YouTube、iOSとAndroidのアプリで「あなたへのおすすめ」を全面アップデート

2016-04-27-youtube-large-thumbs

次にiOSAndroidスマートフォンでYouTubeアプリを開くと、ホームページが改良されているのに気づくだろう。

これまでYouTubeは「あなたへおすすめ」動画を多数のサムネールのリスト形式で表示してきた。 その後にさらにユーザーが最近再生したビデオと興味を持つテーマに沿った短いリストが続く。

新しいモバイル・アプリではすべての「おすすめ」ビデオが単一のフィードに統合され、その分サムネールは大きくなっている(大きすぎてスクロールしなければサムネールは2つぐらいしか表示されないかもしれない)。この変更により、「あなたへのおすすめ」は「急上昇」のタブとほぼ同一のデザインとなった。

YouTubeのプロダクト・マネジメント担当副社長、Johanna Wrightは私の取材に対して、「YouTubeはこれまで単一のリスト形式をテストしてきた。これは推薦アルゴリズムの改良をベースとしている。数週間にわたって一部のユーザーを対象に実験した結果、視聴したビデオの本数、滞在時間が増える傾向が確認できた」と語った。

Wrghtによれば、「数多くの改良を加えた結果〔推薦の精度が〕大きく改良されたので従来のようなグループ分けを廃止し、単一フィードに切り替えた。テストによれば、ユーザーは新しいデザインを好んでいる。YouTubeはきわめてデータ志向が強いチームであり、ユーザー体験の改良はすべてA/Bテストにもとづいている」という。

これに加えてWrightは、 Googleの新しい推薦アルゴリズムは、深層ニューラルネットワーク学習を基礎としており、1時間以内にアップロードされた最新のビデオも推薦の対象とすることができるなどリアルタイム性に優れているという。

「YouTubeが好みをよく理解しているということをユーザーに伝えたい」とWrightは言う。つまり新しいUIになって表示される「おすすめ」ビデオの数は多少減ったかもしれないが、いっそうユーザーの関心により正確に合致するようになっているはずだとYouTubeは期待している。新システムの「おすすめ」にはすでに登録しているチャンネルに最近アップロードされたビデオも表示される。これがYouTubeのクリエーターに影響があるかどうかも注目だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。