グーグル、「一部の」ChromebookにPCゲームストアSteamのアルファ版提供を発表

グーグル、「一部の」ChromebookにPCゲームストアSteamのアルファ版提供を発表

Google

Googleは15日(米現地時間)に開催した「Google for Games Developer Summit」にて、「一部の」ChromebookにPCゲームプラットフォーム「Steam」のアルファ版を提供すると発表しました。2年以上前から「GoogleがChrome OSでのSteamサポートに取り組んでいる」とうわさされていましたが、ようやく正式に発表されました。

Googleは「Steamアルファ版が始動します、PCゲームストアの老舗(Steamのこと)が一部のChromebookで試用できます」と軽く触れているのみで、動画ではそれ以上の詳細には踏み込んでいません。

が、これに先立ちGoogleは「Borealis」(Chrome OS上でSteamをプレイ可能にするプロジェクト)のコード変更に際して、最初にサポート対象となるChromebookの製品リストに言及していました

このリストを見るかぎり最小システム要件があり、事実上は第11世代のIntel Core i5またはi7プロセッサと7GB以上のRAMが必須とされています。つまり、ハイエンド機種を除くほとんどのChromebookでSteamが動かない可能性が高いと思われます。

ほかGoogle公式には、Chromebookのコミュニティフォーラムに「Valve社と協力して」いることや、近日中に初期アルファ版を「一部Chromebook向けのDevチャンネルに公開」するとも表明しています。少しでも早く試したい方は、上記のリストにあったChromebookを購入した上で、Devチャンネルをチェックしてみるとよさそうです。

もともとChromebookの主なメリットは「価格が安いこと」にあり、ゲームを遊ぶために高価なハイエンドモデルを買うのは本末転倒のようにも思えます。当初は最小要件を厳しめにするのはやむを得ないとしても、軽いゲームであれば安価なモデルでも動くよう、徐々にハードルを下げていくことが望まれそうです。

(Source:Google for Games Developer Summit 2022 Keynote(YouTube)。Via 9to5GoogleEngadget日本版より転載)

携帯ゲームPC「Steam Deck」で自分が所有しているSteamゲームは遊べる?Valveが確認用ページを公開

携帯ゲームPC「Steam Deck」で自分が所有しているSteamゲームは遊べる?Valveが確認用ページを公開・日本語対応は計435本

PC Gamer Magazine via Getty Images

間もなく出荷が始まるSteam Deckですが、自分が所有しているゲームがSteam Deckでプレイできるのかは気になるところです。そこで、ValveがSteamライブラリ内にあるゲームがSteam Deckでプレイできるかを確認できるページを公開しました。

Steam Deckのゲームタイトル互換性としては、以前にValveが検証プログラムを発表していましたが、今回公開されたページはそれを自分のライブラリ内にあるゲームで確認できるようにしたもの。検証プログラム発表時に予告されていた内容です。

同ページにアクセスすると、自分のライブラリ内にあるゲームがSteam Deckでプレイできるのかを「確認済みのゲーム」「プレイ可能なゲーム」「非対応のゲーム」として表示されます。

なお、表示されるのは現時点でテスト済みとなったゲームのみで、未テストのものは「未テストのゲーム」として分類されます。

確認済みのゲームは、文字通りSteam Deckでプレイ可能なことが確認されているもの。プレイ可能なゲームは、プレイはできるものの、操作や設定に追加の作業が必要な場合があるとされています。

非対応のゲームは、残念ながらSteam Deckではプレイできないもので、VRタイトルのほか、Fall Guysなどが挙げられています。

Steam DBの情報によると、原稿執筆時点で確認済みとなっているのは408タイトル(このうち日本語対応のものは250本)。プレイ可能は374タイトル(日本語対応は185本)で、未対応は377タイトルと集計されているとのことです。

Steam Deckの日本での発売はもう少し先になりそうですが、それまでに確認済みゲームが増えることを期待したいところです。

(Source:ValveEngadget日本版より転載)

Valveの携帯ゲームPC「Steam Deck」の分解動画をiFixitが公開、SSDやアナログスティックは交換しやすい設計

iFixitがValveの携帯ゲームPC「Steam Deck」の分解動画を公開、SSDやアナログスティックは交換しやすい設計

iFixit

「ハイテク製品が発売されたら直ちに分解」でおなじみの修理業者iFixitは、Valve社の携帯ゲームPC「Steam Deck」を分解する動画を公開しました。Valve社はSteam Deckを自ら修理しようとするユーザーに数々の問題が起こる可能性があると警告していましたが、iFixitはそれほどの注意は必要ないとの結果を示しています。

今回のレポートが興味深いのは、iFixitはSteam Deckの交換部品の正規代理店の1つとなると発表している事情もあります。つまり本家のValveが「 Steam Deckの内側を見てみましょう!(=ユーザーが分解してはいけない)」の動画を出しているのに、正規の業者が「ユーザーが分解しても大丈夫」と受け取られかねない実演を公開しているわけです。

さてiFixitが製品版のSteam Deckを分解したところ、ほぼ全ての部品に分かりやすいラベルが貼られている上に、ケースを開けて中身を見ることにさほど苦労していません。設計は十分にモジュール化されており、必要以上に部品を交換したり分解せずに、色々な箇所を修理できると分析されています。

またSSDはネジ1本を外すだけで交換でき、ディスプレイの取り外しも吸盤(画面を引っ張り上げる)と熱(ヒートガンなど)以外は必要ありません。

またValve社はアナログスティックについてドリフト問題(ユーザーが触れていないのに、勝手にスティックがふらつき(drift)入力されること)対策を強く意識していると語っていましたが、iFixitによれば3本のネジを外すだけで両方のスティックを交換できるとのこと。万が一ドリフトが起きたとしても、本体を修理に出さなくともユーザー自らが交換部品を取り寄せて付け替えしやすいわけです。

しかしバッテリーはかなり交換しにくく、USB-CポートとmicroSDスロットは基板にはんだ付けされているため、慎重に扱った方がよさそうです。

iFixitは総合的に見て、Steam Deckは他社の最新ノートPCよりも修理しやすいと評価しています。自分で大容量のSSDに交換したい人、スティックの調子が悪くなればすぐに取り替えたい人にとっては、理想の携帯ゲーム機となるのかもしれません。

(Source:iFixit(YouTube)Engadget日本版より転載)

Valveの携帯PCゲーム機「Steam Deck」は2月25日に発売予定 

2カ月の延期を経て、Valveの携帯ゲームPC「Steam Deck」が2月25日に発売されることになった。Valveは米国時間1月26日に公開したブログ記事の中で、予約者の最初のバッチに対してローンチ日に注文を開始すると述べている。予約者は、注文メールを受け取ってから72時間以内に手続きを行うことでハンドヘルドPCを購入できる。この機会を利用しなかった場合、Valveはその予約権を次の予約者に譲る。第一陣の注文は、2月28日に出荷される予定。今後は週に一度のペースで、さらに多くのユーザーが購入できるようになるという。

Valveは「Steam Deck」を2021年末に発売することを計画していたが、部品不足のためその時期を延期した。「この件については申し訳なく思っています。世界的なサプライチェーンの問題を回避するために最善を尽くしてきましたが、コンポーネントが製造工場に届かず、当初の発売予定日に間に合いませんでした」とValveは延期についての発表で説明していた。

Steam Deckの価格は399ドル(約4万5760円)からとなっている。この最安値モデルでは、64GBのeMMC内部ストレージとキャリングケースがセットになっている。また、256GBと512GBのNVMe SSD内部ストレージを搭載したモデルも用意されている。中間モデルと最上位モデルはそれぞれ、529ドル(約6万670円)と649ドル(約7万4430円)。最も高価なバージョンには、プレミアム防眩スクリーンも付いている。Steam Deckのカスタムチップセットには、2.4GHzのプロセッサと、8 RDNA 2 CUを搭載したGPUが採用されている。また、16GBのLPDDR5 RAMを搭載している。これらの要素により、最新のゲームを「非常に効率的な」電力消費で実行できるハンドヘルドPCが誕生したとValveは主張している。Engadgetでは、2月25日にSteam Deckのレビューをお届けする予定だ。

訳註:Steam Deckは当初、米国、カナダ、欧州、英国で出荷が開始される。その後、日本など他の地域でも順次発売予定とのこと。

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Igor Bonifacic(イゴール・ボニファシッチ)氏は、Engadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:Steam

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(文:Igor Bonifacic、翻訳:Aya Nakazato)

Valveの携帯ゲームPC「Steam Deck」でEpic GamesのアンチチートEAC必須のゲームが動作しやすく

Valveの携帯ゲームPC「Steam Deck」でEpic GamesのアンチチートEAC必須のゲームが動作しやすく

Valve

Valveは携帯ゲームPC「Steam Deck」につき、Epic Gamesのアンチチートソフト「Easy Anti-Cheat」(EAC)必須のゲームが動作しやすくなったことを発表しました。既存のEACゲームに対するSteam Deckサポートを、新サービスとの統合や、SDKバージョン、ゲームバイナリのアップデートなしで、簡単に追加できるようになったとのことです。

EACとはオンラインゲームプレイ中の不正行為、いわゆるチートを検出して取り締まるためのソフトウェアの一種です。Epicの『フォートナイト』のほか『Apex Legends』や『Dead by Daylight』、『Gears 5』などのマルチプレイゲームに採用されており、EACをインストールせずにこれらゲームを開始することはできません。

つまりEACを採用したゲームにSteam Deckサポートを「簡単に追加」できるようになったのは、それだけ遊べるゲームライブラリの幅が広がったことを意味するわけです。

Valveはこれに先立ち、同じく不正防止プログラム「BattleEye」をProton(WindowsゲームをLinux上で実行できるようにする互換レイヤー)に統合し、開発者がBattleEyeに連絡するだけで有効化できるようにしています

さらに今回の発表も加わったことで、Valveは「これは二大アンチチートサービスが、ProtonとSteam Deckで簡単にサポートされることを意味します」と述べています。EACにしろBattleEyeにせよ、個別のゲームについては早い時期から対応を発表しているものもありましたが、それ以外のゲームがSteam Deck対応しやすくなったといえます。

もともとSteam Deckの出荷は2021年末に予定していたものの「部品が工場に届かない」ために2022年2月に延期されましたが、いち早く入手できた人たちは多くのお気に入りゲームをすぐに楽しめることになりそうです。

とはいえ、当初の販売は米国・英国・カナダや一部の欧州向けのみで、日本を含むそのほかの地域では2月に初回出荷して以降になる見込みです。

ようやく2大アンチチートソフトがSteam Deck上でサポートしやすくなったとはいえ、それと個別のゲームタイトルが動くかどうかは別の問題です。これについてはValveが検証プログラムを開始しており、各ゲームに対して「Verified(検証済み)」「Playable(プレイ可能)」「Unsupported(サポート外)」「Unknown(不明)」の4つのステータスが確認できます。

ちなみに、先日発売されたばかりのPC版『ゴッド・オブ・ウォー』を、ソニー・インタラクティブエンタテインメント インディーズ イニシアチブ代表の吉田修平氏が「Steam Deck」上で動作している写真を公開して「Yeeessss!!!」と感動を露わにしています。

吉田氏が公開したのは静止画であり、実際のフレームレートやプレイの快適さなどは不明ですが、日本でもSteam Deckが発売される日を楽しみにしたいところです。

(Source:ValveEngadget日本版より転載)

Valveが携帯ゲームPC「Steam Deck」でどのタイトルで遊べるかを確認できる検証プログラムを発表

Valveが携帯ゲームPC「Steam Deck」でどのタイトルで遊べるかを確認できる検証プログラムを発表

Valve

Valveは、ゲーム用ハードウェア「Steam Deck」の出荷を米国、欧州などで12月から開始しますが、それに先立ち、Steam内のゲームがSteam Deckで遊べるかを確認できる検証プログラムを開始しました。各ゲームに対し、「Verified(検証済み)」「Playable(プレイ可能)」「Unsupported(サポート外)」「Unknown(不明)」の4つのステータスを表示します。

Verifiedは、Steam Deckで問題なくプレイできるタイトルで、これを得るには、コントローラーを完全にサポートし、必要に応じてオンスクリーンキーボードを表示します。Steam Deckのデフォルト解像度(1280×800または1280×720)をサポートし、テキストが読みやすいこと。互換性の警告が表示されず、ランチャーがある場合には、コントローラーでナビゲートできること。最後に、Proton(WindowsアプリをLinux上で動作させる互換レイヤー。Steam DeckはLinuxベースのSteamOSを搭載しています)を介して実行する場合には、アンチチート機能を含め、すべてのミドルウェアがProtonでサポートされる必要があります。

Valveが携帯ゲームPC「Steam Deck」でどのタイトルで遊べるかを確認できる検証プログラムを発表

Valve

なお、Playableはプレイ可能なものの、コントローラーの構成などをユーザーが手動で設定する必要があったり、ランチャーをタッチスクリーンからナビゲートしなければいけないものなど。Unknownはまだ検証されていないものとなります。Unsupportedの例として、Half-Life:Alyxが挙げられていますが、その理由はVRが必要だからとなっており、VR専用タイトルは必然的にUnsupportedとなるようです。

ステータスはバッジの形で表示され、Steam Deck内のストアおよびライブラリの両方に表示されます。ゲームを購入したもののSteam Deckではプレイできずにがっかり……ということは防げそうです。

このほか、Steam Deckのリリース前に、ライブラリ内にある各ゲームの互換性を確認できるようにする方法にも取り組んでいるとのことです。

Valveが携帯ゲームPC「Steam Deck」でどのタイトルで遊べるかを確認できる検証プログラムを発表

Valve

(Source:ValveEngadget日本版より転載)

マイクロソフト幹部が携帯ゲームPC「Steam Deck」でXboxクラウドゲームが快適に遊べたと賞賛

マイクロソフト幹部が携帯ゲームPC「Steam Deck」でXboxクラウドゲームが快適に遊べたと賞賛

Valve

Xboxの責任者であるフィル・スペンサー氏が、Xboxクラウドゲーミング(xCloud)がValve社の携帯ゲーミングPC「Steam Deck」で快適に動作するとコメントしています。

先週末、スペンサー氏はTwitterでSteam Deckを賞賛し「今週はValve社でスコット、エリック、ゲイブ(いずれもValve社の幹部)とSteam Deckについて話していた」と語りました。さらに「今週ほとんどの時間Steam Deckを手にしてみた後では、これは本当に素晴らしいデバイスだと言えます。外出先でゲームを楽しむことができ、画面の大きさや操作性、すべてが素晴らしい。『Halo』や『Age』(おそらく『Age of Empires』)をプレイしても気持ちがいいし、xCloudもうまく機能している。おめでとう、SD(Steam Deck)チーム」と付け加えています。

記事執筆時点では、xCloudがSteam Deck上でWebブラウザまたはネイティブアプリのどちらで動いているかの確かな手がかりはありません。が、スペンサー氏は少なくとも、このサービスがSteam Deckで遊べることを予告したとは言えそうです。

Xboxクラウドゲーミングは、マイクロソフトのデータセンターにあるサーバ上でゲームを動かし、結果を映像としてストリーミングすることで、ゲーミングPCやゲーム専用機がなくとも、スマートフォンやタブレットなど「ネット動画が見られる」程度の端末で同じゲームが遊べるしくみ。現在は定額遊び放題サービスXbox Game Pass Ultimateの加入者向け特典として提供されており、すでに(対象地域では)AndroidやiPhone/iPad上で利用できるほか、旧世代のXbox Oneでも「多くの」Xbox Series X向けタイトルをプレイ可能にする方針が発表されています

Steam Deckは今年12月から米国や欧州を含む地域で、日本などその他の地域では2022年から順次発売予定。基本的にはArch LinuxベースのSteamOS 3.0で動きますが、Windows 11も問題なく動くよう作業中との公式声明がありました

ほか関連ニュースとして、スペンサー氏は「Xbox Game Passが他のゲーム機(主にNintendo Switch)にも登場すると思うか」という質問を受けました。それに対してスペンサー氏は、Xboxは「そのような議論に対して完全にオープン」だが、他の閉鎖的なプラットフォームが「Game Passのようなもの」を今すぐには求めていないことを理解していると回答しています。

これまでにも、Nintendo SwitchでXbox Game Passが遊べるようになるとの噂話はありました。とうてい信じがたい話ではありますが、初代Xbox関係者が任天堂に買収を持ちかけたという都市伝説が真実だったこともあり、こちらも本当に京都まで行って交渉している可能性もゼロではないのかもしれません。

(Source:Phil Spencer(Twitter)。Via NMEGamesradarEngadget日本版より転載)

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Valve

Valve社が発売予定の携帯ゲームPC「Steam Deck」はWindows 10がインストール可能だと判明していますが、次期Windows 11も問題なくインストールできるよう作業中との公式見解が発表されました。

現世代のWindows 10が最新の携帯ゲームPCで動くことには不思議はありませんが、次期Windows 11についてはTPM 2.0必須とされています。実際にマイクロソフトが最初に提供したPC正常性チェックアプリでは多くのPCが互換性がないと表示され、サードパーティ製のTPM 2.0対応ボード購入に走るユーザーも相次ぎました。

その後に配布されたプレビュー版では要件が緩和されていますが、あくまで「幅広くテストする」に留まる可能性もあり、製品版で同じ仕様が引き継がれるかどうかは記事執筆時点では不明です。

この点につきValve社のSteam DeckデザイナーであるGreg Coomer氏は、海外テックメディアPCGamerに「いまTPMに注目が集まっています」「これまではWindows 10に集中していたため、そこまでは手が回らなかったのです。私たちが期待しているのは、それに応えられることです」と語っています。

これは心臓部分となるAPUを開発したAMDとも協議してきたことであり、Coomer氏いわく「BIOS(UEFI)レベルでの対応を確認するために、AMDとの話し合いも行っています」とのこと。そのため「Windows 11で何か問題が発生したということは、今のところ一切ありません」と語られています。

標準のSteamOS 3.0をWindows 11に置き換えたいと考えている人にとっては、Coomer氏の発言は朗報と言えます。8月時点ではSteamで販売されているゲームの内、LinuxおよびSteamOSが正式サポートされているのは全体の15%に過ぎず、最もプレイされている10本のゲームのうち半分が動かないことも明らかにされています

Valve社はProton(Linux上でWindowsアプリを動かすしくみ)を改善することで「Steam Deckを出荷するまでに、すべてのゲームが動作するようにする」という目標をめざすと述べていました。

それが達成できれば出荷状態のSteam Deckで、何の手間もかけずに豊富なゲームライブラリが楽しめるはず。ですが、もし実現しなくとも、Windows 11をインストールして「携帯Xbox」として活用できる可能性が高まったとは言えそうです。

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Valve。別売の公式ドックを利用することで、外部ディスプレイ、有線ネットワーク、USB周辺機器、電源に接続可能となる。公式ドックの詳細は近日公開予定

(Source:PCGmaerEngadget日本版より転載)

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Valve

先日Valveが「Steamが動くハンドヘルドゲーミングPC」ことSteam Deckを正式発表しましたが、Arch LinuxをベースとしたSteam OSゲーム専用機という他は未知の部分が多く残されていました。

その続報として、Windowsをインストールできることや「どれだけSteamで販売中のゲームが動くのか」といった続報が伝えられています。

まずWindowsやサードパーティ製コンテンツについては、Valveの開発者向け公式FAQにて「Steam DeckはPCなので、プレイヤーは他社のOSを含めて何でもインストールできます」と述べられています。

この件になぜ注目が集まっていたかといえば、Steam OSつまりLinux上でSteam用ゲームがすべて動くわけではないからです。Steamで販売されているゲームのうち、LinuxおよびSteam OSが正式にサポートされているのは全体の15%に過ぎません。

そうした事態を緩和しているのが、数年にわたるValveの「Linux上で多くのWindows用ゲームを遊べるようにする」ことへの取組みです。それでもProtonDB(Linux上でWindowsアプリを動かす「Proton」の対応状況をまとめたサイト)によると、Steamで最もプレイされているトップ10のうち半分が動かないとのこと。

この原因はProtonとチート対策ソフトを搭載したタイトルとの相性の悪さとされており、Valve社はEACやBattllEye(どちらもチート対策ソフトウェア)と協力していると述べています。つまり、これらを採用しているApex Legends, Destiny 2, PUBG, Fortnite, and Gears 5がまもなくSteam DeckとProton上で動くかもしれないーーテックメディアThe Vergeはそう指摘しています。

しかしWindowsそのものをインストールすれば、そうした問題は一挙に解消されるはず。The Vergeによれば、Steam Deckのハードウェアは「AMDのカスタムGPUを搭載し、8つのRDNA 2 CUを備え、最大1.6TFLOPSの性能を発揮する。これはXbox One S(1.4TFLOPS)よりもわずかに上で、PS4(1.8TFLOPS)をわずかに下回る性能だ。最新のRDNA 2アーキテクチャを採用しているため、TFLOPSだけで比較するのは難しいが、携帯型PCゲームに十分な性能を発揮することは間違いなそうだ」とのこと。そうした強力なデバイスにWindowsを積めば、ポータブルXboxに近くなるというわけです。

とはいえ、Windowsをインストールする場合は完全なドライバーのサポートがある保証もなく、ハンドヘルド機器用に最適化されていないUIも苦労するかもしれない。さらに(Windows 10 PCだからといって全ゲームが動くわけではないように)Steam DeckのWindowsでゲームがどれだけ上手く機能するかも明らかではないとも指摘されています。

ともあれ、これほど高性能のハンドヘルドPCが399ドル(約4万3800円)からの低価格で入手できることは、先行している他社の「Steamゲームが遊べる超小型ゲーミングPC」の相場感覚からすれば驚異にも思えます。実際、Valveの共同創設者であるゲイブ・ニューウェル氏は米IGNの取材に対して、「消費者に魅力を感じてもらえる価格帯にすることが非常に重要であること」は分かっていたので大変な努力をしており、価格設定は「二次的に痛みを伴うものだった」とも語っています。

記事執筆時点ではSteam OS上でのSteamゲーム互換性は十分とは言えませんが、今後しだいに改善されていくはず。日本上陸は欧米よりも遅れる見通しですが、その頃にはWindowsをインストールする必要がないほど大半のゲームが完全に遊べることを期待したいところです。

(Source:SteamworksProtonDB。Via The VergeEngadget日本版より転載)

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Valveが約4.4万円のポータブルゲーミングPC「Steam Deck」発表、欧米では2021年12月発売

ゲームハードウェアの分野に新たなチャレンジャーが現れた。ゲーム配信大手のValveは米国時間7月15日、PCゲームを外出先でもプレイ可能にする399ドル(約4万3800円)のポータブルゲーム機「Steam Deck」の発売を発表した。

この携帯ゲーム機は7インチ液晶ディスプレイを備え、4コア8スレッドのZen 2 CPU、AMD RDNA 2グラフィックス、16GBのRAMを搭載している。ストレージは64GBから512GBまであり、後者のスペックでは価格は649ドル(約7万1300円)になる。内蔵ストレージはmicroSDカードで拡張することが可能だ。

画像クレジット:Valve

当然のことながらこの製品は、Valveの人気プラットフォームであるSteam向けにカスタマイズされている(それは名前からも明らかだ)。ユーザーがSteamアカウントにログインするとライブラリやフレンドリストが表示され、すぐに使い始められるようになっている。また、専用のSteamボタンも付いている。

このシステムは以前から噂されていたが、ゲーミングが急速に進化している時代に世に出ることになった。基本的にValveは、(有機ELであろうとなかろうと)任天堂が自認するNintendo Switchのグラフィックの限界を凌駕しようとしている。一方で、Microsoft(マイクロソフト)のような企業によるクラウドベースのゲームが、レイテンシーやその他の技術的な限界に対処するために、まだ足場を固めていないというギャップを埋めることも期待している。またNvidia Shield Portableも存在するが、そちらのプロジェクトは最近あまりニュースを聞かない。

画像クレジット:Valve

1280×800のタッチスクリーンの両脇には、2つのトラックパッドとサムスティックが配置されている。また、内蔵ジャイロスコープは、動きを利用してゲーム体験をコントロールする。USB-Cポートが1つ搭載されており、充電や周辺機器、大画面への接続に利用できる。Valveの計算によると、40Whのバッテリーは7~8時間のゲームプレイを可能にするという。

画像クレジット:Valve

このシステムは現在一部地域で予約が始まっており、米国、カナダ、欧州連合、イギリスではホリデーシーズンに間に合うよう12月に出荷開始の予定だ(訳註:他の地域では2022年に出荷が始まると見られるが、まだ正式には発表されていない)。

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画像クレジット:Valve

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)