腹を空かした旅人が村にやってきて食べ物を分けてくれと頼んだが断られた。すると旅人は鍋に水を汲んで石を煮始めた。不思議に思った村人が何をしているのか尋ねると旅人は「石のスープを作っているが、ちょっとした薬味が足りない」と答えて鍋に人参のかけらを恵んでもらった。別の村人からは玉ねぎをもらい、他の村人からジャガイモをもらいなどしているうちに本当に美味しいスープができあがった。この「石のスープ」という昔話は 話題のメッセージ・アプリ、Yoの発展過程をたいへんうまく表現している。(Yoについてはこちらの「まとめ」記事を参照)
Yoはスタート当初あまりにシンプルだったのでわれわれはバカバカしく単純なアプリと評したほどだった。このアプリができることいえばYoという無内容な挨拶の1語を友達に送れる。相手はYoと返信してくるかもしれないし、しないかもしれない。Yoをしてきた友達のリストが新しい順に表示される。機能といえばそれだけで、後は何もなかった。
しかしもはやそうでなない。Yoは最近1000万ドルの評価額で調達に成功した150万ドルのシード資金を利用してメジャー・アップデート (v1.1.0) を行い、無数に誕生したYoクローンを引き離しにかかったようだ。このiOSアプリにはYoを送信する以外の機能が数多く盛り込まれている。
Yoリンク
YoにURLを添付できるようになった。送信者は自分が関心を抱いたウェブページへのリンクを送信できる。まずURLをクリップボードにコピーしてから送信相手の名前を長押しすれば添付される。
これはマーケッターの興味を引くだろう。大勢の相手にYoととともに広告ページへのリンクを送りつけられるわけだ。
ハッシュタグ
新バージョンはハッシュタグをサポートする。YoにはYoトレンドというページがあり、使われた回数の順にハッシュタグのリストを公開している。ここにブランド名が表示されれば大きな宣伝効果が期待できる。これもマーケッターを舌なめずりさせる機能だ。
Yoインデックス
今回リリースされたv1.1.0にはYoインデックスも追加された。あらたに数多く生まれつつあるYo関連のサービスを一覧にまとめたウェブページだ。
プロフィール編集
詳しいユーザープロフィールが編集できるようになった。(実名を含む)ユーザー名に加えて写真も掲載できる。これまではユーザー名しか表示されなかったために誰が誰なのか分からないという混乱が起きていた。これからはユーザー名を右にスワイプすると追加のユーザープロフィールが表示される。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)