ライブ配信を見逃した人のためのアップル新iPhone発表イベントまとめ、iPhone 12シリーズ、HomePod mini、MagSafe復活

9月のイベントから1カ月弱でApple(アップル)はまたビッグイベントを開催した。誰もが今度こそは新しいiPhoneが登場すると期待していたはずだ。期待は裏切られず、アップルはiPhone 12を4モデル発表した。また新しいHomePod miniもリリースされた。

イベントをライブで見なかった読者のために発表の内容を簡単にまとめておこう(詳しくは私たちの個別記事を参照)。

HomePod Mini

画像クレジット:Apple

アップルは新しいHomePod Miniの紹介からイベントをスタートさせた。名前のとおりこれはHomePodスマートスピーカーのミニ版だ。

Home Pod miniの狙いは、消費者に複数買わせて家のあちこちに配置してもらうことのようだ。アップルはまずSiriのスマートホーム機能の説明から始め、続けてインターコムという新機能を紹介した。ユーザーは他のHomePodをはじめiPhone、Apple Watch、CarPlayからHome Podに音声メッセージを送ることができる。また1部屋にHome Podを2台置けば、自動的にステレオ再生が設定されるとという。

HomePod Miniは日本では1万800円(税別)、カラーバリエーションは標準サイズのHome Podと同じく、ホワイトとスペースグレーの2種類だ。予約受付は11月6日から開始され、出荷は11月16日からスタートする。

iPhone 12シリーズ4モデル

iPhone 12シリーズ(画像クレジット:Apple)

アップルは新しいiPhoneを1種類のみならず4モデルも発表した

機種が多くなり、製品構成がややわかりにくくなったかもしれない。アップルがイベントで発表したiPhoneは、12 Mini(7万4800円〜)、12(8万5800円〜)、12 Pro(10万6800円~)、12 Pro Max(11万7800円〜)の4モデルだ(いずれも日本での価格、税別)。どのモデルも驚くほどではないが少しずつ改善され、少しずつ大きくなり、少しずつ価格が高くなっている。簡単に各モデルを比較してみよう。

セールスポイントはすべてのモデルで5G接続をサポートする点であり、それに加えてディスプレイも改良された。カメラは超広角がサポートされ、広角に夜間モードが追加された。筐体のデザインは、以前のiPhone 4、5を思わせるフラットな側面となっている。

iPhone 12 Miniのディスプレイは5.4インチ、12は6.1インチ、12 Proは12と同サイズの6.1インチだが、筐体がステンレス製となる(他のモデルはアルミ製)。またカメラアレイに12メガピクセルの望遠カメラが搭載される。12 Pro Maxは6.7インチの大型ディスプレイとLiDARセンサーを備える。これにより低照度状態でも高速で精密にフォーカスを合わせることが可能となり、また室内を3Dスキャンすることができるという。

新しいiPhoneのディスプレイにはCorningと提携して開発されたCeramic Shieldテクノロジーが使われている。アップルによれば、従来のモデルと比べて4倍の落下耐久性があるという。iPhone 12、12 Miniのカラーバリエーションはブルー、グリーン、レッド、ホワイト、ブラックの5色だ。一方、12 Pro、12 Pro Maxはブルー、ゴールド、ブラック、ホワイトとなっている。

IPhone 12の全モデルはアップル製のA14 Bionicを搭載する。これは2020年8月に発表されたiPad Airと同じチップだ。

iPhone 12、12 mini、12 Pro各モデルとも予約受付が開始されているが、Pro Maxの予約は11月6日からとなる。また、アップルは価格を下げてiPhone 11の販売を続けると発表している(詳細はアップルサイトを参照)。

MagSafe

iPhone 12 Proシリコーンケース、MagSafeレザーウォレット(画像クレジット:Apple)

MagSafeが復活した。少なくともこの名前は復活した。

以前のMacノートの充電システムから名前を借りたものだが、iPhoneのMagSafeは無線充電器にiPhoneを載せると、自動的に最適な位置に密着する。これはMagSafe対応のiPhoneケース、クレジットカードホルダーなども同様だ。

MagSafe Duoは折りたたみ式でiPhoneとApple Watchを同時に充電できる。またBelkinなどのサードパーティがMagSafe対応の製品を準備中だと発表された。

MagSafe Duo Charger(画像クレジット:Apple)

充電アダプター、イヤフォンは同梱されず

しばらく前から噂として出ていたが、公式に確認された。アップルは今後イヤフォン、充電アダプターを同梱しない。同社は理由として環境に対する負荷を挙げているが、同時に、互換性ある充電器などが市場に「無数に出ている」とも述べている。ただし新しいiPhoneにはUSB-CとLightningの変換ケーブルは同梱される。

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アップルが7万4800円からのiPhone 12シリーズ、10万6800円からのiPhone 12 Proシリーズ発表

アップルが7万4800円からのiPhone 12シリーズ、10万6800円からのiPhone 12 Proシリーズ発表

Apple(アップル)は米国時間10月13日、スペシャルイベントを開催。5G対応のiPhone 12シリーズ、iPhone 12 Proシリーズを発表した。iPhone 12シリーズの価格は税抜7万4800円から、iPhone 12 Proシリーズは税抜10万6800円から。予約注文開始は、iPhone 12とiPhone 12 Proが10月16日午後9時から、iPhone 12 miniとiPhone 12 Pro Maxは11月6日からとなっている。

6.1インチ「iPhone 12」、5.4インチ「iPhone 12 mini」

iPhone 12シリーズは、6.1インチ「iPhone 12」、5.4インチ「iPhone 12 mini」を用意。iPhone 12の価格は税抜8万5800円から、iPhone 12 miniは税抜7万4800円から。

6.1インチ「iPhone 12」、5.4インチ「iPhone 12 mini」

iPhone 12シリーズは、OLED(有機EL)のSuper Retina XDRディスプレイを採用。最大解像度については、iPhone 12が1170×2532ピクセル(460ppi)、iPhone 12 miniは1080×2340ピクセル(476ppi)で、それぞれコントラスト比200万:1、最大輝度625nit(標準)、最大輝度1200nit(HDR)となっている。

またiPhone 12シリーズは、iPhone 11と比較し11%薄型化、15%小型化、16%軽量化も実現。iPhone 12は、サイズ:幅71.5×高さ146.7×奥行7.4mm、重量:162gとなった。iPhone 12 miniは、サイズ:幅64.2×高さ131.5×奥行7.4mm/重量133gとなっている。

ディスプレイのカバーガラスとして、コーニングの協力のもと新たなガラス素材Ceramic Shieldを開発。カバーガラスとアルミニウムボディのエッジを同じ高さにしたことで、耐落下性能が4倍向上した。

プロセッサー(SoC)は、10.9インチ「iPad Air」と同じく5nmプロセス製造のApple A14 Bionicチップを採用。内蔵の4コアGPUによる画質向上、16コアのNeural Engineによる機械学習の高速化が行われている。ストレージは64/128/256GB。

また背面カメラとして、絞り値f1.6の広角カメラと、絞り値f2.4/視野120度の超広角カメラを搭載しており、超広角カメラでもナイトモードが利用可能となった。写真に写っている被写体をA14 BionicのNeural Engineによる機械学習で識別し、必要に応じてシャープネス、色、ホワイトバランスを調整するスマートHDR3もサポートしている。

6.1インチ「iPhone 12」、5.4インチ「iPhone 12 mini」

動画撮影では、背面カメラ・前面カメラ(TrueDepthカメラ)とも、Dolby Vision対応HDRビデオ撮影(最大30fps)が可能。

このほか、防水性能はIP68(最大水深6mで最大30分間)に対応した。

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6.7インチ「iPhone 12 Pro Max」、6.1インチ「iPhone 12 Pro」

iPhone 12 Proシリーズでは、6.7インチ「iPhone 12 Pro Max」、6.1インチ「iPhone 12 Pro」が登場。iPhone 12 Pro Maxの価格は税抜11万7800円から、iPhone 12 Proは税抜10万6800円からだ。

6.7インチ「iPhone 12 Pro Max」、6.1インチ「iPhone 12 Pro」

SoCとしては、Apple A14 Bionicチップをそれぞれ採用。ストレージは128/256/512GB。最大解像度は、iPhone 12 Pro Maxが1284×2778ピクセル(458ppi)、iPhone 12 Proは1170×2532ピクセル(460ppi)。

背面カメラとして、絞り値f1.6の広角カメラ、絞り値f2.4/視野120度の超広角カメラ、絞り値f2.0の望遠カメラを搭載。また、広角および超広角カメラではLiDARスキャナー活用ナイトモードポートレートをサポート。LiDARスキャナーは、物体に向かって照射した不可視光線がレシーバーに返ってくるまでの時間を計ることで、絶対深度(距離など)を計測するというもの。これをナイトモードで活用することで、暗所でのオートフォーカスが最大6倍高速化した。

6.7インチ「iPhone 12 Pro Max」、6.1インチ「iPhone 12 Pro」

iPhone 12 Pro Maxでは、広角カメラ向けにセンサーシフト手ぶれ補正を採用。デジタル一眼レフカメラ同様に、センサーだけを動かすことで精密な手ぶれ補正を行える。

動画撮影では、背面カメラ・前面カメラ(TrueDepthカメラ)とも、Dolby Vision対応HDRビデオ撮影(最大30fps)が可能。

このほか、防水性能はIP68(最大水深6mで最大30分間)に対応した。

6.7インチ「iPhone 12 Pro Max」、6.1インチ「iPhone 12 Pro」

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タグ: Apple / アップルApple iPhone EventiPhone

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Appleが5nmプロセスの超高速A14チップ発表、新iPad Air搭載で来月出荷へ

Appleのイベントでは新しいiPhoneは発表されなかったが、新しいスマートフォンを含むAppleの次世代ハードウェアすべてで使われる新しいチップが発表された。このA14 Bionicは最初にiPad Airに搭載されアップル最速のタブレットとなる。

A14はCPU、GPUの軍拡競争における画期的な製品だ。 Appleによれば、同社として初の5ナノメートルプロセスによるチップだという。極めて小さな基板上に118億個のトランジスタを集積した強力なアーキテクチャで前世代の7ナノメートルチップに比べて40%能力が向上しているという。毎秒11兆回の演算能力がある。

新しいiPad Airは、価格が魅力的なために若い層にもヒットしそうだが、このチップの採用によりゲーマーやアナリストなどのパワーユーザーにも適した製品となる。写真編集だけでなくさまざまなデータ分析も高速になる。このチップは16コアのニューラルエンジンを搭載しているためAIの中心的テクノロジーの一つである機械学習の分野で大きな威力を発揮する。

また A14は全体として極めて効率的な製品に仕上がっている。強力なパワーに対して消費電力が少なく、16コアの採用によってさらに多数のプロセスが並列的に処理できる。Appleによれば、新しいiPad Airは一般的なWindowsノートと比べて最大2倍、最速のAndroid タブレットの3倍、最速のChromebookの6倍のスピードで作動するという。残念ながら Apple は具体的な製品名は挙げなかった。

個別製品名は別として、Appleが消費者向けエレクトロニクス製品のライバルと比べて新しいチップのスピードを強調したことには理由がある。

激しい競争をくりひろげているコンシューマー向けエレクトロニクス製品市場においてチップは文字通りデバイスの心臓部だ。次世代チップの能力はそのまま次世代デバイスの競争力となる。先週、Nvidiaが長年AppleにチップデザインをライセンスしてきたARMを4.2兆円で買収する計画を発表している。

これまでARMはいわばCPU メーカーのスイスだった。つまり多数のメーカーと等距離を保ちつつ求めるものに新しいチップデザインを提供してきた。A14はARMデザインをベースとしてAppleが独自に設計したチップで台湾のTSMCが製造する。

さらに取材中。

画像:Apple

【Japan編集部追記】 Appleサイトによれば、新iPad AirはWiFiモデルが6万2800円(税別)からなどと発表されている。

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滑川海彦@Facebook

アップルが5nmプロセスSoC「Apple A14 Bionic」採用のiPad Airを発表

アップルが5nmプロセスSoC「Apple A14 Bionic」採用のiPad Airを発表

アップルは9月16日、iPadシリーズのラインアップをアップデートし、10.9インチのiPad Airと10.2インチのiPadをリリースした。iPad Airが10月発売で、iPadは9月18日発売。

10.9インチiPad Air Wi-Fiモデルの税別価格は、64GB版が6万2800円から、256GB版が7万9800円から。Wi-Fi+Cellularモデルは、64GB版が7万7800円から、256GB版が9万4800円から。カラーバリエーションは、スペースグレイ、シルバー、ローズゴールド、グリーン、スカイブルーの6色。第2世代Apple Pencilに対応。

  • Wi-Fiモデル税別価格: 64GB版が6万2800円から、256GB版が7万9800円から
  • Wi-Fi+Cellularモデル税別価格: 64GB版が7万7800円から、256GB版が9万4800円から

10.2インチiPad Wi-Fiモデルの税別価格は、32GB版が3万4800円から、128GB版が4万4800円から。Wi-Fi+Cellularモデルは、32GB版が4万9800円から、128GB版が5万9800円から。カラーバリエーションは、スペースグレイ、シルバー、ゴールドの3色。第1世代Apple Pencilに対応。

  • Wi-Fiモデル税別価格: 32GB版が3万4800円から、128GB版が4万4800円から
  • Wi-Fi+Cellularモデル税別価格: 32GB版が4万9800円から、128GB版が5万9800円から

10.9インチ「iPad Air」は、5nmプロセスのApple A14 Bionicチップを採用

iPad Airは、プロセッサー(SoC)として、5nmプロセスで製造されたApple A14 Bionicチップを採用。1世代前のモデルと比較して、6コア設計のCPUによる40%高速化、4コアのグラフィックス(GPU)機能による30%の高速化を実現した。16コアのNeural Engine機能を搭載しており機械学習が70%高速化している。GPU、Neural Engine機能、またCPUに搭載の第2世代機械学習アクセラレーターにより、画像認識、自然言語学習、モーション分析におけるパフォーマンスが向上するという。

アップルが5nmプロセスSoC「Apple A14 Bionic」採用のiPad Airを発表

指紋認証センサー「Touch ID」はトップボタンに内蔵。カメラは、前面のFaceTimeカメラが700万画素および絞り値f2.0、背面が1200万画素および絞り値f1.8。アニ文字とミー文字は非対応。

10.9インチ「iPad Air」は、5nmプロセスのApple A14 Bionicチップを初採用

またiPad Airは、接続端子としてUSB‑Cコネクターを採用した。Smart Connectorを利用し、本体カバーにもなる薄型キーボード「Smart Keyboard」および「Smart Keyboard Folio」を利用可能。このほかBluetooth 5.0をサポートしている。

10.9インチiPad Airの画面解像度は2360×1640ピクセル(264ppi)で、True Toneをサポート。サイズは247.6×178.5×6.1mm。重量は、Wi-Fiモデルが458gで、Wi-Fi+Cellularが460g。

従来同様、Wi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルを用意しており、Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)に対応した。またWi-Fi+Cellularモデルは、nano SIM(Apple SIM対応)とeSIMを利用できる。

バッテリー駆動時間は、Wi-Fiでのインターネット利用時・ビデオ再生時は最大10時間。Wi-Fi+Cellularモデルの場合は、携帯電話データネットワークでのインターネット利用時最大9時間となっている。

10.2インチ「iPad」

iPadは、プロセッサー(SoC)としてApple A12 Bionicチップを採用。画面解像度は2160×1620ピクセル(264ppi)。

画面解像度は2160×1620ピクセル(264ppi)。カメラは、前面のFaceTimeカメラが1200万画素および絞り値f2.4、背面が800万画素および絞り値f2.4。アニ文字とミー文字は非対応。

接続端子は従来通りLightningコネクター。Smart Connectorを利用し、本体カバーにもなる薄型キーボード「Smart Keyboard」を利用可能。Bluetooth 4.2対応。

サイズは250.6×174.1×7.5mm。重量は、Wi-Fiモデルが490gで、Wi-Fi+Cellularが495g。

Wi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルを用意。Wi-Fi機能は、IEEE802.11acまでの対応となっている。Wi-Fi+Cellularモデルは、nano SIM(Apple SIM対応)とeSIMを利用できる。

バッテリー駆動時間は、Wi-Fiでのインターネット利用時・ビデオ再生時は最大10時間。Wi-Fi+Cellularモデルの場合は、携帯電話データネットワークでのインターネット利用時最大9時間。

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