悩みや地域に特化したページは作るな!

本日はLPO対策の場面で見るよくある間違い。

LPO対策を学んだり、ページの改善に取り掛かり始めると
良くこんな事が言われます。

「地域別に特化したページを作ろう」
「悩み別に特化したページを作ろう」

こんな特化したページ作り。これです。

もちろん、ターゲットをセグメントし、
メッセージを絞るという事は売れるページの大前提なのですが、
これってテクニックとして一人歩きしている感じがするんです。

仮に車の買取査定のサイトがあったとします。


CVRが悪いので、サイトを改善していこう。

地域ごとに特化したページを作ろう。

ファーストページビューに地名を入れたり
メッセージに地域制を持たせたり。

成約率が上がりました!

と上手く行けばそれはそれでOKですが、上手く行かない場合ももちろんあるわけです。

地域別に地名を入れた方がCVRが上がるケースと
CVRが変わらなかった地域、もしくは下がった地域があったとしたらあなたはどう判断しますか?


これってLPの最適化には充分に起こるケースであり、
LPO対策の進め方としてはあまりお勧めできない方法の一つです。

「LPO対策=ランディングページの最適化。」

これを

「売れないページを売れるようにする!」

とここだけにフォーカスしてしまいがちな人がいます。

まぁもちろん間違いではないですし、
それが最終目的なので、正解は正解なのですが

その言葉の通り、最適化という言葉をもっと掘り下げて考えた方がいいです。

最適化という言葉にはもともと
「内部の構成を整理したり調整すること」
という意味が含まれていて

成約率は上がったけれど、何が起因して売れるようになったのか?
が明確ではない施策についてはLPO対策と呼べないと思うのです。


要するに正しくLPO対策を行うのであれば、
常に数字が把握しやすく整理された状態で行う必要があります。


例えば、悩みに応じてファーストページビューを3パターン作りましょう。
となったときに、

「毛穴訴求、たるみ訴求、くすみ訴求、3パターンのページを切り分けて
それぞれPDCAを回しましょう。」

地名によってページを分ける時に、

「地名によってファーストページビューを切り分けてそれぞれPDCAを回しましょう。」

となった場合、単純にLPO対策を行う対象が増えます。
すべてがすべて上手く行けばいいのですが、
成約率が向上するものもあれば、下がるものもあるわけです。


このように単純な考えでLPO対策をすすめてしまうと
LPの最適化は迷宮入りしていきます。


上記のようにLPO対策という言葉に踊らされて
計測や整理がしにくくなってしまっては、精度が落ちる上に
PDCAも回らずに改善出来なくなってしまう可能性が高いです。

ランディングページの最適化には

・ランディングページをより売れるように調整する事
・ランディングページの構成を整理する事
・ランディングページの要素を整理する事

などが含まれています。

ランディングページを地名毎に切り分けたりするのも大事ですし、
訴求別にメッセージを変更する。これは確かに必要なテクニックです。

しかし、その元になっているオリジナルのLPの構成や
内容が悪ければ、訴求や地名でLPを切り分けた所で大きな改善は見込めません。

まず、LPの訴求別の切り分けなど
テクニックに走らずにランディングページの最適化という本当の意味を知り、
段階的に改善を入れていくのがポイントだと思います。

悩みや地名でランディングページを切り分けるのであれば、
売れない原因が本当に

地名や悩みに応じたダイレクトなメッセージが原因なのか?

という分析と考察が必要になるんですね。

他の部分に売れない要素があるのにもかかわらず
テクニックだけをマネしたLPO対策を行ってしまうと結果的に
数字の分析が出来ずに改善出来ない。

という事になりかねないので、気を付けてくださいね。

テクニックに踊らされずに
本質を見極めて、段階的にLPO対策を行えるようにしてください。

それではまた次回!

売れない時はどうすりゃいいの?

本日はランディングページの改善が
なかなか上手く行かない時に使って欲しいツールの話。


ランディングページの改善には様々な方法がありますが、
最もやりやすいのが、ランディングページを変更してみてコンバージョン率が
どれぐらい変わるか?を見るという方法。


ただ、これも多少の変化であれば期間が違うからの違いなのか?
ランディングページを変えたからなのか?



何が起因して数値が変わったのか把握しにくくなります。


そこで、必ずやらなければならないのがABテスト。


ABテストであれば、
同一期間にて違うそれぞれのページにアクセスを
振り分ける事が出来るので季節的な要因や時間軸での成約率の変化は無くなります。


要するに時間軸を同じにした上で成約率が変われば
ランディングページの出来が成約率に影響したことが分かるようになります。


ここまでは大丈夫でしょうか?


では、ABテストをやれば必ずランディングページを改善する事が
出来るのか?というとそうではありません。


あくまで、ABテストはAパターンとBパターンの数値を
見るものであって、ある程度改善が進んでいたり、


オリジナルの
ランディングページの出来が良い場合は改善版として作ったパターンが
毎回数値として悪くなるという事もあるのです。


実際、最初に作ったオリジナルパターンの成約率を
超える事が出来ないケースはランディングページが良くなればなるほど起こります。


こんな時はどうすればいいのか?


そこで使って欲しいツールがヒートマップ分析ツールです。


有名所のツールであれば、
ギャプライズさんが提供している「クリックテール」ですね。


この機能を使うと下記のようにサイトのどの部分が見られているか?
を視覚的に把握する事が出来ます。

2323


この機能を使うと上記のようにヒートマップにて
どの部分が見られているか?を視覚的に表してくれることは
もちろんのこと下記のように実際、どうサイト内を動いたか?まで見えるわけです。


これらを見ると、ユーザーが意図しない動きをしていたり、
見せたいコンテンツが見られていないかったり
と、
より精度の高い改善施策を練る事が出来るようになります。


ぜひ、興味があれば使ってみてくださいね。

クリックテールであれば体験版もありますし、
無料のものであればユーザーヒートというツールもあります。


またこのヒートマップ分析の方法については
違う機会に詳しく分析の方法などは解説していきたいと思います。


それではまた次回!!

BtoB企業ブログで使えるコンテンツアイデア19個

インバウンドマーケティングにおいて、ブログは非常に重要な施策の一つです。昨今のインバウンドマーケティング/コンテンツマーケティングの隆盛もあり、ブログを始めたい、強化したい、というご相談をいただくことが増えました。

ただ、ブログを書いた経験がない企業様の場合、「どのような記事を書けば良いのかわからない」というご相談も同時にいただきます。

そこで今回はBtoBの企業ブログにおけるコンテンツアイデア19個を参考ブログと共にご紹介します!

顧客となるユーザが知りたい情報であることが前提ですが、まとめ方の類型を知ることで、今後記事を企画する際の参考にしていただければ幸いです。

1. 製品の使い方紹介

製品の使い方をブログ形式で紹介します。顧客からよく質問されることを説明したり、使い方を提案します。

2. 製品のアップデート情報

新機能の追加情報を紹介します。魅力的な追加機能は新規顧客の獲得にもつながります。

3. FAQ(よくある質問)

製品に関するよくある質問やセミナーなどで寄せられた質問にまとめて回答します。

  • 事例:よくあるご質問 : カード決済 × ネットショップ FAQブログ│GMOペイメントゲートウェイ

4. 用語解説

業界で使われる用語を詳しく解説します。

5. 業界ニュース

業界の最新動向を紹介します。業界ニュースをまとめたり、大きなニュースであれば一つの記事で紹介しても良いでしょう。

6. 調査レポート

調査を実施し、結果と考察を紹介します。

7. 事例紹介

導入事例を紹介します。

  • 事例:CREATIVE SURVEY LAB. BLOG: » クリエイティブサーベイ写真調査の事例まとめ

8. 他社事例研究

トレンドや重要なポイントを学べる他社事例を研究し、エッセンスを紹介します。

9. 企業担当者インタビュー

導入企業の担当者や業界内で成功事例として知られる企業の担当者にインタビューを行い、成功の秘訣などを語ってもらいます。

10. キーパーソンインタビュー

企業担当者だけでなく、業界のキーパーソンに対するインタビューも有効です。

11. コラム

見込み顧客・顧客が知りたい情報を執筆者の意見や分析を加えて紹介します。

12. HowTo

見込み顧客・顧客が抱える課題をどのように解決すれば良いかをまとめます。

13. まとめ

世の中に分散している情報をまとめて紹介します。

14. インフォグラフィック

情報やデータをインフォグラフィックを使って、視覚的にわかりやすく伝えます。

15. イベント告知

セミナー開催やカンファレンス出展の情報をお知らせします。

16. 自社イベントレポート

開催したセミナーやカンファレンス、勉強会の後に当日の内容をまとめて紹介します。

  • 事例:第3回セミナーレポート : 利用シーン10選と4つの質問でレベルアップ – SurveyMonkey Japan Blog

17. 社外イベントレポート

社外のセミナーやカンファレンスに参加した後に当日の内容をまとめて紹介します。

18. 寄稿

外部のエキスパートに記事を寄稿してもらいます。

  • 事例:徹底解説!!フーモアのアートディレクターによるソーシャルゲームイラストの制作手順! | ソシャマノートブログ

19. 翻訳記事

海外の記事を翻訳して、紹介します。

フューチャーペイシングを盛り込め!!

僕がコピー機の営業マンだったころ、鉄板のセールストークがありました。

もちろん、中小企業の社長さんが相手でしたが
僕が営業でまわっていた会社さんは2~10人ぐらいの会社さんばかりでした。

大体、営業相手は社長さんでしたが、
やっぱり若い営業マンが粘って粘って頑張ってる姿って
創業社長の心を打つもので、結構やる気になってくれます。

ただ、最終どうして業務用コピー機となると、費用が結構な金額でかかってしまうので、やる気になっていても、「無駄な経費。必要のない経費。」として捉えられてしまいます。

もちろん、コピー機なんて家庭用のコピー機と大幅に出来る事が
変わるわけではないので、総額200万とか新規で費用がかかると

やはり経営者も考えてしまうわけです。

そこで僕が使っていた手法。
それがフューチャーペイシング

フューチャーペイシングとは。
⇒近い将来の具体的なイメージを引き出す手法。

要するに、この商品を買った後の良い未来を具現化してあげて
商品の付加価値として売る方法です。

例えば、コピー単体であればこんなメリットしか出ません。

・印刷スピードが速くなる
・印刷コストが安くなる
・カラーの解像度が上がる
・立ち上がりスピードが30秒早い
・液晶パネルが押しやすい
・FAXの内容をメールで確認
・スキャンも出来る

上記のようなメリットに200万払う気には
ならないですよね。故障してれば別ですが…

ではフューチャーペイシングを使うとどうなるか?

新しいコピー機を入れることで…

・最新の事務機器に常に入れ替える事で、事務員さんのモチベーションが上がります。
(社長も新しいパソコンを1年に1回買い替えたら、気持ちいいですよね?)

・カラーの解像度が高ければプレゼンテーションがかっこよく決まります!
(資料の色の鮮明度が低いと資料が安く見えますよ。)

・スキャンとFAXメール確認で、事務所の紙資料がなくなります。
すると、スッキリとしたオシャレな事務所になります。すると、若い事務員さんとかも入りたい会社になります。

要するに、コピー機の入れ替えは機械の入れ替えではなくて、

・職場環境の改善
・採用面の改善
・リスクヘッジ


などなど様々な改善に繋りがります!!

最新機器を使ってパソコンでデータを管理している
デジタルな会社ってかっこいいですよね!!

社長は、これからも紙で管理するアナログな会社をやりますか?
それとも、優秀な人材が集まるデジタルな会社をやりますか?


優秀な人材が集まるだけで、社長はもっと楽になって、好きなゴルフに行けるようになったり、旅行もいけるようになるはずですよ!
若くてキレイで優秀な事務員さんが入ったら、社外からもうらやましがられますし!!

月々3万でそれが可能になります!

こんな感じでしょうか。

まぁ、料金の割引などは必要になりますがこの
フューチャーペイシングを使うことでかなり成約率は向上します。


これと同じ事をランディングページでもやらなければなりません。

同じ化粧品を売るにしても、

化粧品の成分や値段などをメリットとして
売っているサイトが多いですが、物が溢れる現代で、成分や値段、機能で大幅に違う商品なんて多くはありませんよね。

如何に明るい未来をイメージさせる事が出来るか?
これが成約率アップのポイント
だという事です。


今一度、あなたのサイトを見直してみてください。

それではまた次回!!

インバウンドマーケティング/コンテンツマーケティングに関するカンファレンス「INBOUND MKTG 2013」でいただいた質問への回答

2月25日(月)に日本初のインバウンドマーケティング/コンテンツマーケティングに関するカンファレンス「INBOUND MKTG 2013」が開催され、Panel discussion①:『インバウンドなコンテンツづくり。ブログ、ソーシャル、SEOの活用と課題』にパネラーとして登壇させていただきました。当日、ご参加いただいた方は誠にありがとうございました。

遅くなってしまいましたが、パネルディスカッション中にTwitterなどでいただいた質問に回答したいと思います。

ご質問いただいた方は誠にありがとうございました!

当日のパネルディスカッションでお話した内容

 

当日は、本サイト・ブログの運営やメール配信などのインバウンドマーケティング施策を実践する中で感じていることを中心にお話しました。

セッションの様子はスタートアップ・デイティング様、コンテンツマーケティングラボ様にまとめていただきました。
→ 顧客に来てもらうためのオウンドメディアとコンテンツ戦略 #IM2013TOKYO

インバウンドマーケティング実践者がレクチャーする、ブログ、ソーシャル、SEOを使った“ユニークなコンテンツ”のつくりかた

ご質問に対する回答

質問1

成果の定義によって回答が変わるため、代表的なKPIごとに記載します。

■サイト訪問

本サイト(inboundmarketing.jp)のトラフィックの約70%を占めるブログです。より具体的には、以下の記事を読んだ方からお問い合わせいただくことが一番多いです。

【実録】テレアポ中心営業からインバウンドマーケティングに移行するまでに通った3つのフェーズ

■リード獲得

ノウハウやTIPSをまとめたダウロード資料です。現在、1ヶ月で100件以上ダウロードされています。
資料の中では、「インバウンドマーケティングを実践するまでの道のりと大切なこと」という資料が一番お問い合わせにつながっています。

■案件化

セミナーです。継続的なメール配信の中でセミナーに参加いただいた後、具体的な相談をいただく流れがあります。

質問2


成果につながりやすく、説明しやすい部分から始めるのが良いと思います。

「インバウンドマーケティング」では、ブログやeBook、メールなどが連想されやすいですが、Webサイトやランディングページもインバウンドマーケティングの重要な手法の一つです。

弊社でも最初はWebサイトやランディングページ改善など、効果を説明しやすいところから始め、社内の理解を高めつつ、ブログやダウロードコンテンツなどの中長期的な施策に取り組みました。

質問3

インバウンドマーケティングを「始める」際は、一度は無理にでも時間を作って、自分たちでコンテンツを作る体験が必要だと思います。

「続ける」際に忙しさが問題になる場合の解決策は、

  • 複数人で運営する
  • 外部ライターの方に記事執筆を依頼する
  • 外部エキスパートの方に寄稿を依頼する
  • 営業資料、セミナー資料などの既存資産を活用する
  • 営業資料、提案資料などを作る際にコンテンツとして2次利用できるように作成する

などでしょうか。

弊社のお客様では、「過去に作った提案資料やセミナー資料が実はダウロードコンテンツとして使えるもので、そこから始めてみる」ことが多々あります。

少しずつでもやれるところから始めることが大切だと思います!

質問4

■どの程度社員間でコンセンサスを得られているかと浸透させるための取り組み

ほぼ100%得られていると思います。
コンセンサスを得るために以下の工夫をしました。

  • 全社会議や部署会議で、取り組み内容と成果を繰り返し報告
  • ブログを更新した場合、全社MLで共有
  • 大きめのサイト改善やコンテンツ追加、メール配信をした場合もMLで共有
  • コンテンツ作成を一人でやる場合でも、案出しは複数人に協力してもらう
また、弊社では2007年に当時のWeb改善チームが準MVPとして表彰されました。
会社として、スポットライトを当てる機会を作れると大きく進むと思います。

■運用の外注と内製化についての考え

社内にインバウンドマーケティングの考え方を浸透させるためにも、できれば内製が望ましいと思います。リソースの問題でコンテンツ作成をアウトソースする場合でも、企画までは社内のコミットが必要ではないでしょうか。

ちなみにガイアックスでは、動画作成やリサーチなどを除き、ほぼ全てを内製しています。

終わりに

他にもご質問がありましたら、コメント欄等からいただけますと幸いです!

<追記>

同じパネルディスカッションに登壇させていただいたシックス・アパートの関社長がブログで質問に回答されています。「継続性」と「モティベーション」をキーワードにした、運営方法は非常に勉強になります。

オウンドメディア「Six Apartブログ」の運営の実態を、INBOUND MKTG 2013でお話しました 

魅力的なセミナーページを作成する9個のポイント

BtoB企業のインバウンドマーケティングにおいてセミナー(ウェビナー)は重要な施策です。リード獲得・リード育成の手段として、有効活用している企業様も多いのではないでしょうか。

ガイアックスでも、Webサイト・ブログでのコンテンツ提供からリードを獲得した後、継続的なメール配信の中でセミナーを告知し、参加いただいた方から具体的な商談につながる流れがあります。

しかし、Webサイトでも頻繁に閲覧され、メール配信からのランディングページにもなるセミナーページに開催概要しか載せていないBtoBサイトがほとんどです。

そこで今回は、魅力的なセミナーページ作成のポイントとお手本となるWebサイトをご紹介します!

セミナー一覧ページ作成のポイント

1. 開催中のセミナー概要が一覧できる

セミナー一覧ページには、トップページやその他ページから回遊した見込み顧客が訪れます。

  • セミナー名
  • 開催時期
  • 開催場所

は一覧ページでわかるようにして、都度詳細ページに遷移させないようにしましょう。

アイコンを上手く使い開催中のセミナー概要がわかりやすい『MCFrame』

セミナー詳細ページ作成のポイント

2. ファーストビューで興味を喚起する

セミナー一覧ページのリンク、メールやソーシャルメディアのリンクをクリックした先にあるのがセミナー詳細ページです。

直感的に内容を理解できるキービジュアルやアイコンを活用して、訪れた見込み顧客が離脱しないよう、ファーストビューで興味喚起を行います。セミナー内容を説明するだけのページにならないように注意しましょう。

思わず申し込みたくなるロフトワークのセミナーページ

3. 参加対象者を明確にする

どんな課題を持った人にお勧めのセミナーなのかを明記し、同じ課題を持つ見込み顧客からの申し込みを促します。

 

「こんな課題をお持ちの方にオススメ!」で対象者を明確にしているシンフォニーマーケティング

4. 参加者の声を載せる

定期開催のセミナーであれば、前回アンケートに書かれた参加者の声を掲載しましょう。どのような話が聞けるのか、どんな所が良いのかを参加者自身に語ってもらうことで説得力が出ます。

参加者の声に加え、担当者のコメントも掲載している日立システムズ

5. 会場の写真を載せる

会場の風景を載せることでどんな規模・雰囲気のセミナーかを具体的にイメージしてもらいましょう。

会場の風景を詳細ページに載せているユビキタス

6. 講師のプロフィールを載せる

講師の経歴を載せることで、セミナー内容に対する期待感や安心感を持って申し込んでもらえます。

弊社セミナーページの講師紹介

7. ページ内にフォームを設置する

セミナー詳細ページから申し込みフォームに飛ばすことなく、詳細ページ内で申し込みができるサイトが増えています。遷移の手間を減らすことで、興味・関心の高まった見込み顧客の負担を軽減します。

フォームに遷移せず、セミナー紹介ページで申し込みができるセールスフォース

8. セミナーレポートを作成する

セミナー後は、当日の内容をまとめてセミナーレポートとして公開しましょう。当日参加できなかった方にも情報を伝えることができ、メール配信のコンテンツとしても活用できます。

 

セミナー内容をふんだんに盛り込んだレポートを作成しているロフトワーク

9. セミナー資料を公開する

セミナーレポートと同様、当日参加できなかった方にも情報を伝えるためにプレゼン資料を公開します。ダウンロード資料にしてプレミアムコンテンツとしても活用できます。

当日の資料をslideshareで公開しているシックス・アパート

Webサイト・ブログ運営の2012年振り返り

ガイアックスはBtoB企業に対してインバウンドマーケティングへの移行支援をしていますが、弊社自身もインバウンドマーケティングを実践しています。

本サイト(inboundmarketing.jp)は2011年7月に立ち上げましたが、昨年はインバウンドマーケティング/コンテンツマーケティングの盛り上がりもあり、アクセス数・リード獲得数が大きく伸びた年でした。

今回はこれからインバウンドマーケティングを実践する方の参考になればと思い、本サイトの2012年の振り返りデータを共有します。

結果サマリー

まず、訪問数・PV数・リード獲得数の数値的な結果です。

  • 1月と11月の比較で、訪問数は2倍、PV数も2倍、リード獲得数は8.5倍に増加
  • ブログの運営体制を変更し、コンテンツ作成を本格稼働させた6月から特に右肩上がりの傾向
  • 7月にはてブ800超の記事があったものの、資料ダウンロードやメルマガなどへの導線がなかったためかリード獲得には貢献せず
  • 逆に、ブログから資料ダウンロードへの導線を強化した10月からリード獲得数が大幅に増加

ソーシャルメディア経由の流入数

本サイトへのソーシャルメディア経由のアクセスを抽出しました。

7月のはてブのホットエントリー入りがあまりにも強力でしたが、瞬間風速的な効果が強いため、記事を出せなかった3~5月はほとんど流入を獲得できていません。

ただ、コンテンツ作成に力を入れた6月以降は、を他社のFacebookページや一般ユーザの方に過去の記事を紹介いただけるようになり、安定した流入が獲得できています。

検索エンジン経由の流入数

別ドメインで運用していたブログの記事をいくつか10月に移行した影響もありましたが、2012年に最も手応えを感じたのが検索エンジンからの流入数増加です。

お客様へのヒアリングから、BtoBのWeb・マーケティング情報への接触はソーシャルメディアよりも検索エンジン経由が圧倒的に多かったため、BtoB関連ワードでの上位表示獲得を当初から強く意識していました。

記事がソーシャルでシェアされるようになった6月以降、大量にシェアされた記事が軒並み検索結果上位にランクイン。予想を超えて検索エンジン経由の流入数が増加しました。

2013年1月には検索エンジン経由の流入数は6,500を超え、資産として順調に積み上がっているのを感じます。

主要キーワードでの検索順位

上位表示を狙っていたキーワードの順位を抜き出してみました。

お客様へのヒアリングから「BtoB ◯◯」のように「BtoB」を掛けあわせての検索が多かったため、ブログ記事のタイトルに「BtoB」をほぼ毎回入れ、見つけてもらいやすくしました。
弊社のお客様では業種や業態よりも自社が「BtoB企業であること」を強く意識しているため、記事がソーシャルメディアでシェアされた際に「BtoB」と入っていた方が目に留めてもらいやすいのでは、という考えもありました。

現在、サイト訪問者の65%がブログを窓口に流入しており、予想よりもはるかに多い割合になっています。また、上記キーワードでのランクインページの大部分はブログ記事です。

人気・不人気記事TOP3

 

ブログが本格稼働した6月からの半年間、計20本の記事を更新した中でのトップ3とワースト3を調べてみました。

トップ3ははてブやソーシャルメディアと相性が良い、デザインやソーシャルメディア系の記事。はてブ、いいね!、ツイートが集まった人気記事は様々なキーワードで検索上位に表示され、数ヶ月前に更新した記事でも未だに月1,000~1,500ほどのアクセスを稼いでいます。

反対に、不人気記事のトップ1・2は共に翻訳記事になってしまいました。

2012年 効果の大きかった施策

「コンテンツが重要!」=「良質なコンテンツを作成すれば大丈夫」となりがちです。

しかし、検索エンジンやソーシャルメディアで「見つけてもらう」施策。サイトやブログ、LPのデザイン・ユーザビリティを改善し、リード獲得率を上げる施策など、いわゆるWeb構築ノウハウの重要性を再認識した1年でした。

下半期、特に効果の大きかった施策を一部ご紹介します。

  • 6月:ブログの運営体制を変更し、コンテンツ作成へのリソース投下を本格化
  • 9月:Webサイトリニューアル
  • 9月:ブログ記事のタイトル方針を検索エンジンで見つけられることを重視したものに変更
  • 10月:ブログ記事の下に資料ダウンロードのバナーを設置
  • 11月:資料ダウンロードのバナー内文言を変更
    → 詳しくは【ABテスト事例】バナー内文言の変更で資料ダウロード数4倍をご覧ください

良かった点

本サイト(サイト・ブログ)を中心にメールマガジン、セミナーなど、インバウンドマーケティングの取り組みを強化した結果、サイト訪問数・リード獲得数の増加以外に以下のような効果がありました。

  • 有効商談率の向上
    →ブログやセミナー、メールマガジンを通じて、弊社をよく知ってもらった後にご相談いただくため、お問い合わせから具体的な商談に結びつくまでの確率が上がりました。
  • 成約率の向上
    →同様の理由で、BtoB企業のWebサイトリニューアル、インバウンドマーケティングへの移行に関するご相談では、商談から受注に至る成約率も上がりました。
  • 社内の営業・マーケティング資産の再発掘
    →ブログやeBookを作成する過程で、社内に眠っていたノウハウの再発見が何度もありました。

改善したい点

一方、コンテンツの更新頻度を上げることには正直、苦労しました。

普段のお客様とのやり取りの中で「こういう情報があれば参考にしていただけるのでは?」というネタは山ほどあるものの、コンテンツに落とすまでには相応の時間が必要です。

社内のノウハウ、事例、TIPSは可能な限り公開していく方針ですが、発信できていない情報がまだまだ多く残っています。

他事業では、外部のエキスパートの方にコラムを寄稿いただいたり、複数人でブログを運営していますが、本サイトもより多くの方にご協力をいただきながらの運営を検討中です。

今後の打ち手

ブログ、eBookなどコンテンツの発信頻度向上

BtoB企業のWeb・マーケティング担当の方が困っていること、知りたいことに答えられる情報をより幅広く揃えたサイトにするため、ブログ・eBookなどのコンテンツ作成によりリソースを投下していきます。

セミナー開催頻度の向上・内容の充実

弊社では、ブログやメールマガジンを通じた継続的なコミュニケーションの後、一度セミナーにご参加いただき、具体的な相談をいただくケースがほとんどです。
ブログ、eBookよりも踏み込んだ情報提供の場、弊社をより深く知っていただく場として、 セミナーの充実を予定しています。

社内調整に使える情報の発信

BtoB企業がテレアポや飛び込みなどのアウトバウンド型営業から、インバウンド型の営業・マーケティングに移行する場合、社内説得が大きなハードルになります。

そもそもWebサイトを充実させることから、コンテンツ発信の重要性を理解してもらうことまで、一歩一歩、成果を出しながら周りを巻き込んでいく必要があります。

2012年後半、インバウンドマーケティングが大きく盛り上がりました。
実践者が増えてくる2013年、ただ単にノウハウや事例を公開するだけではなく、実践する方が社内調整に使っていただけるような形で情報発信していきたいと思います。

【お知らせ】INBOUND MKTG 2013 TOKYOでパネルディスカッションを行います

お知らせになりますが、2月25日(月)に日本で初めて開催されるインバウンドマーケティング/コンテンツマーケティングのカンファレンス「INBOUND MKTG 2013 TOKYO」でパネルディスカッションに登壇させていただくことになりました。

2月25日(月)13:15~14:15に 『インバウンドなコンテンツづくり。ブログ、ソーシャル、SEOの活用と課題』というテーマで、シックス・アパート株式会社 代表取締役CEO 関 信浩氏とGinzamarkets, Inc. カントリーマネージャー 清水 昌浩氏とお話させていただきます。

INBOUND MKTG 2013 TOKYO

2月25日(月) 13:15-14:15 | Panel discussion①

Inbound Content Strategy & Tactics 『インバウンドなコンテンツづくり。ブログ、ソーシャル、SEOの活用と課題』

■登壇者
・シックス・アパート株式会社 代表取締役CEO 関 信浩 氏
・Ginzamarkets, Inc. カントリーマネージャー 清水 昌浩 氏
・株式会社ガイアックス「INBOUND marketing blog」編集長 栗原 康太

イベント詳細が更新されているマーケティングエンジンさんのブログ

チケット購入ページ

本イベントは株式会社マーケティングエンジンさんが企画・主催した日本で初めてのインバウンドマーケティング/コンテンツマーケティングのカンファレンス。

サービス提供者だけではなく、インバウンドマーケティングを実践している企業・マーケターの方が登壇され、自社の取り組み内容や海外の事例、人を惹きつけ、愛されるためのマーケティングに関するパネルディスカッションなどが行われます。

チケットも既に半分以上、出ているようです。
ご都合のつく方は是非、ご参加ください!

ぼくがやってきたWebデザインの4つの勉強法

もーいーくつねーるーとおーしょーおがーつー なんて思ってる間に気がつけば、1月も終わりそうでした。 もはや数ヶ月に1回思いつきで書くブログとなりそうです。 ここ最近、人に何かを教える、ということが出てきたので、勉強法につ [...]

【ABテスト事例】バナー内文言の変更で資料ダウロード数4倍

社内で実践したWebサイト改善施策の中から、効果の高かったものをお伝えします。今回はバナーデザインのABテスト事例です。
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Webからのリード獲得数を増加させるために社内でも日々、Webサイトやブログ、ランディングページを改善しています。

目標達成に向けてサイト改善を繰り返す中で、自信を持って改善したものが、蓋を開けてみると改善する前よりも効果が悪かった…という経験も過去に1度や2度ではありません。
仮説が外れてしまう経験を何度かした後に社内で頻繁に使うようになったのが、今回ご紹介するABテストです。

BtoBでは、Webからのリード獲得数を目標にしているサイトが多いと思いますが、今回はリード獲得の中でも資料ダウンロード数を増やすために実施したABテストをご紹介します!

結果サマリー

■Aパターン:『無料資料プレゼント!』を目立たせたパターン

【資料ダウンロード数】15件/月
【クリック率】0.35%

■Bパターン:具体的な資料名を目立たせたパターン

【資料ダウンロード数】62件/月
【クリック率】1.41%

A/Bテストの内容

ゴール

月間のリード獲得目標から必要な資料ダウンロード数を逆算。資料ダウンロード数を増やすこと、そのためにバナークリック率の向上を狙いました。

仮説
  • 資料ダウンロード数を増やしたかったが、ブログ記事下のバナーのクリック率が低く、資料ダウンロード件数が少ない
  • バナー内の文言が「無料資料プレゼント!」では、どんな資料が提供されているのかわからないのではないか
施策内容
  • バナー内の文言を「無料資料プレゼント!」ではなく、具体的な資料名「インバウンドマーケティングを実践するまでの道のりと大切なこと」に変更
結果

分析(達成/未達成の要因)
  • 資料ダウンロードページへの誘導数が4倍に増加
  • 結果、資料ダウロード数も4倍に増加
  • 「無料資料プレゼント!」よりも、具体的な資料名にした方が提供される資料をイメージできるため、クリック率が上がるのではないか
今後の打ち手
  • バナー文言が同じ資料名のままでは、リピートユーザに飽きられてしまうので定期的にeBookを作成し、バナーを更新する
  • eBookごとにバナーを作成して、ランダム表示にする
  • eBookの数が増えてきたら、記事の内容ごとに表示するバナーを最適化させる

入力フォームの改善方法は? 7つのアドバイス。

今回は入力フォームのどの部分をどのように改善していくかに関してお話します。どのサイトにも入力フォームがあると思います。その入力フォームをより分かりやすく、入力しやすくすることでサイト運営の目的である、資料請求数、ダウンロード数、お問い合わせ数などを伸ばしていくことができます。
さて、具体的にはどの部分を改善していくべきでしょうか:

① まずは入力項目数を減らす

入力項目を減らすことでより入力しやすいフォームが生まれます。入力項目があまりにも多いとユーザーはフォームを見ただけで、また入力途中という段階で、入力をやめ、ページから離脱します。(コンバージョンは発生しません)電話番号、FAX番号、住所などの情報は本当に必要な情報であるかどうかを真剣に考える必要があります。

電話番号の項目をとるだけでコンバージョンの改善は期待できます。特に電話番号は意外とセンシティブな情報です。ユーザーの多くは、しつこい営業電話を恐れています。メールで提案などを断ることは簡単ですが、電話で提案を断るなどは少しめんどくさいですね。

② 必須の項目を無くす

上記の電話番号の情報は本当に本当に必要な情報でしょうか、それとも、あればベターというような情報でしょうか。住所の情報は本当に本当に必要な情報でしょうか、それとも、あればベターというような情報でしょうか。

電話番号、住所などはMUSTではない情報でしたら、「必須項目」を「任意項目」にしてはいかがでしょうか。少なくとも、コンバージョンに影響があるかどうかをテストする意味はあると思います。この小さな修正だけでコンバージョンが上がる可能性は十分にあります。

③ 見ため的に入力しやすいフォームを作成

フォームページの余白を増やすことや、テキスト情報を抑えることで、入力しやすい感覚のあるシンプルで清潔感のあるフォームが生まれます。ユーザーは入力フォームページに入った瞬間で入力フォームの「めんどくさい度」を判断します。めんどくさそうな情報量の多い、長いフォームは離脱率が高い、コンバージョン率が低い傾向があります。短めで入力がめんどくさそうでないフォームは離脱率が低く、コンバージョン率が高い傾向があります。御社サイトのフォームの項目は多くて、項目の削除はなかなか出来ない場合は、入力フォームを2つか3つのページに分けるという選択肢もあります。最初の画面の見た目は大きなPOINTとなります。その時点でユーザーが進むか進まないかを決めるからです。

④ アクションボタンを目立たせる

目立っているボタンは、心理的にユーザーに行動を促す効果があると思われます。アクションボタンの色、文言などをテストしてはいかがでしょうか。

ボタンを営業マンに例えます:

おどおどと小さな声で「宜しければ買って下さい…。」という営業マンと、堂々と大きな声で「この御社のためとなるすごい商品を買って下さい!」という営業マンがいるとしたら、堂々系の営業マンが一般的には好まれるのではと思います。商品には自信があるから堂々としているのです。

⑤ 商品・サービスのメリットを簡潔に説明

商品・サービスのメリットを簡潔に説明することでユーザーの入力へのモチベーションが上がるはずです。資料請求が目的のフォームでしたら、その商品・サービスの魅力を説明すればいいのです。会員登録が目的の入力フォームでしたら、会員登録によるメリットを簡潔に説明すればいいのです。

⑥ ユーザーを安心させる

入力フォームの重要なポイントです。ユーザーの多くは自分の個人情報の扱いに関して不安を感じます。

自分の個人情報(住所、クレジットカード情報、電話番号など)が何らかの形で悪用されるのではないか??という大きな不安です。
「SSLマーク」、「プライバシーマーク」、「プライバシーポリシー」でユーザーを安心させて下さい。

お客様の個人情報を大切に保管し、第三者に渡さないことを明らかに示すことでユーザーの個人情報に対する不安を払拭することができ、コンバージョンの上昇はある程度まで期待できるのではと思います。

⑦ エラーメッセージを分かりやすくする

入力ミスはよく発生することです。それはそれで仕方ないことですが、ユーザーはどのようなミスをどこでしたのかを知りたいのです。各エラーの説明が不明であれば、ユーザーは不快感を覚え、入力をやめてしまう可能性が高いと思われます。AJAXなどの技術を活用して、エラーメッセージについて分かりやすい入力フォームが作れます。

最後に、入力フォームには様々なスタイルがあります。いくつかの例を見てみましょう:

AFLAC。コンパクトでありながら、分かりやすい、入力しやすい印象があります。何よりもアヒルが可愛い。

海外にはよくある、日本はあまりない、ランディングページ+資料請求フォームがセット。効果ある? mm…テストしてみないと…。

GABAも頑張っています。コンパクトで入力しやすい印象があります。「必須項目」、「任意項目」が分かりやすい。

OH MY GOD..。疲れた。疲れて、力が出ないぃ…。いくらなんでも。見込み客に情報の求めすぎではありませんか?わざと?資料請求より電話のリードが多い気がします…。

「小さなテスト」でLPOの力を実感

LPOに興味はあるのですが、時間はなかなかとれない、上司を説得することは難しいなどの理由でLPOに踏み切れないという話を時々耳にします。そのよう な時には小スケールでのLPO施策をおすすめします。  小スケールのテストですと、企画・セットアップの時間・負担を抑えることができ、比較的に短期間でLPOのテストを実施することが出来ます。

「小さなLPO施策」では、ページ内の一つか二つのエリアに絞って企画をします。例えば、ヘッドラインだけのテスト、商品写真だけのテスト、アクションボタンだけのテスト。商品/サービスのUSPを表現するヘッドラインのテストが最初のテストとしては有意義だと思います。コンバージョンの改善を目指すだけではなく、どのUSPがコンバージョンに繋がるかはマーケティング全体には大きな参考となります。

どのように商品/サービスのヘッドラインをテストする? 一つの例で説明します:

自動車メーカーTは、高級車Lについての資料請求数を増やしたいと思っています。

ところが、高級車Lには様々なアピールポイント(訴求)がありまして、どの訴求が一番多くのコンバージョン(資料請求数)をもたらすかは簡単には言えないのです。

自動車メーカTのマーケティング担当は「日本CAR OF THE YEAR受賞」という訴求が一番効果的なのではと考えています。  ただし、それはあくまでも一つの「仮説」にすぎません。要するに「日本CAR OF THE YEAR受賞」という訴求が一番効果的であるかという100%の保証はありません。その「仮説」が正しいであるかどうかは、LPOツールによるテストで分かるようになります。 今回の車の例でいくつかのアピールポイント(訴求)が考えられます。

テスト要素

① 評価の訴求: 「日本CAR OF THE YEAR受賞」
② 価格の訴求:「327万円~。この値段で次世代の車」
③ 顧客満足度の訴求:「ユーザーの97%が満足」
④ 低燃費の訴求:「30km/l! 高級車でありながら驚きの低燃費!」
⑤ 環境配慮の訴求:「環境にやさしい、あなたに優しい」

上記の5つの訴求を1ヵ月ほどテストします。1ヵ月間のトラフィックは10,000人です。

テストの結果: (例)

① 評価の訴求: 「日本CAR OF THE YEAR受賞」 CV率:2% ⇒ コンバージョン数:200件
② 価格の訴求:「327万円~。この値段で次世代の車」 CV率:1.8% ⇒ コンバージョン数:180件
③ 顧客満足度の訴求:「ユーザーの97%が満足」 CV率:2.3% ⇒ コンバージョン数: 230件
④ 低燃費の訴求:「30km/l! 驚きの低燃費!」 CV率:2.7% ⇒ コンバージョン数: 270件
⑤ 環境配慮の訴求:「環境にやさしい、あなたに優しい」 CV率:1.7% ⇒ コンバージョン数: 170件

今回の例で上記④の低燃費の訴求がコンバージョン率の向上に一番貢献しているという意外な結果が出た場合、 即座にWEBに「低燃費」の訴求を採用します。もちろん、WEB意外の宣伝媒体にも、訴求④の活用は考えられます。

ページ内の複数のエリアを同時にテストした方はより大きなコンバージョン改善は期待できますが、一つのエリアをテストすることでコンバージョン率が上がる可能性は十分にあります。さらに、一つのエリアに絞ることでコンバージョン改善の因果関係が非常に分かりやすくなっています。テストするのはひとつのエリアだけですから。

時間に余裕のない企業様、LPO経験の浅い企業様、LPOの効果に関して半信半疑というような企業様には是非、「小さなテスト」をおすすめいたします。

今流行りのスライダーはコンバージョンに貢献しない??


最近色々なサイトでスライダーを見かけます。複数の画像などを順にスライドさせて見せるスライダーの活用が明らかに増えています。当社のLPOサイトにもスライダーを使っています。どこへ行っても、どこを見てもスライダー。その理由?そうですね…「カッコいい」から、「限られたスペースに様々なメッセージが入る」から、というのが理由でしょう。

ただカッコいいだけでは、ただ可愛いだけでは不十分です。残念なことに、海外で行われている多くのLPOテストでは、通常の固定イメージがスライダーをぼこぼこに撃破しているようです。

コンバージョン率が高いのはスライダーではなく、通常の固定イメージです。はっきり言って、スライダーは負け犬です。ゴキブリ級です。

LPOの神様的な存在であるTIM ASHさんからでさえ、こんな発言:

「スライダーは極悪のもので今すぐにでも削除すべきだ」と。厳しい…。はい、承知いたしました。 スライダーはゴキブリだ。殺してしまえ!どうもLPO名人にはスライダーの人気度はゴキブリ水準以下になっているようです。

どうしてスライダーが負けているのか。仮説はいくつかあります:

① スライダーの情報量が過剰である上に、画面が動いているため、要点がつかみにくい。

スライダーに入っている情報が多すぎて、しかも多くの場合、コンテンツが内容的にも表現的にも
バラバラで揃えていないため、ユーザーは一番肝心な情報(商品のUSP)を見逃してしまいます。さらに、スライド画面の入れ替えるスピードが速すぎて、情報に追いつけません。ユーザーは情報の洪水で溺れるか、情報の竜巻に吹き飛ばされるか、その両方の被害を受けるかもしれません。

② スライダーはデータ量が重いため、ページ表示の速度が落ちる。

ページの表示速度が遅いとコンバージョン率が落ちます。ページの表示速度が速いとコンバージョン率が上がります。最近、あのGoogleもページの表示速度に目を向けています。表示速度が遅いということは、それだけでユーザーに嫌われる十分な理由になるのです。

③ そもそもユーザーはスライダーを嫌っている。

スライダーの各画面が自動的に入れ替わること自体が、多くのユーザーに好まれていないという説があります。ネット上でユーザーが王様になっています。ユーザーは自分でスライドショーをコントロールしたい。ユーザーは自分でボタンを押したい。ユーザーは見る写真は自分で選びたい。等。ユーザーは無意識で「全部」をコントロールしたいという説です。

なるほどですね。皆さん、ここまでである程度は納得いただけたでしょうか。そういえば、数か月前のIMJモバイル社が発表した、情報表示方法に関するユーザビリティ調査でスライダーの評価が悪かったことも参考になるデータです。

もうすでにスライダーを作ってしまった企業様には二つのアドバイス:

① スライダー内の各画面の入れ替えを固定にしてはいかがでしょうか。(ユーザーが「次へ」、ボタンを押さない限り、画面が入れ替わらないという設定です)

② 各画面を固定しない場合は入れ替えのスピードを落としてはいかがでしょうか。

スライダーより動かないイメージ画像がベターという結論ですね。あとはどのイメージ画像がベストなのかをテストするだけです。

最後に、「いやいや、納得できねぇよ。スライダーが良いよ。すばらしいよ。カッコいいよ」という企業様へ:

テストすればいいじゃん!(当社もスライダーをテストします)

「Above The Fold」はコンバージョン率を引き下げることも

「Above The Fold」という表現を聞いたことはありませんでしょうか?
「Above The Fold」とは、スクロールしないで見ることができる画面の領域です。多くのLPO関連の会社が今までにアクション要素(アクションボタン、入力フォーム)を「Above The Fold」に掲載するべきだと主張しています。

しかし、実ははそんな簡単な話ではありません。当社(DLPO)が今まで行ってきたテスト実績や、海外の事例もその事実を物語っています。アクションボタンがページの上部にあるページと、ページの下部にあるページとで行ったテストの結果、後者(アクションボタンがページの下部)が勝っているケースがあります。

ページの上部がいい、または下部がいい、とは言い切れないのでしょうか?
実は、アクションボタンを「Above The Fold」に掲載することは価格が安く、かつ商品のメリットが明白である商品に限るという仮説があります。逆に価格の高い、商品のメリットが明白ではない(説明が必要)商品・サービスに関しては場合によって、アクション要素をページの下部に置くことでコンバージョンが上がる場合があります。

その理由は簡単です。「Above The Fold」のアクションボタンで商品のすべてのメリットが十分に説明されていないままでユーザーが行動をとらないからです。冷静に考えてみると、納得出来ます。御社のランディングページを「営業マン」に例えると分かりやすいかと思います。

営業マンはいきなり「買って下さい」とか言ったら、相手の人はおそらく少し引いてしまって、逃げてしまう可能性が高いのではと思います。多くの人が行動をとるにためには丁寧かつ分かりやすい商品説明が必要になります。商品の説明というようりは「STORY」が必要です。

例えば、下記のように:

ページ上のヘッドライン:「安い!当社のミキサー」

…だけではない。もっとこんなにいいことがあるよ!もっともっとあるよ!

① 子供も大人もおじいさんまでも使えるのです。
② 日本、北朝鮮で売上No.1!
③ あの有名なシェフも愛用。 あの有名な独裁者も愛用。
④ パンを作る時にも、サラダを作る時にも、餃子を作る時にも力を発揮。宇宙食まで作れます!
⑤ カンタン組み立てと楽々の洗いやすさ。(mp3プレイヤー付き)
⑥ スペースをとらない、かさばらない。
⑦ 携帯性が抜群。友人のホームパーティにも活かせます!
⑧ 扇風機としても使える!
⑨ ソーラー付きだから電気料0円!バルコニーに置くだけ!
⑩ 今購入すると一年間分の人参がもらえる。
⑪ 25年間保証。
⑫ ご満足いただけない場合は、全額返金いたします。さらに取締役全員がお詫びに伺います。

ユーザーが「このミキサーが安いです」というところでアクションボタンのせいで止まってしまえば、そのユーザーはの商品の全体的なメリットを把握しないまま、ページから離脱する可能性が高くなります。残念!ユーザーが商品のすばらしさを分からないまま出てしまった。(溜息)

私が言いたいこと:「Above The Fold」にも例外はあります。御社の商品は高額で、かつメリットが明白ではない場合は「Below The Fold」(アクションボタンをページ下部に掲載)も是非ご検討下さい。御社の商品は低額かつ、メリットが明白である場合でも、、一応テストして損はないと思います。結局、テストしてみないと分からないのです。

そもそも「ザ・フォールド」はどこまで?
Google Analyticsでは右の手順ですぐに確認できます: (左側のメニューバー) 「コンテンツ」 ⇒ 「ページ解析」

(Google Analyticsの管理画面)

LPOの王様は? DLPO 対 Google Content Experiments


Google Content Experimentsという無料のLPOツールがあるからDLPOなどの有料LPOツールは不要というコメントを時々頂いています。

はい、簡単なA/Bテストを行いたい場合、Google Content Experimentsだけでは十分かもしれません。しかし、自社のコンバージョンアップではなく、コンバージョンの最大化をめざすならば, DLPOをおすすめします。

最初に簡単にGoogle Content Experiments の長所と短所をまとめさせて頂きます:

  良い!

■ A/Bテストを簡単にセットアップ。
■ Google Analyticsとの連携。

 ちょっと残念…。

■ A/Bテストは5ページ限定。
■ テストを途中で停止することはできません。
■ テスト期間は90日まで。

ちなみにDLPOのA/Bテストはどうですか?

◎ A/Bテストのページ数の制限はありません。
◎ 途中でテストを停止することができます。
◎ テスト期間は無制限。

では、Google Content ExperimentsとDLPOを比べてみます。DLPOにはあって、Google Content Experimentsにないものは大きく2つ:

 多変量テスト

この差は大きい。非常に大きい。 A/Bテストでページ内の複数のユニットを同時に変更した場合、各ユニットの情報は全く得られません。一方多変量テストでは:

① コンバージョンに影響のある重要なユニットが分かります。
② 各ユニットのコンバージョン改善に対する貢献度が分かります。

(ユニット:ヘッドライン、商品写真、アクションボタン、フッター等の、ページ全体を構成する一つ一つの要素)

多変量テストを重ねることで、最終到達CVRはA/Bテストを大幅に上回る場合が多いです。要するに多変量テストではコンバージョン率の改善だけでなく、重要な知見も得られます。その知見をWEB以外のプロモーション活動にも活かせます。例えば:

■ セールスポイントAよりセールスポイントBの方はコンバージョン率が高いという知見。 
⇒ セールスポイントBを広告などWEB以外のプロモーションにも使用。

■ 商品写真Aより商品写真Eの方はコンバージョン率が高いという知見。
⇒ 商品写真EをDMなどのプロモーション資料に使用。

  ターゲティング配信 

サイト訪問者のユーザー環境、流入元、行動履歴、外部データからターゲティングセグメントを作成してターゲティング配信を設定する事が可能です。簡単に言えば、各ユーザーにより合ったページを表示することが出来ます。

■ エリアターゲティング:関西在住の人に関西限定の情報を表示する。
■ 時間ターゲティング:午前10時:ページA | 午後3時: ページB | 午後10時:ページCを表示する。
■ 法人ターゲティング: メーカー企業にページA | 飲食企業にページB | 教育機関にページCを表示する。

最後に

Google Content Experimentsはセットアップが簡単でわかりやすいテストツールだとは言えます。しかし、

① コンバージョンを最大限まで伸ばしたい
② 参考となるマーケティングデータ(知見)を得たい
③ 各ユーザーにより合ったコンテンツを提示したい
④ 柔軟性のあるテストを行いたい

という「No.1」を目指す企業様にはDLPOがやはり一押しになります。当社のサポートで安心してテストを実施することが出来ます。メールだけではなく、電話によるご相談も、もちろんOKです。

あ、もうひとつ、DLPOはPCだけではなく、スマートフォン携帯電話にも対応しています。PCだけという時代が終わりつつあり、スマートフォンの利用者が日々増えています。昼間はPC、夜はスマートフォン/タブレットというトレンドもみられます。

是非、DLPOをご検討下さい。DLPOは御社のコンバージョンアップ・売上アップを応援しています。 

ランディングページの具体例でLPOが分かる

今回は実際に存在する一つのランディングページをレビューして、その善し悪しをみてみたいと思います。

まず、ランディングページ内の10ヵ所をポイントとして着目しました:

① ヘッドラインは短くて、サービスの内容が伝わる。
② サービスの内容は具体的で分かりやすい。
③ 「先着8社様限定」はユーザーに行動を急がせます。良い。
④ iPhoneとAndroidのスマートフォンを並べることでサービスの内容がより直感的にユーザーに伝わる。
⑤ 商品のセールスポイントが簡潔に表現されています。((テキストの内容そのものは必ずしも「最適」ではないですが、読みやすい印象があります。)
⑥ アクションボタンが目立っていてよい。電話番号を掲載することで、この会社やサービスに対するユーザーの安心感が強化されるはずです。
⑦ このサービスが解決する課題が取り上げられています。(「急成長のスマートフォンマーケットに対応」)
⑧ 「集客26%UP」の意味は少し不明ですが、課題に対して、改善があったことはなんとか伝わると思います。
⑨ 各セールスポイントが簡潔に表現されています。余分なものはなく、テキストは比較的読みやすいと思います。

http://www.rockhill.jp/smartphone/

⑩ 入力フォームは短くて、入力しやすい印象があります。(必須項目は4つしかありません。)

全体的な印象として、ページは読みやすくて、USP(「手頃な値段でPCサイトをスマートフォン対応に」)が伝わります。お問い合わせの方法も明確で、入力フォームが短く、アクションボタンが目立つ点が、ユーザーの行動を助けています。

とは言え、とは言え、改善してみたい、テストしてみたいところは(もちろん)いくつかあります。

例えば、⑦のところに若い男性の方の写真が掲載されていますが、「2013年度には日本人の2人に1人がスマートフォンを利用する」をより分かりやすく・効果的に描写するクリエイティブは他にもたくさんあるはずです。例えば、「日本人の2人に1人が利用する」ことを示すグラフや図をを掲載する、あるいはスマートフォンを見ている人の写真イメージを掲載することで、メッセージがより直感的にユーザーに伝わるのではと思われます。

③の「先着8社様限定」をアクションボタン、または、入力フォームのすぐとなりに置いてみて、テスト検証したいと思います。(アクションを促す要素なので、アクションの近いところに置くことでユーザーがこの情報を見逃さない可能性が高くなるのではと考えています。)

また、⑦の「26%UP」の具体的な内容が不明です。既存のPCサイトをスマートフォン対応すれば集客アップに繋がるということの、具体的で分かりやすい例を提示すると、メリットがより効果的にユーザーに伝わるのではと感じます。3点程度の具体例を取り上げて、3~4パターンをテストするのが良いと思います。「スマートフォン最適化」でどのようなメリットがあるのかを説明することでユーザーのサービスへの関心度はもっと高まるでしょう。

ページの下部に料金が掲載されていますが、あえて掲載しない方はCV率が高い可能性があります。ページのトップにあるサブヘッダーに料金は「94,500円」となっているのに、お問い合わせ直前のところで料金が突然「210,000円」に変わったことでユーザーの一部は不信を覚え、ページから離脱してしまう可能性があります。

このページを詳しく調べてみると、テストしてみたいところはどんどん増えてきますね。

このページにないものは「実績」への言及かもしれません。どれぐらいの数の会社がこのサービスを使用してきたのか。どのような会社が今までこのサービスを使用してきたのか、等々。「実績」関連のコンテンツを強化すべきだと思います。

最後にサービスを説明するところにはユーザーの観点からのコンテンツがあればベターだと思います。
スマホの最適化によってサイトがユーザーにとって使いやすくなり高評価を得た例や、商品がより魅力的に表示されることで、ユーザーがつい「商品Xを買ってしまった」、「お問い合わせをしてしまった」というような成功例があれば、サービスのメリットが伝わりやすくなるのではと思います。

このほかにテストすべき要素はどれでしょうか?上記の指摘以外にテストすべきところはまだあるはずです。

私が信じていること:完璧な人はいません。完璧なランディングページはいません。改善すべきところは必ずどこかにあります。どこかに。(へへ) 

「レレバンシー」がコンバージョンを引き上げる!

先日、あるサイトに10年以上のLPO経験を持っている海外のLPO業界で有名なアイゼンバーグ兄弟からのコメントが掲載されていました。長い経験と実績を持っている兄弟ですので、お二人のコメントを簡潔にご紹介できればと思います。 CV改善をに下記の三つの要因が重要だということです:

①  レレバンシー (関連性、一致性)

ランディングページの内容がユーザーのニーズ・要望に一致しているかどうか。流入元とランディングページのメッセージが一致しているかどうか。

②  バリュー

御社が提供しているサービスはユーザーにバリュー(価値)をもたらすかどうか。サービスのバリューが明白であるかどうか。

③ アクションへの誘導

アクション(購入、資料請求、登録など)の方法が明白であるかどうか。アクションをとるための安心訴求が効果的にユーザーに伝わっているかどうか。

今回は上記の「レレバンシー」に関してお話が出来ればと思います。 あたりまえの話かもしれませんが、御社サイトへ訪れている人は様々なルートからサイトへ入ります:

■ 検索エンジンのキーワード検索から
■ サイトXのバナー広告から
■ 御社TWITTER投稿から
■ ある情報サイトの記事から
等々。

検索エンジンからと言っても、検索キーワードによって、御社が優先的にユーザーに見せるべき情報がかわってきます。例えば、御社がWEB上で「アイスクリーム」を販売していることにしましよう。

ユーザーが「チョコアイス」というキーワードで検索した場合、御社のチョコレートアイスを優先的に見せた方はコンバージョン(チョコアイスの購入)の期待は高まると思われます。

ユーザーが「アイス いちご味」というキーワードで検索した場合、御社のいちご味のアイスを優先的に見せた方はコンバージョン(いちご味のアイスの購入)の期待は高まると思われます。

また、上記の例のチョコアイスを求めている人が大阪在住の人でしたら、大阪の店舗情報など大阪特有の情報・オファーを見せてはコンバージョンの可能性がさらに高まるのではと思います。ユーザーは御社のサイトだけを見ているわけではないという可能性が高い。ユーザーは競合のサイトも見ているはずです。見比べするのです。「どれが安い?」、「どれがおいしそう?」、「どれがコストパフォーマンスが高い?」等々。その厳しい状況の中で御社はユーザーが求めている情報・オファーをできるだけ、的確に提供することでコンバージョンの可能性が高くなります。

下記の例で説明します。

競合のアプローチ:(レレバンシーの低い例)

① 検索キーワード「チョコアイス」 ⇒ ② リスティング広告の内容: 「マジでおいしい当社のアイス」 ⇒ ③ ランディングページ: 「超うまアイス」

御社のアプローチ:(レレバンシーの高い例)

① ユーザーの 検索:「チョコアイス」⇒ ② リスティング広告の内容: 「本当においしいチョコアイス」 ⇒ ③ ランディングページ: 「本当においしいチョコアイス」

さて、この例でどの会社はコンバージョン(アイスの購入)が高いと思われますか。御社でしょうか?競合でしょうか? おそらく御社の方はコンバージョン率が高いと思います。だって、だって、お客様が実際の店舗で「チョコアイス下さい」と注文して、店員さんが「当店には色々なアイスがありますよ」と返事したら、明らかにおかしいでしょう?

いまの話は決して「キーワード」によってページコンテンツを変えてみようという話だけではありません。例えば、このアイスクリームを販売する会社はあるスケートボード関連のサイトにバナー広告を掲載していることにしましよう。スケートボーダーが見ているサイトのバナー広告からの流入になりますので、スケートボーダーが好むと思われるアイス、スケートボーダーに向けた特別なプロモーションオファーを用意することでCVの向上は期待できます。

ユーザーの「ニーズ・要望」をしっかり察知して、その「ニーズ・要望」に合わせたコンテンツを表示することでCVの向上は期待できます。ユーザーが「チョコアイスを下さい」と言ったら、御社は「はい、承知致しました」と言えばいいのです。

「アイス」と言えば、このを思い出しました。懐かしい…。

ユーザビリティ改善でコンバージョンも改善 ― 5つのポイント

「ユーザーは御社のページを読まない。ユーザーは御社のページをスキャンしている」それはWEBユーザビリティーの有名な専門家であるヤコブ・ ニールセンが10年も前から主張していることです。

ニールセン氏の研究によると、WEBユーザーの多くはWEBページを見る際には「読む」というより、WEBページをスキャンする傾向が強いのです。私たちが一枚の新聞を読み通すのと同じ感覚だと思います。読みたい情報はそのまま読みます、興味のない情報はそのまま飛ばします。

平均的なWEBページですと、一般的なユーザーはテキスト量の20%程度しか読まないという興味深い研究データーもニールセンの研究から出ています。

WEBページを作成する際にはニールセンの研究データーが大きな参考となります:

①    とにかくテキスト量を抑える。
②    文章は結論から。商品かサービスのセールスポイントは文章の最初に入れる。
③    見出しは分かりやすく簡潔に表現。かっこよくても、難しい表現は使わない。
④    一行にはセールスポイント一つだけに絞る。
⑤    箇条書きを使用する。

テキスト量を抑え、要点を見やすく、分かりやすくすることで情報の可読性がよくなります。ユーザーへのストレスが軽減されます。ユーザーに読みやすいページを提供することの最終的な結果として、コンバージョンの向上は期待できます。WEBにも「シンプル・イズ・ベスト」ですね。無口の男(サイト)がモテルとか??

参考としてヤコブ・ ニールセンのブログ(英字)を時々読んではいかがでしょうか。

今週のおまけ。情報量は少ないが、メッセージが(だいたい)伝わる、4つの例:


Shall I Buy?

Wistia

GiftRocket

日の丸

コンバージョンを最大化するボタンのテスト要素6項目


またボタンの話です。多変量テストでどれほど細かいところまで、テストが出来るかをご紹介できればと思います。アクションボタンのいくつかの要素の個別効果を計ることで、一回で「最適」に近いボタンを導くことが出来ます。今回は具体的な例でボタンのテストを説明させて頂きます。

テストしたい要素の一つはもちろんボタンの色です。暖色系のボタンがより多くのCVをもたらすのか、寒色系のボタンがより多くのCVをもたらすのか。それともピンクのボタンが好まれるか、等々。

① ボタンの色をテストします。

ボタンの色はCVに影響を及ぼす可能性がありますが、ボタンのテキストも重要です:

② ボタンのテキストをテストします。

簡単で短い「資料請求」がクリックされるか、よりキャッチでちょっと軽いと思われる「資料をゲット」の方がクリックされるか、ユーザーをCVまで導くか。

御社は老人ホームを運営する会社でしたら、「資料をゲット」というのはおそらくNGだと思いますが、御社がフットサル場を運営する会社でしたら「資料をゲット」は意外と受けが良いかもしれません。御社サイトの訪問者の特性を考えた上でいくつかのテキストバリエーションを用意すればいいのです。

続いて、上記のテキストの前に入れる「アクションを促す」テキストもテストします。

③ アクションを促すテキストをテストします

上記②のメインテキストの前にこのアクション(ボタンクリック)を促すテキストを入れることでCVが向上する場合があります。当社が今まで行ったテストでもCV向上の効果が時々みられます。必須アイテムではないが、テストしてみないと損かもしれないという要素です。

テキストの前に入る「アイコン」も是非テストしてみたい要素です。

④ アイコンをテストします

アイコンを入れることでより直感的にボタンのメッセージがユーザーに伝わる可能性があります。今回の例で「4B」のアイコンは資料を請求するためのボタンということを表現しています。「4C」のアイコンはユーザーを安心させる狙いがあります⇒「無料ですよ。安心して資料請求下さい」と。「4D」はただ「ボタンを押して下さい」を表現するアイコンです。「4E」はお申込みの簡単さを訴求しています⇒「手間かからないから、資料請求下さい」と。通常、どのようなアイコンが勝るかを当てることは大変困難です。だから、テストをするのです。

まだまだテスト可能な要素はあります。アクションボタンのテストは色とかテキストだけではないですよ。

⑤ フレームの有無をテストします。

アクションボタンにフレームを付けることで、CVが向上するという例はあります。Gではじまる、海外の大手IT会社はフレームのテストでCVのアップを成し遂げたという情報を得ています。テストして損はないと要素です。時には大きな効果が期待できます。

最後に、ユーザーをボタンへ誘導するための誘導テキスト:

⑥ ボタンへの誘導テキストをテストします。

資料請求などでどのようなメリットがあるかを強調することでボタンクリックの増加は期待できます。また、ユーザーをボタンそのものに気付かせる効果も考えられます。情報量の多いページですと、ユーザーがボタンそのものを見逃してしまう場合があります。サイトのトラフィック量によるのですが、誘導テキストのいくつかのバリエーションをテストして良いと思います。

さてさて、今回の例でどのボタンコンビネーションが「最適」なのか?私自身は1D,2C,3B,4C,5B,6Aに一票。

でもでも、それはあくまでも私の「仮説」だけにすぎません。最適だと思われるボタンはユーザーの行動で分かります。 ユーザーがクリックするボタン、ユーザーをCVまで導くボタンはまさに最適なボタンです。

ユーザー全員にとっての最適なボタンはもちろんですが、そのセグメントの最適なボタンもあります。初訪問のユーザーが「好む」ボタンと再訪問のユーザーが「好む」ボタンが異なる場合がよくあります。セグメント別の最適なボタンを発見することで大きくCVを伸ばす可能性があります。

ボタンを徹底的にテストしましょう。