Facebook「今後10年でVR業界へ30億ドル投資する」

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Facebook CEOのMark Zuckerbergは、バーチャルリアリティは未来のコンピューティング・プラットフォームであり、同社はそのマーケットを手中に入れることができると考えている。ただ、このテクノロジーが大衆技術となるまでには、まだ5年から10年の歳月を要するとも認めている。

今日、記者たちはFacebookが抱くバーチャルリアリティへの野望のリアルな姿を耳にするめったにない機会に恵まれた。同社が2014年3月に買収したOculusにまつわる、20億ドル規模の訴訟についてFacebook側の言い分を証言した場でのことだ。

今回の騒動は、元ZeniMaxで現在はOculus CTOのJohn Carmackが、ZeniMaxに無断で同社のVR技術に関する情報を利用したとしてZeniMaxがOculusを提訴したことがきっかけ。

New York Timesが伝えたところによれば、Zackerbergは法廷で、Facebookは今後10年間でVR分野に30億ドルを投資し、何百万人ものユーザーを獲得するつもりだと語ったとされる。

Zuckerberg率いるFacebookは、これまでにもVR分野へ巨額の投資を行っている。Zuckerbergの証言によれば、FacebookがOculusを買収するとき、当時OculusのCEOだったBrendan Iribeは買収金額として40億ドルを提示したそうだ。結局、両社は20億ドルの買収金額で合意に達したが、その金額に加えて7億ドルのリテンションボーナスと、業績が一定まで達した場合には追加で3億ドルをOculusに支払うことも条件に加えられたという。

これらの数字は、バーチャルリアリティ業界をなんとか手中に収めようとするZuckerbergの強い意志を表している。彼が資金を投下するのはイノベーションのためだ。賠償金を支払うことは避けたいところだろう。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

ZeniMax、Oculusとパーマー・ラッキー氏を訴える

20億ドルで買収されることが、何人かの敵を作ると誰が思っただろうか。

数週間にわたる脅しの後、ZeniMax ― id、Bethesda Games、その他数社の親会社 ― がOculusとPalmer Luckeyを正式に訴えた。その主張? Oculusは企業秘密を盗んだ。

問題は、思い切り単純化すると、伝説的プログラマー、John Carmackはid(ZeniMaxが2008年に買収した)を去りOculusに移った。ZeniMaxによると、彼の在籍中会社はバーチャルリアリティーおよび関連テクノロジーの研究に「数千万ドル」を費した。この種の横すべりが起きた時、境界はぼやけている。そして、境界がぼやけている時に20億ドルの買収が起きると、人々は怒る。

数週間にこの訴訟が噂された時、Oculusはすかさず「ZeniMaxはOculusの知的財産にもテクノロジーにも貢献していない」と主張する声明を発表した。

一方TwitterでCarmackは、彼がZenimaxで行った作業は何も特許化されておらず、またOculusは彼がZeniMaxで書いた「コードを1行も使っていない」と明言した。

これは多分長びきそうだ。

Palmer LuckeyのJohn Carmackとの運命的出会いを含む、私の書いたOculusの歴史がここにある

アップデート:Oculusが訴訟に対して正式な声明を発表した

ZeniMaxが起こした訴訟には何ら道理がない。ZeniMaxはOculusのテクノロジーに一切貢献していない。Oculusは徹底的に戦う。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook