LayerXとJCBが複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラの共同研究開始

LayerXとJCBが複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラの共同研究開始

暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン技術に関連する国内外のニュースから、過去1週間分について重要かつこれはという話題をピックアップしていく。今回は2020年12月20日~12月26日の情報から。

ジェーシービー(JCB)LayerXは12月22日、複数企業間をつなぐ次世代「BtoB取引履歴インフラ」に関する共同研究の開始を発表した。共同研究において両社は、プライバシーに配慮した利用者主体の商流情報の流通を実現し、それらを活用した高度なサービスを可能にする新たなデジタルサプライチェーン構築を目指す。

近年、中央銀行デジタル通貨(CBDC。Central Bank Digital Currency)をはじめデジタル通貨による決済プラットフォーム構築に向けた動きが活発化している。これらデジタル通貨に関する試みおよびメリットのひとつに、「様々な機能・ロジックを付加できるお金」という側面があり、こうした新形態のお金は「プログラマブルマネー」と呼ばれている。契約・請求・支払いなど一連のオペレーションのデジタル化・効率化、さらには自動執行が期待される。

これを受け共同研究では、JCBの強みを生かし、地域金融機関、BtoB決済に関わるソリューションプロバイダーなどとの協業も視野に入れ、BtoB取引履歴インフラの新モデルを検討していく。次世代インフラは、オペレーションの効率化に留まらず、業種・業界を超えたサプライチェーンプラットフォームならではの、商流情報を活用した高度なサービスの実現を目指すという。

LayerXとJCBが複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラの共同研究開始

また、異なる業種・業界間における取引情報の共有においては、ブロックチェーン技術を用い取引情報を記録することで改ざん困難かつ確かなデータ流通が可能になるものの、両社はこれだけでは不十分という。社会実装においては、データ保護・プライバシーの観点から、情報主体(利用者)それぞれが「金融機関など業務上必要のある事業者には開示する」「不必要な事業者には開示しない」など取引情報の閲覧権限を柔軟に設定できるデータコントロールの仕組みが、情報提供者に対して求められる。

さらに与信情報の照会・確認などでは、データを秘匿したままデータ演算を行うといった高度なプライバシー技術を必要とする。

LayerXとJCBが複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラの共同研究開始LayerXとJCBが複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラの共同研究開始今回の共同研究では、TEE(Trusted Execution Environment)を応用しLayerXが開発したソリューション「Anonify」(アノニファイ)とブロックチェーンを組み合わせ、取引情報の秘匿性・信頼性を担保し、利用者による開示情報の取捨選択を実現する。

TEEは、PCやスマートフォンが搭載するプロセッサーのセキュリティ機能にあたり、アプリケーションを安全な実行環境で動作させるための技術。ユーザーであってもアクセス不可能なデータ領域を端末に構築し、アクセス制限をハードウェアレベルで保証する。これにより同環境下では、クラッキングやマルウェアによる攻撃などの脅威を防ぐことができる。

LayerXとJCBが複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラの共同研究開始Anonifyは、TEEを活用した、ブロックチェーンのプライバシー保護技術。ブロックチェーン外のTEEで取引情報の暗号化や復号を行い、ビジネスロジックを実行することで、ブロックチェーンの性質を活かしながらプライバシーを保護する。複数の企業や組織が共同で利用する共通基盤において、秘匿性と監査性を両立させたアプリケーションを構築可能という。詳細は、ホワイトペーパーAnonify Book(JP)ソースコードをはじめ、LayerXサイトのAnonifyに関するページを確認してほしい。

LayerXとJCBが複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラの共同研究開始LayerXとJCBが複数企業間をつなぐ次世代BtoB取引履歴インフラの共同研究開始JCBは、デジタルによる取引が増えていく社会の中で、デジタル取引・送金の履歴を蓄積し、必要に応じて取り出して参照できるインフラの必要性が高まると考え、同共同研究に挑む。両社はBtoB決済におけるトランザクションの記録・活用に加えて、デジタル通貨を用いた国内外送金などの金融取引に関するマネーローンダリング(資金洗浄)防止(AML。Anti-Money Laundering)およびテロ資金供与対策(CFT。Counter Financing of Terrorism)強化に向けたトランザクション識別と追跡性担保を可能にするといった、今後は必要不可欠となるインフラへの応用も視野に入れて、研究開発に取り組んでいく。

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コカ・コーラ系自販機がNFC Type A/Bに対応、VISAやMastercardでキャッシュレス決済

カテゴリー:フィンテック
タグ:Anonifyオープンソース / Open Source(用語)JCBテロ資金供与対策 / CFTプライバシー(用語)ブロックチェーン(用語)マネーロンダリング防止 / AMLLayerX(企業)日本(国・地域)

外国為替レート期間保証付きモバイルウォレットJCB Mobile Wallet(仮称)の実証実験を開始

ジェーシービーとNTTコミュニケーションズは10月8日、外貨為替レート保証付きモバイルウォレット「JCB Mobile Wallet」(仮称)の実証実験を本月より開始することを発表した。

JCB Mobile Wallet自体は、スマートフォンの専用アプリ上で発行できるJCBブランドのバーチャルプリペイドカードで、キャッシュレス決済やモバイル上での送金、アカウントの利用可否設定、優待店のマップ検索などが可能だ。事前に残額をチャージしておけば、クレジットカードように使える。入金したぶんだけ使えるプリペイドカードなので、支払い能力を示すクレジットスコアなどは不要で、留学生、ビジネスパーソン、在留外国人など誰でも使える。

特に上記の対象者にメリットなのが、22カ国の通貨に24時間いつでも両替可能な点と、為替レートが14日間保証される点。一度、円から外国の通貨に両替した後、使い切れなかった通貨については実質そのままの価値で円、もしくは自国通貨に戻せる。保証される為替レートは、日々変化する為替レートに比べるともちろん割高となるが、海外出張や一時帰国などで現地通貨の両替に頭を悩ませる必要がない。

また、JCB Mobile Walletでは、家族や法人で複数のアカウントが利用可能だ。例えば、留学中の子供をサブアカウントに設定して、家族から現地通貨を24時間いつでもチャージするといったことも可能だ。法人では、海外出張者をサブアカウントごとに残高管理する機能が備わっている。

そのほか、レストラン予約やタクシー配車などのさまざまなサービスもアプリからオーダーできる。

JCB Mobile Walletの実証実験は、UI/UXの検証や搭載機能、サービスのニーズ調査、商用化に向けたフィードバックの収集ため、10月~11月の期間にJCBとNTTコミュニケーションズの関係者のみで実施される。一般参加はできない。

実証実験における両社の役割としては、JCBとNTTコミュニケーションズが共同でJCB Mobile Walletのサービス企画・開発を進めるかたちだが、実際にはNTTコミュニケーションズが、レート保証型外国為替情報、取引情報のデータ流通サービス、他サービスとのAPI接続の一元管理などを請け負う。

今後の展開としては、各国の決済環境に応じて、モバイルでのNFCタッチ決済、QRコード決済などのサポートも進めていくという。また、NTTコミュニケーションズが開発したWallet Exchangeを活用して、各国のモバイルマネーのオンライン接続や残高交換を実現するとのこと。

カテゴリー:フィンテック
タグ:JCB、NTTコミュニケーションズ、モバイルアプリ、プリペイドカード

コカ・コーラ系自販機がNFC Type A/Bに対応、VISAやMastercardでキャッシュレス決済

ビザ・ワールドワイド・ジャパン、Mastercard、JCB、アメリカンエキスプレスのカードブランド4社は4月13日、日本コカ・コーラが国内に設置している約17万台の「マルチマネー対応自動販売機」で、各ブランドのクレジットカードによるタッチ決済(コンタクトレス決済)が可能になることを発表した。

マルチマネー対応自動販売機とは、SuicaやPASMOなどの交通系電子マネーはもちろん、WAONやnanaco、iDなどの電子マネーに対応した自販機。購入したい商品のボタンを押したあとに自販機のカード読み取り部分に各種カードをかざすことで、キャッシュレスでの購入が可能になる。暗証番号やサインの入力はもちろん不要だ。なおコカ・コーラでは、2020年内にさらに1万台のマルチマネー対応自動販売機の設置を計画している。

コカコーラでは、スマートフォンアプリの「Coke On」とCoke On Pay対応自販機でのキャッシュレス決済も進めてきた。こちらは各種クレジットカード(VISA、Mastercard、JCB、 AMEX、ダイナースクラブ)、各種電子マネー(交通系、nanaco、WAON、Edy)、各種コード決済(PayPay、LINE Pay、楽天ペイ)をCoke Onアプリに事前登録しておけばキャッシュレス決済が可能だ。しかも商品を購入するたびにスタンプが1個以上付与され、スタンプが15個貯まると1本無料というサービスもある。一方で、アプリのダウンロードや支払い方法の事前設定、(一瞬で終わるが)Bluetoothによる自販機のペアリングなど一般ユーザーにとっては少しハードルが高いのが難点だった。

今回、オフィスや商業施設などで普及しているマルチマネー対応自動販売機でのNFC A/B対応により、SuicaやPASMOなどの交通系電子マネーと同様に事前設定やアプリは不要で自販機にカード本体や対応するiPhoneやAndroid端末をかざすだけで決済が可能なる点で、より多くの人の利用が期待できる。クレジットカードの明細を家計簿代わりにしている人にとっては、日々の細々した出費をクレジットカードに集約できる点でもメリットだろう。

9月16日からのキャッシュレス生活は基本d払いで時々OrigamiとPayPay、JCB-QUICPayも

9月14日からd払いの20%還元キャンペーンが始まった。今回はキャンペーン期間が10月14日までの約1カ月と長く、コンビニなどでの少額決済の積み重ねであっても期間中の上限額である3000円ぶんの還元を受けやすい。9月第3週(9月15日〜21日)は基本的にはd払いをメインのキャッシュレス決済として考えればいいが、Origami Payやメルペイのキャンペーンも始まったのでここで整理しておく。

とりあえずd払いで20%還元

前述したように、9月第3週は基本的にd払いのキャンペーンを利用しよう。1回の還元上限1000円相当、期間中の還元総額上限3000円相当の20%還元だ。期間は10月14日23時59分まで。ポイントは2020年2月16日まで使える期間・用途限定のdポイントとして、2019年12月16日以降に順次還元される。毎回のことだがエントリーを絶対忘れないように。忘れると還元はまったく受けられない。

金土曜にネット店舗でプラス5%の還元が受けられるキャンペーンを併用すると総還元率は25%となる。NTTドコモの回線料金をdカードで支払う、dマーケットを利用するなどの諸条件を満たすことで最大7%の還元を受けられる「dポイントスーパー還元プログラム」も利用可能だ。

対象店舗はd払いに対応するリアル店舗のほか、Amazonのオンラインショッピングサイトも含まれる。なお、オンラインストアでは、ラクマ(旧フリル)、無印良品ネットストア、はがきデザインキット、スマホで年賀状2019、宅配型収納CARAETO(カラエト)などは還元対象外となるので注意。

いろいろ考えるのが面倒なら、金土曜にネット店舗で5%還元アップになるキャンペーンにエントリーしたうえで、Amazonで4000〜5000円の商品を3個を1個ずつ分けて購入し、1回の上限額、期間中の累計上限額をすべて獲得してしまおう。なお、d払いはドコモ回線を利用しているユーザーはもちろん、auやソフトバンク、MVMOの回線を利用しているユーザーでも利用できる。今回のキャンペーンとは別に、d払いを初めて利用する場合は1000円ぶんのdポイント還元が受けられるので、このタイミングで登録しておくといいだろう。

10~14時でのスーパー利用はPayPayで5〜10%還元

PayPayが実施する月替わりの還元キャンペーン「ワクワクPayPay」の9月の内容は、
毎日10〜14時にスーパーマーケットで最大10%の還元が受けられるというもの。

PayPayはスーパーマーケットでの利用に力を入れており、ここ最近だけでも西友やイトーヨーカドー、東急ストアなどの大手を取り込んでいる。なお還元が受けられるかどうかは店舗によって異なるので、事前にPayPayアプリで最寄り店舗が対象かどうかをチェックしておきたい。

PayPayはスーパーマーケットで強い

なお適用条件はほかのコード決済に比べると複雑なので注意してほしい。金融機関の口座もしくはYahoo!マネー、Yahoo!カードからチャージした場合は5%の還元を受けられるが、Yahoo!カード以外のクレジットカードからチャージした場合は0.5%しか還元を受けられない。

最大の還元を受けるには、PayPay残高を金融機関の口座やYahoo!マネーからチャージしつつ、月額498円のYahoo!プレミアム会員に入会、もしくはソフトバンクかワイモバイルの回線を利用するという追加条件がある。この条件に適合すれば10%還元だ。

スーパーマーケットはアルコール類やカップラーメン、レトルト製品、お菓子などがコンビニエンスストアよりもかなり安価なので、まとめ買いしておくといい。

ヤマダ系量販店の初Origamiで10%還元、買い物マラソンも可

Origami Payは、ヤマダ電機、ベスト電器、マツヤデンキ、ツクモ、キムラヤのヤマダ電機グループ系家電量販店で9月30日まで10%還元キャンペーンを実施している。上限還元額は3000円なので、3万円の買い物で最大の還元を受けられる。10%還元の条件は、初めてOrigami Payを使う店舗。10%還元は何店舗でも適用されるので、初めてOrigami Payを使う店舗をハシゴすれば、それぞれの店舗で最大10%、上限3000円の還元を受けられる。

d払いが使えない場合はJCB-QUICPay

JCBが発行しているクレジットカードを持っているなら、JCBカードを紐付けたQUICPay決済で受けられる20%還元キャンペーンにエントリーしておこう。エントリーすると、12月15日まで最大上限1万円ぶんの還元が受けられる。つまり、5万円ぶんを買い物すれば1万円がキャッシュバックされる。

対象となるのはJCBが発行したクレジットカードやプリペイドカード、デビットカードを所持している利用者。カード裏面のカード発行元がJCB、もしくはJCBの会員サイト「My JCB」に登録・ログインできるカードであればOKだ。発行元がよくわからない場合、キャンペーンサイトにアクセスして応募できるかどうかをチェックすればいい。なお、LINE PayのJCBプリペイドカードは残念ながら対象外となる。

実際に還元が受けられるのは、JCBカードを紐付けたApple PayやGoogle PayでのQUICPay支払いのみで、JCBカード自体を使った決済は対象外なので注意。しかも、このキャンペーンは家族会員のカードも対象になる。夫婦の一方が家族カードを使っている場合、そちらのカードでもエントリーを済ませておけば20%還元を受けられる。つまり、本会員カードと家族カードでそれぞれ5万円ぶん使えば、それぞれ1万円の還元を受けられるわけだ。

ただし、このJCBのキャンペーンは期間が12月15日までと長いので急いで使う必要はない。12月15日までのキャンペーン期間中の利用金額を集計して、その金額に応じて20%還元、還元上限額1万円をキャッシュバックされるからだ。

なお、みずほ銀行の口座を持っている場合は、このJCBのキャンペーンのみずほ版ともいうべき20%の還元キャンペーンを受けられるので以下の記事を参考にしてほしい。

関連記事:9月のキャッシュレス決済まとめ、とりあえずPayPayとJCB-QUICPayを併用

コード決済や電子マネー決済が使えない店舗ではAMEXカード

アメリカン・エキスプレスのマークが付いたクレジットカードを持っている場合は、9月30日まで実施されている20%還元キャンペーンを活用しよう。こちらも事前エントリーが必要だが、上限額2000円の還元が受けられる。つまり、アメックスブランドカードで1万円を使うと最大の還元となる。本会員はもちろん、別途エントリーすれば家族会員も対象となる。

上記8都道府県以外は「OTHER CITIES」から検索しよう

事前登録先着20万名限定で、対象店舗は全国3万5000店舗。対象店舗マップでは、北海道、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡、その他の都市(OTHER CITIES)で分類されているので、この8都道府県以外は「その他の都市」で調べる必要がある。

対象店舗はめちゃくちゃ多い

注目は、アメックス以外が発行するアメックスブランドのクレジットカードにもキャンペーンが適用される点。具体的には以下のとおり。残念ながら楽天カードが発行するアメックスカードは対象外だ。

  • アメリカン・エキスプレス・インターナショナル
  • クレディセゾン(提携するカード発行会社ならびにフランチャイジー会社を含む)
  • 三菱UFJニコス(提携するカード発行会社ならびにフランチャイジー会社を含む)
  • エムアイカード

メルペイで本人確認未完了やあと払い未経験なら50%還元

メルペイは決済金額の50%相当が戻ってくる「増税前にまとめ買い!半額ポイント還元!キャンペーン」を9月18日〜30日に実施する。還元上限は3000円相当なので、6000円を使うと最大の還元を受けられる。ただし、メルペイを使い込んでいる人は対象外。

対象となるのは、期間中に金融機関の口座との連携、もしくは「アプリでかんたん本人確認」で本人確認を完了した利用者。そのほか、すでに本人確認が完了していても、メルペイの「お店でのあと払い設定」で「メルペイあと払い」に初めて変更した利用者が対象になる。期間中に初めて本人確認を済ませた利用者はメルペイ残高とメルペイあと払いの両方、期間中に初めてメルペイあと払いでの支払いを設定した利用者はメルペイあと払いのみが還元対象となる。いずれも、バーコード、iD、ネットの各決済方法を利用できる。

さらに、このキャンペーンの直前の9月17日までは「増税前に!一年分まるっとプレゼントキャンペーン」を実施中。毎日10名に抽選で、「トイレットペーパー」「ティッシュ」「洗濯用洗剤」など消費財1年ぶん相当のポイントをプレゼントするというもの。対象となるのは、メルペイでiDでの支払い設定を済ませている利用者。条件を満たしていればエントリーの必要はなく自動的に抽選対象となる。9月16日の抽選では洗濯用洗剤 1年ぶん(6000ポイント)、9月17日の抽選ではシャンプー 1年ぶん(9600ポイント)が、それぞれ10名にプレゼントされる。

9月も後半に突入し、消費税10%前の駆け込み需要を狙ったさまざまなキャンペーンが各社から出そろってきた。気になるのは9月に大きな動きがないLINE Pay。消費税10%になる10月以降は、キャッシュレス決済を対象とした政府主導の2〜5%還元キャンペーンが始まることを考えると、ここで存在感を示してシェアを拡大しておく必要がある。おそらくLINE Payは、9月下旬に大きなキャンペーンを準備しているのだろう。とはいえ、各社が続々と9月のキャンペーンを開始しているので、期待値のハードルはかなり高くなっている。

9月8日からのキャッシュレス決済まとめ、13日まではJCB-QUICPay、14日以降はd払い

10月からの消費税10%適用に向けて、キャッシュレス業者各社の消耗戦が激しくなってきそうだ。9月の第1週(9月1日〜7日)は、20%還元で還元上限1万円という、JCBカード経由のQUICPay払いや、みずほ銀行のデビッドカード、アメリカン・エキスプレスのクレジットカードで決済するのが最もお得だった。

第2週(9月8日〜14日)もこの基本路線は変わらないが、JCBやみずほ銀行のキャンペーン期限は12月15日までと長いうえ、期間中の累計使用額から還元されるため、急いで使う必要はない。また、対応するクレジットカードやみずほ銀行の口座もっていない人は蚊帳の外だった。では第2週はどのように戦えばいいのだろうか、早速見ていこう。

9月13日まではJCB QUICPayをメインに

9月13日までは、JCBカードを紐付けたQUICPay決済で受けられる20%還元キャンペーンをメインに活用しよう。注意したいのは事前のエントリーが必要な点。

対象となるのはJCBが発行したJCBカードを所持している利用者。カード裏面のカード発行元がJCBであればOK。もしくは、JCBの会員サイト「My JCB」に登録・ログインできるカードであればOKだ。発行元がわからない場合、キャンペーンサイトにアクセスして応募できるかどうかをチェックすればいい。なお、LINE PayのJCBプリペイドカードは残念ながら対象外となる。

実際に還元が受けられるのは、JCBカードを紐付けたApple PayやGoogle PayでのQUICPay支払いのみで、JCBカード自体を使ったクレジットカード決済は対象外なので注意。

このキャンペーンの注目は家族会員のカードも対象になる点。夫婦の一方が家族カードを使っている場合、そちらのカードでもエントリーを済ませておけば20%還元を受けられる。つまり、本会員カードと家族カードでそれぞれ5万円ぶん使えば、それぞれ1万円の還元を受けられる。

もちろん、同様に20%還元を受けられる、アメリカン・エキスプレスのクレジットカード払いやみずほ銀行のデビッドカードを利用してもいい。これらの詳細は以下の関連記事を参照してほしい。

関連記事:9月のキャッシュレス決済まとめ、とりあえずPayPayとJCB-QUICPayを併用

10〜14時はスーパーでPayPay

PayPayが実施する月替わりの還元キャンペーン「ワクワクPayPay」の9月の内容は、毎日10~14時にスーパーマーケットで最大10%の還元が受けられるというもの。8月のキャンペーンに比べて開始時間1時間繰り上がり、実施時間が1時間伸びて4時間となった。

20%還元のJCBのQUICPayよりも還元率は10%と低いのだが、大手のスーパーマーケットでないとQUICPayが使えるところは少ないので、PayPayをいつでも使えるように準備しておきたい。

PayPayはスーパーマーケットでの利用に力を入れており、ここ最近だけでも西友やイトーヨーカドー、東急ストアなどの大手を取り込んでいる。なお還元が受けられるかどうかは店舗によって異なるので、事前にPayPayアプリで最寄り店舗が対象かどうかをチェックしておこう。

イトーヨーカドーや西友、ライフ、東急ストアなどもPayPayを利用できるようになった

適用条件はほかのコード決済に比べると複雑なので注意してほしい。金融機関の口座もしくはYahoo!マネー、Yahoo!カードからチャージした場合は5%の還元を受けられるが、Yahoo!カード以外のクレジットカードからチャージした場合は0.5%しか還元を受けられない。

最大の還元を受けるには、PayPay残高を金融機関の口座やYahoo!マネーからチャージしつつ、月額498円のYahoo!プレミアム会員に入会、もしくはソフトバンクかワイモバイルの回線を利用するという追加条件がある。この条件に適合すれば10%還元だ。

14日以降はd払いをメインに、エントリーは9日から

9月14日にドコモがまたしても大判振る舞いのキャンペーンを始める。1回の還元上限1000円、期間中の還元総額上限3000円の20%還元という内容だ。今回は期間が1カ月超と長く、10月14日23時59分に終了となる。ポイントは2020年2月16日まで使える期間・用途限定のdポイントして、2019年12月16日以降に順次還元される。毎回のことだが忘れてはならないのがエントリー。9月9日10時以降にdポイントクラブ会員のサイトにアクセスしてエントリーを済ませておこう。

さらに、金土曜にネット店舗でプラス5%の還元が受けられるキャンペーンを併用すると総還元率は25%となる。NTTドコモの回線料金をdカードで支払う、dマーケットを利用するなどの諸条件を満たすことで最大7%の還元を受けられる「dポイントスーパー還元プログラム」も利用可能だ。

対象店舗はd払いに対応するリアル店舗のほか、Amazonのオンラインショッピングサイトも含まれる。なお、オンラインストアでは、ラクマ(旧フリル)、無印良品ネットストア、はがきデザインキット、スマホで年賀状2019、宅配型収納CARAETO(カラエト)などは還元対象外となるので注意。

いろいろ考えるのが面倒なら、金土曜にネット店舗で5%還元アップになるキャンペーンにエントリーしたうえで、Amazonで5000円前後の商品を3個を1個ずつ分けて購入し、1回の上限額、期間中の累計上限額をすべて獲得してしまおう。使い切ったあとは、JCBのQUICPayをメイン決済に戻せばいい。

なお、d払いはドコモ回線を利用しているユーザーはもちろん、auやソフトバンク、MVMOの回線を利用しているユーザーでも利用できる。今回のキャンペーンとは別に、d払いを初めて利用する場合は1000円ぶんのdポイント還元が受けられるので、このタイミングで登録しておくといいだろう。

Google PixelユーザーはAndroid 10にアップデートしてはならない

私のように調子に乗ってAndroid 10にアップグレードしてしまうと、d払いアプリを使えなくなるので注意

AI解析によるカメラ性能や、値下げによるお買い得価格で人気に火が付いているGoogle Pixel。Androidの開発元であるGoolgeの端末だけあって、先日リリースされたAndorid 10の正式版をいち早くインストールできる端末でもある。しかし、Google Pixelシリーズの3、3XL、3a、3a XLを利用しているユーザーは、Andorid 10をインストールするとd払いアプリが正常に使えなくなるので注意が必要だ。NTTドコモは、10月末にAndroid 10に対応したd払いアプリをリリースする予定だが、おそらく今回の10月14日までのキャンペーン期間にはリリースは間に合わない。

9月のキャッシュレス決済まとめ、とりあえずPayPayとJCB-QUICPayを併用

8月のキャッシュレス生活は、前半をメルペイ、後半をd払いで過ごせばOKだったが、9月は落ち着いている印象だ。9月2日以降に新キャンペーンが始まる可能性があるが、現時点で9月に利用すべきキャッシュレス決済をまとめておく。

10~14時でのスーパー利用はPayPayで5〜10%還元

PayPayが実施する月替わりの還元キャンペーン「ワクワクPayPay」の9月の内容は、
毎日10〜14時にスーパーマーケットで最大10%の還元が受けられるというもの。8月にキャンペーンに比べて開始時間1時間繰り上がり、実施時間が1時間伸びて4時間となった。

PayPayはスーパーマーケットでの利用に力を入れており、ここ最近だけでも西友やイトーヨーカドー、東急ストアなどの大手を取り込んでいる。なお還元が受けられるかどうかは店舗によって異なるので、事前にPayPayアプリで最寄り店舗が対象かどうかをチェックしておきたい。

毎週対応店舗が増えるのは更新が追いついていないが、PayPayはスーパーマーケットで強い

なお適用条件はほかのコード決済に比べると複雑なので注意してほしい。金融機関の口座もしくはYahoo!マネー、Yahoo!カードからチャージした場合は5%の還元を受けられるが、Yahoo!カード以外のクレジットカードからチャージした場合は0.5%しか還元を受けられない。

最大の還元を受けるには、PayPay残高を金融機関の口座やYahoo!マネーからチャージしつつ、月額498円のYahoo!プレミアム会員に入会、ソフトバンクもしくはワイモバイルの回線を利用するという追加条件がある。この条件に適合すれば10%還元だ。

スーパー以外ではJCBのQUICPayで20%還元

各種コード決済サービスの9月のキャンペーンはまだ発表されていないので、いまとりあえず準備しておきたいのが、JCBカードを紐付けたQUICPay決済で受けられる20%還元キャンペーンへのエントリーだ。

対象となるのはJCBが発行したJCBカードを所持している利用者。カード裏面のカード発行元がJCBであればOK。もしくは、JCBの会員サイト「My JCB」に登録・ログインできるカードであればOKだ。発行元がわからない場合、キャンペーンサイトにアクセスして応募できるかどうかをチェックすればいい。なお、LINE PayのJCBプリペイドカードは残念ながら対象外となる。

実際に還元が受けられるのは、JCBカードを紐付けたApple PayやGoogle PayでのQUICPay支払いのみで、JCBカード自体を使った決済は対象外なので注意。このJCBのキャンペーンは8月16日から始まっているが、期間が12月15日までと長いので急いで使う要はない。12月15日までのキャンペーン期間中の利用金額を集計して、その金額に応じて20%還元、還元上限額1万円をキャッシュバックするいう内容だ。つまり、期間中にQUICPayで5万円ぶん使うと最大の還元を受けられることになる。

このキャンペーンの注目は家族会員のカードも対象になる点。夫婦の一方が家族カードを使っている場合、そちらのカードでも20%還元を受けられる。つまり、本会員カードと家族カードでそれぞれ5万円ぶん使えば、それぞれ1万円の還元を受けられるわけだ。

AMEXが使える店はカード一括払いで20%還元

アメリカン・エキスプレスのマークが付いたクレジットカードを持っている場合は、9月3日から9月30日まで実施される20%還元キャンペーンを活用しよう。こちらも事前エントリーが必要だが、上限額2000円の還元が受けられる。つまり、アメックスカードで1万円を使うと最大の還元となる。

上記8都道府県以外は「OTHER CITIES」から検索しよう

事前登録先着20万名限定で、対象店舗は全国3万5000店舗。対象店舗マップでは、北海道、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡、その他の都市(OTHER CITIES)で分類されているので、この8都道府県以外は「その他の都市」で調べよう。

対象店舗はめちゃくちゃ多い

注目は、アメックス以外が発行するアメックスブランドのクレジットカードにキャンペーンが適用される点。具体的には以下のとおり。残念ながら楽天カードが発行するアメックスカードは対象外だ。

  • アメリカン・エキスプレス・インターナショナル
  • クレディセゾン(提携するカード発行会社ならびにフランチャイジー会社を含む)
  • 三菱UFJニコス(提携するカード発行会社ならびにフランチャイジー会社を含む)
  • エムアイカード

クレディセゾンが対象なので、西友など発行できる年会費無料の「ウォルマートカード セゾン・アメリカン・エキスプレス」でも還元を受けられる。このカードを作っておけば、西友で毎日3%、月に3〜4日の特定日(土曜日が多い)で5%の還元が受けられるので、西友が近くにあるならぜひ作っておきたい。西友では9月からPayPayが使えるようになるので、通常はウォルマートアメックスカード、キャンペーン時はPayPayでの決済がお勧めだ。

関連記事:西友とサニーが9月からPayPay対応、キャンペーン併用で10%還元に

現時点では、PayPayを除くとJCBかアメックスのクレジットカードを所持していないと還元が受けられない狭き門だが、今後コード決済各社が新たなキャンペーンを打ち出してくる確率は高い。各種コード決済やクレジットカード、電子マネーは、10月に消費税が10%になった際に2020年6月まで実施される国による2%〜5%還元キャンペーンに利用できるため、いまのうちに認知を最大限に広めておく必要があるからだ。おそらく9月中旬ごろから大幅還元のキャンペーンが始まるのではないか。