BMW、ポルシェ、ジャガーが路上支援サービスのUrgentlyに出資

車の故障時に牽引サービスなどを提供する路上支援サービスのスタートアップUrgentlyは、シリーズBラウンドで2100万ドルを調達した。ラウンドにはBMW、Porsche、Jaguar Land Roverらのベンチャー部門も参加した。

BMWは自社の路上支援プラットフォーム(BMW Assist)のベンダー・パートナーとしてもUrgentlyと契約し、米国内BMWの4ブランド、BMW、BMW Motorrad、MINI、およびRolls-Royce Motor Carsすべてのオーナーに路上支援および拡大移動サービスを提供する。

Urgentlyは、Chris Spanos、Surendra Goel、Luke Katholの3人が設立した会社で、AAAなどのオートクラブと異なり年間メンバーシップ料金を取らない。しくみは、UberやLyftとよく似ている。ユーザーがバッテリー接続や牽引、タイヤ交換などの支援をアプリ経由で要請すると、近くのサービス提供者につながる。その時点でユーザーには牽引そのたのサービス料金が提示される。支払いもアプリ内で処理される。

Urgentlyの可能性は、従来の自動車オーナーをつなぐことだけにとどまらない。プラットフォームはスケーラブルなので多数の車両を抱える企業にとっても魅力的だ。さらには電気自動車が増えるにつれ、路上充電など、支援サービスの新たな需要がでてくる可能性もある。

「従来型の路上支援サービスはデジタルな近代的アプローチに取って代わられるべきだ」とBMW i Venturesのパートナー、Kasper Sageは言った。Urgentlyは世界中のOEMが自社顧客にリアルタイムでつながったデジタル体験を提供することを可能にする。いまや、食料配達から乗り合いまであらゆるサービスが期待されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

英ジャガー、WaymoにI-Pace SUV納入――2万台の自動運転ライドシェアリング・サービス準備中

Waymoが自動運転の実現に向けてさらに一歩前進した。

以前はGoogleの自動運転プロジェクトだったがスピアウトして今やAlphabet傘下の独自企業となっているWaymoはジャガー・ランドローバー社から自動運転電気自動車の最初の3台を受け取った。この
I-Pace EVSはクロスオーバーSUVで、ジャガー・ランドローバー自身が運用するものを除けば、アメリカの公道で走るのはこれが初となる。近くサンフランシスコ周辺のベイエリアにお目見えするはずだ。

ただし当面は自動運転は行われない。TechCrunchの取材に答えて、Waymoは「自動運転システムに必要な路上パフォーマンスを持っているかどうかチェックし、信頼性をテストしていく」と答えた。

Waymoは3月に ジャガー・ランドローバー社と戦略的な提携関係を結んだと発表していた。これはドライバーレス自動車交通の実現をめざす I-Paceサービスのための自動操縦の全電気自動車を得るためだった。ジャガーの電気SUVは2020年から開始されるWaymoのドライバーレス運輸サービスの一部となる計画だ。

Waymoのドライバーレス・ライドシェアリング・サービスの最初の2年はI-Paceベースの2万台の車両がまかなう予定だという。

Waymoはオンデマンドのライドシェアリングの他にも商品配送、トラックを利用した物流などのロジスティクス、他の公共交通機関との連携などなど幅広い分野で自動運転を実現しようとしている。今回のジャガーI-Pace SUVはその最初のステップとなる。Waymoは今後自動運転テクノロジーを既存の自動車メーカーにライセンスし、個人が自動運転車を所有することを助ける考えだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

救助活動用に赤十字が特注したLand Rover Discoveryはドローンを標準装備して視界を拡大

Land Rover Discoveryの捜索救助専用車‘Project Discovery’は、実際にオーストリアの赤十字が採用していて、走行時でもこのSUVの屋根から離着陸する四回転翼ドローンを標準装備している。任務のないときはドローンは磁石で固定されているが、捜索救助を助けるときには、赤十字の人間スタッフが車や徒歩で入り込めないところを探索する。

この車はJaguar Land RoverのSpecial Vehicle Operations(SVO, 特殊車両作戦)部門が設計した。チームの名前もクールだ。Land Roverは赤十字とこれまで63年の長きにわたってパートナーしており、この車もそのパートナーシップの一環としてのカスタムメイドだ。ドローンを標準装備したDiscoveryは、その長いパートナーシップの中でも、技術的には最も高度な成果だろう。

そのドローンは撮像をリアルタイムで、車にいる救助隊に送り、彼らに遭難者を探索するための鳥瞰的な視野を与える。また地震や雪崩、山火事、台風などのときは、地形の変化状況を伝える。緊急時に、刻々と状況が変化するようなとき、ドローンが提供する視界は大いに助かるだろう。

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ほかに‘Project Hero’と名付けられたプロジェクトもあり、そのためのLand Rover Discoveryには、緊急時の作業スペースとしてスライド式の床パネルがある。ドローンの装着点が車体上に複数あり、夜間用にLED照明がついている。また、国際標準規格のプラグを使っている各種デバイスのための、電源供給ポイントもある。

プロジェクトの最初のデプロイは、鉱山で有名なエルツベルグにある、オーストリア赤十字の訓練センターで行われる。最初の訓練期間は2017年6月からの12か月で、ドローンを使う救助活動のシミュレーションも、チームにそのための技術力をつけさせるために行われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

クルマを降りずにガソリン代を支払い ― JaguarがShellと共同で新機能をローンチ

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車内で利用できる便利な機能の第一弾として、JaguarはShellと共同で新しいペイメント機能をローンチした。この機能を利用することで、クルマの運転手は車内にいながらApple PayやPay Palでガソリン代を支払うことができるようになる(近日中にAndroid Payにも対応する予定)。この機能はイギリスで最初に利用可能となるが、その後、全世界にも導入される予定だ。

この機能を利用するためには、あらかじめJaguarのインフォテイメントシステムにShellのアプリをインストールしておく必要がある。しかし、いったんインストールを済ませれば、そのアプリがタッチスクリーンに表示されるようになっている。その後、前述したようにPayPalかApple Payを使ってガゾリン代を支払うことが可能になる。この機能がイギリスで利用できるようになるのは現地時間の水曜日からだ ― ただし、Jaguar XE、XF、F-PACEの新しいモデルを所有していることが条件となる。

必要なガソリンの量はアプリで指定できる仕組みになっていて、その量に従って事前支払いをすることが可能だ。支払いのレシートもディスプレイに表示され、その後登録したEメールアドレス宛にコピーが送付される。

確かに、すでに多くのガソリンスタンドではクレジットやデビットカードでの支払いを受け付けている。しかし、このシステムでは財布をポケットから取り出す必要もないことを考えれば、従来より便利なサービスだと言えるだろう。そして、このシステムは来たるべき未来を暗示している。つまり、小売店やサービスプロバイダーが提供する車内アプリを使い、Apple PayやAndroid Payなどのデジタルペイメントシステムによってその支払いを済ませるという未来だ。また、クルマがネットワークとつながり、その位置情報を手に入れることが可能になったいま、インスタントなレシートや取引履歴なども大きな可能性を持っている。

近い将来、Jaguarオーナー以外もこの贅沢な機能を楽しむことができそうだ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter