ディズニーは先日(米国時間8月4日)、新しいチャットアプリ「Disney Mix」をモバイルメッセージング市場に投入した。このアプリのターゲットは子供、14歳くらいまでのトゥイーン、ファミリーだ。WhatsApp、Facebook Messenger、Snapchatなど、他の人気メッセージングクライアントとは、あるレベルまでは競合するが、Disney Mixのゴールは子供による利用を考慮した、より安全な代替ツールの提供にある。つまりアプリの役目はチャット機能だけに限られず、ゲームプレイ、ミーム(おもしろネタ)の拡散、スタンプの共有などにあるとディズニーは述べている。
ディズニーはまた、子供向けオンラインコミュニティの構築においてはClub Penguin、MarvelKidsやその他のバーチャルワールドを含め、10年以上の経験があることにも言及している。
Disney Mixの製作にあたっては、Club Penguinを通しての学びをスタート地点として、そこからDisney Mixに固有の新たなツール、モデレーション機能、および教育的リソースを構築したという。
当然ながら、Disney Mixはターゲットとなるユーザー層に配慮して米国児童オンライン保護法(COPPA)を遵守している。これは子供向けサービスの運営時に企業が従うべき個人情報の収集・使用方法について規定する法律だ。
ユーザーがアプリにサインアップする際には コミュニティルールに同意するようになっている。このルールには「安全に注意する」「他のユーザーを思いやる」「投稿内容に配慮する」などの決まりごとが含まれ、知らない人に個人情報を教えないことの大切さや、共有にふさわしいコンテンツについて言及している。これによりいじめや不適切な言葉遣いを防止する狙いだ。
アプリにはモデレーション機能も備わっており、いずれかのルールを破ったユーザーは一時的または恒久的にDisney Mixを利用停止にするとディズニーは話している。
このような管理を担うモデレーションチームには、チャットスレッド上部にある「ホイッスル」アイコンをクリックすることでいつでも連絡できる。チャット中にクリックすると会話内容が報告されて、モデレーションチームが対処する。また、ユーザーは友達リストで名前の左側をスワイプするだけでリストから削除することもできるようになっている。
ディズニーでは13歳以下の子供がサインアップする際には、保護者と子供でアプリのルールについて一緒に話し合うよう推奨している。
アプリはApp Storeではレーティング「4+」になっているが、コンセプト的にはもう少し上から13歳くらいまでのプレティーンを惹きつけそうだ。
Disney Mixでは、友達同士でチャットして、ズートピアのフラッシュや、ファインディング・ドリーのハンク、ベビーシッター・アドベンチャーのジェニーなどのスタンプを送り合える。アプリのその他のコンテンツにはアナと雪の女王、モンスターズ・ユニバーシティ、トイ・ストーリー、ティーン・スパイ K.C.、ファミリー・ツリーなど、ディズニーのその他フランチャイズも使われているという。
このアプリを使ったチャットは友達や家族だけに留まらず、ディズニー・チャンネル、ディズニーXD、ディズニー・ムービーなどの「ディズニー・アカウント」も友達リストに追加できるようになっている。これらのアカウントからは定期的に新着の画像や動画、ニュースなどが送られてくる仕組みだ。
Disney Mixと他のメッセージングに特化したクライアントを比べた場合の最大の差別化要因は、インタラクティブで多様なアプリ一体型ゲームかも知れない。アプリにはSpikes、Elsa’s Winter Waltz、Cards of Doomなどのゲームが備わり、チャット画面から友達同士でプレイできるようになっている。
アプリの利用開始時には髪型や顔の特徴、アクセサリーなどを選択してカスタマイズしたアバターを設定する。これは任天堂のMiitomoとあまり違わない印象だが、Disney Mixのアバターは全身ではなく顔のみとなっている。
次回リリースでは画像と動画の共有など、さらなる機能をサポートするとディズニーは話すが、もちろん保護者による監督あっての機能提供であると念を押している。
Disney Mixは、iOSとAndroid用に無料でダウンロードが可能だ。
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(翻訳:Ayako Teranishi)