Microsoftが発表したAzure Service Fabricは完全なオートスケーリングのPaaSを提供する(将来的には他社クラウドに対しても)

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Microsoftが今日(米国時間4/20)、Azure Service Fabricというものを発表した。スタートアップやISVたちが、スケーラブルなクラウドアプリケーションを作りやすい、というAzureの新サービスだ。

このサービスを使ってクラウドアプリケーションを作ると、ユーザ数や提供物がどんどん成長しているときデベロッパやアドミンは、インフラを抜本的にいじるとかの、スケーリング対策をいっさいやらなくてもよろしいし、気にする必要もない。

Service Fabricはそのために、マイクロサービス方式のアプリケーションアーキテクチャと、同社独自のオーケストレーション技術を結びつけて、自動的に分散システムを拡張していく。またVisual Studioとコマンドラインツールにより、アプリケーションのライフサイクル管理をサポートする。

Azure Service Fabric

Microsoftのクラウドプラットホームマーケティング担当ゼネラルマネージャMike Schutzによると、Service Fabricは(Microsoftの定義では)次世代型PaaSの技術であり、Microsoftはその基盤となるハイパースケール技術をAzureDBやDocumentDB、Cortanaなど自社のサービスで使ってきた。というかMicrosoftによると、Service Fabricは、これらのサービスを動かすために内製して使ってきたものと、まさに同じ技術だ。

Service Fabricは、現代的なアプリケーションを構成しているマイクロサービス群と、アプリケーションがその上でホストされているクラウドの両者をつねに見張る。Microsoftの説明ではその新しいサービスは“インフラストラクチャの可利用なリソースとアプリケーションのニーズの両方をデベロッパに代わって見張り、両者の需給バランスが危うくなってきたら自動的にアップデートして自己修復を図る。それにより、どんなスケールにおいても、高可用性と耐久性の高いアプリケーションのサービスが維持される”。

マイクロサービスというとDockerのコンテナを連想する人が最近は多いと思うが、Service FabricはMicrosoftの自社技術とJavaアプリケーションに焦点を当てる。Microsoftの計画では、Windows Serverの次のバージョンでDockerのサポートと同社独自のWindows Server Containersが提供される。そのときはさらに、Service FabricがWindows Serverの上で動く、という形のオンプレミスのサポートも提供される。さらに今後の計画ではLinuxをサポートする予定もあり、また、そのほかのクラウドサービスを使っているデベロッパにはService Fabricへの移行を(希望者には)ガイダンスする。

Microsoftはハイブリッドクラウドのサポートにも積極的だから、今後はService Fabricをプライベートクラウドや、Microsoft以外のホストによるクラウドにも提供して行く予定だ。これだけ手広くやる、という点がなかなかおもしろい。

Service Fabricはある意味では最近ローンチしたAzure App Serviceの対極にあるようなサービスだ。App Serviceはクラウド上にスケーラブルなアプリケーションを載せて動かすことに伴う複雑で面倒な要件をすべて抽象化しようとするが、Service Fabricではデベロッパが必要に応じて低レベルをコントロールできる。

Service Fabricそのものについてはここに述べたような抽象的な説明しかまだ提供されていないが、デベロッパが実際に試してみようにも、まだ具体的には何もリリースされていない。Microsoftによると、デベロッパプレビューとSDKは、来週行われるデベロッパカンファレンスBUILDでリリースし、その際、Service Fabricの詳細なデモも見せてもらえるらしい。BUILDは来週の水曜日からだが、そのときService Fabricについて具体的なことがいろいろ分かるのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AIにできない部分を人間がどうやって補うのか…デジタルアシスタントが進化してもその部分は存在する

2011年にSiriがiOSに登場してから、聞けば何でも答えてくれるデジタルアシスタントは大手スマートフォンプラットホームの共通の大課題になってきた。

AppleがそのAIコンパニオン(Siri)を出してから1年も経たないのに、GoogleはGoogle Nowでそれに続いた。それは、ユーザの位置やメールの受信箱やそれまでのトラフィックの履歴などに基づいて、前もっていろんな通知をくれるサービスだ。

そして今年はMicrosoftが同社のBuildカンファレンスで、スマートアシスタントCortanaを発表した。その名前は、HaloゲームのXbox上のフランチャイズに登場するAIの名前を借りている。Microsoftによると、Cortanaはまるでユーザの秘書のように、あるいはこれから帰宅するとき妻にあれこれ用事を電話するどこかの旦那のように、忘れてはならないことを間に合うタイミングで事前に思い出させてくれるAIサービスだ。

彼らは今日のフライトに間に合うためにはいつもより15分早く退社しろ、と教えてくれるお利口さんだし、SiriやCortanaはときどきジョークも言うが、これらのアシスタントたちには明らかに限界がある。Siriはリマインダーだが、ユーザ自身による会議のスケジューリングを助けてくれない。Google Nowは近くのレストランを教えてくれるが、ユーザの好きな席のテーブルを予約できない。

Fancy HandsJarvisのような、有料のデジタルアシスタントもある。毎月の料金を払うと、これらのサービスは、SiriやCortanaを出来損ないアプリのアルファバージョンかと思わせるほど、見事にユーザのリクエストに応える。



〔ここにスライドが表示されないときは、原文を見てください。〕

これらのアシスタントは、どうやってこれほど高度な仕事をやっているのか? Jarvisはユーザが好きな食べ物を知っているのか? ユーザが乗れるフライトを探すときは、ユーザのスケジュールを秘かに見ているのか? 定型メールを送っているだけなのに、リアルな対話っぽいやりとりができるのか?

たしかにそうだが、でもそれは、彼らのAI技術が人知れず高度だからではない。彼らは、デジタルアシスタントのTaskRabbit(人力便利屋)を作ったのだ。リクエストを送るとその先には、学卒の労働者がコンピュータの端末の前に座っていて、ユーザのオフィスの近くにおいしい食べ物屋さんを探したり、価格比較サービスを利用してフライトを見つけたりしている。

今のWebアプリケーションがどんなに便利でも、仕事先の人を接待する店をYelpで探すのはかなりの手間だ。候補が多くてなかなか決められない人もいる。でも、これらの有料デジタルアシスタントのユーザたちに話を聞いてみると、そういうとき候補を三つか四つしか言わないので、決めやすいということだ。退屈で些細な仕事は誰かにやらせたい。ふつうの人たちにとって、その誰かが100%コンピュータのプログラムでなければならないことはない。

数年後には、これらのタスクもソフトウェアがやるようになるだろう。AppleもGoogleもMicrosoftも、現状の技術に納得してはいない。また、Siriの作者などが作った新しい企業は、ユーザの好きなアプリをすべて知ることにより、ユーザが抱える状況をある程度理解した上でアシストを提供するサービスを、提供しようとしている。

でもそれまでは、人間がまるで機械の中の歯車のように、これらのサービスにはめ込まれている、という面白い光景がある。ユーザにとってのインタフェイスは、人間というより、まるっきりアプリのそれだ。Jarvisはテキストメッセージングやメールを使うから、Siriのメッセージング機能からでも利用できる。データも、上の画像で見られるとおり、人の言葉というよりもコンピュータの出力だ。しかし複雑なコンテキストを解析したり、単純なリクエストからそのコンテキストを理解することは、コンピュータにとって何年も先の話だ。

でもそんなテクノロジがやってきたら、これらの人力サービスはなくなるのだろうか? それとも、そのときはまた、コンピュータには対応できない分野を見つけてサービスを続けるのか? たとえば、毎日忙しくてやるべきことが多すぎる人や、仕事の内容やニュアンスをコンピュータが得意とするシンプルで単純な言葉では表現できない職種の人は、相当進化したAIアシスタントにもやはり、不満を感じるかもしれない。コンピュータの前に座る人間労働者は、AIも道具として使いながら、今よりも多くの仕事をこなせるようになっている、のかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


MicrosoftがまたテレビCMでAppleたたき

Microsoftの最新のテレビコマーシャルは、同社の音声アシスタントをAppleのそれと比較している。ネタバレ: 今回はMicrosoftの勝ち。

そのコマーシャルには、iPhone 5SのSiriと、ローエンド機Lumia 635の上のCortanaが登場する。そして後者すなわちMicrosoftの音声アシスタントは、人や場所(位置)に関連したリクエストに対応する。それは、Siriにはまだできない仕事だ。

Microsoftのこの感動的な音声アシスタントは、Windows Phone 8デバイスを8.1にアップデートすると使える。Cortanaはいわば、SiriとGoogle Nowの良いとこ取りだ。Siriのように自然言語によるテキスト入力に対応できるだけでなく、下のビデオで見られるように、今後のことに関する予告的な通知もしてくれる。

MicrosoftとAppleはずいぶん昔から、相手をけなすことをコマーシャルのネタにしてきた。このぶんだと、まだまだそれは続きそうだ。でもMicrosoftは今回で、すべての弾(たま)を撃ち尽くしてしまったかもしれない。そしてSiriは、iOS 8でCortanaを抜くつもりだろう。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))