ストリーミングだけでプラチナ・アルバムになる新時代、カニエ・ウェストのThe Life of Pabloがその先頭を切った

カニエ・ウェスト(Kanye West)の最新アルバムが、ストリーミングの歴史を作った

1年あまり前にリリースされたThe Life of Pabloが、のべ15億曲以上ストリーミングされ、プラチナアルバムになった。

人気アルバムがプラチナになるのは珍しくないが、カニエのアルバムがすごいのは、有料ダウンロードなし、ストリーミングだけでこの数に達したことだ。

では、説明しよう:

アルバムはふつう、100万枚売れるとプラチナになる。しかし昨年のRIAAのガイドラインでは、その数にストリーミングの数も含む、となった。その数え方は、1曲が150回ダウンロードされたら1曲ダウンロードと等しく、そして10曲ダウンロードが1アルバムのダウンロードに等しい、となる。つまり、アルバムが1枚売れた、と数えられるためには、それの曲が1500回ストリーミングされなければならない。

そこで、ストリーミング1500回がアルバム1枚の売上に等しいわけだから、アルバム100万の売れ行きは、15億回のストリーミングと等しいことになる。それが、プラチナ評価の条件だ。

ふつう、アルバムがプラチナになるのは、ストリーミングと有料ダウンロードの組み合わせによってそうなる。有料ダウンロードが混じれば、15億回ストリーミングされなくても、プラチナになる。でもカニエは、The Life of PabloをiTunesなどで売らずに、最初はTidalに限定、その後SpotifyやApple Musicなどストリーミング-オンリーのプラットホームへ広げた

このアルバムは彼のサイトで買ってダウンロードできるが、それは最初の週の総数の1%にも達しなかった。そしてアルバムは、この売上を含めなくてもプラチナに達した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

メインストリーム化の道を歩むAmazon Echo

自らしゃべる小さなスピーカーであるAmazon Echoは、「成功」の段階を超えて進みつつあるようだ。そうレポートしたのはデータ収集解析ファームのSlice Intelligenceだ。年末のホリデー期間にも数多くのデバイスを売り上げたのみならず、購入者層の幅を大きく拡大しているようなのだ。

まず、Echoの売上の半分は女性によりもたらされているのだとのこと。売り出し当初の購入者は圧倒的に男性が多かったが、その傾向がまったく変わってしまったわけだ。ちなみにSliceは最初のEcho販売時にも傾向の分析をしており、Echo Dotも投入された今回のホリデーシーズンにも同様の分析を行なっている。

販売台数を増やし、そして女性にも市場を広げているEchoだが、それだけではない。Generation Xやベビーブーマーにも市場を広げているのだ。最初にこうしたガジェットに飛びつくのはミレニアル世代であり、そこから各方向に市場を広げていくことになったわけだ。

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また、Echoの発売当初はEコマース利用者が多く購入していた。しかし今ではEコマースのヘビーユーザーではない人にも売れている様子。こうした面からみても、Echoはメインストリーム化へのみちを歩んでいるということになるのだろう。

Sliceのレポートによれば、今回のホリデーシーズンには値段も手頃なEcho Dotがもっとも売れたのだそうだ。わずかの差でEchoが続き、Tapの割合はかなり低めであったようだ。期間毎にみれば、やはり売り上げを大きく伸ばしたのは11月と12月で、サイバーウィークエンドには他の日とくらべて倍の売り上げを示したのだとのこと。消費者の購入意欲はたいへんに高く、ホリデーシーズン中はほとんど売り切れの状態でもあった。

Echoがメインストリーム化している事実は、Amazonにとってはもちろん、音声インタフェースの未来にとっても大きな意味を持つものかもしれない。これまで利用頻度の低かった音声によるコマンド伝達だが、どうやらEchoとは会話を通じて意思伝達を行なっているようなのだ。

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(翻訳:Maeda, H