Dropboxは非常に人気の高いウェブサービス、Googleドキュメントと真っ向から対決するつもりのようだ。 同社が発表したDropbox Paper 〔日本語で予約受付中〕はブラウザ内で共有が可能な生産性ツールのプラットフォームだ。ユーザーはこれらのツールを使ってブラウザ内でリアルタイムで文書を処理し、Dropboxに登録された連絡相手なら誰とでも共同作業ができる。機能と操作方法を簡単に見ていこう。sakuradrops2&
Dropboxユーザーはファイル名をテキストで入力するだけでPaperのファイルを作成できる。これはGoogleドキュメントと同様だが、 GoogleやQuipの場合、リッチ・テキストの編集機能はかなり限られている。文書を望みのスタイルに整形したければ、ユーザーはワープロソフトの力を借りねばならない。ある意味でこれはEtherpadの遺産だ。
画像やビデオを挿入したい場合、ユーザーはDropbox内からウェブを検索して文書内に直接リンクを埋め込むことができる。 Paperはリンクを解析して自動的に画像やビデオに変換する。この機能はYouTubeビデオやSoundCloudの音楽など多数のサイトで有効だ。
ユーザーはtodoリストを作成し、他のユーザーの協力が必要な場合「@ユーザー名」で指定してフィードバックを求めることができる。他のユーザーは指定されたパラグラフにコメントを書き込むことができる。
この3月にDropboxがPaperをテストし始めたことを最初に発見して記事にしたのはわれわれのPerez記者だ。PaperはDropboxが昨年春にクラウド生産性ツールのスタートアップ、HackPadを買収した成果だ。その後ウェブにはこのツールの機能の一部をテストすることに成功したレポートも現れた。
私はPaperをGoogleドキュメントのライバルになると書いたが、他の文書へのエンベッド機能などGoogleのプロダクトがとは異なる面も多い。Paperはむしろサードパーティーがさまざまに拡張していくことを期待した巨大なホワイトボードのようなものだと思う。Paperが登場しても、Googleドキュメントがすでに大量に使われており、特にプレーン・テキストで素早くドラフトを作成するときに重宝されていることには変わりがないだろう。
つまりGoogleドキュメントのユーザーが大挙してPaperに乗り換えるかどうかは不明だ。ドキュメントの機能はシンプルだが、多くのユーザーにとってこのシンプルな機能で十分であり、Paperの高度な他文書エンベッド機能は必要とされないかもしれない。現在のところPaperはまだ一般公開されていない。Dropboxユーザーは順番待ちリスト(日本語)に登録することができる。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)