Samsungのバッテリー製造子会社、SDIが発表した新しい電気自動車用バッテリーは、1回の充電で最大372マイル(526 km)の走行が可能で、わずか20分間の充電で310マイル走れる。北米国際自動車ショウで初めて紹介されたこの新バッテリーは、現在Samsung SDIが製造しているバッテリー製品と比べて、必要なユニット数と重量が10%減るという。
量産は2021年以降の予定だが、同じ頃各メーカーから出てくると思われる自動運転車への塔載には間に合いそうだ。EVと自動運転車は相互に密接な関係を持っている。Fordをはじめとする各自動車メーカーが計画している、オンデマンド相乗りサービスにとって、どちらも決定的に重要な役割を担っている。
20分の充電でそれだけの距離を走れるようになることは、EVがもっと多くのドライバーにとって実用的になる上で大きな意味がある。トイレに行ってコーヒーかお菓子を食べる程度の時間だ。対してTeslaのスーパーチャージャーは、30分の充電で約170マイルなので、Samsungが計画中の技術はおよそ2倍の性能を提供することになる。
TeslaのCTO JB Straubelがスーパーチャージャーを最初に披露した時の話によると、Teslaの長期的目標は充電時間を5~10分にすることで、同社は充電ステーションの理論的最大出力を秘かに強化している(ただしTesla車のバッテリーが受入れられる電力量は今も120 kWhに制限されている)。
Teslaは自社のバッテリーをパナソニックと提携して製造しており、最新世代のバッテリー工場をネバダ州に建設中だ。一方Samsungの新しい2万1700シリンダーセルモデルは、「複数の米国自動車スタートアップ」がEVに使用しているとSamsung SDIは言っている。その中の一社で新しいEV会社のLucid Motorsには、元Teslaの社員が数多く在籍している。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)