昨年公表されたGoogleの社内スタートアップインキュベーターArea 120は、これまでに、パーソナルスタイリストアプリTailor、音声メッセンジャーSupersonic、そして最近ではUptimeという名のYouTube動画を一緒に視聴するためのアプリなどの、数々のプロジェクトへと結実してきた。そして私たちは、サロン予約ツールであるAppointmentsというアプリが現在開発中であるという情報を得た。
Appointmentsはまだアプリストアやウェブではリリースされていないものの、そのプロジェクトページは現在salon.area120.comに置かれている。
このアプリは、Vagaro、StyleSeat、Square Appointments、Mindbodyといった、より堅牢なスケジューリングサービスとの競合を目指しているようだ。しかし、ライバルたちとは異なり、このアプリは単なるオンライン予約システムの提供にとどまらず、参加するビジネス(店舗)のための統合されたウェブサイトと、SMSクライアントによるテキストメッセージで予約リンクへと誘導するツールも含んでいる。
ウェブサイトと予約アプリケーションは、オンラインまたはモバイルデバイスを介して動作し、サイト上には1週間分の利用可能状況が表示される。一方、ビジネスウェブサイトには、その店舗で提供されるサービス、道案内や地図、フォトギャラリー、価格表、住所や電話番号などの連絡先情報などを掲載することができる。
このプロジェクトはまだ初期段階にあるため、技術的な詳細や、このプロジェクトを支えるチーム、そして – もしあればの話だが – 収益化のためのプランなどに関しての詳細は不明だ。まだ動作していないアプリのダウンロードリンクを見ると、無償で提供されることが仄めかされている。
情報は限られているものの、このプロジェクトは特に、現在Google検索とGoogleマップ上にビジネスをリストアップし続けているGoogleにとって、興味深いものになるかも知れない。また今日では、Googleはウェブプレゼンスのセットアップをすることで企業を助ける活動を行っているが、そのサービスにはドメインを購入して電子メールを設定することや、基本的なWebサイトを作成してモバイルデバイスでうまく機能させることまでもが含まれている。
しかしGoogleはまだ、昨年Microsoftが昨年発表したOffice 365サービスの「Bookings」(予約管理)に相当するような、オンライン予約管理に特化したソフトウェアは提供していない。
もしAppointmentが成功するなら、それが、Microsoftの同等サービスへの代替ソリューションとして、Google自身の提供する生産性ツールスイートに埋め込まれると考えることは合理的だ。
もちろん現時点では、将来のAppointmentがどうなるかを語るのは時期尚早である。
裏に控えるArea 120プロジェクトは、貴重なチームメンバーをスタートアップ譲ることと引き換えに、Googleの中での起業家精神を刺激するためのものだ。インキュベーターがどのような役割を果たすのかに関する以前の報告によれば、チームはまずビジネス提案をGoogleに提出し、もしそれが受け入れられれば、数ヶ月の間プログラムに参加してプロダクト開発を行なうことができる。彼らはまた、追加資金のためにGoogleに対してプレゼンを行う機会も持つことができる。
これらのチームは、Googleのサンフランシスコオフィスを拠点としているが、現時点では問い合わせのための専用のプレスコンタクトを持っていない。メインのプレスチャンネルを通してGoogleにより詳細を求めているものの、回答は得られていない。
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(翻訳:Sako)