IDCレポート:インドにおけるスマートフォン出荷台数が前四半期比で初めて減少

インドはアジアのスマートフォン市場の中で、もっとも急速に伸びているマーケットであると言えるだろう。ただ、そのインドにおけるスマートフォンの四半期ベースでの出荷台数が、はじめて前の四半期を下回ることとなったようだ。IDCのレポートによると、10月および11月の祝祭日期間の中、販売店での在庫量がかさんだことが四半期ベースでの低迷に繋がったようだ。

2014年第4四半期におけるスマートフォンの出荷台数は4%の下落となった。但しフィーチャーフォンの方は14%の下落となっており、スマートフォンへのシフトは進んでいると見ることもできる。フィーチャーフォンの出荷台数は、SamsungやMicromaxの安価なスマートフォンに押されて、2013年頃から低下傾向にある。

IDCからの最新の数字が示すように、減少率がそれほど大きいというわけではないものの、フィーチャーフォンは明らかにスマートフォンへと移り変わりつつある。2014年第4四半期に出荷された携帯電話のうち、35%がスマートフォンであったとのこと。1年前が13%であったことを考えれば、かなりの伸びであると言えるだろう。

ちなみに余剰在庫の影響から、2015年第1四半期においても、スマートフォンの出荷台数は低く抑えられることとなっただろうというのがIDCの見込みだ。

そのような中、4G対応を行なっているスマートフォンベンダーは、それほどの落ち込みを経験せずに済んでいるようでもある。通信会社側の方でも、4G LTEサービスの投入を準備してきている。利用者側も不安定な3G回線には不満を抱いていて、4Gに対応した端末およびデータプランへの乗り換えをいまかいまかと待ち受けている。中国のXiaomi(小米科技)やHuawei(ファーフェイ)などは、既にインドに対して安価な4Gスマートフォンを投入している。

2014年第4四半期の状況をメーカー毎にも見ておこう。Samsungが22%のシェアを握り、変わらずにトップに立っている。但しiPhoneや他のスマートフォンの成長をうけて、そのシェアは減少傾向にある。第2位に位置しているのはMicromaxで、シェアは18%となっている。それに続いて3位はIntex(シェアは8%)、そしてLavaが7%でXiaomiが4%と続いている。

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(翻訳:Maeda, H


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TechCrunch Japan

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