マイクロソフトのVisual Studio Onlineが5割値下げ、Visual Studio Codespacesに刷新

1年ほど前にMicrosoft(マイクロソフト)はVisual Studio Onlineをスタートさせた。これは定番のデスクトップ開発環境、Visual Studio Codeのオンライン版だ。簡単にいえば、ブラウザから利用できるフル機能のコードエディタだ。

今日、マイクロソフトはプロダクトをリニューアルしVisual Studio OnlineからVisual Studio Codespacesに名称も変更したことを発表した。利用料金も1時間あたり0.08ドルからと50%以上引き下げられた。デベロッパーはクラウド上のバーチャルマシンを使って比較的低料金でソフトウェアを開発することが可能になった。

米国時間4月30日の発表で同社のScott Hanselman(スコット・ハンセルマン)氏は「われわれは大半のデベロッパーがVisual Studio Onlineをブラウザで使える単なるエディタ以上のものと考えていることを知った。

「こうしたユーザーの認識とプロダクトの真価をマッチさせるために、我々はVisual Studio Onlineの名称をVisual Studio Codespacesに変更した(なるほどネーミングというのは難しい!) あなたはあなたの長期的なプロジェクトに取り組んで素晴らしい経験をしたいですか? 本格的なプロジェクトで素晴らしい体験をしたいなら、Codespaceをチェックしてもらいたい。アプリのプロトタイプの作成やコードレビューのプルリクエストなどのケースでもCodespaceなら素早くの簡単にプロジェクトを作ることができる。何をプログラミングするのであってもマイクロソフトのCodespacesは最も生産性の高い場所だ」とハンセルマン氏は述べた。

新料金は、5月19日、マイクロソフトの(バーチャル)Buildカンファレンスの開幕と同時に実施される。かなり思い切った料金引き下げだ。たとえば4コア、8GBメモリのバーチャルマシンの場合、1時間あたり現行の0.45ドル(日本では50.4円)から一挙に0.17ドルとなる(これにストレージのコストが加わるが、64GBのSDDでも1時間あたり0.0088ドルという少額だ)。

同氏は「大部分のデベロッパーは普段さほど大きなコンピューティングパワーを必要としない」と指摘し、Basicプランでは2コア、4GBメモリーのバーチャルマシンが1時間あたり0.08ドルで使えるようになると発表した。このプランは現在は1時間概算0.24ドル(日本では27円)で提供されており、5月19日に値下げが実行されるのだろう。引き下げ後の料金でスタートさせてもよかたった思うが、そうしなかった理由は不明だ(この点についてもマイクロソフトに質問してあるので回答があったらアップデートする)。

こうした発表は例年ならBuildデベロッパーカンファレンスを舞台にするところだが、今年はイベントを完全に取り止めた企業も多い。しかしマイクロソフトは5月中旬のバーチャル・カンファレンスの開催に向けて全力前進しているので、その具体的内容についてもうすぐ発表があるはずだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

マイクロソフトがVisual Studio Onlineプレビュー版を発表

米国時間5月6日、Build 2019カンファレンスをスタートさせたMicrosoft(マイクロソフト)はVisual StudioファミリーのコードエディターとしてVisual Studio Onlineのプライベートプレビュー版発表した

Visual Studio OnlineはVisual Studio Codeをベースとしている。これはMicrosoftの人気あるオープンソースのデスクトップ開発環境のクラウド版だ。つまりVisual Studio Onlineは現在提供されているVisual Studio Codeのワークスペースやエクステンションをすべて利用できることを意味する。今日一般に公開されたAI利用開発ツールのIntelliCodeもビルとインされている。

オンライン版はVisual Studioのコンパニオンであることが強調されている。 つまり開発環境としてデスクトップ版のVisual Studioを完全に置き換えるものではなく、手軽なエディターとして使われるものだ。またアプリをVisual Studio Live Shareで共有し、コメントや機能の追加の要望を募ったりすることも予想している。

Visual Studio Onlineという名前に記憶があるという読者もいるかもしれない。実はMicrosoftはこのブランド名をリサイクル利用している。DevOpsがバズワードだったのはそれほど昔でない。この時期、Visual Studio OnlineはMicrosoftのDevOps開発の総称だった。昨年MicrosoftはAzure DevOpsに名称を変更したので、Visual Studio Onlineは別のブランドの名称として使えるようになった。

Visual Studio Onlineという名前を見てMicrosoftの統合開発環境がそのままウェブに移行したサービスと考えた読者も多かったかと思うが、実際にはそれほど大掛かりなものではない。

MicrosoftがVisual Studio Onlineを一般公開するまで待ち切れないデベロッパーはCoderなどのスタートアップが提供するオンライン版のVisual Studio Code環境を利用することを考えてもいいだろう。

画像:Photovibes / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook