Facebook、MessengerのAIアシスタント ‘M’ を改善

Facebook Messengerの中に住むAIアシスタントの 「M」は、今年4月に一般公開されユーザーの会話の文脈に基づいて助言を与えている。今日(米国時間6/27)、Mが少し賢くなり、少し社会性を身につけた。

おそらく最も目につくのは、ユーザーが “Saved” オプションを使って記事やビデオやFB投稿などのコンテンツを保存して、後で読んだり、メッセージスレッドでシェアするよう、AIアシスタントが事前に薦めるようになったことだろう。友達からしょっちゅう記事が送られてくる人は、どう思ったか後で聞かれたときうそをつかずに済ませるのに役立つかもしれない。

Mは、ユーザーが社会的な礼を欠くことがないよう教え込まれている点が興味深い。状況によっては大いに役立つだろう。助言の中には誕生日に関するものもあり、チャットしている相手を祝福するのを忘れないように教えてくれる。

Mは、音声またはビデオの会話を勧めるようになる。1対1あるいはグループで会話中に誰かが「かけてくれる?」と言うと、Mがポップアップを出すのでタップするだけでMessengerから通話できる。これで何が呼び出されるのか、他社の成功ブランドに乗って、ユーザーがFacetimeやSkypeをリクエストしたときにMがMessengerのビデオ通話を薦めるのか興味深い。

Mはまだ始まったばかりで、Facebookは会話をわずかに改善するちょっとした機能を提供するだけで、ユーザーの邪魔にならないようにしている。機能が追加されるにつれて、Mのガイドが不可欠なものになるのか、それとも、またひとつ設定時にオフにされる機能が増えるだけなのか、今後に注目したい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook MessengerのAIアシスタント、スペイン語に対応して言語の壁を乗り越える

英語しか使えないテクノロジーは世界の75%を無視している。この問題はFacebookのグローバルなユーザー基盤ではいっそう深刻だ。しかしながら、米国と中国の研究者による自然言語処理を中心とした人工知能の研究は、多くの言語を置き去りにしてきた。

しかし今日は、AIのアクセシビリティにとって記念すべき日だ。Facebook Messengerの人工知能アシスタント “M” は、スペイン語で提案できるようになった。メッセージの中にスペイン語を検出するとこの機能が働く。Mの提案機能は英語圏では2カ月前に公開されこか

システムは単語とメッセージの意図を理解し、Messengerの様々な機能を提案するポップアップを表示する。例えば、 “Te debo $20” とあればMは支払い機能を提案する。“Besos!” と書けば、かわいいスタンプが薦められ、“¿Dónde estás?” なら位置情報の共有機能が提示される。

Mの新機能は、米国で言語をスペイン語に設定している全ユーザーが利用できる。メキシコでも公開されつつある。

昨年Facebookは、Facebookページに多言語シェアボタンを追加し、一つの言語で投稿すると、各国の人たちに母国語で表示されるしくみを提供した。そして、毎月8億人を優に超えるユーザーが翻訳されたニュースフィードを読んでいる。FacebookはBingとの契約を終えてから、自社の翻訳技術を支えるAIの強化に集中している。

Messengerの次のステップはリアルタイム翻訳だろうか。そうなれば、異なる文化の人々ともつながり、協力し、共感をもつことができる。人は自分の理解できないものを恐れる。しかし、もしFacebookの翻訳技術によって、他国の人々がいかによく似ているかを知れば、全人類の寛容を促進することができるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

FacebookのAI/人力アシスタント「M」。利用のトップはレストランのお薦めと買い物支援

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Facebook MessengerのAI/人力ハイブリッドアシスタント “M” は、どのように役立つのだろうか。Facebookの早期テストデータによると、人々はレストラン予約、問題を解決してくれる地元企業の発見、あるいは何かを買うために使っているようだ。

FacebookはMの利用方法について、「今のところ、多くの人々がMを、ちょっとした雑用を頼んだり、困難から抜け出したり、忙しすぎる時の余力拡大のために使っている」と説明した。

パーソナルアシスタント機能は、極く限られたテストグループにのみ解放されているが、このデータによって、人々がMやMagic、Operator等のライバルに何を望んでいるかが明らかになった。しかし、こうしたアシスタントの提供元がユーザーに対して、サービスにできることの範囲を教育する必要性も浮き彫りになった。

8月にThe Informationの速報を受けて、Facebookは同社のMプロジェクトの詳細を正式発表した。Messengerに内蔵されたMは、ユーザーがテキストで送るほぼどんな要望でも受付ける ― オンラインの雑用からリアル世界のサービス予約や購入代行まで。現在、ユーザーからの要望はFacebook社員と人工知能の組み合わせによって処理されている。

将来への希望は、人間がAIにもっと複雑な作業をできるよう教え込むことだ。もしMが成功し財政的にも展開可能になれば、人々の生活に役立つだけでなく、数あるチャットアプリの中でFacebook Messengerへの忠誠度を高めることができる。しかし、もし規模拡大が高くつきすぎれば、Facebookはプロジェクトに大量の資金を注ぎ込むかもしれない。

Mは、人々に代わって購入やサービスの予約を行うことによるマージンで、それ自身利益を上げる可能性を持っている。しかし、Facebookにとってもっと大きな潜在価値は、ニュースフィード広告で豊かな収益を得られるエコシステムに、ユーザーを縛りつけることにある。いずれFacebookは、Mで広告主の商品に関するリクエストを送るよう薦める広告を売ることもできるだろう。


Facebookによると、現時点で最も多いタイプの要望はレストランのお薦めと予約だ。料理の種類、店までの距離、価格帯あるいはレストランのランク等をユーザーが伝えると、Mは要望に沿った店を見つけてテーブルを予約する。

地元検索のリクエストが2番目に多かった。ここではMが、ユーザーの要求に答える地元の店、場所、サービス等を見つけるのを助ける。ユーザーがどこで買えるか、予約を取れるか、何かを見られるかを問い合わせると、Mが道順を教えてくれる。

3番目に多かったリクエストの種類は、購入の支援だ。自分で店に出向いたり、オンライン支払いの手順に沿う代わりに、MがFacebookに登録されている情報を使い、ユーザーに代って支払いを済ませる。こうして、ユーザーには最小限の手間で、欲求を商品の配達へと変えることができる。

他に多かったのは、花や食料品の注文、旅行の計画、天気予報、予定のリマインドだった。

Facebookが発見したMの利用例

  • 直接会社に電話することなく、ケーブル会社と交渉してサービスをキャンセルしたり、払い戻しや割引を受ける。
  • レンタカーの通行料罰金について、Mがレンタカー会社と交渉し、延滞料金を回避して罰金を払う。
  • 鍵をなくした時、車の牽引とホテルを直前予約を代行する。
  • 旅行の支援。Mが言葉の通じない地元民と話して紛失物を取り戻す。
  • 結婚式のプラニング。メーキャップ、花、プログラム、マニシュア等の業者をアレンジする。
  • 休暇旅行に向け、フライト予約、予定表作成、行動の計画等を行う。
  • 新米の両親を助け、子育て支援サービスを探したり、様々な仕事を代行する。

これらは、SMSや普通のチャットアプリに出来ることではない。そして、それこそがFacebookにとって重要だ。メッセージングは、差別化が困難な分野である。

どのアプリも、テキストメッセージだけでなく、写真、音声、ヒデオチャット等永遠に増え続ける新機能に対応している。しかし、Facebookはその膨大な研究開発資源のおかげで、Messngerを不可欠な存在にする方法を見つけたのかもしれない。そしてそれはMという文字から始まる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook