Alphabetが国立精神衛生研究所の長年(13年)の所長をGoogleのライフサイエンスチームに招聘

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Alphabetが同社のライフサイエンス・グループのために、国立精神衛生研究所の所長Thomas Inselをスカウトした。同研究所が発表した声明文が、そう述べている。
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Inselは13年間務めた所長の座を11月1日付けで下りることになる。この大物スカウトは、 Alphabetが精神医学に関心を持っていることのサインだ。心の病は世界的に、医療や介護などのサービスが極端に不十分な分野のひとつだ。

Googleは本誌宛に、次のような声明をくれた:

Tomには、Googleのライフサイエンスチームが、精神障害の理解と診断と治療という大きな課題にいかなる貢献ができるか、を探求するために、参加していただいた。チームへの彼の参加はきわめて喜ばしく、今後、彼から多くのものを共有できることを、期待している。

Inselが実際に何をやるのかは、まだ明らかでないが、この分野の最高の権威であるだけに、Alphabetの支援でこれまでよりもさらに強力に、自身の研究を続けるものと思われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Ingressを産んだNiantic Labs、Googleから独立して新たな成長を目指す

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Googleが設立するAlphabetに関連して、まだまだいろいろな動きが出てきそうだ。米国時間で8月12日には、Google内のとあるグループが別会社になる旨がアナウンスされた。Alphabet傘下にとどまるのかどうかについては、まずはみなさんで想像してみて欲しい。

独立するのはNiantic Labsで、Google+のIngressアカウントから以下のようにアナウンスがあった。

Important Account Information:Niantic Labsが独立した企業となります。Googleとも新たな協力/バックアップ関係を構築しつつ、さらに魅力的で面白いプロダクトを、いっそう多くの人にむけて提供していきたいと考えています。Ingressはこれまでに1200万ダウンロードを達成しており、世界中のライブイベントにも25万人以上の人が参加してきました。ゲーム参加者は探索や発見を大いに愉しみ、各参加者の移動距離を合計すると太陽から地球までの距離にも相当します。

さて、Alphabet傘下にとどまるのかどうかだが、結局完全に独立した企業としてやっていくことになるようだ。「NはNianticのN」ではなかったわけだ。もちろんGoogleとNiantic, Inc.の関係が完全に切れてしまうというわけではない。

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TechCrunchの取材に対応してくれたスポークスパーソンは、今後の関係について次のように述べている。

Niantic Labsは、モバイルの世界に非常にイノベーティブなエクスペリエンスをもたらしてくれました。Ingressはその成果のひとつです。これまではGoogleのインキュベーションのもとにありましたが、すでに独立した企業として成長を求めていく段階に到達しているのです。これからも投資家やパートナーとして、全面的な協力関係を築いて行きたいと考えています。Nianticはこれからも世界中の人々に新しい、そして面白いプロダクトを問うていくことになるでしょう。そのような企業をサポートしていくことに、私たち自身も大いに期待しているのです。

Nianticは、Google内のスタートアップとして2010年にJohn Hankeが設立したものだ。そして多くのテック系の人々が熱中するIngressという拡張現実ゲームや、Field Tripというアプリケーションを世に送り出している。なるほど、NianticのプロダクトはGoogleの他プロジェクトと重なるものではないのかもしれない。そこで独立という成長の機会が与えられたということなのだろう。

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(翻訳:Maeda, H

BMW:われわれにとってAlphabetは名前以上の存在

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Googleは、新たに設立された持ち株会社、Alphabetの最大の子会社となった。しかし、Alphabetのウェブサイトはabc.xyzであり、それはAlphabet.comは、BMWの運送管理サービスが所有しているからだ。BMWのAlphabetを聞いたことのある人は少ないだろうが、彼らはこの無料宣伝の機会をただ放置しておくつもりはない。

そこで今日(米国時間8/12)BMWのAlphabetは、Googleをちょっと楽しもうと、Googleアルファベットの独自バージョンを発表した。タイトルは、「Alphabetは私たちにとって名前以上のものだから」。

BMWなら、もっと面白いリストを作ることもできただろうが、なにせAlphabetは運送管理会社だ。面白いことにも限りがある。

BMWは、Alphabet.com ドメインをGoogleに譲るつもりのないことを極めて明快に表明した。そして、Alphabet(abc.xyzの方のAlphabet)がAlphabetの名の下に自動車会社を設立しない限り、商標面の問題はおそらくないだろう。

それにしても面白いのは ー そして少々奇異に感じるのは ー Google/Alphabetが、最も直感的なドメイン名(あるいはソーシャルメディアのアカウント)を取れないと知りながら、新持株会社の名前にこれを選んだことだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

OK、アルファベット! ―Googleの企業再編を展望する

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GoogleがAlphabetという会社に再編されたというニュースを聞いてカレンダーをチェックした読者も多かっただろう。いや、やっぱり4月1日ではなかった! その後、詳しい内容も判明した

Googleは現在も本質的にインターネット企業だ。16年前に誕生したGoogleはわれわれが現在知っているインターネットを形成するのに決定的な役割を果たしてきた。5万7000人の社員に「Googleといえば何を連想するか?」と尋ねれば、おそらく全員の答えに「インターネット」が含まれるだろう。

Googleが会社の使命を述べた有名な一節がそれを証明している。

Googleの使命は世界の情報を組織化し、われわれに役立つような形で普遍的にアクセス可能にすることだ。

しかしGoogleは次第にその枠に収まらなくなってきた。

今やAlphabetという名で知られるようになった巨人は数年前からインターネット以外の分野への進出が目立ち始めた。ラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンは地球上で最良の頭脳を集めていくつかの野心的プロジェクトを立ち上げた。明らかに彼らは「検索企業」という範疇に安住するつもりはない。

会社の使命は、たとえば次のように改定される必要があるだろう。

Alphabetの使命は現実世界をわれわれに役立つよう形で普遍的にアクセス可能にすることだ。

現実世界の中にはもちろん情報も重要な要素として含まれる。その分野はスンダル・ピチャイが指揮を取るGoogleが担当する。

では再編されたGoogleの各ユニットはそれぞれどんな役割を担うことになるのだろう?

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モバイル・インターネット

インターネットで何かを探すことは相当以前から「ググる」と呼ばれている。それにはもっともな理由がある。Googleが最良の検索エンジンだからだ。Googleの圧倒的な検索シェアに近い将来変化がるとは思えない。当分Googleはインターネットへのポータルであり続けるだろう。

しかし、検索はモバイル・インターネットへのポータルではない。この点に対処することがピチャイに課せられた使命だ。

検索、広告、AndroidというGoogleのコア・ビジネスはスンダル・ピチャイの新Google事業部に残された。ピチャイはGoogleサービスのモバイル体験の改良に全力を挙げるだろう。再編によってピチャイは他の事業に精力を割かずにすむようになった。

爆発的な成功を収めたスタートアップはこれまでのGoogle(に買収される)というエグジットの代わりにAlphabetというエグジットを考える必要がある。Alphabetに買収された場合、それがNestのようなすでに大規模なオペレーションになってるなら、ラリー・ペイジの直属となる。これまでのようにGoogleの巨大な官僚組織の迷路のどこかに埋もれてしまうという心配をしなくてよくなる。当然、意思決定も速くなるだろう。

これまで新たに買収された企業は、Googleのコア・ビジネスを補完する場所をあてがわれてきた。コア・ビジネスを補完するような位置づけができない企業は、多くの場合、そのまま放置されてしまった。

もしAlphabetがもっと早く誕生していたら、Oculus Riftはその傘下企業になっていたかもしれない。 たとえば、そういうことだ。

ムーンショット事業

アポロ計画に匹敵するような野心的プロジェクトという意味でムーンショットと呼ばれているGoogleの各種事業は投資家を苛立たせてきた。自動運転車だって? 気球でインターネットを中継するって? なんで広告テクノロジーの改良とかに集中しないのだ?

ムーンショット事業にとってAlphabetは大きな朗報だ。決算発表のたびに浴びせられる厄介な質問(「グラウンドホッグデーのジリスの行動を観察するために5人のエンジニアを派遣した理由は?」)はペイジが直接さばいてくれる。

Alphabetはますます奇妙な会社になっていくだろう。

ベンチャー投資の拡大

成功した巨大持株会社としてはウォーレン・バフェットのバークシャー・ハサウェイという前例もある。Googleはすでにリアル世界のあらゆる側面に投資を行っている。今回の再編でAlphabetはGoogle事業と、それどころかインターネットとも無関係な事業への投資がしやすくなる。Bill Maris率いるGoogle Venturesチームは「世界を組織化する」というAlphabetの新たな使命に即していっそう大胆な投資をするようになるだろう。火星のテラフォーミング? バーテンダーを対象としたUber事業? われわれの多くはGoogleが世界中の道路を写真に撮ると聞いて正気かと疑ったものだ。ともあれ、Alphabetから今後何が飛び出してくるのか大いに楽しみだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleはAlphabetになった、しかしAlphabet.comドメインは持っていない

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そういうわけで今やGoogleは、Alphabetの一部となり、新持ち株会社がGoogleおよびその他の事業を経営する。なぜ新会社の名前はAlphabetなのか? Alphabet CEOのLarry Page 曰く、Alphabetは「人類で最も重要な革新の一つである言語を表現する文字の集合であり、われわれがGoogle検索のインデックスを作るしくみの中核だから」。しかし、Alphabetのドメイン名は abc.xyzであり ー alphabet.com(現在猛烈なトラフィックに襲われているらしい)ではない。

GoogleもAlphabetもalphabet.comを所有していないようだ — BMWが持っている。Alphabetは、BMWグループの一員で、運送管理と金融に特化したビジネスモバイルソリューションだ。Alphabetは1997年に創立されており、長年定着しているドメイン名を手放すことは考えにくい。

Alphabet International GmbHは最近、国際自動車金融ネットワークアワードを受賞した。混乱を招くことはまったくありえない。

ボーナス:Google/Alphabet/abc.xyzは、Twitterアカウントの @alphabetも所有していない — オハイオ州クリーブランドのChris Andrikanichが持っている。Alphabetは、@alphabetincでフォローできるが、@abcではない — なぜならABCが所有しているから(そして @abcxyzは、廃棄アカウントらしい)。さらに言うと、実は@aIphabetincの ‘I’ は‘i’の大文字であって、小文字の ‘L’ ではない — なぜならalphabetincはすでに使われているから。そろそろ混乱したかな?

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleはAlphabetになったけれど、Alphabet.comは持っていない

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そういうわけで今やGoogleは、Alphabetの一部となり、新持ち株会社がGoogleおよびその他の事業を経営する。なぜ新会社の名前はAlphabetなのか? Alphabet CEOのLarry Page 曰く、Alphabetは「人類で最も重要な革新の一つである言語を表現する文字の集合であり、われわれがGoogle検索のインデックスを作るしくみの中核だから」。しかし、Alphabetのドメイン名は abc.xyzであり ー alphabet.com(現在猛烈なトラフィックに襲われているらしい)ではない。

GoogleもAlphabetもalphabet.comを所有していないようだ — BMWが持っている。Alphabetは、BMWグループの一員で、運送管理と金融に特化したビジネスモバイルソリューションだ。Alphabetは1997年に創立されており、長年定着しているドメイン名を同社が手放すとは考え難い。

Alphabet International GmbHは最近、国際自動車金融ネットワークアワードを受賞した。混乱を招くことはまったくありえない。

ボーナス:Google/Alphabet/abc.xyzは、Twitterアカウントの @alphabetも所有していない — オハイオ州クリーブランドのChris Andrikanichが持っている。Alphabetは、@alphabetincでフォローできるが、@abcではない — なぜならそれはABCが所有しているから(そして @abcxyzは、廃棄アカウントらしい)。さらに言うと、実は@aIphabetincに使われているのは‘i’の大文字 — 小文字の ‘L’ ではない — であり、なぜならalphabetincはすでに使われているからだ。そろそろ混乱したかな?

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google株、「Alphabet」効果で6%高

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Googleは、大掛かりな組織再編を発表し、時間外取引の株価を6%押し上げた。発表直後、Googleは5%上昇したが、以降さらに高値を続けている。

再編の結果、Larry Pageは親会社の新CEOとなり、Sundar PichaiがGoogleのCEOになる。提出資料によると、Googleの事業は「検索、広告、マップ、アプリ、YouTube、およびAndroid、ならびに関連基盤術」。

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投資家は明らかにこの動きを喜んでいる。基本的にGoogleは広告事業で紙幣を印刷しており、売上成長はやや鈍化している。このためこの刷新は、検索ビジネスの先を行くプロジェクトに期待してた彼らにとって歓迎すべき変更だったようだ。。

改変によって、Googleビジネスのどの部分が金を生み、どの部分がそうでないかを見るのが理論的に容易になる。Googleは先の決算報告でアナリストの予測を上回り、株価はすぐに8%上昇した。また、今日の高値を含めこのひと月ほどでGoogle株価20%以上上がっている。

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その高値によってGoogleは同社の時価総額を200億ドル以上高めた。

Googleの共同ファウンダー、Sergey Brinは新会社のプレジデントになる。その他Calico、Nest、Fiberなどの事業および投資活動は、Googleのビジネスとは切り離される。

アップデート:Googleの株価は時間外取引で現在6%高。発表から数時間で7%上昇。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、持ち株会社Alphabetを設立。Google CEOはSundar Pichaiに

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Goolgeは月曜日(米国時間8/10)、ちょっとしたニュースで世界を驚かせた。同社は組織を再構築し、全事業が新社名、“Alphabet Inc.” の配下になる。Googleもこれに含まれ、Sundar PichaiがCEOを務める(Twitter CEO候補が一人減った)。

サイト名は? https://abc.xyz/。奇妙なことに、Googleは(まだ?)Alphabet.comを所有していない

おまけ:[発表記事の]このピリオドをクリックすると、hooli.xyzにジャンプする。

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AlphabetのCEOは、Googleの共同ファウンダー・CEO、Larry Page。Googleのブログ(タイトルはG is for Google)で新たな持ち株会社について説明している。

Alphabetとは何か?Alphabetは基本的に会社の集合体だ。その中で最大なのは、もちろんGoogleだ。この新しいGoogleは、ややスリム化され、Alphabet配下となる主要なインターネット製品群とは距離を置くことになる。

Googleの共同ファウンダーであるSergey BrinがAlphabetのプレジデント(X Labを含む)を務め、Eric Schmidtがチェアマンになる。彼は新しい名前を気に入っているようだ。

Page went on to say:

説明は続く:

わが社は現在順調に運営されているが、今以上に透明、かつ責任を明確にできるとわれわれは考えた。そこで、Alphabetという新しい会社を作ることにした。私はCEOとして、有能なパートナーであるSergeyをプレジデントに迎えてAlphabetを経営していくことを大いに楽しみにしている。

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Google+やGlassのように、製品が母艦の足を引っ張るような混乱を再び見たいとは思わない。Pageも基本的にそれを認めた。

…本質は、Alphabetの各社が独立性を保ち、それぞれのブランドを構築することだ。

もし失敗すれば、死ぬ。しかし、全体へ与えるダメージは少ない。

株式銘柄はGoogleからAlphabetに変更されるが、略称はGOOGLおよびGOOG(株式分割後に設定された)のまま取引される。同社は、これによって製品としてのGoogleにこれまで以上に集中することが可能になり、同時にGoogleも自身の製品への焦点を取り戻すことができると言っている。

Googleの主要ビジネスには、検索、広告、マップ、アプリ、YouTube、Android、および関連する技術基盤が含まれる。NestはAlphabet直属になる。

Googleの最重要製品群をすべて統率するPichaiが、(Pageを差し置いて)GoogleのCEOになるチャンスは当面なかったようだ。実に創造的な対処方法だったと私は思う。

株式市場はこの発表を好意的に受け止めているようだ。Google…もとい、Alphabetの株価は時間外取引で6%以上高値をつけている。

付加情報:

Twitterで@alphabetを所有している男は興奮気味だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook