以内にスタートするという。
アプリ・ストアの規模が拡大するに連れて、ユーザーにとって必要なアプリをインストールする上で検索の重要性はますます増している。Google Playには現在150万以上のアプリが登録されている。つまりユーザーはトップチャートに望みのアプリが見つからない場合、検索に頼るしかない。
最大のライバルであるAppleはまだストア内検索広告を実施していない。Appleはユーザーを関連するアプリに誘導するためストア内検索機能を強化 しているが、デベロッパーがキーワードの入札によってストア内に直接広告を表示できるような検索広告の実施には至っていない。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)