Alexaのスキルにスキル内購入を書ける、デベロッパーに収入の道ひらける

【抄訳】
Amazonが今日(米国時間5/3)、Alexaのスキルを作っているデベロッパーが、そのスキルの中にスキル内購入を実装できるようにした。またそのために、スキルのためのAmazon Pay、Amazon Pay for Skillsを立ち上げた。これからはデベロッパーが、AmazonのEchoスピーカーのようなAlexa対応デバイスの音声アプリケーションから、収入を得ることができる。たとえばそれがゲームなら新しい武器を売ることができるし、無料の音声アプリの中に有料コンテンツのお買い上げお誘いを置くことができる。

この機能は2017年11月に発表されたが、これまではJeopardy!など、一部のアプリやゲームのデベロッパーだけが利用できていた。

音声アプリケーション(Amazon語で“スキル”)にスキル内購入が加わったら、お客はそこで売られているものを購入し、音声で支払うことができる。金額などの決済情報は、すでにそのユーザーのAmazonアカウントに結びついている。

有料にするコンテンツやその価格はデベロッパーが決められるが、購入の実際の処理はAmazonが扱う。またセルフサービスツールを使ってデベロッパーはスキル内購入を管理し、その売り方を最適化できる。ただしAmazonは、Prime会員向けには何らかの特典(値引き、特別コンテンツなど)を提供するよう、デベロッパーに要請している。なお売上に対するAmazonとデベロッパーの取り分は、30:70である。

【中略】

デベロッパーが売上を得る方法は、スキル内購入だけではない。

たとえばブランドやお店などは、イベントのチケットや花の配達など、さまざまな商品やサービスを、Amazon Pay for Alexa Skillsを利用して売ることができる。Amazon Payは既存のCRMと注文管理機能を統合しているので、お店は物やサービスを売るプロセスの中で販売管理ができる。その機能も、今日から一般公開される。

また、スキル内で何かを売るのではなく、人気の高いデベロッパーへの直接の報酬提供方式としてDeveloper Rewards(デベロッパー報酬)というプログラムもある。これは、スキルのデベロッパーのエコシステムを育てることが目的だ。

スキルのエコシステムと言えば、今日の発表ではAlexaのスキルの総数は40000、12月の25000から大きく増えている。

しかしこのエコシステムはロングテールがとても長くて、ユーザーのいない、またはほとんどいないスキルも多い。音声アプリの開発を体験してみるためにだけ作った、というものもある。音声デバイスの使われ方に関する調査によると、音声アシスタントでいちばん多く使われているのは、ニュースと情報、スマートホームのコントロール、タイマーのセット、リマインダーなどだ。多くは、音声アプリでなくてもよいものだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon Alexaの使い勝手、大きく改善へ――過去の会話を記憶、必要なスキルを自動的に起動、会話も自然に

Alexaは近く過去に質問されたことを覚えているようになる。会話も自然になり、コマンドも常にAlexa!と始める必要はなくなるという。また必要とされるスキルを判断し、明示的に命令されなくても自動的にそのスキルを発見し起動する。Amazonではこれを手はじめに、年内に繰り返しAlexaの機能強化を行っていくという。Amazonのスマート・アシスタントはいっそうスマートになり、それぞれのユーザーのニーズにフィットし、さらに役立つようになる。

フランスのリヨンで開催されているWorld Wide Web Conferenceで今朝(米国時間4/26)のキーノートで 、Alexa Brainグループの責任者、Ruhi Sarikayaがこのニュースを発表した

Sarikayaによれば、Alexa Brainグループの目的はAlexaがユーザーとの会話のコンテキストを認識し、記憶できるようするところにある。またすでに4万種類にも上るサードパーティー製のスキルから目的に応じて適切なものを発見し使用できるようにする。こうした改善によりユーザーはAlexaをさらに容易かつ効果的に利用することができるようになる。

当面アメリカのユーザー向けに公開される予定の記憶力の改良ではAlexaは質問された内容をすべて記憶し、必要に応じて後で利用できるようになる。

たとえば「Alexa、ショーンの誕生日は6月20日だということを覚えて」 と命じるとAlexaは「オーケー、ショーンの誕生日は6月20日です」などと答えるはずだ。ユーザーは重要な情報を覚えるという仕事をAlexaに肩代わりさせることができる。

物事を記憶できることはGoogle Assistantでもいちばん役立つ能力だ。そこでAlexaとしてはもどうしてもこの面で追いつく必要があった。

また近くAlexaはいっそう自然に会話できるようになる。Alexaが会話のコンテキストを記憶するコンテキスト・キャリーオーバーと呼ぶ能力を備えると、質問ないしコマンドに続くフォローアップのコマンド、質問をいちいちAlexa!という呼びかけで始めなくてもよくなる。

たとば、「Alexa、シアトルの天気を教えて」と命じてAlexaが答えた直後に「今週の週末は?」と尋ねるとAlexaはそれを理解する。

さらに質問のトピックを変えることもできる。「Alexa、ポートランドの天気を教えて」と命じた後、「そこまでどのくらい時間がかかる?」と尋ねることができる。

Sarikayaによれば、こうした能力は自然言語処理に高度な深層学習モデルを適用したもので、会話内容とそのコンテキストを「ドメインを超えて」維持でする。例のように「天気」と「交通」という異なるドメインの間でもユーザーの意図を一貫して把握できるわけだ。この能力を利用するためにはユーザーはフォローアップ・モードを有効にする必要がある。これによりデバイスは「Alexa!」という起動キーワードなしでも反応できるようになる。

この自然な会話能力がAlexaにやってくるのはアメリカ、イギリス、ドイツが最初となる。ただし「近く」とだけで正確な期日は明らかにされていない。

Alexaに近く導入されるアップデートにはスキルの自動起動がある。Alexaの能力を拡大するために多数のサードパーティー製の音声アプリが開発されている。クレジットカードのアカウント情報を参照する、ラジオでニュースを聞く、Uberに配車を依頼する、ゲームをプレイする等々だ。しかしAlexa Skillsストアには登録されたアプリの数が非常に多くなっているためユーザーが必要なスキルを発見するのが難しくなっている。

これに対応して、向こう数週間以内に、アメリカのユーザーは「Alexa、 [スキル名]をオープン」のように明示的に名称を指定しなくても必要なスキルを起動できるようになる。

AmazonではAlexaのスキルを容易に使用できるようにしようと年来努力を続けてきた。2016年にEchoから音声でAlexaのスキルを起動できるようにアップデートされた。昨年はある種の質問に限定されるものの、Alexaは対応するスキルを推薦できるようになった。今回リリースが予定されている新機能ではAlexaが自ら適切なスキルを探し出し、起動することができる。現在ベータ版がテストされている。

SarikayaはプレゼンでAlexaにシャツについた油のしみ抜き方法を訪ねた例を挙げている。

これに対してAlexaは「Tideという染み抜き製品があります」と答えた。これはProcter & Gambleが開発したスキルによるもので200種類以上の染みに対してそれぞれ対処方法を教える。

これまではユーザーが自分でTideのしみ抜きスキルを探して出してローンチするということは考えにくかった。しかしAlexaが「しみ抜き」というキーワードを理解してTideを発見、起動してくれることになれば利用の可能性ははるかにアップするだろう。

この能力はAmazonに新たな広告モデルを提供する可能性がある。 Googleにキーノート入札による広告システムのようにAlexaのキーワードを競争入札方式で販売することになるかもしれない。もしAlexaに対する質問に対するスキルの答えが特定のブランドやプロダクトを推薦する場合、有力な広告手段となる(もちろんフォローアップ・モードが有効な場合、「他には?」という質問で別の製品が推薦されるかもしれない)。

この新機能についてもローンチ期日は「近々」としか分からない。しかしSarikayaによれば、これらの新機能もAlaxaの強化の第一歩だという。【略】

「スキル発見、コンテキスト・キャリーオーバー、質問の記憶など、今回予定されている3つのアップデートはAmazonの技術陣によるAlexa改良のごく一部だ。われわれはAlexaをフリクションフリーで使えるようよう研究を重ねている。これは人間とコンピューターのインターフェイスを根本的に変革する何年もかかる道のりの一環だ。Amazonはまだ最初の一歩を踏み出したに過ぎない」とSarikayaは述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AmazonのAlexa Blueprintsを使えば誰でもカスタムAlexaスキルが作れる

本日(米国時間4/19)Amazonは “Alexa Blueprints” を発表する。Alexaオーナーが、自分専用のAlexaスキルをプログラミングなしで作れるシステムだ。Alexaオーナーがトリビアゲームやベッドタイムストーリーなどの独自の音声アプリを作り、決められた通りに回答するようAlexaに教えこむことができる —— たとえは「世界一のママはだれ?」といった具合だ。

ベビーシッターの役に立つ情報を入れておくこともできる。”Alexa, open My Sitter” というコマンドで呼び出せるようにするとよい、とAmazonは言っている。

「Alexa Skill Blueprintsは、Alexaに自分や家族だけのためにパーソナライズされたスキルを教えるまったく新しい方法だ」とAmazon AlexaのSteve Rabuchin副社長が発表に関する声明で言った。「スキル構築やプログラミングの経験がなくても始められる。私の家族は自分のジョークスキルをものの数分で作った。全く新しいパーソナルな方法でAlexaと話せるのはとても楽しい体験だ」

自分だけのスキルや、Alexaのカスタムレスポンスを作るには、blueprints.amazon.comのサイトに行ってテンプレートを選ぶ。

スタート時点では20以上のテンプレートがあり、Fun & Games、At Home、Storyteller、Learning & Knowledgeなどの分野に分かれている。

テンプレートは、項目を埋めていけば自分のニーズに合わせてパーソナライズできるように作られている。ややこしい手順も、技術的知識も必要ない。しかも、テンプレートはそのままでも動作するので、カスタマイズする前に試してみることもできる。

自分のコンテンツの穴埋めが終わったら、名前をつけて公開する。これで、あなたのAmazonアカウントに紐付けされた全Alexa対応デバイスで新しいスキルやレスポンスを利用できるようになる。

Echoデバイスのある家庭は、Alexa Blueprintsが特に力を入れているターゲットだ。子供たちはすでにAlexaを受け入れていて、子供向けに作られたAlexaスキルが500近く公開されている。家族でジョークを言い合うときや、おやすみ前の習慣もAlexaの出番だ —— 「おやじギャグを言って」とか「アンナの話を聞かせて」など。そして何よりAlexaはホームコンパニオンとして設計されている —— スマートデバイスの制御や音楽の再生、タイマーの設定からニュース、天気予報などの情報提供までさまざまな仕事をこなす。

しかしAlexa Blueprintsが役に立つのは家族だけではない。大学生なら単語帳(flash cards)スキルを勉強に使えるし、友達やルームメイトと一緒に自分たち専用のトリビアゲームを作ることもできる。Airbnbオーナーが、ハウスゲストのためのスキルを用意しておくこともできる。

作ったカスタムスキルはBlueprintsサイトのSkills You’ve Madeページで公開される。スキルを有効や無効にしたり、削除することもできる。

同機能はAmaznがEchoスピーカーを消費者に売る際の差別化になるかもしれない。このレベルのカスタマイズが可能なプラットフォームは現在これだけだからだ —— AppleのHomePodはまさしく音楽愛好家向けにデザインされているので、サードパーティーアプリに対応していない。Google Homeもこの種のカスタマイズを提供していない。

3製品とも家庭で使うボイスアシスタントの座を争っているが、今のところAlexaが大差をつけてリードしている —— 現在スマートスピーカー市場の約70%を占めている。

Alexa Blueprintsは米国でのみ利用可能。

スタート時に利用できるAlexa Blueprintsの全リストは以下の通り。

At Home

  • Custom Q&A: Customize responses to your questions
  • Houseguest: Make your guests feel at home with quick access to important info
  • Babysitter: Help your sitter find things, remember steps and get important info
  • Pet Sitter: Help your pet sitter care for your favorite animal

Fun & Games

  • Family Jokes: Create a list of your favorite jokes for when you need a laugh
  • Trivia: Create your own multiple choice trivia game on any topic
  • Inspirations: Curate a list of your favorite inspirational quotes
  • Family Trivia: Play together and brush up on family history
  • Bachelorette Party: Play to find out how well the bride’s friends know her
  • Birthday Trivia: Play to see who knows the birthday girl or boy best
  • Burns: Roast your friends and family with lighthearted burns
  • Compliments: Flatter your favorites with a list of custom compliments
  • Double Trouble: Find out which couple knows each other best with this customizable game
  • First Letter: Play a game of categories starting with a certain letter

Storyteller

  • Adventure: Write an adventure story where your child is the hero
  • Fairy Tale: Customize an interactive prince and princess-themed tale
  • Sci-Fi: Create an interactive story with a far-out theme
  • Fable: Create a short narrative with a moral of the story

Learning & Knowledge

    • Flash Cards: Study, test yourself, and master any subject by voice
    • Facts: Keep a list of facts on your favorite topic, all in one place
    • Quiz: Challenge yourself and others with a customizable quiz

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook