空飛ぶモビリティのスタートアップであるVolocopter(ヴォロコプター)は、オンデマンド輸送、食品配送、ペイメント企業のGrab(グラブ)と協力して、東南アジアの空飛ぶモビリティに関する調査を進める。この共同調査は、この地域のいくつかの都市でのエアタクシーサービスの展開の可能性を探るために両社が署名した覚書(MOU)の一部として実施される。
これは最終的に実際に試験飛行を実施し、エアタクシーサービス展開のためのルートを確立することにつながりうるパートナーシップの最初のステップであるが、どこまで提携が進められるかは調査の結果とその後の両社の意向によると思われる。
Volocopterはドイツのスタートアップ企業で、2011年から電気垂直離着陸機の開発/実証を行っており、すでにシンガポールで現地の航空当局と協力して機体の実証を行っている。また昨年10月には、市内で世界初とされる本格的なエアタクシー「VoloPort」を発表し、提携しているSkyportと協力して、これらの都市型エアタクシーステーションのスケーラブルな商業モデルを開発した。
GrabはVolocopterやその空飛ぶタクシーサービスを、同社がさまざまな交通手段を組み合わせるパズルの、潜在的なピースとして見ているようだ。「このパートナーシップにより、Volocopterは東南アジアの通勤者に適した都市型エアモビリティソリューションの開発が進められ、通勤者は予算、時間的制約、その他のニーズに基づいた、シームレスな方法で好みの移動方法を決定することができる」とGrab VenturesのCEOであるChris Yeo(クリス・ヨー)氏はプレスリリースで述べている。
Volocopterは昨年、シンガポールは商用サービスを開始し、オフィスを開設するのに最も競争力のある地域の1つになる可能性があると伝えた。同社は以前、ほかにもドバイやドイツなどで、商用サービス提供の可能性があると述べていた。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)