Qualcommにとってひどい始まり方をした週が、さらにひどくなった。Appleが週末に先駆けて、訴訟列車に新たな荷物を積み込んだ。その前には連邦取引委員会(FTC)が、このサンディエゴののモバイルチップメーカーに対して、約10億ドルの訴訟を起こした。
Appleの名前は、最近のFTCの文書にも登場する。その文書はQualcommを非難し、同社の反競争的な“ライセンスなければチップなし”(no license, no chips)ポリシーは特許の使用料をつり上げ、競合他社のプロセッサーを使っている電話機メーカーにより多くの支払いを強制している、としている。
今週の初めにFTCはこう言っている:
Qualcommは2011年から2016年にかけてAppleに対し、ベースバンドプロセッサーをQualcommの競合他社から入手できないようにしていた。Qualcommは、Appleのビジネスを勝ち取った競合他社は、それがどこであれ、自分より強くなると認識し、その独占的ポリシーを利用して、AppleがQualcommの競合他社と協働して競合製品の実効性を高めることを妨げた。
Apple自身の10億ドルの訴訟は、Qualcommの特許料の課金を非難して、QualcommはTouchIDやディスプレイやカメラなど“何の関係もないもの”に対しても特許料を請求し、ライセンスをより高価にすることによって、イノベーションを窒息させようとしている、と訴えている。
Appleは本誌TechCrunchに提供した声明でこう付言している:
Qualcommはその事業を古いレガシーのスタンダードの上に構築しているが、独占的な戦術と過剰なロイヤリティによってその支配性を増強している。セルラーの基本的な規格には10数社が貢献しており、Qualcommはその中の一社にすぎないにもかかわらず、弊社が合意している他社のセルラー関連特許をすべて合わせた額の少なくとも5倍をAppleに対し執拗に課金しようとしている。
Qualcommにはこれら以前にも、世界中からいろんな訴訟を起こされており、その中には韓国や中国からの巨額な罰金求刑もある。今本誌は、同社にコメントを求めている。