GoogleがSPDYモジュールmod_spdyをApache Foundationに寄贈

GoogleのSPDYプロトコルはHTTPの次のバージョンに標準規格として導入されるが、このプロトコルを実装したLinuxモジュールmod_spdy2年あまり前に、広く使われているオープンソースのWebサーバApacheの上で動き始めた。それによってSPDY(”SPeeDY”と発音する)の人気が一挙に広まり、今では多くのWebサーバやブラウザがサポートしている。SPDYの一般的な普及にめどがついたと判断したGoogleは今日、mod_spdyをApache Software Foundationに寄贈する、と発表した

これによってmod_spdyは、サードパーティのアドオンではなくApache本体の一部になる。Apache Foundationの協同ファウンダJim Jagielskiは今日の声明文の中で、次のように述べている: “目的はそれを完全にApache 2.4の一部にすること、そしてもちろん、2.6/3.0のコアパートにすることだ”。

GoogleのソフトウェアエンジニアMatthew Steeleは今日の発表声明の中で、これによりApacheのユーザにとってSPDYの可利用性がさらに広がり、また“昨年11月に草案として提出されたHTTP/2.0の進捗にも道を開く”、と述べている。

SPDYはHTTPの次のバージョンの機能の多くを支えているので、実質的に次期バージョンのHTTPのベースだ、といっても過言ではない。数か月後ぐらいからHTTP/2.0の話題が賑やかになってくると思われるが、HTTPの現行バージョンとの違いなどを詳しく知りたい人には、これが格好のドキュメントだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleのPageSpeedモジュールのNginx用バージョンがリリース

GoogleはつねにWebの高速化に真剣だ。2010年には協力者たちのグループを率いてApache Webサーバ用のモジュールPageSpeedをリリースした。そして今日(米国時間4/25)は、同じグループがこのモジュールのWebサーバNginx用をリリースした。NginxはApache同様、オープンソースのプロジェクトで、トラフィック量の膨大なNetflix、Hulu、Pinterest、Airbnb、WordPress.com、Zynga、Zappos、GitHubなどのサイトが使っている。

アルファテストでは、CDNプロバイダMaxCDNが、ページロードタイムの1.57秒減を報告している。バウンスレートは1%減だそうだ。大きな成果ではないように見えるが、一つのサイトで複数のビジターがいろんなことをしてるような場合には、けっこう大きな効果になる。たとえば、誰もかれもがネットしているStarbucksのようなところでHuluを利用すると、わずか2秒の違いでもページやビデオのロード時のいらいらが、かなり減ることに気づくだろう。

このモジュールはGitHubで入手できる。そのオープンソースの開発には、Google、Taobao、We-Amp、それにそのほかの個人デベロッパたちが参加している。

GoogleのMake the Web Faster Team(長いチーム名だ!)のエンジニアJeff Kaufmanがブログ記事で、PageSpeedについて説明している:

Nginxの中で動くngx_pagespeedモジュールは、Webページを書き換えることによって、Webページのユーザへの到達を速くする。具体的には、画像の圧縮、CSSやJavaScriptの最小化、キャッシュの長寿命化など、Webのパフォーマンス面のベストプラクティスの数々だ。mod_pagespeedの最適化フィルタのすべてを、Nginxのユーザも利用できる。

Googleはインターネットの高速化をGoogle自身というより、世界全体のためと考えており、そのためのテストをすでに合衆国の数都市で開始している。この努力には、ほかの企業も参加協力してよいのではないか。Google自身に関しては、Webの高速化はGoogleのCEO CEO Larry Pageのトッププライオリティであり、それはもちろんGoogleの今と将来の全製品に好結果をもたらす。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))