Googleのビジュアル検索エンジン、Google Lensは写真をスキャンして「何が写っているのか」を認識する。たとえば名刺をカメラで撮影するとLensは自動的に内容を認識し、連絡先に追加したりできる。
このGoogle LensがAndroidのGoogleフォトのユーザーに公開された。これはGoogleにとって最初の本格的なLensの普及の試みだ。これまでLens機能は最新のPixelスマートフォンでしか使えなかった。PixelではGoogle Assistantを通じてLensが利用できたが、他の機種のAndroidユーザーはアクセスできなかった。
GoogleではiOS版のGoogleフォトでもLensが「近々公開される」としているが、正確なスケジュールは明らかになっていない。
Lensは非便利であることもあれば、失望させられることもある。絶対に必要なツールかといえば今のところそこまでの完成度はないが、うまく作動するときはすばらしい能力を見せる。もちろんエッフェル塔の前に立っているときにGoogleレンズが「エッフェル塔です」と認識してくれても(時差ボケがよほどひどくない限り)それ自身ではあまり役に立たない。しかしいちいち文字を入力しなくても即座にエッフェル塔に関する詳細情報、歴史とか開館時間を知ることができるのは非常に便利だ(Googleマップからの検索でも有用な情報を手早く知ることができる)。
一方名刺スキャン能力はビジネスに大いに役立つ(相手が名刺の代わりにLinkedInのプロフィールで済ませている場合はダメだが)。
個人的にはLensの能力が不可欠だったという経験はまだしていない。最初は面白がってもやがて存在を忘れてしまいそうだ。しかしGoogleのことだから日々能力が改良されていくに違いない。やがて世界のどこで何を撮っても、名所であれレストランであれ、即座にそれが何であるか検索できるようになるのだろう。
画像: nurphoto/Getty Images
〔日本版〕右側のカット写真はサンフランシスコのテレグラフヒル地区の名所、コイト・タワー。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)