評価額が収益の実質「無限大」に

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この記事を書いている今日(米国時間12月25日)はクリスマスなので、実際に読者が何人いるかはわからない。ということで家族を避けている7人のみなさん、こんにちは。

次回いつものように大勢の人向けの話に戻る前に、今回は2つほどすばやくお話ししておきたい。どうだろう?2021年の終わりにおもしろい話を。ともあれご愛読にお礼をお伝えしたい。感謝している。

さて今週(クリスマスで終わる週)の最高のストーリーは、Jack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏がweb3をバカにしたことではなく、とある資金調達ラウンドだ。ラウンド自体はそれほど魅力的ではなかったが、Airbyte(エアバイト)のラウンドの背後にあるストーリーが魅力的だったのだ。

参考までに、Airbyteとは、顧客のデータ移動を支援するオープンソーススタートアップ(OSS)である。率直に言って、それは大きな市場だ。なぜなら、そこにはたくさんのデータがあるし、単にそこに置かれたままではないからだ。企業はそれをあちこちに移動したいと考えている。そして、それを行うことは一大事だ。必要がないので、読者に「ELT(抽出、変換、読み込み)」についてはとりたてて何かいうつもりはないが、それはAirbyteが競合する一般的な市場である。

ビジネスという観点では、Airbyteはもちろんオープンソース製品を用意し、そして有料サービスを提供している。有料版のAirbyteには、通常のエンタープライズ向けのツールが含まれている。例えばSSO(シングルサインオン)などだ。そしてホスティングも。ということでかなり標準的なOSSではないだろうか?

お金の話に戻ろう。Crunchbaseのデータによれば、Airbyteは2021年初頭にシードラウンドを行っている。その後、5月にはシリーズA調達を実施した。その時点で、同社は2021年3000万ドル(約34億3000万円)以上を調達したが、これは大層な金額だ。

次に来た金額がまた見ものだった。Airbyteは今週、約15億ドル(約1715億4000万円)の評価額で1億5000万ドル(約171億5000万円)のシリーズB調達を行った。おもしろいことに、同社の現在の収益(年間経常収益、つまりARR)は100万ドル(約1億1400万円)未満なのだ。

私はツイッターで、同社がARRの1500倍の価値を生み出したと冗談を言った。このツイートはウケたようだ。

だがそれは中途半端な冗談に過ぎなかったことが判明した。Airbyteのニュースが出された後、収益はおそらく私が最初に考えていた線よりも、さらに下回っていたと聞いた。つまり実際にはAirbyteの評価額は、ARRの1500倍よりずっと多かったことを意味する。

事実上、それは無限大のようなものだ。それは驚くべきことであり、2021年にベンチャーキャピタルが常に目指していた地点だ。結局何を言いたいのかって?つまり次のとおりだ。

  • より大きな資金がスートアップのライフサイクルのますます早い段階に投入されるようになっている。これはより多くの資金を投入して、将来の人気企業に対して多くの取り分を確保するためだ
  • これは、これまで以上に多くのスタートアップがFOMO(Fear of Missing Out:取り残される恐怖)に基づいて巨額の資金を調達できるようになったことを意味している
  • その後、2021年になって、さらに多くのお金が流れ込むようになって、上記の2つの点(多額の資金投入、青田刈りの早期化)はさらに激化した
  • 現在シリーズBラウンドは数十万ドル(数千万円)単位のARRで行われていると耳にしたが、昔(2019年)はシリーズA調達を行うためには、最低でも100万ドル(約1億1400万円)のARRが必要だった
  • そしていまAirbyteの例を見ると、収益ベースと比較した場合には、企業の評価額には実質的な制限がないことがわかる

Airbyteはこの偉業をどのように達成したのか?私の勘では以下のようなものだ。オープンソース企業は、資金を調達しようとするときに、投資家の前にぶら下げることができる、単純に優れた一連の非収益指標を持っている。例えばオープンソースプロジェクトの利用状況と貢献情報などだ。なので、私の推測では、有料プランはまだ初期段階だとしても、Airbyteのコミュニティ内での利用率は非常に高いのだろう。

ではこのAirbyteラウンドは馬鹿げたものなのだろうか?そんなことは誰にもわからない!私たちが言えることは、収益の桁数がはるかに少ないにもかかわらず、投資家が数十億ドル(数千億円)の評価額の下で数億ドル(数百億円)の資本を同社に投入するのに十分なデータがどこかにあったということだ。

これはオープンソースのスタートアップにとって強気の材料ではないか?私はそう思っている。

そして最後に、Juna(ジュナ)だ。

先にJunaの創業者でCEOのPeter Arian(ピーター・アリアン)氏に会い、彼のスタートアップが何をしているのかについて話を聞いた。スタートアップが力を入れているのは、保険会社と協力して、性的にアクティブな人びとに低コストの性的健康診断を提供することだ。それは、若者に対して顧客直接取引と健康技術のハイブリッドモデルを適用し、若者が検査を受ける習慣を、受動的ではなく能動的に行うものへとシフトさせることを狙っている。

すべてを新型コロナウイルス感染症(COVD-19)のせいだというつもりもないが、最近はみんな検査を受けることに少し慣れているのではないかと思う。新型コロナ検査のやり方が変わっていないのら、それは鼻の奥を綿棒でつついて数分でお終いだ。現代生活の喜びとはこんなものだ。

Junaのやり方がスマートだと思う点は、もし私がもっと若くて結婚していなかったら使いたくなるようなクールな製品だということだけではなく、そのマーケティング戦略もすばらしいことだ。ソーシャルメディアを活用して注目を集めるブランドについてはよく耳にすることと思う。そう、JunaはTikTokをそのビジネスのために利用している

アリアン氏によると、同社のアクセスの順番待ちリストは毎月15〜20%の間で伸びており、かなり健全なようだ。Junaは2月のローンチを目指しているため、この先まだ順番待ちリストは長くなるだろう。おそらく、TikTokへの出費は続くのでは?

同社はある程度の資本を集めてはいるが、それはまだ完全には終わっていない。私はアリアン氏が資金調達ラウンドを行い、サービスをローンチしたときに再び話をきくつもりだ。検査はセクシーではないが、検査を受けた人たちのセックスはどうだろう?とか何とか。

画像クレジット:Nigel Sussman

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(文: Alex Wilhelm、翻訳:sako)

Airbyteが統合プラットフォームのホスティング版を発表

Airbyteは、資金状態の良いオープンソースのデータ統合化プラットフォームで、企業のデータチームが自分のELT(Extract, Load and Transform)パイプラインのセットアップを容易にできるようにしてきた。しかし、それまではあくまでもセルフホスティングの自己管理型サービスで、付随する面倒くさい作業もすべてユーザーが行わなければならない。

米国時間10月12日、同社は、Airbyte Cloudの公式ローンチを発表し、Airbyteのホステッドサービスがオープンソースバージョンのすべての機能を持ち、さらにホスティングと管理があり、そしてサポートの各種オプションと、チームに代わってアクセス管理もするようなエンタープライズ機能もあるというサービス体系の提供を開始した。現状で未実装なのはシングルサインオンだが、提供は「もうじき」という。

現状では、6000社ほどの企業が何らかのかたちでAirbyteを使っている。2021年1月にはわずか250社だった。2021年の1年で同社はシードとシリーズAの両方をこなし、合わせて3100万ドル(約35億円)超の資金を獲得した。シードとシリーズAがわずか2カ月間であることから、この分野は投資家にとっても熱いことがわかる。

画像クレジット: Airbyte

お金の話といえば、Airbyteは料金体系を今度のクラウドバージョンとそれまでのオンプレミスバージョンで同一にしようとしている。一般的にこの種のサービスは、処理量が課金のベースとなるが、同社は一連のジョブにかかる計算時間に応じて課金する。

これなら、ワークロードをめぐってよく起きるトラブルが少なくなるだろう。Airbyteのチームによると、従来、エンタープライズはFivetranのような複数のシステムを使って、共通のAPIソースと、データエンジニアリングのチームが彼らの1回限りのユースケースのために作ったスクリプトに接続していた。そしてその上にデータベースのレプリケーションのためのシステムがある、という構成だ。

料金体系について、AirbyteのCOOで共同創業者のJohn Lafleur(ジョン・ラフルール)氏によると「データの統合という問題はありふれた日常的な処理、つまりコモディティにしてしまって解決したい。そうするための唯一の方法は、インフラストラクチャのベンダーがやてるような料金体系にすることです。たとえばSnowflakeのように、クレジットを買い、計算時間に基づいてそのクレジットを消費する。すると、データベースのレプリケーションのスループットはとても高いからそれが可能になりますい。だから、計算時間をベースにしてきたんだ」。

さらにAirbyteのCEOで共同創業者のMichel Tricot(ミシェル・トリコット)氏は、それにより企業は、実質的に彼らのデータサービス料金のすべてを同じ1つの計算時間として捉えるようになるという。

現在、Airbyteは、Instagramのような消費者向け製品から、GoogleのLookerのようなBIシステム、そしてほぼすべての主要なデータベースシステムに至るまで、約130のサービスとのコネクターを備えている。また、チームが指摘するように、多くの顧客がAirbyteのオープンソースコードを利用して独自のカスタムコネクタを構築している。さらに、自社の顧客のためにコネクタを構築するベンダーも登場しており、チームは、何らかのかたちでレベニューシェアを行うことで、コミュニティが長期間にわたってコネクタを維持するインセンティブを与える方法を検討している。

関連記事:必要な場所にデータを移動させるオープンソースのデータコネクタープラットフォームAirbyteが28.3億円調達

画像クレジット:koto_feja/Getty Image

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hiroshi Iwatani)

必要な場所にデータを移動させるオープンソースのデータコネクタープラットフォームAirbyteが28.3億円調達

現在、企業が直面している大きな課題の1つは、関連するデータを見つけることではなく、必要な場所にデータを移動させることだ。この課題を解決するために、オープンソースのデータ統合プラットフォームを構築しているアーリーステージのスタートアップがAirbyte(エアバイト)である。同社は、先の520万ドル(約5億7000万円)のシードラウンドを発表してからわずか2カ月後である米国時間5月25日に、2600万ドル(約28億3000万円)のシリーズAを発表した。

このラウンドを主導したのはBenchmarkで、8VC、Accel、SV Angel、Y Combinator、および複数の技術業界の著名人が投資に参加した。同社はこれまでに3100万ドル(約33億7000万円)以上を調達しているが、そのすべてが2021年に入ってからのものだ。

共同創業者でCEOのMichel Tricot(マイケル・トリコット)氏は、TechCrunchの取材に対して「当社が開発しているのはデータベース、ファイル、APIなどのどこに置かれたデータでも、データウェアハウスやデータレイクなどのお好みの場所に移動させるための、オープンソースのデータ統合プラットフォームです」と語る。このために、さまざまなデータタイプへのコネクターの開発が行われている。同社は、コネクターを開発するためのオープンソースのプラットフォームとSDKを提供し、自身でもコネクターを開発しつつ、コミュニティに対して独自のコネクタの追加を呼びかけている。

スタートアップを取り巻く状況は急速に変化している。今回の資金調達に加えて、2021年5月初めには「Connected Development Kit」(CDK、コネクター開発キット)をリリースした。共同創業者であるJohn Lafleur(ジョン・ラフルール)氏は「このフレームワークを使うことで、カスタムコネクターを2〜3日ではなく、2時間で開発することができます」という。現時点で、プラットフォームの70個のコネクターのうちの約20%がコミュニティから提供されたものだが、CDKがコミュニティに普及するにつれて、その割合は増加するだろうと2人の創業者は期待している。

関連記事:データサイエンティストが社内全体とデータを共有するプロセスをシンプルにするHexが6.1億円調達

Airbyteは2020年創業されたばかりだが、同社は2021年を、急速に成長しているコミュニティを拡大するために費やす予定だ。現時点でコミュニティメンバーは1200人、アクティブユーザーは500人に達している。当面はオープンソースのプロジェクトを継続しながら、将来はホステッドバージョンを開発しそこから収益を得る予定である。

今回の投資を主導しているBenchmarkのゼネラルパートナーであるChetan Puttagunta(チェタン・プッタグンタ)氏は、BenchmarkにはこれまでRed Hat(レッドハット)をはじめ、Elastic(エラスティック)、MongoDB(モンゴDB)、Acquia(アクイア)などのオープンソースのスタートアップへ、初期の投資家として投資を行ってきた歴史があると語った。

プッタグンタ氏がAirbyteにアプローチしたのは、コミュニティで多くの開発者が短期間に活躍しているのを見たからだという。「開発者コミュニティへの関わり合いという観点から、私たちは彼らに声をかけました。Airbyteがあちこちで見られるようになり、データを統合するためのデファクトスタンダードとして急速に普及していくのを目にしたのです。設立からわずか数カ月の会社としては、驚くべき成果でした」。

急激な成長によって、社員数は短期間で2倍の14名となった。ダイバーシティとインクルージョンに関しては、創業者が自ら会社のハンドブックを書き起こしており、その中には詳細な定義や目標などが含まれているが、これは初期段階の会社ではあまり見られることはない。

トリコット氏は「私たちは、ダイバーシティ、インクルージョン、帰属意識を継続的に向上させようとしています。決してこれで終わりと考えることはありません。常に改善の余地があるのです」と語る。

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オープンソースのデータ統合プラットフォームのAirbyteが5.6億円を調達
オープンソースのデータパイプラインプラットフォーム「Airbyte」

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Airbyte資金調達オープンソースオープンデータデータウェアハウス

画像クレジット:ipopba/Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:sako)

オープンソースのデータ統合プラットフォームのAirbyteが5.6億円を調達

オープンソースのデータ統合プラットフォームを提供するAirbyte(エアバイト)は、米国時間3月2日、Accelが主導するシードラウンドで520万ドル(約5億6000万円)を調達したことを発表した。他に投資家として参加したのはY Combinator、8VC、Segmentの共同創業者のCalvin French-Owen(カルビン・フレンチ=オウエン)氏、Clouderaの元GMであるCharles Zedlewski(チャールズ・ゼドレウスキー)氏、LiveRamp(ライブランプ)とSafegraph(セイフグラフ)CEOのAuren Hoffman(オーレン・ホフマン)氏、Datavant(データバント)CEOのTravis May(トラビス・メイ)氏、Machinify(マシニファイ)社長のAlain Rossmann(アラン・ロスマン)氏などだ。

Airbyteは、LiverRampやRideOSの元エンジニアリングディレクターで統合責任者だったMichel Tricot(マイケル・トリコット)氏と、開発者ツールやB2Bサービスを中心とした連続起業家John Lafleur(ジョン・ラフラー)氏が共同で創業した会社だ。ラフラー氏が最後に共同創業したスタートアップはAnaxi(アナクシー)だ。

画像クレジット:Airbyte

実は創業当初は、チームは今とは多少違う、マーケティング企業向けのデータ接続に焦点を当てたプロジェクトに取り組んでいた。創業者たちはY Combinatorに採用され、アプリケーションを開発したが、新型コロナウイルスのパンデミックが発生したために、Airbyteのオリジナルプロジェクトの初期顧客だった多くの企業が、予算凍結やレイオフに直面してしまった。

「その時点で、私たちはより深いデータ統合領域に踏み込もうと決めました、それが現在のAirbyteプロジェクトと製品の始まりなのです」とトリコット氏は説明する。

現在のAirbyte は、初期のような特定の業界に焦点を当てたものではなく、データエンジニアリングそのものに向けられているが、コネクタを構築するためのグラフィカルな UI と、開発者が取り込むためのAPIの両方を提供している。

トリコット氏が指摘するように、多くの企業が独自のデータコネクタを開発し始めており、最初はなんとなく上手くいくことが多い。しかし、本当の複雑さは、それらを保守し続ける際に現れる。「それがどのように振る舞うかが、手に負えなくなるのです」と彼はいう。「その結果、失敗するか、何かを変えるかのどちらかになるわけです。データ統合のコストはメンテナンス部分にかかっているのです」。

コネクタの構築を専門とする企業であっても、その複雑さはすぐに手にあまるようになるため、チームはAirbyteをオープンソース企業として構築することにした。またAirbyteによれば、Fivetran(ファイブトラン)のようにデータ統合に力を入れている企業はあるものの、多くの顧客は、クローズドソースの競合他社がサポートしていないユースケースが必要になることが多く、その場合は結局顧客自らがゼロから開発しなければならなかったと主張している。

「Airbyteにおける私たちの使命は、データを複製するための標準になることです」とラフラー氏は語る。「そのために、個々のコントリビューターの方々のニーズに対応したすべての機能をオープンソース化するのです、つまりすべてのコネクタをそうします」。彼はまた、Airbyteは2022年早々に行う予定のシリーズAラウンドを完結するまでは、オープンソースのツールに注力すると述べている。

Airbyteは、そのサービスを収益化するために、企業のニーズに対応した機能(データ品質、プライバシー、ユーザー管理などのエンタープライズ機能などを想像して欲しい)をすべてライセンスする、オープンコアモデルを採用する予定だ。また、コンテナ化されたコネクタのホワイトラベル化(OEM提供)も検討している。

現在、約600社の企業がAirbyteのコネクタを使用しているが、わずか1カ月前には250社だった。そのユーザーにはSafegraph、Dribbble(ドリブル)、Mercato(メルカート)、GraniteRock(グラナイトロック)、Agridigital(アグリデジタル)、Cart.com(カート・ドットコム)などが含まれている。

同社は新たな資金を使い、2021年末までにチームを約12人から25人に倍増させる計画だ。現在、同社はユーザーベースの確立に注力しており、2022年にはマネタイズを開始し、より多くの資金調達を行う予定だ。

関連記事:オープンソースのデータパイプラインプラットフォーム「Airbyte」

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Airbyteオープンソース資金調達

画像クレジット:Bruce Leighty / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:sako)

オープンソースのデータパイプラインプラットフォーム「Airbyte」

大量のデータを扱っている企業であれば、アプリケーションやAPIやデータベースなどのデータ発生源からのデータをデータウェアハウスやデータレイクにコンスタントに送っているだろう。データの抽出、ロード、変換を行うプラットフォームとして、FivetranStitchdataなどがある。

Airbyteは、オープンソースのデータパイプラインプラットフォームを開発している。FivetranやStitchdataのオープンソースによる代替システムが興味深いのは、コネクタの作成とメンテナンスに大量のリソースを必要とするためだ。とりあえずデータパイプラインを作ったが、大きなチームがない、という状況ならエントリーは難しい。

確かに既存のデータパイプラインも、SalesforceやStripe、Marketo、SendGridといった多くの人気ソースや、RedshiftやSnowflake、BigQueryといったデスティネーションとの何十という統合をすでに提供している。

しかし従来型のデータパイプラインプラットフォームでは、サポートされていない小さなサービスがたくさんある。それらすべてをインポートできないのであれば、ビジネスの部分的な姿しか把握できないかもしれない。

そこで多くの企業が、自分たちのアプリケーションのためにカスタムされたコネクタを開発し、提供している。Airbyteはオープンソースのアプローチにより、ユーザーのコミュニティを育て、何千というオープンソースのコネクタを作ってメンテナンスできると考えている。ある会社がカスタムされたコネクタを作ったら、別の会社がそれを利用し、改良して、それをコミュニティに還元する。

共同創業者でCEOのMichel Tricot(ミシェル・トリコット)氏は「誰かがコネクタを使っていてそれが壊れていることに気がついたら、それをコミュニティ全体のために直すことができる」と語る。

当初、Airbyteのチームは、マーケティングデータにフォーカスしたプロダクトからスタートした。Y Combinatorを受講し、その後、新型コロナウイルスのために方針を変更している。「新型コロナの世界では、マーケティングの予算もない」と共同創業者のJohn Lafleur(ジョン・ラフルール)氏はいう。

AirbyteのコネクタはDockerのコンテナの中で動くため、それぞれが互いに独立している。コネクタのアップデートやリフレッシュはマニュアルでスケジュール可能で、それらを個々にモニターすることもできる。

現在、46のコネクタがある。Airbyteはそれらの認証作業に取り組んでいる。250社が現在Airbyteを利用している。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Airbyteオープンソース

画像クレジット:Samuel Sianipar/Unsplash

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa