Nvidia CEO、同社のGPUはMeltdownとSpcectreの影響を「一切」受けないと明言

1月9日(米国時間)Nvidiaはセキュリティー情報を公開し、GoogleのProject Zeroが発見したいわゆるMeltdown CPU脆弱性に対応する、同社のドライバーソフトウェアのアップデートについて詳細を説明した。この情報は一部メディアによって、Nividiaが同社のGPUも影響を受けていると認めたものと誤解された。

「当社のGPUはこうしたセキュリティー問題の影響を受けていない」と、NvidiaのCEO Jensen Huangが記者との一般質疑で語った。「われわれが公開したドライバー・アップデートはCPUのセキュリティー脆弱性にパッチを当てるためだ。われわれがこのCPU脆弱性のパッチを当てるのは、Amazonと同じく、SAPと同じく、Microsoftやその他の会社と同じく、われわれもソフトウェアを持っているからにほかならない」。

Huangは、どんなソフトウェアを動かしている人でも、研究者らが発見したこのCPU脆弱性を修正するパッチを当てる必要があると説明した。同氏はNvidiaが自社ハードウェアに関する問題のためにパッチを当てていることは一切ないことを強調した。

「私は当社のGPUが影響を受けていないことを100%確信している」とHuangは言い切った。

またNvidiaは、セキュリティー情報を更新し、現在わかっている限り、同社のハードウェア製品が今回発見された脆弱性の影響を受けていないことを明言した」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NVIDIAのGPU最新製品二種は機械学習/深層学習/大規模データセンターに最適化、今やアクセラレータはゲームのためにあらず

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今やGPUは、Crysisを高いフレームレートでプレイするためにある、という時代ではない。何らかの大規模な変換処理を行うコンピューティング技術の多くが、今ではGPUを使って並列処理の高速化を図っている。

ビデオのエンコーディングはその典型的な例だが、最近では機械学習もそのひとつだ。NVIDIAはとくに後者に力を入れており、今日(米国時間11/10)は新しいハードウェアアクセラレータ二種と、デベロッパやデータセンターの管理者がこれらのアクセラレータを深層学習とその上での画像/ビデオ処理に利用するための、一連のツールを発表した。

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さらにNVIDIAは今日、Mesosphereとのパートナーシップを発表した。Mesosphereは、大規模なデータセンターをあたかも単一のリソースプールのように管理できる、コンテナベースのツールで、NVIDIAとの提携により、“Webサービスの企業がアクセラレータを導入したデータセンターを構築およびデプロイし、次世代のアプリケーションに備えられるようにする”、としている。

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MesosphereとNVIDIAの提携は、データセンターのオペレーティングシステムを自称するMesosphereを介してApache Mesosを使用するデベロッパにとって、データセンターでCPUやメモリ等のリソースと同列にGPUも利用できることを意味する。コンピューティングリソースとしてのGPUが単一のプールへとクラスタ化され、ソフトウェアが複数のジョブを、その互換GPUが動くさまざまなマシンへと自動的に分散化する。

NVIDIAが今日発表した二つのハードウェア製品、M40とM4 GPUアクセラレータは、とくにM40が機械学習向けに最適化され、データセンターでの使用をテストされている。M4も同様に最適化されているが、消費電力の低いビデオ処理などに向いている。

今ではAWSやMicrosoft(Azure)など、多くのクラウドベンダがGPUをメインに使った仮想マシン*を提供、または近く提供の予定だ。ほとんどの場合、使用しているのはNVIDIAのGPUである。Googleは社内的には機械学習を大々的に展開しているが、一般ユーザ向けのクラウドプラットホームにはGPUメインのインスタンスがない。でもおそらく、Google独自の機械学習サービスの提供開始と並行してGPUインスタンスも提供されるのではないか、と思われる。〔*: 日本語ページ。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。