Hub、夫婦に加えておじいちゃん、おばあちゃんも巻き込む情報共有アプリケーションをリリース

家族でも、あるいは仕事仲間とでも、お互いのスケジュールなどの情報を共有することは非常に難しい。皆がそれぞれ自分の好きなカレンダーやTo-Do管理ツールを使っていて、それぞれの情報をチェックすることがとても難しいのだ。そこに登場してきたのがHubだ。家族間のそれぞれが、今使っているツールを使い続けながら、簡単にカレンダーやTo-Doリストなどを共有するための機能を提供する。

Hubを生み出したのはSimplyUsを作ったのと同じチームだ。昨年の春頃から夏にかけて流行した「夫婦」ないし「カップル」用のサービスのひとつだ。実はこのSimplyUsを作りつつも、実は情報共有は夫婦間のみでなく、家族も巻き込む方が一層便利だと考えていたのだそうだ。

確かに夫婦の予定や各種リストを共有すれば役立つシーンが多いわけだが、たとえばおじいちゃんやおばあちゃんなども巻き込めればさらに便利になることに気付いたわけだ。

たとえば孫と遊びたいと考える祖父母は、両親のスケジュールをチェックしたいと考えるだろう。また子供が成長してティーンエイジャーとなった際には、ちょっとした用事を家族から依頼されるというようなユースケースも考えられる。さらにはベビーシッターやデイケアサービスの職員などのメンバーとして登録することができ、簡単にスケジュールの調整ができるようになる。

こうした利用シーンを念頭において、新しい情報共有アプリケーションとして生み出したのがHubであるというわけだ。さまざまなカレンダーサービスの情報を取り込んで、簡単に情報共有が行えるようになっているのは便利だ。Google Calendar、Outlook、Yahoo、iCloud、あるいはExchangeもサポートしている。

また異なるメンバーによるHubを複数構築できるのも便利だろう。たとえば祖父母と孫、そして両親が参加するHubや、ベビーシッターと予定を共有するためのHub、あるいは夫婦のみでのHubなども作ることができる。サービスはフリーミアムモデルで提供されている。無料版では月ごとに共有できるイベントが5件までで、タスクは10件までと制限されている。

有料モデルを利用する場合、年間申込みの場合は35ドル99セントで、月額の場合は4ドル99セントとなっている。これで無制限にHubを作成でき、またイベントおよびタスクの共有件数に制限もなくなる。また、同一Hubを利用しているメンバーのうちひとりが有料版に申し込んでいれば、そのHubに属するメンバー全員が件数の制限なく情報を共有できるようにもなっている。

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(翻訳:Maeda, H


インテリジェントなTo-Doリストを提供するAny.DO、個人向けツール拡張を視野に、350万ドルの資金を調達

Q:いったいどういうわけでTo-Doリストアプリケーションに350万ドルもの資金が必要になるのだろう?。A:単なるTo-Doリストを超えたTo-Do関連アプリケーションに発展していくから。と、そんなわけで、ウェブおよびモバイル環境で利用される人気のTo-DoアプリケーションであるAny.DOがシード資金の獲得をアナウンスした。今回のラウンドをリードしたのは、これまでにも出資しているGenesis Partners。他にもInnovation Endeavors(Eric Schmidtのファンド)、Joe LonsdaleBlumberg CapitalJoe Greensteinなど、既存出資者のみならず新たな出資者も加わっている。

尚、Any.DOは2011年末のエンジェルラウンドにて、Innovation Endeavors、Blumberg Capital、Genesis Partners、Palantir(Joe Lonsdale)、Felicis Ventures(Aydin Senkut)、およびBrian Kooなどから100万ドルを調達している。

Any.DOのことを知らないという方のために、少々説明しておこう。開発チームがまずリリースしたのはTaskosというアプリケーションだった。同アプリケーションは2011年11月までに130万の利用者を集め、今やさらにその数字を倍に伸ばしている。チームはこのTakosの成功を見て、コンセプトを発展させたAny.DOをリリースしたのだった。

投入以来Any.DOは大いに人気を集め、現在ではiOS、Android、そしてウェブ上で500万人が利用しているのだとのこと。Onavo Insightsのデータによれば、Any.DOはTo-Doリストアプリケーションの世界で、マーケットリーダー的位置にあるのだという(もっとも近い位置にいるのはWunderlistだ。今月頭のアナウンスによると、利用者が400万人を超えているらしい)。

たいていのケースとは異なり、Any.DOはiOS版よりもAndroid版で多くの利用者を抱えている。Androidの利用者層の広さを意識して、そこで必要とされるアプリケーション機能を十分に吟味して、またTaskosを使っていた潜在ユーザーの希望なども存分に反映しつつAny.DOを生み出したのだ。

Any.DOのデザインは非常に優れたもので、それがゆえにアプリケーションがとてもシンプルに見えもする。但し、裏ではかなり難しい処理も行なっている。

Any.DOのファウンダー兼CEOであるOmer Perchikは次のように言っている。「お使いいただいているアプリケーションはどんどんスマートになっていくと思います。登録されたTo-Doは、もちろんきちんと管理します。また、アプリケーションにはセマンティックエンジンも搭載して、関連To-Doなども効率的に管理していこうと考えています」とのこと。「予測エンジンも搭載して、興味のありそうなことを提案するような機能も実装しているのです」。

たとえば、旅行やジムのワークアウトに出かけたい旨をアプリケーションに登録したとしよう。すると、Kayak、TripAdvisor、MyFitnessPalなど、関連するアプリケーションのレコメンドも行う。あるいは「税金を支払う」と登録して、日時を指定しなかったとしよう。それでもきちんと納税日前にリマインダーを表示するというようなことも行う。

関連アプリケーションの紹介はアフィリエイトに基いて行なってることもあれば、そうでないケースもあるそうだ。いずれにせよ、1~5%という平均的なコンバージョンレートよりも高い率を実現しているとPerchikは述べている。

ところで今回獲得した資金はAny.DOに投入するのか、それとも他にも個人向け生産性向上ツールの開発を行う考えがあるのだろうか。Perchikは「両方の可能性がありますね」と述べている。但し、今のところはメールやカレンダーなどの分野にテリトリーを拡げるつもりはないようだ。

最近は、ホームスクリーン上に配置されて高頻度で利用されるアプリケーションの開発に注力しているスタートアップが多い。たとえばメール(Mailbox、Triageなど)や、カレンダー(Sunrise、Tempoなど)、あるいはメッセージング用のアプリケーションも提供していくような動きがトレンドとなっている。「日々の生産性に関わっているという面では、私たちのプロダクトに似ている面もあります。しかし関連製品をいろいろと出していって、Google DocsやOfficeのようなものを提供しようとする気持ちは全くないのです」とPerchikは述べている。Any.DOに近い、より個人的な世界に目を向けているのだそうだ。

ところでPerchikたちは、現在は新しく開設したサンフランシスコオフィスで仕事をしている。人員は12名だ。ここで働くスタッフの獲得に資金を投入することにしているそうだ。R&Dチームは当初よりイスラエルで仕事をしている。サンフランシスコオフィスで採用する人材はマーケティングおよび企画系を予定しているらしい。

ちなみにAndroid版のAny.DOは最近アップデートされている。Astrid(最近Yahooが立て続けに行った買収攻勢で対象となったひとつ)のサービス終了が予定されており、そのデータをインポートできるようになっている。

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(翻訳:Maeda, H)