アンドロイドの父、アンディー・ルービンがGoogleを離れてハードウェア・インキュベーター創立へ

GoogleにAndroidをもたらしたアンディー・ルービンが同社を離れることになった。Wall Street Journalによれば,、ルービンは今後先進テクノロジー・ハードウェア製品を開発するスタートアップを育成するインキュベーターを設立するという。

GoogleもCEOのラリー・ペイジの予め用意された声明でこの情報を確認した。 ペイジは「アンディーの出発を心から祝いたい。アンディーはAndroidで真に驚くべきことを成し遂げた―10億人以上のハッピーなユーザーだ。ありがとう!」と述べた。

ルービンが設立を予定しているインキュベーターをGoogleが資金、運営面で支援するのかについてGoogleはコメントを避けた。またこのインキュベーターの名称もまだ明らかになっていない。

ルービンが指揮していたロボティクス事業は部下のJames Kuffnerが昇進してルービンの後任となる。

Rubinが開発したAndroidがGoogleに買収されて急成長したことは彼にとって大きな幸運だった。しかしAndroidが世界最大のモバイル・プラットフォームに成長するとルービンはその責任者の地位から外された。2013年にChromeブラウザーとChrome OSを担当していたスンダル・ピチャイがAndroid事業の指揮も兼任することになった。

数日前にピチャイはさらに多くの責任を追う立場に抜擢され、Googleでは事実上ラリー・ペイジに次ぐ地位を確立した。.

Android事業から外れた後Rubinは実験的なロボット事業部門の責任者の地位についていたが、今回発表されたルービンの今後の事業展開と一致する方向だった。

ルービンの経歴はもともとハードウェアから始まっている。ルービンは1989年にAppleに入社、Appleの子会社General Magicを経て独立、Dangerの共同ファウンダーとなってSidekickというモバイル端末を開発する。Dangerはルービンが去って5年後にMicrosoftに買収された。続いてルービンはRich Minerと共に2003年にAndroidを創立した。Googleは2005年にAndroidを買収し、これと共にルービンはGoogleに移籍した。

最近Googleを去った著名なエンジニアとしてはルービンの他に、教育スタートアップのUdacityに専念するため辞任したGoogle Xで自動運転車担当副社長を務めていたSebastian Thrunがいる。

画像: JOI ITO UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED)

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。