売上数値だけで言えば、この四半期は、Appleにとってまったくのバラ色というわけではなかった。同社は今日(米国時間2/1)の決算で、iPhoneを7730万台売ったことを報告した。昨年同時期よりわずか100万台少なかった。もちろん2017年の7820万台という数字は同社の新記録だった。
しかしウォール街は、Appleが10周年記念のプレミアムモデルを投入したことから、さらに増えて8020万台になると予測していた。そんな失望をよそに、Appleは2018年Q1の売上を13%増やしたが、その要因は、iPhone 8や過去の機種よりも大幅な高価格に設定されたiPhone Xによるところが少なくない。iPhoneの平均価格は昨年同時期より40ドル程度上がった。
高級な価格設定にもかかわらず、iPhone Xの売れ行きは止まらない。最近ある業界アナリストは、業界予測には届かなかったがホリデーシーズンで一番売れたスマートフォンは高価なiPhone Xだったと書いた。今日Appleも、iPhone Xは発売以来最もよく売れたiPhoneであると発表した。
「Apple史上最大の四半期を終えたことを喜んでいる。顧客基盤の拡大に加え、iPhone製品群が過去最高の売上を記録した」、とTim Cookがプレスリリースで言った。「iPhone Xは予想を上回り11月以来毎週iPhoneのトップセラーを続けている」。
さらにCookは、同社製品全体のアクティブ・インストール台数が13億台に達したことを報告した。
それでもAppleはこの結果に落胆している可能性は高いが、全体でみればプラスだ。販売台数の減少は見た目にはよくないが、結局重要なのは売上だ。Appleは新しい販売モデルにシフトしているところであり、iPhone Xが全項目で大成功とは言えないにしても、人々は999ドル以上の高級スマートフォンを買う意志がある、ということを示した結果となった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )