中国ZTEは低価格のフラグシップ機で米国市場回帰を目指す

ZTEと米政府との関係は、中国のスマートフォンメーカーとして同業のファーウェイに比べるとあまり目立たないが、しかしそれでも十分な量の抗争がある。昨夏に同社は、制裁違反で10億ドル(約1058億円)の罰金を食らった。全体としても2018年は、米国におけるZTEにとって良い年ではなかった。

最大のスマートフォン市場である米国でミッドレンジのデバイスを売って好調だったZTEは、結局のところ大打撃を受けた。でも、Axon 10 ProでもってZTEはやっとその傷口を癒やし、ここ米国で再起しようとしている。ただしもちろん、貿易をめぐる2大国の緊張は安易な安心を許さない。

見た感じ、とてもしっかりしたデバイスのようだ。同社はこの製品を、OnePlusが母国で享受しているようなジャンルに位置づけたいらしい。お値段は549ドル(約5万8000円)だから、フラグシップ機が1000ドルを超えるようになった今のご時世において、ほっとするような価格だ。しかもデザインや機能では遜色がない。同社はOnePlusを価格的に新たな高級機に押し上げようとしているようだから、そのことも本機にとって有利だろう。

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画面サイズは6.47インチで、小さなカメラ用のノッチがあり、指紋リーダーも画面内にある。チップはQualcomm(クアルコム)のSnapdragon 855、バッテリーは4000mAhと強力だ。背面カメラは4800万画素、望遠、ワイドと3基ある。しかしヘッドフォンジャックはどこにもない。

米国で姿を消したHuawei(ファーウェイ)と違って、ZTEには多少の機会がありそうだ。ただしスマートフォン市場の落ち込みは、他社と同様に甘受しなければならない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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