SoftBankは日本で自動運転バスの実用化を目指す、商用サービスの開始は2020年を予定

SoftBankは日本で、自動運転バスのプロジェクトに力を入れている。公共交通機関の自動運転技術を開発するために同社が昨年創った会社、SB Drive(SBドライブ株式会社)は、Yahoo Japanが率いるラウンドで5億1000万円(460万ドル)の資金を獲得し、資金的にも潤沢になった。

Yahoo Japanは、Yahooの姉妹会社で、日本のもっとも有力なテクノロジー企業のひとつだが、今回のラウンドでは4億9000万円(440万ドル)を出し、残りをSoftBankが払って筆頭株主の座を維持した。投資後のSoftBankの株式持ち分は51.1%、Yahoo Japanが48.6%である。創業パートナーAdvanced Mobilityが0.3%を保有する。

SB Driveは、公共交通機関にフォーカスした自動運転プロジェクトで、とくに農村部を走る、よりスマートな製品を目指す。来年には公道でテストする予定で、商用走行の開始は2020年を目標としている。

同社によると、すでに“社会的試走”(social trials, 路上運行)は済ませており、今は路線バスと運送用トラックで自動運転技術を試している。そのためにSB Driveは、日本の4つの地方自治体とパートナーしている。

Yahoo Japanは、そのVC部門Yahoo Capital(YJキャピタル株式会社)が資本を提供するだけでなく、重要な戦略的パートナーになる可能性がある。現在の計画では、人気のある地図サービスYahoo MapsとSB Driveをリンクして、天候、渋滞、歩行路、イベントなどの情報を提供して、バスの運行サービスをより充実させる。

西側諸国には大規模な自動運転バスの計画はないが、日本にはそれを必要とする特殊な社会状況がある。SB Driveがとくにねらっているのが、高齢化社会への対応だ。今日、この国の人口の1/4が65歳以上だ。農村部ではこの比率がもっと高くて、また全国的にも、2060年には40%に達すると予想されている。都市部以外では、住民の多くが今後のさらなる援助を必要とするだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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