Qualcomm(クアルコム)は、創業4年目になるReliance Jio Platforms(リアイアンス・ジオ・プラットフォームズ)の最新の著名な投資家となった(未訳記事)。同社は多数の投資家から過去12週間で157億ドル(約1兆6800億円)以上を調達した。
Qualcomm Ventures(クアルコムベンチャーズ)は米国時間7月12日の夕方、インドの大手通信事業者であるReliance Jio Platformsに9700万ドル(約100億円)を出資し「完全希薄化ベース」で0.15%の持ち分を取得すると発表した。Qualcommは、Jio Platformsによる「インドユーザー向けの高度な5Gインフラストラクチャとサービスの展開」を支援すると述べた。
インドのBharti Airtel(バーティ・エアテル)およびVodafone Idea(ボーダフォンイデア)と競合しているReliance Jio Platformsは、通話およびデータプランの料金割引でインドの通信市場に新風を吹き込んだ。約4億人の加入者を集め、4年足らずで世界第2位のインターネット市場でトップのキャリアになった。
Reliance Jio Platformsはインドで最も価値の高い企業であるReliance Industries(リライアンス・インダストリーズ)の子会社だ。競合他社のARPU(ユーザーあたり平均収益)と同水準を維持しつつインドの通信事業者として優位性を確立し、名だたる投資家から注目を集めた。Facebook(フェイスブック)、Silver Lake(シルバーレイク)、General Atlantic(ジェネラルアトランティック)、Intel(インテル)などが、世界的なパンデミックの中でJio Platformsに投資した。Jio Platformsは、過去12週間で25.24%に相当する株式を発行した。
Reliance Industriesのデジタルユニットは、音楽、ライブTVチャンネル、映画、テレビ番組のストリーミングサービスなど多くのデジタルサービスを運営している。2020年7月初めにはそのラインナップに新しいサービスを追加した。ビデオ会議サービスだ。
Qualcommの最高経営責任者であるSteve Mollenkopf(スティーブ・モレンコフ)氏は、Reliance Jio Platformsが将来的に「インドの消費者に新しいサービスとエクスペリエンスをセットで提供する」と確信していると語った。
「5Gは比類のない速度と新たな利用方法により、今後数年間であらゆる業界を変革することが期待されている。Jio Platformsは広範なデジタルとテクノロジーの能力を通じてインドのデジタル革命をリードしてきた。当社はインドで長年の存在感を持つ投資家および支援者として、インドのデジタル経済にさらに革命を起こすJioのビジョンに貢献できることを楽しみにしている」とモレンコフ氏は声明で述べた。
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一部の投資家らはTechCrunchに対しこの数カ月間、Reliance Jio Platformsのオーナーであるインドで最も裕福な人物のMukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏がインドの与党に近いことも、多くの投資家がReliance Industriesのデジタルユニットに魅せられる重要な理由だと語った。
投資家らはJio Platformsの株式を購入すれば、彼らが現在インドで直面している規制上の負担が軽くなると考えている。彼らは政治的な関わりについて公に語ることを望まないため匿名を希望した。
Reliance Jio Platformsに投資した12社のうち1社の情報筋は同社の魅力について、グローバル企業にとって中国への依存や接点を減らす手段となることだと語った。
インドと米国はこの数カ月、中国企業への依存を制限するための措置を講じている。インド政府は2020年6月に、中国企業が開発したTikTokを含む59のアプリとサービスを禁止した。Reliance Jio Platformsは興味深いことに、これまで中国の投資家から資金を調達していない。
「Qualcommは数年にわたる重要なパートナーであり、堅牢で安全なワイヤレスおよびデジタルネットワークを構築することと、デジタルコネクティビティの利点をインドの全国民へ広げることにより、すべてを繋げるという共通のビジョンを持っている」とアンバニ氏は声明で述べた。
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