アーティストがビデオ配信と同時にグッズ販売可能に、YouTubeとMerchbarと協業

YouTubeがMerchbar(マーチバー)をパートナーして新しい機能を組み込み、世界中のファンにアーティストが配信する映像と一緒にグッズを販売できるようになる。これで映像の作者は、広告収入やサブスクリプション(会費)以外にも収益源を持てることになる。

昨年YouTubeは、作者が売上を得るための一連の機能強化を発表した。それらは、チャンネルメンバーシップ(有料会員制チャンネル)やプレミア公開、マーチャンダイズ(物販、YouTube Merchandise Store、略称Merch)などだ。

特に目立つのがマーチャンダイズ機能で、それにより作者は映像配信画面に下に商品棚を置いてファンに直接売ることができる。例えば、自分のブランドのシャツや帽子などがある人は、それらを売れるのだ。

YouTubeもまずシャツに目をつけて、オリジナルTシャツのメーカーであるTeespringをパートナーした。パートナーは今年になってさらに増えCrowdmadeDFTBAFanjoyRepresentRooster Teethなどが加わった。

そのときYouTubeは、Merch(物販)やスーパーチャット(プレミア公開、投げ銭機能のあるチャット)、チャンネルメンバーシップなどの機能を組み込んで何千ものチャンネルが売上を倍増した、と発表した。

youtube merchbar

今回のMerchbarとのパートナーシップは、主にアーティストのコミュニティが対象だ。Merchbarには今、3万5000名のアーティストからの100万件あまりのアイテムがあり、音楽と物販を組み合わせるサービスとしては世界最大だ。Official Artist Channel(公式アーティストチャンネル)のあるYouTubeアーティストは、自分の音楽ビデオの画面の下で商品を宣伝できる。マーケティングの機会に目ざといミュージシャンのMarshmello(マシュメロ)は、早くもMerchbarとYouTube専用のサッカーユニフォームを作った。

この前の物販機能と同じく、Merchbarの商品棚も映像の下に表示される。ユーザーはそこからクリックしてアーティスト自身のMerchbarサイトへ行くこともできる。売れたら、例によってYouTubeが小額の手数料を取る。MerchbarとYouTubeとの契約内容は公表されていない。

今回のローンチのタイミングは、GoogleがYouTube Musicに力を入れ始めた時期と一致する。同時期にライバルのSpotifyやApple Musicは音楽とビデオの両方を提供し、ライブやリミックスの中にはよそで聴けないものもある。最近GoogleがYouTube MusicをAndroidのデフォルトの音楽アプリにしたのも、その注力の一環だ。

米国内に品物を配送できるMerchbarのストアのあるアーチストは、YouTube Studioからその商品棚を登録しセットアップできる。米国以外の国にも、徐々に展開していく予定だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

YouTubeがユーザーのコメント履歴を見せるプロフィールカードをテスト中

YouTubeでコメントをよく書く人たちが、これからは自分のチャンネルの人気やトロル(ネット荒らし)の傾向を公開できるようになる。YouTubeは今、そのための機能「プロフィールカード」をテストしている。YouTubeはアップデートや変更をCreator Insiderチャンネルでクリエイターのコミュニティと共有しているが、この機能もそこで発表された。プロフィールカードはコメンター(コメントを書いた人)の名前をクリックすると出現し、その人の最近のコメントのリストを見られる。

これまでは、コメンターの名前をクリックするとYouTube上のその人のチャンネルのページへ連れて行かれた。

でもそれでは、そのコメントを書いた人の人物についてあまり知ることができない。また、そんな情報はあまり公開されない。コメンターのチャンネルのページは、内容が何もなかったり、古かったり、今現在の話題と無関係だったりすることが多い。

でもプロフィールカードの上では、そのコメンターの過去12カ月の、そのチャンネル(読者がコメンターの名前をクリックしたチャンネル)上に残したコメントをすべて見ることができる。ただし今のところは、他のチャンネルに残したコメントは表示されない。つまりRedditのようなメッセージボードにある、各ユーザーのコメントの完全な履歴が見られる完全なユーザープロフィールではない。

先週出た発表声明で、YouTubeのプロダクト管理担当Tom Leung(トム・レオン)氏がこう言っている。「このコメントを、どんな人が書いたのかはわかるね。YouTube上で人と人の結びつきを強めることができるし、またクリエイターは優れたコメントを見て、どんな人が書いたのかわかるようになる」。

youtube profile cards

この発表声明には書いてないけど、優れたコメントだけでなくトロルや駄文や炎上ネタの多い悪質なコメンターについても知ることができる。

各人のコメントの履歴が見られるようになると、クリエイターやモデレーターは、そのユーザーからのコメントを自動的に隠したり、逆に自動的に承認したりできるようになる。個々のコメントに毎回いちいち対応しなくてもいい。

これまでコメンターの名前をクリックするとその人のYouTubeチャンネルに飛んだが、今度のプロフィールカードではチャンネルのリンクはあるけど、そこへ飛ぶことはない。テストが今、どれくらいの規模で行われているのかわからないが、発表への反応を見るかぎり、コミュニティの評判はいいようだ。

YouTubeは今、これ以外にもいろんな実験を行っている。例えば、ビデオのクリエイターが個人化されたメッセージを表示して、サブスクライバーを勧誘するなんてのがある。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

VimeoがMacのFinal Cut Proを使うビデオ作者のための作業支援アプリケーションを提供

Vimeoが今日(米国時間4/10)、 Final Cut Proを使ってビデオを作っているMacユーザーのために、ビデオのファイルフォーマットやコーデックをコントロールするアプリケーションを発表した。これは、Final Cut Proにすでに組み込まれているVimeoにビデオをアップロードする機能をさらに拡張するもので、この新しいアプリケーションを使うとビデオの作者は複数のファイルを同時にアップロードできたり、その進捗をプログレスバーで見れたり、ビデオのリンクやレビューのページ、埋め込みコードなどに瞬時にアクセスできたりする。

さらに、このVimeo for macOSを使うと、Final Cut Proの中でビデオにキャプションをつけられたり、ブラウザーを開かなくてもアプリケーションの中でビデオを再生できたり、タイトルや説明やプライバシー設定を調整したりできる。詳しくは、Vimeoのブログ記事を読んでみよう。

このアプリケーションの目的は、Final Cut Proを使ってビデオを作るビデオ作者の時間節約と、コントロールの増大だ。

そしてもっと広い意味では、VimeoはこのMac用アプリケーションをひとつの例として、今後、YouTubeのようなデスティネーションサイトではなく、ツールのプロバイダーになりたいのだ。

同社がクリエイター支援の方向へ舵を切ったのは、昨年だ。同社は、有料会員制のビデオ・オン・デマンドサービスを放棄し、クリエイター事業のトップAnjali SudをCEOに据え、ライブのビデオストリーミングプラットホームLivestreamを買収した

今年に入るとVimeoは、複数のソーシャルネットワークにビデオを配布する作業をやりやすくする機能をローンチし、またライブのビデオをFacebookやYouTube, Twitch, Periscopeなどへ同時にストリーミングするツールや、FacebookとYouTubeにビデオを同時にアップロードするツールを提供した。

作品がライブのビデオであれ、あるいはアップロードする静的な作品であれ、Vimeoはビデオ作者のためのさまざまなツールやサービスの、ワンストップショップになろうとしている。仕事に必要な道具は何でもVimeoにある、Vimeoへ行けば仕事が早い、という状態にしたい。そのようにして、今後はこっちの方向で有料会員を増やしたいのだ。そのためにもちろん、今後もツールやサービスを増やしていく。

ビデオ編集ソフトウェアとしてVimeoは、Final Cut ProのほかにAdobe Premiere Proのエクステンションも提供している。

以下は、Vimeo for macOSアプリケーションの全機能だ。MacのApp Storeから無料でダウンロードできる:

  • ProResをはじめ、Final Cut Proの高度なコーデックをサポート
  • ユーザーのVimeoアカウントへ直接アップロード
  • Final Cut Proの中でキャプションをつけられ、このアプリケーションから設定へ行ける
  • ビデオのタイトルや説明、プライバシーの設定を調整できる
  • このアプリケーションからビデオを再生できる(ブラウザー不要)
  • ビデオのリンクやレビューページ、埋め込みコード等へ瞬時にアクセス

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Skypeの通話をコンテンツにできる(録画、ストリーミング、他での利用、等)モード登場

Microsoftはポッドキャストやビデオの人気に乗じて、コンテンツの作者にとってのSkypeの魅力を高めようとしている。同社が今テストしている“Skype for Content Creators”というモードでは、今使っているSkypeそのものの能力で、通話中にビデオなどのコンテンツを入れたり、あるいは逆に通話を録音録画できる。また、通話中のビデオや音声をライブでストリーミングしたり、ほかのアプリケーションにインポートして編集しポストする、などのことができる。

この機能は現在“プレビュー”で、一部の選ばれたユーザーがテストしている段階だ。

同社のブログ記事によると、Skype for Content Creatorsにより、デジタルのブロードキャスターや、ストリーマー、ヴロガー(vlogger, ビデオブロガー) などが、ビデオ通話を録画したり、ふつうの通話をポッドキャストしたり、通話をライブでストリーミングしたりできる。そのために別途高価なスタジオ設備などを買う必要がない、とそのブログ記事は言っている。

すなわちWindows 10とMacのユーザーはSkypeのContent Creatorsモードを使って、通話を直接、NDI対応のソフトウェア、WirecastXsplitVmixなどへ入れたり録画録音したりできる。つまりこれからは、そのために別途、録画録音やスクリーンキャプチャのためのソフトウェアが必要ない、ということだ。通話をコンテンツとして扱うとき、そのルック&フィールもカスタマイズできる。

この機能がいちばん合っているのは、Skypeでやっているビデオチャットを録画することだ。それを、各週の視聴者参加番組にしたりするとよい。また、通話を他のプラットホームへライブでストリーミングしてもよい。FacebookやTwitterやYouTubeなどと同格に。

通話をライブでストリーミングしないときは、それを録画して他のアプリケーションから編集したりできる。たとえばAdobe Premier ProやAdobe Auditionが使える。

Skypeの多機能化は、これまでも試みられた。たとえば昨年はSkype Interviews立ち上げ、求人側が応募者のプログラミング能力をチャット中にテストできるようにした。

このように、新しい機能は特定のターゲットを想定している(求人側、コンテンツ作者、など)。Skypeの成長カーブはここ数年横ばいだから、新しいユーザー獲得のための新しい魅力を作り出していくことが、きわめて重要になっている。2016年のMicrosoft Buildでユーザー数3億と言われたが、それはそれより数年前のSkype 10周年記念で発表された数と同じだ。

ビデオをコンテンツ作者のためにストリーミングしているのはMicrosoftだけではなく、たとえばYouTubeもこの3月に、エンコーダー不要でライブストリーミングできる機能を加えた。

Skype for Content Creatorsは今年の夏に一般供用されるが、来週ラスベガスで行われるNAB(全米放送協会)カンファレンスでも、デモがある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

SoundCloudがクリエイターのためのツールを集めた専用アプリを発表

soundcloud-pulse

iOSとAndroidの両方で音楽アプリのトップ5のひとつであるSoundCloudが、アーチストやクリエイターのためのアプリSoundCloud Pulseを今日(米国時間11/2)リリースした。このアプリを使ってユーザは、作品を共有したり、人気情報を調べたり、コメントに答えたり、他のユーザをフォローしたりできる。共有は、一般公開でも、会員登録制でもどちらでもできる。もっと高度な機能も今準備中なので、今後のアップデートにご期待を、ということだ。

現時点ではSoundCloud PulseはAndroidのみで、iOSバージョンはまだだ。

しかし今後リリースされるバージョンでは、より詳しい人気情報や、曲の情報の編集、曲のアップロード、拡張メッセージングなどの機能がサポートされる。

SoundCloudのコミュニティをいつも盛り上げているクリエイターたちのためのモバイルツールが出るのは、今回が初めてだ。

SoundCloudは今、完全な合法化を目指してレーベルと交渉したり広告のない有料会員制をやろうとしている。そんなとき、アーチストとの関係を深めることができれば、同サイトはインディー音楽のさらに良いソースになり、また新人クリエイターたちの登竜門にもなる。これまでのような法律のグレーゾーンで、一部のレーベルに嫌われて音楽を引き上げられるサイトではなくなるだろう。ただしそのほかのレーベルは同社とすでに売上共有契約を結んでいる。

SoundCloudのメインのアプリケーションも最近改作され、SoundCloudと同じくインディーのアーチストも参加できるApple Musicに対抗しようとしている。

SoundCloud本体アプリには、音楽の発見と全体的なユーザ体験を改良するための機能が盛りだくさんだが、これまで、クリエイターが自分のアカウントを管理するためのツールは、増えなかった。

Pulseは、そのほかの要望にも対応している。まず、これまでの数年間で、クリエイターが頼りにしてきた機能の多くがなくなっている。SoundCloud Pulseの発表を告げるブログ記事のコメントにも、この不平がある。SoundCloud Pulseなんていう別のアプリを出さずにSoundCloudアプリ本体が充実すれば、それでいいじゃないか、というわけだ。SoundCloudのマーケティング部長Brendan Codeyは、こう答えている:

それは、社内でも激しく議論しました。クリエイターとリスナー両方のニーズを満たすためには、アプリを二つに分けるのがベスト、という結論に達しました。機能豊富でしかも使いやすくメンテナンスしやすいツールを作ることは、大仕事でしたが、アプリを二つに分けたことによって、双方が互いの邪魔をすることなく、今後の改良を進められるようになりました。

SoundCloudの登録ユーザ数は1億5000万に達し、月間リスナは1億7500万いる。年齢層は、SpotifyやPandoraより若い、と最近のBloombergが報じている

さきごろ同社は、“今年の終わりごろ”有料会員サービスを始める、と言っている。でもまだ、公式日程の発表はない。クリエイターのためのアプリをまず改良してから、そのような有料サービスをローンチする、という心算なのかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。