MaluubaがSiriのようなパーソナル・アシスタントを最初にローンチしたのは、4年前サンフランシスコで開催されたTechCrunch Disruptのイベントにおいてだった。それ以来、同社は1100万ドルの資金を調達し、そのテクノロジーを多数の携帯製造会社にライセンスした。それらの会社はそのテクノロジーを使って、自社の携帯にパーソナル・アシスタント機能を実装している。
Maluubaの製品部門のトップであるMo Musbahによると、同社は直近の2年間を、ディープラーニングを自然言語処理の局面で利用する方法の開発に投じてきた。それに関連して一例を挙げると、同社は最近モントリオールに研究開発の為のオフィスをオープンした。「そこにおける私たちのビジョンは、ディープラーニングでの世界最大の研究施設を作ることです」とMusbahが言った通り、同社が野心に欠けるということはなさそうだ。
同社が研究開発に注力する余力があるのは、同社のボイス・アシスタント関連のOEMビジネスが着実に収益をもたらしてくれるからだ。本日同社はこの研究開発の成果を始めてお披露目してくれた。
同社の研究チームは過去数年間に渡り、文章を与えれば、その文章について自然言語形式で尋ねることが出来るようなシステムを構築してきた。今あなたが読んでいるこの文章を例にとれば、「Maluubaの製品部門のトップは誰?」といった風に質問することができ、システムは正しい答えを返してくる。
実際のところ、この問題を解決するのは大変難しい。というのも、このシステムは多くのトレーニングの恩恵を受けることなく、うまく動く必要があるからだ。この種の機械学習こそが今日のパーソナル・アシスタントをずっと賢いものにする手助けになるものだと研究チームは信じているのです、とMaluubaの研究部門のトップであるAdam Trischlerは私に語った。「我々が気づいたことが2つあります。まず最初に、いま使われているパーソナル・アシスタントは根本的に機能してません。外から知識を持ってくることは出来ません」と、彼は言った。「次に、会話がほとんど出来ないという点が挙げられます。我々は会話をしたいし、それができるシステムこそより強力なシステムと考えています」
ここで彼が言っている問題とは、例えばSiriやグーグル・アシスタントなどにそれらのサービスの守備範囲外の質問をした場合、ユーザーはそのウェブサイトに飛ばされてそこで検索をすることになる。もしアシスタントが実際にそれらのまとまりのない文章を理解できれば、そのサービスの答えることができる質問の数はずっと多いものとなるだろう。リアルタイムにそれを実現できるのなら、なお良い。Maluubaのテクノロジーを使えばそれが実現でき、それは非常に大きな前進だ。とりわけ、システムが外部の情報に頼らずに、与えられた文章を解析することだけで質問に答えることができるとすれば尚更だ。
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(翻訳:Tsubouchi)