Spotify Kidsアプリにコンテンツをブロックする保護者向け機能が登場

Spotifyは、Spotify Kidsアプリのペアレンタルコントロール機能を強化している。Spotify Kidsは、保護者がSpotify Premium Familyプランを契約している、3歳以上の子供を対象としたアプリだ。これまで保護者は「ちいさな こどもむけのおんがく」か「おおきな こどもむけのおんがく」のいずれかを選択できるだけだった。今後は、子供の再生履歴にアクセスし、子供のアカウントに対して特定のコンテンツをブロックできる。

この機能は、2020年3月に米国などでSpotify Kidsがデビューしたときに示唆されていた。その時点でSpotifyは、いくつかの市場でこのアプリをテストした保護者からアプリに含まれるコンテンツをもっとコントロールしたいという声があったと語った。同社は詳しい計画を明らかにしなかったが、子供がストリーミングできるコンテンツを保護者がもっと具体的に選択できる機能を新たに搭載するだろうと述べていた。

再生履歴を表示しコンテンツをブロックする機能は、暗証番号で保護された「保護者向け設定」の中にある。ここで保護者は、変更または表示したい子供のアカウントを選択する。

「これまで きいた きょく」のオプションには、子供が過去3カ月間にSpotify Kidsアプリでストリーミングした曲がすべて表示される。保護者は、曲の横にあるブロックのアイコンをタップして、問題のある曲をブロックすることができる。

ブロックされた曲は子供のアカウントから削除され、ストリーミングできなくなる。ただし保護者は後から、履歴かブロックされた曲のセクションから曲の横にある赤いアイコンをタップして、その曲のブロックを解除できる。

Spotifyによれば、この新機能はKidsアプリで予定している多くのアップデートの第一歩だという。現在Spotifyには、8000を超える子供向けの曲、ストーリー、オーディオブック、サウンドがあり、125以上のプレイリストが作られている。アプリは子供向けで、「大きな子供向け」の設定があるにもかかわらず、8〜14歳あたりでこのアプリから卒業したくなる子供が多い。アーティストや音楽の好みができてくるのに、Spotify Kidsで配信されるコンテンツは限られているからだ。しかも、キュレーションされたコンテンツであるため、例えばTikTokで爆発するような新たなヒットはSpotify Kidsでは現れにくいだろう。

Spotifyが小さな子供の保護者を対象としたペアレンタルコントロールにいち早く取り組んでいるのは理解できる。ただ、ホワイトリストを作成するオプションや事前に承認したプレイリストの取り込みといった新たな方向に進めば、大きな子供の保護者から歓迎されるだろう。

2020年5月13日現在、Spotify Kidsアプリは日本やドイツなどを含む14のマーケットで利用できる。

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(翻訳:Kaori Koyama)