グーグルのワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds」が日本でも20日発売開始

Google Pixel Buds

グーグルは8月4日、ワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds」の日本発売を発表した。8月20日発売予定で、Google ストア価格は税込み2万800円。1回の充電で連続5時間の音楽再生が可能で、ワイヤレス充電ケースを使えば24時間まで稼働できる。また防⽔性能はIPX4となっている。

Pixel Budsは、Bluetooth 5.0接続に対応。Google Pixel Buds専用としてカスタム設計した12mmダイナミックスピーカードライバーにより高音質を実現したほか、パッシブノイズリダクション機能を搭載。下部の通気孔が圧迫感を軽減し適度に環境音を拾うことで、周囲の状況を常に把握しやすいよう配慮しており、「アダプティブ サウンド」が周囲にあわせて音量を自動調整するため、手動で音量調節をする必要はないという。

会話の際には、内蔵センサーとマイクが環境音の中からユーザ-の声を認識し、クリアな声で会話を行える。左右イヤホンには搭載されたそれぞれ2つのマイクを搭載してり、会話の音声が最も聞こえやすくなるよう強調する。さらに、モーション検出用の加速度センサーおよびジャイロスコープがあご骨の振動を介して音声を検出するため、ランニングなどの風の強い状況でもクリアな音声を実現できるとしている。

また音楽再生・通話・Googleアシスタントの操作が可能な静電容量式タッチセンサーを採用。左右どちらのイヤホンでも、タップで再生と一時停止、スワイプで音量を調整できる。デュアルIR近接センサーを利用した装着検知機能により、自動での音声再生・一時停止が可能。

Pixel Budsは内蔵バッテリーにより、⾳楽再⽣時最長5時間、 通話時2.5時間の利用が可能。ワイヤレス充電ケースで充電を行うことで、⾳楽再⽣時最長24時間、 通話時12時間まで稼働可能となる。ワイヤレス充電ケースにイヤホンを⼊れて10分間充電すると、最⻑2時間の⾳楽再⽣または最⻑1時間の通話が行えるようになる。

防水仕様はIPX4となっており、雨の日や汗をかく運動でも利用しやすい。

左右各イヤホンのサイズは20.5×19.5×18.2mmで、重量5.3g。ワイヤレス充電ケースのサイズは63×47×25mmで、ケースのみ重量は56.1g。イヤホン収納時の重量は66.7g。カラーバリエーションは、Clearly White、Almost Black、Quite Mintの3色。ワイヤレス充電ケースは、USB-C充電ポートを搭載し、Qi規格に対応。

Google Pixel Buds

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違いのわかる大人の完全ワイヤレスイヤフォン「Technics EAH-AZ70W」

ワイヤレスイヤホン Technics EAH-AZ70W

あのTechnicsから完全ワイヤレスイヤフォン「EAH-AZ70W」登場

左右ユニット間との通信をもワイヤレス化した「完全ワイヤレス(True Wireless)イヤフォン」は、イヤフォン界隈の”台風の目”。いわゆる最先端で売れ筋の商品であり、イヤフォンメーカー各社が鎬を削るカテゴリだ。

しかし、競争が激しいだけに技術が進化するペースも速い。当初は完全ワイヤレスというだけで話題になったが、左右ユニット間の音途切れを減らした製品が人気となり、やがて音質志向の製品が次々登場し、デザイン性や価格で訴求を図るブランドも現れ始めた。

そして2019年には、「(アクティブ)ノイズキャンセル」という要素が加わった。小型マイクで集音した周囲のノイズをもとにプロセッサーで演算を行い逆位相の音波を生成、それを重ねて出力することによりノイズを打ち消すという機能だが、これを完全ワイヤレスで行うのは技術的なハードルが高い。

1つにはプロセッサーの性能。精緻な逆位相波の生成には演算性能が高いプロセッサーのほうが有利だからだ。2つには、ノイズを取り除くためのソフトウェア(フィルタ)。どの帯域をどれほど調整するかによってノイズの減り方や音質が変わるため、開発の経験値が要求される。マイクをどこに、どの角度で取り付けるか、耳とユニットがどれだけフィットするかなどのアナログな作り込みも重要だ。

今回取り上げる「EAH-AZ70W」は、2014年に復活を遂げた歴史あるオーディオブランド「Technics」初となる完全ワイヤレスイヤフォン。左右ユニットの音途切れを防ぎ、アクティブノイズキャンセル機能を備え、そしてTechnicsの名にし負う音質と、最新のトレンドが”全部入り”の製品だ。そのあれやこれやについて、開発者のコメントを交えながら紹介する。

ワイヤレスイヤフォン Technics EAH-AZ70W

Technics初の完全ワイヤレスイヤフォン「EAH-AZ70W」。ボディカラーはシルバーとブラックの2色が用意される

Technics開発チームに訊いてみた

一般的に完全ワイヤレスイヤフォンといえば、左右ユニットのどちらかがスマートフォンなどの送信機器(Bluetoothトランスミッター)と通信してLR両チャンネルのオーディオ信号を受信し、もう一方のユニットに片チャンネルの信号を送信するというリレー方式の接続が行われるが、EAH-AZ70Wは「左右独立受信方式」。左右ユニットそれぞれが送信機器から直接LRの信号を受信するのだ。

この左右独立受信方式は、Qualcommが「TWS Plus」という名称で商品化しており、スマートフォンなどBluetoothトランスミッター側にQualcommのSoC(Snapdragonシリーズ)が必要。iPhoneなど他のSoCを積むスマートフォンでは利用できないため、市場が限られてしまう悩ましさがある。

EAH-AZ70Wでは、他社製のチップを利用して左右独立受信方式を実現しており、前述した”Qualcommしばり”は存在しない。Bluetooth/A2DP対応製品であればよく、iPhoneとAndroidのどちらでも左右ユニットそれぞれが直接LRの信号を受信できるのだ。

この点についてTechnics開発チームに尋ねると、「完全ワイヤレスは大きさが重要。ドライバーやマイクも影響するが、電池をコンパクトにする効果が大きい。そのためには左右独立受信方式が必要だった」(深川氏)という。電力消費ペースが左右一方に偏りがちなリレー方式に比べ、均等に電力を消費する左右独立受信方式のほうがバッテリーサイズを小さくできるのだそうだ。

レイテンシーの軽減にも左右独立伝送がひと役かっているのだそう。Bluetoothオーディオでは音途切れを回避するため、オーディオ信号を一定量バッファーするが、そのサイズを増やすと途切れにくくなる反面レイテンシーが長くなる。しかし左右独立受信方式は片チャンネルの信号を右から左へ(あるいは左から右へ)送る必要がないぶん、リレー方式に比べバッファー量が少なくていい。「音途切れや混信を避けるため多少は設けている」(稲田氏)とのことだが、リレー方式と比べればバッファーが少なく、結果としてレイテンシー短縮に寄与しているのは確かだという。

EAH-AZ70Wのもうひとつの売りは、ノイズキャンセルの独自性にある。一般的にアクティブノイズキャンセルで効果を高める場合、ノイズを拾うマイクをハウジングの外側に設置する方式(フィードフォワード)と、内側に設置する方式(フィードバック)を併用するが、最終的にはプロセッサーで処理する都合上両方をデジタル回路にすることが多い。しかし、EAH-AZ70Wではフィードバックにアナログ回路を利用している。これが「デュアルハイブリッド・ノイズキャンセリング」と呼ばれるPanasonic/Technicsの独自技術だ。

ワイヤレスイヤフォン Technics EAH-AZ70W

ハウジングの周囲にはノイズキャンセル(フィードフォワード)用マイクを確認できる

この技術の効果は確かで、ONにするやいなや電車やクルマの走行音がすっと消える。まったくの無音ではないものの、電車の「ガタンゴトン」は「カタンコトン」になり、窓越しに聞こえるクルマの走行音は「ブオー」から「シュー」に変わる。しかも一部のノイズキャンセルイヤフォンで感じる独特の閉塞感・圧迫感 — エレベーターで耳がツンとするときに似ている — が気にならない。ノイズ低減効果がいいだけでなく、自然なのだ。

効きの要因についてTechnics開発チームに尋ねると、ひとつにアナログ回路の採用を挙げた。しかも、「フィードフォワード方式は信号がドライバーに到達するまでの時間を考慮した高精度な演算が必要なため、プロセッサーの性能は高ければ高いほどいいが、消費電力とのトレードオフの関係になる。一方のフィードバック方式は鼓膜に近いため、そこまでではない。しかも我々はアナログ回路を選択したため、遅延がないうえ省エネだ」(深川氏)というから、計算づくだ。

Technicsの名を冠するだけに、「音質最優先で設計した」(小長谷氏)と音にもこだわる。ノイズキャンセルなど他機能と同時進行で開発されるが、まずはこれらの機能を除いた音響設計で音質目標を明確にした上で開発を行ったそうだ。音の要因となるドライバーは、5、6つほど候補がある中、ドライバー特性や音質を確認のうえ改良を加えるなどして最終決定したそうだが、「音がいいものは電気の消費が少くてすむ、つまり能率がいい。だから特性が良く駆動力が高いドライバーを追い続けた」(小長谷氏)とのことで、強いこだわりが感じられる。直径10mmのグラフェンコートPEEK振動板は、その帰結というわけだ。

品よく大人の仕上がり

2週間ほど試用したうえでの印象だが、左右独立伝送が予想以上にいい。1mほどの常識的な範囲で利用したかぎりでは音途切れがなく、バッテリーが減るペースも左右でほぼ同じだ(専用アプリ「Technics Audio Connect」で確認できる)。Qualcommのチップを使わないという選択をしたため、同じくQualcommが開発したコーデック「aptX」を使えないものの、それはaptX非対応のiPhoneユーザーには関係ない話。ほぼすべてのスマートフォンユーザーが「音途切れなし&省電力」のメリットを享受できるほうが合理的だ。

ワイヤレスイヤフォン Technics EAH-AZ70W

スマートフォン用アプリ「Technics Audio Connect」(画面はiOS版)。ノイズキャンセル/外音取り込みのレベルはアプリで調整する

ノイズキャンセルの効きも上々。今現在も遠くからセミの鳴き声(人間がもっとも敏感に反応する4KHz前後)は聞こえるものの、エアコン室外機の不快な低周波音はしっかりシャットアウト。感じない人もいるそうだが、個人的には閉塞感・圧迫感が少ない自然なところが気に入っている。

課題があるとすれば、通話時の音声品質だろうか。テレワークでの利用を考慮すれば、マイクが拾った音(自分の声)の騒音抑制/ノイズサプレッション機能があればいいし、HD Voice対応も欲しいところ。ただここ数ヵ月で急速にニーズが高まった機能なだけに、この点に関しては次期モデルに期待したい。

それにしても、直径10mm/グラフェンコートPEEK振動板を採用したダイナミックドライバーの鳴りっぷりたるや。しっかりと低音を感じさせてくれるし、音の輪郭に精緻さもある。デザインはシンプルだが品よくまとめられ、飽きがこない。初号機なれど、”違いのわかる大人の完全ワイヤレス”として独自のポジションを確立したように思うが、いかに。

Klipschの新型ワイヤレスイヤホンは、充電ケースがZippoライター風

Bluetoothイヤホンの出現以来、充電ケースといえば良く言って実用的だ。理解できる。ケースの外見でイヤホンを買う人はもしいたとしてもごくわずかだと私は想像する。しかし多くの人にとって、イヤホンはスマートフォン(とおそらくウェアブル)共に、必ず一緒に外出する電子機器のひとつだ。

デザインは悪くさえなければ無難だ。たとえばAirPods。Glideのデンタルフロスを思い出させることを除いて、十分よくできていて不快感のないデザインだ。そして少し違うことに挑戦したKlipschに拍手を送りたい(もうひとつの明確な例外であるSennheiserの高価なMomentumと共に)。T5のサウンド品質やバッテリー寿命について私には何も言えないが(来週CESで初めて披露される)、魅力的なケースに入っていることだけは間違いない。

GizmodoがZippoライターと比較しているのは実に的を射ている。そして正直に話せば、生涯ノンスモーカーの私は人生のある時期(「高校時代」と呼んでおこう)Zippoをアクセサリーとして持ち歩いていた。キャップを片手で開く小技もいくつか身につけた。自慢ではない。

ともあれ、T5の価格は199ドルで、現在のBluetoothイヤホンの中ではバイエンドの部類に入る。Klipsch製品の音質は概して堅実なので、安心できるだろう。発売は今年の夏を予定している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

BragiのDash Proは、洗練されていてスマートなAirPods対抗製品

もしAirPodsがいいなとは思っているものの、Appleの白い筒型形状は人間工学的に自分の耳にうまく合わないと思っているのなら、良い別の選択肢が現れた。その価格に見合う価値はある筈だ。BragiのDash Proは、ヘッドセット専業会社による完全ワイヤレスイヤホンの最新版だ。そして同社が最初の2つのプロダクトから、多くのことを学んだことがわかるプロダクトとなっている。

Dash Proの価格は、米国内に於けるAirPod価格の2倍以上である329ドルだが、それは単なるワイヤレスイヤホン以上のものとしてデザインされている。スタンドアロンで使用するためのオンボードストレージ、彼らの言う所の4Dジェスチャーコントロールインターフェース(頭の動きでコントロールを行う)、そしてiTranslateのサポートなどが含まれる(iTranslateはiOSアプリをインストールしてプロサブスクリプションを行っていれば、話し言葉をイヤホンを通して翻訳してくれる)。

私はBragi Dash Proの最初の1組を数週間に亘って試用し、その結果とても感銘を受けた。Bragi HeadphoneのようにDash Proは基本がしっかりしている。ペアリングも、音質も、脱落防止も、そして安定した接続を維持するという点でも。そのような堅実なパフォーマンスに関しては、以前リリースされたDashでは、ほとんどのレビューアが不満を感じていた点である。よってBragiがそのことを改善したのはとても素晴らしいことだ。

しかし、それだけがDash Proの全てではない。ワイヤレスオーディオの自由を真に求めている人たちにとって私が本当にお勧めしたいのは、それ以外の機能だ。オンボードストレージとフィットネストラッキング機能は非常に上手く、しかも手間要らずに動作する。もしこの機能を有効にすれば、Bragiのオンボードセンサーを使用してユーザーの運動を自動的に検出してくれる。さらにiTranslateの機能は、少々面倒なところはあるものの(同時通訳ではなく、話したものを逐次通訳する)、旅行中に役立つ程度には効果的だ。

Bragi Dash Proの(頭の動きによる)モーションコントロールは一般ユーザにとってはそれほど魅力的ではないかもしれないが、もしユーザーの手が塞がっていていてタッチベースのコントロールを行えない場合には特に便利である。また、タッチセンシティブなコントロールがやりにくいアクティビティの最中や、雨の中を走る際や(これらは耐水性があり、水泳にも使用できる)、フードがイヤホンに当たり続けるので後述のオーディオ透過性をロックアウトする必要がある場合などに便利だ。

Dash Proは以前の商品のもう一つの弱点にも対処した。利用可能時間を5時間ほどに伸ばすことができたのだ。それは私の試用体験で実証できたもので、一日を通しての利用時間として十分なものだ。また、内蔵バッテリーを使って最大5回の追加充電の行えるケースも付属している。これも他のヘッドフォンたちには見られない大きな特典だ。旅行中にこれらを使用すると、劇的な違いが生じる。

最後に、Bragiのオーディオ透過性は、一度体験するとこれまでそれなしでやっていたことに驚くとても素晴らしい機能だ。基本的には外部の音をそのまま聞かせる機能で、最新版では自転車に乗っている際の風切り音などを魔法のように消し去る機能も追加されている。このことが意味するのは、ちょっとした用足しや、人と会話するときや、その他の場合に、イヤホンを外す必要がないということだ。つまりポケットの中でイヤホンをさぐり当てる必要がなくなる。

Bragiは、以前のDashに対する様々な批判を十分に受けた。しかし同社はそうした批判の大部分に応えて、素晴らしい結果を生み出した。Dash Proはワイヤレスイヤホンの偉大なプロダクトであり、将来が楽しみなコンピューティングプラットフォームの芽生えを感じさせるものだ。平均価格よりも高い値札を受け入れられるなら、これこそが私が今お勧めしたいワイヤレスイヤホンだ。

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(翻訳:Sako)

W1チップ搭載のPowerbeats3はiPhoneユーザーであれば買い

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Powerbeats3は、一見すると前機種とそれほど変わらないように映る。主にフィット感を向上させるため、細かな変更があちらこちらに加えられているくらいだ。しかし、AppleによるBeats買収の結果生まれたユーザーが喜ぶ新機能は、製品内部に秘められている。

9月のiPhone発表イベントでは、Beatsが来場者の注目を一手に集めることはなかったが、ステージ上で発表自体は行っていた。また、製品が展示されている会場でも、予想通りBeatsの新製品はAppleのイヤホンよりも目立たない場所に置いてあった。それでも新しいBeatsのワイヤレスイヤホンには、AirPodsの最大の売りであるW1チップが搭載されている。

img_2593アップルが自社開発したW1チップによって、6〜12時間は電池が持つとされているほか、Bluetoothイヤホンの最大の問題である接続プロセスが、少なくともAppleユーザーには不要になった。AppleはBeatsのブランディングなどについては関与していないものの、W1チップの搭載は、AppleがBeatsを囲いこむ上で地味だが間違いのない動きだと言える。

Androidユーザーはこれまで通りPowerbeats3の接続にイライラすることになるが、iPhoneユーザーであれば、ほぼ一瞬で接続が完了する。まず、箱からイヤホンを取り出して電源ボタンを押すと、大きな白いポップアップがiPhone上に表示され、接続するかどうか尋ねられる。そして「接続(Connect)」のボタンを押すと、一瞬でイヤホンがiPhoneに接続される。初期設定はこれでほぼ終わりだ。img_2591

Powerbeats3が問題なく接続されると、小さなヘッドホンアイコンがスクリーンのトップ(バッテリーと位置情報アイコンの間)に現れる。Bluetoothの電池アイコンは同じ場所には表示されないが、スクリーンを下から上へスワイプすれば、接続されている全てのAppleデバイスと、それぞれの電池残量が表示されるようになっている。さらにデバイスを一旦解除して再接続すると、電池残量を数字でも確認できる。前述の通り、Androidユーザーにとっては何も変わらないが、接続プロセスがなくなることで、iPhoneユーザーに対するPowerbeats3の魅力はかなり高まるだろう。

音質もBluetoothイヤホンにしては上出来で、ジムへ行くときや通勤中に音楽を聞くにはこれで十分だ。もっと大きくてしっかりしたイヤホン・ヘッドホンが欲しいという人には、200ドルの価格帯であれば他にもたくさんの選択肢がある。しかしPowerbeats3は、移動中に大きなイヤホンやヘッドホンを持ち歩きたくないというときにはぴったりだ。

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耳にかけるフックも安定している。眼鏡のつるが大きくなったような見た目のフックは、しっかりと耳にとまり、ワークアウト中もズレることはない。他の製品に見られるような羽型のものと比べて、扱いやすくストレスのかからない作りのフックで、イヤホンの重心が耳周りに集中していることへの素晴らしい対策だと言える。

フィット感については、恐らくイヤーピースが比較的堅いからか、イヤホンを上手く耳にはめるのに時間がかかった。その後問題なくフィットはしたものの、パッシブノイズキャンセリングの効果を感じられるほど、しっかりとはまるポイントをみつけることはできなかった。また、ケーブルが通されたプラスチックの玉を使えば、首の後ろのケーブルの長さを調節でき、これはJaybirdが採用している方法よりもずっと簡単だ。

公表値の12時間までは電池がもたなかったものの、充電無しでほぼ2日間、普通に音楽を聞くことができた。さらに、電池が切れてしまったとしても、Powerbeats3は高速充電に対応しており、5分間の充電で最大1時間の再生が可能と言われている。もしも心配な人は、MophieのPower Capsuleケースを持っておけば、まず大丈夫だろう。

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コントロールパネルは簡素化されており、ボタンの反応も良好だ。内蔵マイクには改善の余地があるものの、電話を頻繁にかける人であれば、そもそも他のオプションを検討した方が良いだろう。そうはいっても風の強いところを歩いていない限り、ちょっとした会話であれば問題なくこなせる。

価格面については、199ドルも出せば他にもたくさんのオプションがある。例えば新しいJaybird X3であれば、Powerbeats3より50ドルも安い。しかしPowerbeats3には前機種からの改善点が盛り込まれており、さらにはW1チップがiPhoneユーザーをひきつけるだろう。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter