TelegramがフェイスビックとWhatsAppに障害が発生した日に7000万ユーザー増加を発表

米国時間10月4日に発生したFacebook(フェイスブック)の数時間に及ぶ障害は、会社、創業者、株主、そしてそのサービスに依存している多くの企業に打撃を与えたかもしれない。しかし、インスタントメッセージングのライバル企業にとっては、それは非常に良い1日となった。

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Telegram(テレグラム)の創業者兼CEOであるPavel Durov(パベル・デュロフ)氏は、10月5日に、同社のインスタントメッセージングアプリに7000万人という驚異的な数のユーザーが増えたことを発表し、そのサービスにとって「ユーザー登録数とアクティビティの記録的な増加」と表現した。

デュロフ氏は、自身のTelegramチャンネルに「Telegramは大多数のユーザーにとって完璧に機能し続けたので、我々のチームがこの前例のない成長にどのように対処したかを誇りに思います」と書いている。しかし、実際のところ、その日はそれほど完璧ではなかった。

「とはいえ、アメリカ大陸の数百万人のユーザーが一斉にTelegramに登録したため、一部のユーザーは通常よりも遅い速度を経験したかもしれません」とデュロフ氏は付け加えている。

最近10億ダウンロードを突破したTelegramは、2021年初めの時点で月間アクティブユーザー数が5億人に達している。

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また、TelegramとWhatsApp(ワッツアップ)の両方と競合するSignal(シグナル)も、新しいユーザーを増やした。同社は「数百万人の新規ユーザー」がアプリに参加したとツイートしている。

TelegramとSignalがライバル企業の犠牲の上にユーザーを増やしたのは、今回が初めてではない。WhatsAppが新しいプライバシーポリシーの内容を正確に説明するのに苦労していた2021年の初めにも、TelegramとSignalは数百万人のユーザーを獲得している。

Signalの持ち株会社の会長であるBrian Acton(ブライアン・アクトン)氏は、TechCrunchとのインタビューで、2021年初めのWhatsAppの失敗について「小さな出来事が最大の結果の引き金になった」と語っていた。

画像クレジット:Chris Ratcliffe/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Yuta Kaminishi)

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TechCrunch Japan

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