NASAの火星探査車であるMars 2020は、地球から何億マイルも離れた過酷な環境の中で、自律的に活動しなければならない。現在はまだNASAのジェット推進研究所で開発中だが、どのマイルストーンも重要なものだ。そして今週、Mars 2020は完全に組み立てられ、自身の6輪のホイールで自重を支えながら接地した。
この接地テストは、原子力エンジンやホイールの移動能力、センサーアレイ、ナビゲーションシステムなど、探査車で進められている多くのテストのうちの1つだ。この6輪のロボット探査プラットフォームは、2020年7月に予定されている打ち上げの準備を進めており、火星探査機のCuriosityのミッションを引き継ぐために火星へとに送られる予定だ。
Curiosityは2011年に打ち上げられ、2012年8月に火星に着陸した。この探査機は2年間のミッション用に設計されていたが、2012年12月に無期限のミッション延長が決定された。そして着陸から7年たった今も、今年にはコンピューターを切り替えつつ稼働を続けている。
Mars 2020の探査車はCuriosityから多くのアップグレードが実施されているが、これは新しい探査車の開発チームによる、何年にも及ぶCuriosityの火星表面での経験の恩恵であることは想像に難くない。Mars 2020では環境に対する耐久性の向上などの改良が施されており、Curiosityを補完するさまざまな科学・研究装置も搭載される。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)