Amazonは今日(米国時間12/9)、同社のCloud Drive PhotosアプリのiOS版に、ビデオアップロード機能を追加し、iPadおよびiPad miniを正式サポートした。このアップデートは、Amazonが初めてCloud Drive Photosサービスにビデオを保存する機能をAndroid用に公開してから1年以上過ぎて登場した。Appleデバイスに対するこの遅い進捗は、AmazonがどれほどiOS顧客ベースに価値を見出しているかを示している(見出していないか、と言うべきか)。
今日の午後静かに公開されたアップデート版アプリは、Android版と同じく最大2GBまたは最長20分のビデオをアップロードする機能をサポートしている。これはパーソナルビデオには十分な長さで、YouTubeの標準設定(アカウント認証前)の15分よりも少し長い。
これもAndroidアプリと同じく、iOSバージョンでもCloud Photosのオートセーブ機能を有効にしているユーザーはビデオも自動アップロードされる。これは、新規、既存いずれのビデオも写真も、iPhoneまたはiPadをWi-Fi(設定すれば携帯通信でも)に接続すると自動的にAmazon Cloud Driveにアップロードされることを意味している。
機能をオンにするだけで、過去のメディアコレクションもさかのぼってアップロードしてくるれのは便利だ。他ではあまり見かけない。例えば、Flickrも今年10月に自動アップロードをサポートしたが、新規ファイルしか対象にならないため、持っている写真全部を送り込みたいユーザーにとっては面倒だ。
Amazonは他にもいくつか隠し玉を用意していた。「ラージアップロードモード」では、(ビデオ等の)巨大ファイルのアップロードを完了させるために、iOSデバイスのロックスクリーンを無効にできる。また「オートセーブ」オプションを有効にして、バックグラウンドでの継続させることもできる。
さらに設定画面では、Cloud Driveのストレージをどれだけ使ったかが、ファイル、写真、ビデオが色別でインジケーターに表示される。
しかし、Flickr、Google等のライバル写真共有アプリと比べると、このアプリは非常に簡素に感じる。写真やビデオをまともに整理する方法はなく、タグ付け、検索、内蔵ツールによる編集もできない。これは単にiPhoneやiPadをAmazonのオンラインストレージとつなぐためのインターフェースにすぎない。とはいえ5GBの無料ストレージが利用できるので、手持ちのコンテンツをクラウドにバックアップしてみる価値はあるだろう ― Goolge、Facebook、あるいはAppleのiCloudなど他のサービスでまだやっていない人は。
iOSおよびAndroidプラットフォームを横断してビデオがサポートされた今、Amazonはアプリの名前を再考する必要があるかもしれない。Cloud Drive <emPhotosはもはや正しいとは言えない。
アップデートされたiOSアプリはiTunesのここにある。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)