絶対に忘れてはならないSEOの基礎がある

新しい季節も始まった今、改めてSEOの基礎を見直してみようという記事を今回は。若干抽象的な話が多いですが、再確認の意味も含め、新人検索マーケッターもベテランSEOマニアも一読する価値ありの内容です。 — SEO Japan

2006年のFIFAワールドカップでアルゼンチンが準々決勝で敗退した時、大勢の情熱的なファンが衝撃を受けた。ドイツとの試合で、アルゼンチンは、90分間で決着をつけることが出来ず、PK戦で敗れた。試合後、非難の矢面に立たされたアルゼンチン代表のペケルマン監督は、辞任を追い込まれた。

なぜだろうか?

ファンや専門家が、ペケルマン監督がスター選手のリオネル・メッシをスタメンから外した采配をこぞって批判したためだ。致命的であり、代償の高い戦略のミスであった。

しかし、それがSEOにどのような関係しているのだろうか?意外にも、大きく関係している。

SEO戦略を改善する

SEOのスペシャリストは、似たような戦略を強制される – つまり、優秀な戦略を控えに回さなければいけなくなる。毎日のように新たなテクニックが登場しているため、従来のオンサイトのSEOの重要性を見過ごし、効果のある方法に焦点を絞ることが出来なくなるケースがよくある。

クライアントから「一番新しい、一番流行っている、一番格好いい」手法を求められ、大勢のSEOコンサルタントがフラストレーションを抱えている。最新の手法を使って、検索結果でのビジビリティを高める行為自体は問題はない。しかし、その結果、テストを経て効果が証明されたメソッドが犠牲になることが多い。

だからこそ、時間を割いて、このチェックリストに目を通し、SEOの基礎を正しく理解している点を確認する必要がある。

1. 収益と利益への焦点を維持する

Focus Your SEO on Revenue and Profit

イメージ: Crestock.com (ライセンス)

あらゆるオンラインビジネスにとって、収益、そして、利益は重要である。どちらを得る上でも、オンサイトSEOが欠かせない。緻密に、個々のレベルで、オンサイトSEOを使って、マーケットに焦点を絞るべきである。

ソーシャルメディアマーケティングは、浸透しており、SEOとのシナジー効果は、絶大である。

しかし、その他の従来のSEOの形式にソーシャルメディアが取って代わるわけではない。また、アーティクルマーケティングもオーディエンスの構築において、控えに回るわけではない。

グーグルの常に変化するアルゴリズムを掌握する上で、ブログのオーサーシップが、リンク構築の代わりを務めるわけではない。収益と利益を増やす取り組みに関しては、何でも試し、改善する価値がある。

2. 新しい手法の誘惑に負けない

オンラインで配信するアイテムは全てインデックスされる。顧客は、検索エンジンでコンテンツを発見し、顧客が目にするコンテンツは、購入の決定に影響を与える。自然な検索結果は、あらゆる企業にとって、収益に直結する成果をもたらす。従って、新しい未知数の手法を追いかけて、SEOの基本を後回しにするべきではない。

3. SEO戦略は常に変化する

この業界は常に変化している。グーグルは、200近くの要素を基にサイトのランクを決めている。アルゴリズムは毎日変化し、年間500-600回の変更が加えられる。そのため、SEO戦略を進化させ、適応させ、そして、改善させなければならない。

Social Media & SEO Strategy

イメージ: Crestock.com(ライセンス)

ソーシャルメディア、クライアントとのコミュニケーション、そして、その他のマーケティングのテクノロジーは、あらゆるキャンペーンにとって重要である。 しかし、全てのメソッドが、既に効果を上げている手法の代わりになるとは私は考えていない。

「新しいSEO」は作り話にすぎない。雑音であり、焦点がぼやけてしまう。勝利を収めるためには、新しいメソッドを受け入れ、全体的なマーケティングミックスに組み込む必要がある。

マーケティングに対するソーシャルメディアの重要性を過小評価するのは危険である。だからこそ、多くのSEOコンサルタントが、ソーシャルネットワークをマスターすべく、必死に研究しているのだ。ソーシャルメディアは、利益をもたらすポテンシャルを秘めている。マーケティングキャンペーンの欠かせない一部である。

全ての要素に対して適切に資金を用意する必要がある。マーケティングおよびSEOのその他の分野の予算を適当に削り、ソーシャルメディアのみに焦点を絞るべきではない。

4. 「新しい」手法を受け入れるものの、効果のある手法を維持する

心躍る新しいサービスやテクノロジーにより、顧客ベースを拡大させ、収益を増やす機会が生まれる。しかし、多くの会社の経営者が、流行りに乗り、「格好いい」マーケティングのテクニックに一目ぼれして、「従来の手法」を放棄している。

これは賢い判断とは言えない。既存のアプローチの上に闇雲に新しいモデルを重ねる方針も賢明ではない。適切なバランスを見出すことが肝要である。

5. とにかく焦点を絞る

混乱した状態から秩序を取り戻す必要がある。グーグルがアルゴリズムを調整する度に、あるいはフェイスブックが機能を加える度に、もしくは、ツイッターがツールを導入する度に、無条件に反応しているようでは、SEOの戦略にまとまりが欠けているように見えてしまう。

狙いをつけずに撃ちまくるのではなく、SEOやマーケティングキャンペーンでは、最大の目標にターゲットを絞る必要がある。

6. マーケティングを1つのSEOの取り組みに集中させるべきか?

集中させるべきではない。数あるマーケティングの取り組みの中で、SEOは特にコスト効果の高い取り組みの部類に入るものの、何もかも解決するわけではない。だからこそ、マーケティングの取り組みを多様化させて、よりターゲットの絞られたトラフィックを競合者よりも多く獲得する必要があるのだ。

ソーシャルメディア、eメールマーケティング、顧客関係の構築、そして、ロイヤルティプログラムと共に用いることで、SEOは、顧客、パートナー、投資家、ジャーナリスト、その他の関係者とのコミュニケーションを改善し、効率よく協力することが可能な環境を作り出すのだ。

7. インフォメーションアーキテクチャは単なる飾りではない

構造でもある。

優れたSEOは、インフォメーションアーキテクチャおよびウェブサイト/URLの構造を改善する。巧みに構造化されたコンテンツのレイアウトを用いることで、ネットワーク内の相乗効果を活用することが出来るようになる。予算が限られているなら、ベースを強化するために賢く利用しておきたいところだ。オンサイトSEOは、ウェブビジネスの安定した基盤としての役割を担っている。

8. 優れた構造がインバウンドリンクを呼び込む

優れた構造を用いると、リンクの深さを改善するだけでなく、リンクを張ってもらえる、ツイートしてもらえる、もしくは、例えば、「ウォールステッカー トップ10」リストのように、投稿で言及してもらえる確率が高くなる。

アンカーテキスト内で理想的なターゲットのキーワードを使って、適切な場所に深いリンクを張ってもらうことで、ウェブサイトおよびコンテンツに対して、最高のSEOのアドバンテージを確保することが出来る。

9. 完璧な餌で検索エンジンを釣り上げる

例えば、[ウォールステッカー]で検索が行われた際に、検索エンジンが優れたユーザーエクスペリエンスを提供する手伝いをする必要がある。コンテクストが適切であり、関連するページのみにリンクが張られている点を確かめることで、コンテンツの関連性を高めることが出来るだろう。

こうすることで、検索結果を巡って内部で競争することなく、サイトの各セクションに価値を加えることが可能になる。また、検索スパイダーによるクロールおよびインデックスが、スムーズに行われると言う利点もある。

10. 深く、強力なリンクを獲得する

強力且つ綿密に計画されたインフォメーションアーキテクチャを用いることで、力のある深いリンクを集めることが出来る。家具店を例にとって考えてみる。多くのブロガーがホームインテリアに関する記事を綴っている。理想的顧客は、このようなブログを読み、ツイートをフォローし、そして、フェイスブックで推奨事項を共有している。このタイプのブロガーは、- オーディエンスに対する価値を加えることが出来るため – 関連する内部のページのコンテンツに喜んでリンクを張るだろう。

11. コンテンツを整理する

コンテンツを整理する際は、ソーシャルネットワークを活用し、SEOに勢いを与えることを意識してもらいたい。全てのマテリアルをウェブサイトのルートディレクトリに落とすのではなく、[インテリア]に対するカテゴリを設定し、その中にサブカテゴリを作って、ニッチを分けていこう。

こうすることで、ブロガーは「interior/wallstickers/」に直接リンクを張りやすくなり、また、読者にとってより有益になる。オンサイトSEOは、ソーシャルネットワーク向けのアクティビティを強化し、メリットをもたらす。マーケティングキャンペーンの寿命を延ばし、効率を高める効果がある。さらに、顧客、ブロガー、ジャーナリスト、そして、パートナーにさらに関心を持ってもらい、共有してもらい、いいね!してもらえるようになる。

SEOの基礎に焦点を絞る

各種のマーケティングの取り組みを統合することで、当該のニッチのマーケットの大部分を制し、収益は自然に増加していくだろう。容易にこの流れを確立するには、基本に焦点を絞り、厳しい審査で効果が証明済みのSEOの基礎を採用する必要がある。

最先端のマーケティングは確かに刺激的だが、リスキーでもある。それに比べて、従来のアプローチは面白味に欠けるかもしれないが、見返りを得られる可能性は高い。

どちらからもメリットを得ることが出来る。焦点を失わないように注意してもらいたい。焦点がぶれてしまうと、制御不能な状態に陥ってしまうからだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Are You Getting These SEO Fundamentals Right?」を翻訳した内容です。

一読の価値ありと書いておいて何ですが、抽象論というか簡単な話を難しくいいすぎているような感もある内容でした・・・とはいえ、適度に参考になる点はあったのではと。簡単にいえば、流行の手法は意識しつつも、あくまで基本に忠実に、ということですか。地道に頑張りましょう。 — SEO Japan [G+]

コンテンツマーケティングが新しいSEOである理由

日本は昨日からネット業界の扉を開けた新社会人の方も多いのでしょうか。新社会人、転職組問わず検索マーケティングの世界に新しく入った方であればリスティングからSEOまで覚えることはたくさんありますが、SEOに限れば絶対的な正解がないものも多く、また最近はコンテンツを活用したマーケティングが真のSEOといわれ、混乱に拍車をかけかねない状況、、、。ベースの知識を元に、経験を通して自らの答えを導き出していくしかないのがSEOの世界ですが、今回は、私が個人的に米国No.1のウェブマーケッターと評価しているニール・パテルがコンテンツマーケティングとSEOの関係について説明した初心者はもちろんベテランマーケッターにも気になる記事を。– SEO Japan

SEOはかつての姿と同じではない。醜いウェブサイトを開き、二流のコンテンツを放り投げ、いくつかのリンクを築いて、上位に表示されることを期待することはできない。近頃では、あなたは実際に良いウェブサイトを作って、人々の問題を解決するハイクオリティなコンテンツを書き、何千ものリンクを築き、何千ものソーシャルシェアを獲得しなければならない。

しかし、1つ大きな問題がある。この全てを拡大するのは困難だ。数千ものハイクオリティなリンクを手動で築くのには相当なお金がかかるし、たとえお金を持っているにしても、それらのリンクを築くのには数年までいかないにしても数か月はかかるだろう。そして、もしあなたがソーシャルウェブ上で共有する価値のあるものを持っていなければ、スパムのようなアカウントからそれらを買わない限り、あなたがソーシャルシェアを獲得することはない。

それでは、どのようにして数千ものリンクを自然に築き、数千ものソーシャルシェアを獲得するのだろうか?コンテンツマーケティングを介してだ。

コンテンツマーケティングは、近頃、SEOをするための最も安くて最も効果的な手段だ。ハイクオリティなコンテンツは、手動でリンクを築くよりも早いペースでリンクを生み出すだけでなく、より安価だ。さらに、あなたのコンテンツは自然にTwitterやFacebookやGoogle PlusやPinterestでシェアされるだろう。

私のコンテンツマーケティング体験

私は常にコンテンツマーケティングからオーガニック検索トラフィックを築いてきた。なぜかって?それはより安価で、より早く結果を出すからだ。

私たちは、KISSmetricsをローンチして、ブログを書くことおよびインフォグラフィックを作ることだけを介して、1年も経たないうちに月100,000のオーガニックビジターを獲得することができた。私たちは1つたりとも手動でリンクを築かなかった…ただコンテンツマーケティングに時間とお金を費やしただけだ

私は同じことをQuick Sproutでもした。Googleはこのブログに月90,000人近くのビジターをもたらし、私は1つたりとも手動でリンクを築く必要がなかった。ただハイクオリティなコンテンツをたくさん書いただけだ…正確に言うと311件のブログ記事である。

それでもまだあなたがコンテンツマーケティングを新しいSEOだと思わないのなら、数字に目を向けてみよう:

数字で見るコンテンツマーケティング

KISSmetricsでは、合計で47個のインフォグラフィックを作成した。1つのインフォグラフィックには平均して600ドルかかるため、私たちは、過去2年間で28,200ドルをインフォグラフィックに費やしたことになる。

2年という期間の中で、私たちは、それら47個のインフォグラフィックから、3741のユニークドメインからの2,512,596人のビジターと、41,142のバックリンクを生み出した。

そして、この過去2年間をソーシャル的な観点から見れば、これらのインフォグラフィックは41,359のツイートと20,859のいいね!をもたらした。

もしあなたが、2,512,596人のビジターを買おうとしたら、ビジター1人につき5セントを払う場合は125,629ドルかかる。もしSponsored Reviewsのようなサイトからリンク当り20ドルで41,142個のリンクを買ったなら、882,840ドル支払うことになる。そして、それはあなたにハイクオリティなリンクを与えすらしない。私たちはHuffington PostやForbesのようなサイトからも自然にリンクを獲得した。

もしあなたが41,359のツイートを買おうとしたら、ツイート当り2ドル支払うと仮定して82,718ドルかかる。もしも、いいね!当り2ドルを支払うとしたら、さらに41,718ドルかかる。

つまり、もしあなたがGoogleを操作して私たちがKISSmetricsで得たのと同じ結果を得ようとするなら、合計1,072,905.80ドルを支払うことになる。それは大金だ。私たちがインフォグラフィックを作るために費やした28,200ドルと比べると特に…。

コンテンツマーケティングと有料SEOの大きな違い

上記全てのことをするためにお金を支払うこととコンテンツマーケティングにお金を費やすことには1つの大きな違いがある。それが何だか想像つくだろうか?

いいや、それは1,047,705.80ドルという価格の違いではない。もう一度考えよう…

コンテンツマーケティングはアルゴリズムのアップデートによって影響を受けないが、有料SEOは影響を受ける。検索エンジンは、あなたが価値を提供する時を見分けることができ、長い目で見ると、それはランキングで上位を維持するサイトに対して彼らが確かめたいことなのだ。

だから、全体的なランキングやトラフィックを上げるかもしれない短期的なソリューションに投資をするのではなく、コンテンツマーケティングという長期的なソリューションに投資をするのだ。

結論

コンテンツマーケティングが新しいSEOであることを知った今、それにお金を費やすことが結果を保証するわけではない。過去数年にわたって、私は様々なタイプのコンテンツをテストし、あるタイプが他よりも良い結果を生み出すことが分かった。

  • 詳細なコンテンツ – 短いブログ記事は、徹底した詳細なコンテンツよりも獲得するリンクが少ない傾向がある。Huffington Postの真似をして毎日数百もの新しいコンテンツを生み出そうとしないこと…クオリティに焦点を合わせるのだ
  • 消化されやすいインフォグラフィック – 複雑なデータを理解しやすいビジュアル形式にすることができれば、あなたは自分のウェブサイトに何百万ものビジターを獲得することができるだろう。
  • ソーシャルプロフィール – コンテンツマーケティング戦略の成功の重要要件は、力強いソーシャルプロフィールを持つことだ。TwitterおよびFacebookのプロフィールを必ず築くこと。自分のコンテンツを広めるためにはそれらが必要になる。
  • Eメールを集める – オプトイン形式のメール配信をサイドバーに用意し、より多くのEメールを集めるためにポップアップを活用する。確固たるEメールリストを持っていれば、あなたが新しいブログ記事やコンテンツを発行するたびに彼らにEメールを送ることができる。これは、バイラリティーのプロセスを促進する簡単な方法だ。
  • 着実に – もしあなたが定期的にコンテンツを配信することができなければ、コンテンツがどんなに良いものだろうと、コンテンツマーケティングから優れたROIを獲得するのは難しい。必ず定期的にコンテンツを配信すること。
  • 見出しが重要 – あなたのコンテンツがどんなに良いものだろうと、魅力的な見出しを書くことができなければ、誰もあなたのコンテンツを読まない。優れた見出しを書く方法を学ぼう。

あなたはコンテンツマーケティングについてどう思うだろうか?それは新しいSEOなのだろうか?


この記事は、Quicksproutに掲載された「Why Content Marketing is the New SEO」を翻訳した内容です。

内容はタイトル以上にシンプルで、インフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティングと有料リンクを比較した記事でした。とはいえ、有料リンクが中心に行われてきたこれまでの日本のSEO市場だからこそ、コンテンツマーケティングの価値と可能性について考えるべき、と改めて思わせられる内容でもありました。言葉としては話題になっていますが、実際の導入はまだまだ進んでいない日本のコンテンツマーケティング。昨日のエイプリルフールでは米国以上に様々な企業がネタ発表をしていて驚きましたが(個人的には辟易気味ですが・・・)、そのコンテンツ企画力・開発力を日常的なウェブマーケティングにもっともっと活用していってほしいと願う私でした。これからどうなる、日本のコンテンツマーケティング。 — SEO Japan [G+]

SEOのプロでも犯す5つの間違い

先週は忙しすぎてSEO Japanの更新が全くできず失礼しました。さて今週は4月に突入、記事も頑張って上げていきたいと思います。まずは、SEOの記事から、ということで、SEO Japanを読んでいただいている方の多くがそうであろうSEOのプロであっても、思わず間違えかねないSEOのミスについて。– SEO Japan

seo mistakes

SEO業界は、過去1年の間に大きく変化した。1年前には効果のあった多くの手法が、使えなくなった。残念ながら、新人のSEO担当者だけではなく…長年この業界で活躍しているエキスパートでさえも過ちを犯している

以下にエキスパートですら誤る5つの点を挙げていく:

間違い #1: キーワードが豊富なアンカーテキストのリンクを構築する

キーワードリッチなアンカーテキストのリンクが望ましくない点は、既にご存知なのではないだろうか。ペンギンが行われた後、アンカーテキストに対する調査が行われ、キーワードが豊富に用いられたリンクを大量に構築しなくても、上位にランク付けされることが明らかになっている。

ウェブサイト「Doctor650」は以下のアンカーテキストを使って13本のリンクを構築した:

  1. Here
  2. Doctor 650
  3. My site
  4. Dissecting The 650 Credit Score
  5. Here
  6. Doctor650.com
  7. Here
  8. http://www.doctor650.com/ (no-followed link from YouTube)
  9. Resource on 650 credit scores
  10. Doctor650.com
  11. Clicking here
  12. Doctor650.com
  13. 650 credit score

このサイトは、サイトを立ち上げてから54日間で、「650 credict score」で4位を獲得した。これで、新しいサイトでも、あらゆる用語で上位に食い込むことが出来るものの、アンカーテキストを交互に利用していく必要がある点が証明された。

そこで、キーワードリッチなアンカーテキストの割合を30%以下に抑え、アンカーテキストのバリエーションを試すべきである。なぜなら、毎回、キーワードリッチなアンカーテキストを使って自然にリンクを張るケースはゼロに等しいからだ。

私は関連するキーワードが少ないアンカーテキストを構築して、「online poker」や「insurance quotes」で上位にサイトをランクインさせたことがある。また、キーワードが豊富に詰まったアンカーテキストのリンクを構築する際は、バリエーションを多く盛り込むようにしている。

間違い #2: 異常に早いペースで過剰な量のリンクを構築する

競争の激しい用語で上位にランクインするために、何本のリンクが必要だろうか?実は本数はさほど重要ではない。それよりも時間が必要である。じっくり、着実に進む戦略が、SEOの戦いを制する。

Doctor650を見てみると、必要以上に多くのキーワードリッチなアンカーテキストのリンクを構築しているだけでなく、あまり多くのリンクを獲得していないことが分かる。私もこの手法を競争の激しい用語で試したことがあり、上位に楽に食い込むためには、大量のリンクを獲得するよりも、オーソリティリンクを狙う方が効果が高いことに気づいた。

大量のリンクを構築する方が効果が高いと考えているなら、マーカス・タイラー氏が実施したケーススタディに目を通してもらいたい。タイラー氏は、24時間以内に1万本のリンクを構築することに成功した。その結果、グーグルで1位を獲得したものの、あまりにも多くのリンクを獲得したために、3週間でランキングを下げてしまった。

グーグルのアルゴリズムは高度であり、ウェブサイトがリンクを構築する通常のペースを把握している。リンクのカウントが不自然なペースで増えているなら、上位にランクインすることは出来ない。

間違い #3: ホームページに大量のリンクを構築する

同じ分野の他のサイトのリンクプロフィールを確認したことがあるだろうか?.govと.eduのサイトのリンクの割合はどれぐらいだっただろうか?ホームページに寄せられたリンクと内部のページに張られたリンクの割合はどれぐらいだろうか?

ホームページにリンクを構築する代わりに、主に内部のページにリンクを集中させることを私は薦める。ウィキペディアが良い例だ。このサイトはほとんどの用語で上位にランクインしており、世界で6番目に人気が高いサイトである。

Majestic SEOは、ウィキペディアが合計で6億本の被リンクを獲得しており、そのうちホームページに向けられているリンクは約600万本だと指摘している。要するに、ホームページに向けられているリンクは全体の1%のみであり、残りの99%は内部ページに向けられている。

上位にランク付けしてもらいたいなら、ホームページよりも内部のページにリンクを構築する方針を検討しよう。

間違い #4: 大量の二流のコンテンツを作成する

eHow等のサイトでコンテンツを読んだことがあるだろうか?eHowは5億ページを抱えており、数多くの用語でグーグルのSERPで上位にランクインしている…そして、大量の被リンクを得ている

eHowは健闘しているものの、同サイトのコンテンツ戦略をコピーする価値はない。なぜなら、eHowのコンテンツは二流レベルであり、大ざっぱ過ぎるからだ。例えば、グーグルで「how to install a bidet」を検索すると、eHowのこのページがトップ10入りしていることが分かる。

何がいけないのか分かるのだろうか?

このページの「how to install bidet」(ウォシュレットの設置方法)の説明はひどい。2400文字を超える記事を書き、ウィキペディアのように詳細にわたる内容であったら、遥かに上位にランク付けされていたはずであり、得られるトラフィックも多かったはずだ。

この記事からも、グーグルは2000ワード以上で構成されるウェブページを1ページ目の上位にランク付けすることを好む点が分かる。

過ち #5: リンクがオーソリティを作る

オーソリティサイトと見なされると、上位にランク付けされる。それでは、どうすれば普通のサイトをオーソリティサイトに変えることが出来るのだろうか?リンクを増やせばよい、と言うのが基本的なセオリーである。確かにリンクはオーソリティを築く上で役に立つものの、他にも道はある。

  • ソーシャルメディア – ソーシャルメディアのプロフィールを構築し、ツイート、いいね!、共有等を増やすことで、ウェブサイトは上位にランク付けされる。グーグルとビングは共にソーシャルシグナルに注目していることを明言している。
  • オーサーランク – グーグルはオーサーを確認することが出来る。つまり、グーグルは、誰が優れた記事を投稿しているのか、そして、誰が二流の記事を投稿しているのかを突き止めることが出来るのだ。そのため、被リンクが少なくても、オーソリティの高いオーサーが記事を投稿しているなら、今後、ランクが上がっていく。
  • 期間 – 期間は、容易にコントロールすることが出来るわけではないが、古いサイトは、被リンクの本数があまり多くなくても、上位にランクインする傾向が見られる。そのため、新しいサイトをスタートさせようと思っているなら、少なくとも開設から5年が経過している既存のウェブサイトを買うことを検討してもらいたい。より早く上位にランクインする効果が見込めるためだ

サイトのランクを上げたいなら、ウェブサイトをオーソリティサイトに変える努力をしてもらいたい。リンク構築以外にもオーソリティサイトを作る手段はあるため、全ての労力をリンク構築に注ぐべきではない。

結論

SEOは常に変化しており、変化に対応することが出来なければ、成功を収めることは難しい。急ぐのではなく、じっくりと、着実に進むことで、SEO競争を勝ち抜くチャンスが到来する。

グーグルのアップデートを介して、私は質の高いコンテンツが上位のランク、そして、得られるトラフィックを維持する点を学んだ。例えば、私が運営する全てのブログは、グーグルがアップデートを行った1月1日にトラフィックを15-41%増やしていた。

その他にSEOはどのような過ちを犯しているだろうか?


この記事は、Quicksproutに掲載された「5 SEO Mistakes That Even Experts Miss」を翻訳した内容です。

プロの定義にも色々ありますが、2番の早すぎるリンク構築などは未だに多くのSEO会社(リンク専用業者?)がリスクを知ってか知らずかやっていますよね。確かにそれでそのまま上がってしまうこともありますが、ペナルティを受ける確率は高まるのでご注意を。。。1番目は、これを意図的に行うのはかなりの高度テクニックと思いますが、同一アンカーテキストによるペナルティ回避を狙う意味も含めて、今後こういった「あえて上げたいキーワードでリンクしない」アプローチも増えていくのかもしれません。

他は比較的ストレートな内容でしたが、最後の古いサイトの順位が上がりやすい、というのは個人的に最近、余り実験していないのでわかりませんが今でもそれなりの真実なのでしょうか。とはいえ、既存サイトを再利用する時はリンクプロフィールの精査はきっちりしておかないと、何をしても上がらない、なんてことになりかねませんからご注意を。 — SEO Japan [G+]

Googleの立場でSEOを考える

SEOに携わっていると、ついついどうGoogleを攻略するか?という視点で物事を考えてしまいます。とはいえ敵を倒すには、相手の気持ちになって考えることが大事、ということで、今回はGoogleの立場からSEOを考えてみようというお話を。「GoogleにしてみればSEOは順位を操作される面倒な存在に過ぎない」と言い切ることは簡単ですが、一歩踏み込んで考えてみると新しい気づきがあるかもしれません。 — SEO Japan

think like google

毎日、星の数ほどの検索がグーグルで行われている。また、グーグルは検索マーケットの65%以上を占めている。そのため、グーグルの行動に注目する必要がある点は、火を見るよりも明らかである。グーグルの検索エンジンの仕組み、探しているターゲット、そして、検索エンジンを進化させる計画を知ることは、競合者に勝つ上で欠かせない。

グーグルのように考えることで、世界最大の検索エンジンの原動力だけでなく、ランキングを高めるためにサイトを改善する方法を学ぶことも出来る。

しかし、その前に、検索エンジンの仕組みを理解することが先決である:

検索の仕組み

検索を実施する際は、気づいていないかもしれないが、ミリ秒以内に答えを提供するべく、背後で、無数のチャンネル、プログラム、そして、スクリプトが動いている。

グーグルは、検索の仕組みを簡素化し、説明するインタラクティブなインフォグラフィックを提供している。当然だが、長年に渡って、この公式に多数の変更が加えられている。とりわけ、一部のサイトがシステムを操作し、バックリンクの本数、そして、ソーシャルマーケティングの取り組み等、グーグルが注目する重要な要素を人為的に誇張しようと試みているためだ。

それぞれのアルゴリズムの内容、さらには、サイトのランク付けを行うアリゴリズムの数を正確に把握しているのはグーグルのみである。しかし、グーグルの過去の取り組みに着目することで、良質な情報をある程度集めることが出来る。

グーグルの良さが、サービスの善し悪しに左右される点に留意しておいてもらいたい。大勢のユーザーが検索を実施したとしても、探している情報が見つからないようでは、グーグルに対する信頼感は薄れ、最悪の場合、二度と使ってもらえなくなる。そのため、ユーザーが求めているものを提供することを、グーグルは最も重要視しているのだ。.

過去から得られる手掛かり

過去の取り組みを振り返って、グーグルの今後の方向性を探る手がある。SEOmozは、2000年からグーグルがアルゴリズムに加えてきた変更点をリストにまとめている。このリストには、グーグルのインデックスおよびランク付けの変更における、マイナーな修正から、主要な修正まで全て挙げられている。このリストを見ていると、共通するパターンが幾つか存在する点に気づく:

  • グーグルは、マルウェアの温床となっていることで知られているサイトを特定し、また、キーワードスタッフィング、ドアウェイページ、そして、テキスト隠し等、廃れた手法を利用しているサイトの価値を下げることで、スパマーおよび詐欺師の次の手を推測している。よって、このような手法は、長続きしないため、利用するべきではない。ランキングを押し上げる手っ取り早い解決策は、グーグルの過去の取り組みを見る限り、やがて禁止されるため、賢い選択とは言えない。
  • グーグルは、コンテンツが最も重要だと考えていたが、ここ数年の間に、二流のコンテンツを量産することで、システムを操作しようとする人達が激増した。そこで、重複するコンテンツや役に立たないコンテンツに対抗するため、グーグルは、読者に価値を与える豊かなコンテンツを抱えるサイトを推奨し、最終的に優れたコンテンツを用意していないサイトのランキングを下げる取り組みを継続している。大量のコンテンツを作成するのではなく、質の高いコンテンツの作成に焦点を絞るべきである。なぜなら、後者は、より多くの被リンクを集め、様々なアルゴリズムのアップデートを通じて、上位にランク付けされる傾向が見られるためだ。
  • リンクは、ランキングにおいて常に重視されており、今後もこの方針は継続されるだろう。時間の経過とともに、ウェブマスター達は、リンクを構築する方法を理解するようになったものの、関連するオーソリティサイトからのリンクは、今でもなかなか手に入れることが出来ない。リンク構築を計画しているなら、量より質を優先させるべきだ。リンクが関連しているなら、キーワードが少なくても、長期的により多くのプラスの効果をもたらすはずだ。また、リンクのコンセプトも変わりつつある。ツイッター等のソーシャルメディアサイトからのリンクが、効力を発揮しつつあるのだ共起もまた、長い目で見れば、ランキングを向上させる効果があるのではないだろうか。
  • 1日に大量のページが閲覧されているなら、スピードに力を入れておきたいところだ。グーグルのインデックスは、サジェストやカフェイン等のアップデートの導入により、スピードアップしており、また、サイトのスピードは、主要な要素であり、サイトの適性およびコンバージョン率に影響を与える。サイトのスピードは、グーグルが、サイトのランク付けを行う際に考慮するために利用する、200種類上あるアルゴリズムの要素の一つである。ランキングを改善したいなら、ロード時間の最適化を検討してもらいたい。読み込みの時間を改善した結果、私はトラフィックを2倍に増やすことに成功した

また、グーグルの仕組みを正確に把握する方法として、現在の取り組みを徹底的に調査する手が考えられる。SEO by the Seaは、グーグルの特許から得た興味深い特徴や情報を紹介している。グーグルグラスから、リッチスニペットの活用に至るまで、同サイトの記事からは、グーグルの今後の取り組みについて、多くの情報を仕入れることが可能だ。

グーグルの好き嫌い

この記事の中で、グーグルが嫌うものを既に幾つか挙げている: スパム(コメントスパム等)、マルウェア、重複するコンテンツ、質の低いインバウンドリンク、大量のアウトバウンドリンク等。しかし、グーグルが好む特徴についても知っておくべきである。

  • 評価の高いコンテンツ – ただ単に良いだけではなく、関連するオーソリティサイトからの被リンク、そして、仲間のブロガーによるレビューを受けたコンテンツが必要である。この記事で紹介している手順を踏むと、容易にコンテンツへのリンクを獲得することが出来る。また、2000ワード以上のコンテンツは、より高いランクを得る傾向が見られる。
  • 基礎となるコンテンツ – つまり、その他のサイトから頻繁にリソースとしてリンクを張ってもらえる情報である。このタイプのコンテンツは、完成されており、また、適切であるため、最小限のメンテナンスで済む、アップデートをほとんど必要としない。上級者向けのSEOガイドが典型的な例である。オンラインで提供されているSEOガイドの中では最も綿密なガイドであるため、日に日にトラフィックを増やしている。
  • ソーシャルシグナルグーグルは、ソーシャルネットワークを別の基準で計測しており、様々なシグナルに注目している。票(いいね!)、共有、投稿、そして、ブックマーク以外にもグーグルは多くの基準を設けている。ソーシャルネットワークでの共有される回数が増えると、ランキングが高くなる。グーグルがグーグルプラスに労力、そして、資金を投じているため、この分野の重要度はますます高くなっていくだろう。
  • パーソナライズ – グーグルは、検索および製品のユーザーエクスペリエンスにおいて、パーソナライズ化を進めている。多額の資金を投じているモバイルデバイスから、パーソナライズド検索に至るまで、グーグルは、それぞれのユーザーのニーズに合わせた経験を提供しようと試みている。ウェブサイトをユーザーのニーズに合わせることが出来れば、長いスパンでより高いランキングを獲得することが出来るようになるだろう。レスポンシブデザインの利用から、Yelpのように、履歴を基づく経験の調整まで、それぞれのユーザーに固有の経験を提供することが最も重要である。

グーグルがそこまで賢いと言うなら、なぜ _______ は今でも有効なのか?

確実にブラックハットな手法やその他の姑息な手段を利用しているサイトよりも、下位に甘んじている人もいるかもしれない。ここである疑問が湧く: グーグルがとても賢く、高度な検索エンジンを構築しているなら、なぜこのような手法は今でも有効なのだろうか

それは、グーグルのインデックスが繊細なバランスを必要としているためだ。グーグルは、質の高いサイトをサンドボックス化したり、2009年にインターネットにマルウェアが氾濫していると宣言した際に行った誤検出する過ちを犯したくないのだ。

グーグルのエンジニア達は、変更が何も悪いことをしていないサイトに誤って影響を与えることなく、質の高い結果を維持する方法を必死で探している。そのため、ブラックハットの競合者の真似をせずに、正当なホワイトハットな手法に徹していれば、最終的により高いランクを得ることが出来るようになる可能性が高い。

倫理に欠ける手法を用いているサイトは、数ヶ月、または、1年もしくは2年間に渡って上位にランクインするものの、最終的にグーグルに捕まる傾向が見られる。一方、質の高いコンテンツを作成し、正当なリンクの獲得に力を入れているなら、手っ取り早い、安易なルートを辿るサイトよりも、最終的に上位にランク付けされるだろう。私自身、以前、手っ取り早い方法を選び、一旦は、用語「online poker」で上位にランクインすることに成功したものの、結局、グーグルに捕まり、ペナルティーを科された経験がある。

「グーグル」が審判を務める試合では、ゆっくりと着実に進むサイトが勝利を収めるのだ。

商売道具

グーグルが提供するツールを用いて、グーグルに関する有益な情報を得る手もある。その中でも特にチェックしてもらいたいのがウェブマスターツールだ。以下に、グーグルの考えに関する有意義な情報を得ることが可能なウェブマスターツールの機能を幾つか挙げていく:

  • ページスピード – 以前、グーグルは、ウェブマスターツールにページスピードのデータを掲載していた。現在、グーグルは、ページスピードプログラムを提供しており、ロード時間の重要性の高さが窺える。グーグルがページスピードを重要視している理由は、読み込みの遅いサイトを上位にランク付けすると、ユーザーがグーグルを利用する頻度が落ちる相関関係にの存在に気づいたためだ。
  • 誤り – エラーだらけのサイトにユーザーを出来るだけ送りたくないのが、検索エンジンの本音である。グーグルは、ウェブマスターツール上に、サイトで見つけたエラーをリストアップしている。
  • 検索クエリ – トラフィックが上がるか下がるかどうかのトレンドを把握したいなら、検索クエリのインプレッションの数に注目しよう。 インプレッションが多ければ多いほど、トラフィックも増えるはずである。従って、マーケティング戦略を修正し、インプレッションの数が増加しているなら、さらに徹底するべきである。逆に数が減っているなら、その取り組みを抑える必要がある。
  • 価値の高いコンテンツ – サイトマップを利用することで、グーグルは、サイト上でインデックスしているページの数をユーザーに伝えている。この情報は、コンテンツに対するグーグルの感想を知る上で役に立つ。コンテンツの多くをインデックスしている場合、ほとんどページがインデックスされていない場合と比べ、高く評価されていると思われる。
  • メッセージ – 個人的に好きな機能である。このメッセージエリアで、グーグルは、ウェブサイトの誤りを伝える。また、グーグルが警告を送るのもこのエリアである。

グーグルの方向性を理解し、変更に適応する方法を知りたいなら、ウェブマスターツールは絶対に欠かせない。

グーグルの次の一手

上述したプログラムとサービス、そして、グーグル+等のその他の機能を利用することで、グーグルの今後の方針をある程度理解することが可能だ。フェイスブックは、検索を追求し、独自の広告ネットワークを展開することで、グーグルのマーケットシェアを徐々に奪う試みを行っているが、グーグルは状況に適応し、応戦を続けている。

グーグルプラスに関しては、惜しいけど、失敗に終わったと考えることも出来るが、それはあくまでも、人気においてフェイスブックと比較しているためだ。グーグルは、グーグルプラスを普段利用するサービスと統合する取り組みを進めている。これは、フェイスブックのユニバーサルログインシステムに通じるところがある。先日、グーグルは、ブランドのプラスページの宣伝を始め、グーグルプラスをより多くの会社に受け入れてもらうための手段として、+1ボタンをアピールしていた。

グーグル+以外にも、フェイスブックが誇るソーシャルスフィアでのリーチの長さに対抗し、ナレッジグラフをグーグルは導入している。ナレッジグラフは、検索とソーシャルにおけるWho、What、Where、When、そして、Howを集め、つなげる機能である。

この情報とソーシャルコミュニティ、そして、グーグルマップと組み合わせると、アンドロイドスマートフォンのパーソナルアシスタント、グーグル ナウ(Google Now)が完成する。グーグルは、このサービスの導入により、適切なタイミングで適切な情報をユーザーに与えることで、「どこにいても、ローカル化」することが出来ると期待している。例えば、好きなスポーツのチームが試合をしている最中に、スコアを教えてもらったり、駅のプラットフォームにいるときに最新の電車のスケジュールを知らせてもらったり、空港に入口に着いた瞬間にフライトの詳細を教えてもらうことが出来る。グーグルナウがユーザーのことを深く知れば知るほど、推薦の精度は高くなる。

このような変更から、グーグルが、ローカリゼーションの視点からパーソナライゼーションを進めているだけでなく、それぞれのユーザーに別の結果を与えようとしている点は明白である。このようにして、グーグルは、ユーザー本人、ユーザーの友達、好きなもの、場所に関する情報を集めようとしている。グーグルは、検索経験をユーザーに対してカスタマイズしようと試みているのだ

要するに、会社として、戦略を調整する必要がある。ヘッドタームを追い求めるだけでは不十分である。ローカルの検索結果に狙いを定め、理想を言えば、コンテンツを調節して、ユーザーが実施する可能性のある検索のタイプに近づける試みを始めるべきだ。

結論

全ての変更に注目し、アルゴリズムを徹底的に研究しなくても、グーグルのように考えることは出来る。顧客が求めているものを提供する取り組みに力を入れてもらいたい – つまり、様々なソーシャルネットワークで共有される、優れた、適切なコンテンツが求められているのだ。友達や同僚に広めてもらえるように頼み、1本のブログの記事だけではなく、様々な形式で情報を提供しよう。多少ランキングに影響を与える可能性があるため、アルゴリズムのアップデートに注目する価値はあるが、オーディエンスが求めているものを与えている限り、意識しなくても、グーグルが求めているものも与えることが出来るはずだ。

最後に、グーグルに対する最適化に関して、皆さんの意見を聞いてみたい。最近のアップデートによって、サイトのランキングは上がっただろうか、それとも、下がってしまっただろうか?


この記事は、Quicksproutに掲載された「How to Think Like Google」を翻訳した内容です。

 

別視点でSEOを解説する記事かと思いきや、SEO(今日ではほぼGoogle対策と同じですが)の全体像を的確に解説した初心者にも上級者にも参考になる素晴らしい記事でした。中々ここまで包括的にSEOを理解できる記事もないのではないでしょうか。筆者のニール・パテルが米国でもトップクラスのウェブマーケッターであることもさながら、相手の立場になって考えることが何を理解・攻略するにも効果的なアプローチなのでしょうね。 — SEO Japan [G+]

SEO戦略の組み立て方(便利なテンプレート付き!)

SEOで大きな成果を上げるにはテクニカルな知識や各手法を理解しているだけでは不十分。サイトの全体像を把握し、いかにビジネスを向上させていけるかという戦略的なマーケティングプランに落とし込み実践していけるかが重要です。とはいえ、MBAを持っているわけでもなく、戦略にはイマイチ自信がない、、そんなあなたのためになぞっていくだけですぐに実行可能なSEO戦略の組み立てガイドをプレゼント。ともすれば、ディテールにこだわりすぎ・細部しか見えていない、と批判されがちなSEO専門家ですが、これを読んで大局観を持ったSEOを実践したい。 — SEO Japan

会社の経営者とSEOコンサルタントが共に大きなメリットを得ることが出来るものがあるとすれば、それは、戦略計画のテンプレートである。マーケティングにおいて、戦略ベースのアプローチが、手法ありきのアプローチに勝ることは周知の事実である。難しいのは、事業を成功に導く戦略を考案する取り組みである。今までこのような戦略を策定したことがない会社にとっては、尚更、難易度は高い。

SEO戦略のテンプレート

SEO戦略のテンプレートとは、道路標識のように従い、マーケティングビジネスに対する、独自の戦略企画書が出来あがるまで、適応、修正、カスタマイズすることが可能な「ルール」(と言うよりもガイドラインに近い)のセットである。

これは容易に繰り返し、再現することが可能なプロセスだが、SEO業界で、SEO戦略を進化させるアプローチとして、誰も実施していないのが不思議である。

それでは、簡単に従うことが可能であり、且つ強力なプロセスを基に会社の戦略を形成したい方のために、これから、SOSTACモデルをベースとした計画テンプレートを作る方法を伝授していく。

SOSTAC計画モデル

1990年代、総合的且つ柔軟であり、様々な顧客のニーズに合わせることが可能なマーケティングシムテムを計画する上で支援するため、PR Smith社によって、SOSTAC戦略フレームワークが提唱された。

SOSTACは、以下の用語の頭文字を取っている:

  • Situation – 現状
  • Objectives – 今後の目標
  • Strategy – 目標を達成する方法
  • Tactics – 計画を実行に移す方法
  • Actions – 担当者は誰か、いつ実施するべきか
  • Control – 計測および記録を行い、目標を達成したかどうかを確認する

優れたマーケティング戦略を描くための、この体系的なアプローチは、シンプルな上にエレガントであり、また、強力且つ効果が高い。そして、SEO戦略を計画するテンプレートのフレームワークとして利用することが可能である。

それでは、SOSTACを詳しく説明していく。

1. Situation / 状況分析 – 現状

マーケティングの取り組みを始める前に、現状を把握しなければならない。SEOの観点では、以下のポイントに注目する:

  • サイトのパフォーマンス
  • 獲得している検索エンジン経由のトラフィックの量
  • コンバージョン率が最も高い、最も優れたキーワード
  • 競合者との比較

実績を評価することで、今後の取り組みの生産性が上がる。適切な問いかけを行い、答えを出す – まずまずの滑り出しと言えるだろう。

a. ビジネスは好調か?経営のプロ、ピーター・ドラッカーは、「ビジネスの調子はどうですか?」と言うセリフからコンサルティングに入る。ウェブトラフィック、セールスの量、収益、資産、負債、キャッシュフロー、経費を調査しよう。ビジネスは軌道に乗っているだろうか?芳しくない場合は、理由を挙げていこう。

b. 長所は何か?業界、または、マーケットの同分野の競合者との違いは何だろうか?なぜ顧客から求められたのだろうか?競合者との差別化をどのように行っているのだろうか?

c. マーケティング戦略を策定しているだろうか?現在のマーケティングキャンペーンとSEOの取り組みに注目しよう。期待通りの効果を上げているだろうか?どのアクティビティの効果が高いだろうか?そのアクティビティは会社にどのような影響を与えているだろうか?

d. 目標は明確に決められているだろうか?ターゲットのオーディエンスは、明確に定義されているだろうか?最高のキーワードを把握しているだろうか?お得意様(および上位のキーワード)の総収益における割合が少ない場合、その点に気づいているだろうか?より一層の支援を行うことに力を入れているだろうか?

e. 弱点はどこか?最もコスト効率が高く、インパクトが強いマーケティングのチャンネルおよびSEOの取り組みを採用しているだろうか?効率を良くするためには、どうすればいいのだろうか?

f. 危機への対策を講じているか?テクノロジーの革新や現状のディスラプトテクノロジーは、事業に悪影響を与える、または事業を閉鎖に追い込むだろうか?あるいは、業界の激しい変化を利用するための対策を練っているだろうか?競合者に、力、多様性、そして、創造性の面で劣っているだろうか?

2. Objectives / 目標設定 – どこに向かうのか?

現状を把握したら、目標と目的を決める必要がある。

a. 最大の目標は何だろうか?なぜ、その会社、またはウェブサイトは存在するのだろうか?綱領を明確に規定しているだろうか?簡潔な「ポジショニング宣誓書」に言い換えることが出来るだろうか?ポジショニング宣誓書では、なぜ事業を運営しているのか、そして、誰にサービスを提供するのかを明記する必要がある。

b. 何を達成するために取り組みを行うのだろうか?利益の獲得が主なモチベーションだろうか?それとも、別の何かを達成したいのだろうか?マーケットに貢献する計画をどのように策定しているのだろうか?

c. どのマーケティングのメソッドに力を入れていくのだろうか?SEO計画のどの要素が、より多くのクライアントをもたらし、セールスへのコンバージョンを改善し、その結果、リピート客の獲得および推薦をもたらすのだろうか?

d. マーケティングでどのような取り組みを実施するのだろうか?リードや条件を事前に満たした真剣な顧客候補を増やそうとしているのだろうか、より多くの直接的な売り上げを成立させようとしているのだろうか、推薦を促そうとしているのだろううか、それとも、ビジネスパートナーを求めているのだろうか?大きな成功を収めたいなら、それぞれの目的に応じて、具体的にメッセージを調整する必要がある。

明確に目標を定義したら、SMARTテストにかけて、最高・最善のターゲットであることを確認しよう。

S – Specific(具体性)。目標は明確であり、具体的だろうか?
M – Measured(計測)。目標は測定することが出来るだろうか?
A – Actions(行動)。どのような行動が、目標を達成させるのだろうか?
R – Realistic(現実性)。目標は実現可能だろうか?
T – Time(時間)。期限内に目標を達成することが出来るだろうか?

現状を把握し、主要な目標を掲げたら、次のステージに進み – 戦略を固めていく。

3. Strategy / 戦略の策定 – 目標を達成するには

戦略は、SEOの取り組みに対するハイレベルな設計図である。ローカルSEO、ブランド構築等に焦点を絞る可能性がある。これは「全体像」を描く段階であり、詳細を決める必要はない。しかし、SEO戦略の特質を明白且つ堅実に描く必要がある。

まずは、焦点の絞り込みを行い、他社よりも良いサービスを提供することが可能なオーディエンスの具体的なグループを決める。このグループの大きさは、会社の規模および範囲に左右される。ただし、ターゲットのマーケットを明確に定義することで、非戦略的なマーケッターが落ちる大きな落とし穴、- 理想の顧客候補は、消費者全員だと言う誤った考え – を回避することが出来る。

顧客候補の検討がついたなら、さらに詳しく把握するステップに進む。買い手の心理を学び、何を求めているのか、そして、いつ求めているのかを正確に解明することで、競争においてアドバンテージを獲得し、また、巨額の利益をもたらす原動力を得ることが出来るだろう。また、このオーディエンスにアピールするためのマーケットのターゲティングを行う取り組みには、楽にコンバージョンを大幅に高める効果が見込まれる。

この知識を基に、ポジショニングを調整し、マーケットでの受け止められ方をコントロールすることが出来るようになる。

4. Tactics / 手法 – 計画を実行に移す方法

全体の強度は、最も弱い部分に左右される。つまり、戦略の強さは、戦略を実行するために用いるアクションによって決まる。

この段階では、実行するステップ、そして、理想の結果を描く。SEOの成果を正確に推測するのは難しいが、合理的な推測を行うのは可能なはずであり、この推測がSEOキャンペーンの道路標識の役割を果たすようになる。

a. どのツールを利用するのか?(SEOを含む)あらゆるタイプのマーケティングの分野に対して、様々なツールが開発されている。しかし、利用するツールの数を絞り、効果的に、そして、巧みに利用するべきである。

b. 取り組みの計画を行う。様々な異なる成果をもたらすために、同じツールを用いることが出来る。適切な理由で適切な取り組みを一つ選ぶことで、成果におけるシナジー効果が期待できる。

c. メッセージを送る。理想の顧客候補に標準を絞ろう。余計な文言は省き、オーディエンスの最大の望みまたはニーズに直接訴えかける必要がある。混乱した顧客候補は、購入を控える傾向がある点を忘れないでもらいたい。

d. 一貫性を保つ。ブランディング、そして、直接的な販売は、反復することでより有益な効果をもたらす。

e. 予算を獲得する。戦略的にマーケティングを行おうとすると、初期の段階でコストが嵩む可能性がある。マーケティングの計画に必要なリソースと資金を、取り組みを実際に始める前に割り当てておこう。さもなければ、失速し、勢いと資金を失ってしまうだろう。

5. Actions / 行動 – 誰が担当しているのか?

戦略と手法の計画を策定したら、次のステップ – 役割の割り振りと期限の設定 – に進む。

役割、そして、タスクを完了する期限を明確に設定していない場合、マーケティングの取り組みはやがて沈滞し、失速する。この段階では、肝心な日々の活動 – 何をするべきか、誰が実行するのか、そして、いつまでに終わらせるのか – を決めていく。週ごとにまとめるのであれ、あるいは、別の時間枠を設けるのであれ、誰もがアクセスし、理解することが可能な素案を提供する必要がある。

a. リーダーを選ぶ。SEOのアクティビティの具体的な要素を担当する個人を選ぶ。

b. 期限を決める。マーケティングカレンダーを策定し、各アクションのステップに対する期限を決める。

c. 実行可能かどうか?能力、スキル、または、資格ではなく、経歴に基づいてタスクを割り当てる方針は、大きな誤りである。

d. 進捗状況を測定する。追跡する基準を決定する。タスクが終わりに近づくと、その点が分かる仕組みになっているか?容易に測定することが出来るのか?どのぐらいの頻度で記録するのか?

e. 結果を文書にまとめる。キャンペーンの進捗状況に関する視覚的なフィードバック、そして、成果を共有することで、チームに活力を与え、協力体制を改善する効果が見込める。現代の複雑なSEOの世界では、協力的なチームの取り組みを行っているかどうかが、成功の鍵を握る。

6. Control / 管理 – 観察 & 測定

SEOプロジェクトのウェブ分析では、進捗状況を確認し、初期の状況分析に照らして見直しを行う。SEO戦略が、時間の経過とともに成長し、進化していく中、フィードバックを行って、戦略の変更および調整を行い、穴を埋め、そして、戦略をより強固なものにする必要がある。

a. 適切に計測を行う。検索ランキングの上昇は確かに重要だが、ビジネスの収益への主なインパクトを計測する方が重要度は高い。

b. 誰が計測を行うのか?スクリプトとソフトウェアの記録のデータが計測を実行する。しかし、データをまとめて、チームのメンバーに提示する取り組みを行うスタッフが必要である。早い段階でトレンドを見つけることが出来れば、アクションを修正し、より優れた成果を上げることが出来るようになる。

c. どのぐらいの頻度でデータを計測するのか? 情報の収集および分析は、一度実行したらそれで終わりではない。理想のスケジュールを立て、予定通りに計測を行うよう努力するべきである。

d. どのようなツールおよびリソースを必要としているのか?計測システムの難易度とコストは、事業の範囲と規模、そして、SEOの取り組みの多様性によって決まる。

e. データをどのように解釈するのか?SEO戦略の分析にどのようなインパクトを与えるのだろうか?計画テンプレートには、事前にこの点を明記しておく必要がある。

f. どのようなバックアッププランを用意しているのか?期待通りに事が運ばなかった場合、どのように態勢を立てなおすのだろうか?計画の変更を誰が決めるのだろうか?いつ変更するのだろうか?あらゆる不測の事態に備えることは不可能だが、幾つか選択肢を用意しておくと便利である。条件が全て平等な場合、最も多くの選択肢を持つ者が勝利を収める点を忘れないでもらいたい。

このように、強力なSOSTACのフレームワークをベースとした手順に従うことで、SEO戦略計画用テンプレートを堅実に組み立てることが出来る。

計画テンプレートを策定することで、収益および利益の増加、主要な事業目標の達成、目標達成の早さの改善、そして、コストの軽減と言う大きなメリットがもたらされる点を覚えておこう。このようなステップを踏むことで、闇雲にSEOのツールを使ったり、標準的なSEOのチェックリストを利用して、最高の結果を願う方針を圧倒的に上回る結果を得られるはずだ。

戦略的な取り組みは、徹底した努力が求められる。初期のコストは嵩むだろう。そして、実を結ぶまでに時間がかかるかもしれない。しかし、実際に効力を発揮すると、競合者を圧倒する成果をもたらし – さらに素晴らしい結果を出すようになるだろう。 

これは、SEO戦略の価値、そして、計画テンプレートを作成する意味そのものである。

全ての道はローマに通ずと言う諺がある。計画テンプレートを基に優れたSEO戦略に到達する多くのルートを見出すことが出来るだろう。私は、SEO業界およびデジタルマーケティング業界に10年以上関わっているが、今回詳しく説明したアプローチの効果は証明済みである。だからこそ、SEO戦略を用意する重要性を理解するものの、どのように戦略を策定すればいいのか分からないその他の会社の経営者、そして、SEOコンサルタントの皆さんにこの方法を伝授することで、手を貸し、モチベーションを与えたかったのだ。

最後に、SOSTACモデルをSEO戦略に適用するため、このモデルを進化させ、計画テンプレートを作成するさらに優れた(または異なる)をご存知の方がいたら、是非、教えてもらいたい。 私は出来るだけ疑問に答え、私なりの方法で支援するつもりである。そこで、コメント、質問、または、提案をコメント欄に投稿するか、あるいは、コンタクトフォームを使って、直接私に連絡を取ってもらいたい。このSEO戦略の重要なトピックに関して、活気ある議論を重ねたい。

Trond Lyngboは、Metronet NorgeのシニアSEOストラテジストであり、10年以上の経験を持つ。Trondは、「Importance of SEO for Your Online Business」と「Power Social Media Marketing」の著者でもある。ツイッターで@TrondLyngboをフォローしよう。


この記事は、SEO Bookに掲載された「How To Devise Your SEO Strategy The Easy Way – With a Planning Template」を翻訳した内容です。

SOSTACモデル、実は私も初めて聞きましたが、日本ではほぼ知られていないようですね。米国でもモデルとしてはマイナーのようですが、至極当たり前のことを整理しただけともいえる(好意的理解です)、分かりやすく実践的な内容、誰でもすぐに参考にできそうです。単純にこのテンプレートに沿って戦略を立て実践していくだけでも、SEO成功の確率は相当上がると思いますね。SEO以外にもあらゆるマーケティング戦略の策定に使えそうですし、戦術はあるが戦略が足りないと揶揄されがちなウェブマーケティング業界、是非多くのマーケッターに活用してほしい内容でした。 — SEO Japan [G+]

【2013年版】成功するSEO会社の立ち上げ方

営業力勝負でてっとりばやくネットビジネスで起業したい人が選んだ多くの道がSEO会社。もちろん事業としてきちんと軌道に乗せられるか、長きに渡って運営できるサステイナブルな会社にできるかは経営者次第なわけですし、最近のSEOの難易度アップにより、これまで以上のSEOビジネスで一旗揚げるのは難しくなっています。そんな今だからこそ?アメリカ検索業界でも独特の存在感で多くの人に一目置かれるSEO Bookが成功するSEO会社の作り方について語った記事を。 — SEO Japan

Start your own business

今の仕事にうんざりしているだろうか?

「出世競争を卒業して、自分で仕事を始める」と毎年、新年の始めに誓いを立てている人達がいる。この記事では、自ら検索マーケティングビジネスを立ち上げる際のプロセス、得られる可能性がある機会、そして、回避するべき危険について詳しく説明する。

その前に、まずは、SEOから距離を置く人達が増え始めている理由を考えてみよう。

SEOは終わったのか?

グーグルは、明らかにSEO業界を苦しめている。パンダ、上半分に広告が多いサイトへのペナルティ、ペンギン、著作権違反、EMD、そして、今後行われるアップデートやフィルターによって、SEOの仕事の難易度は、瞬く間に上がっている。

このような難問に直面し、多くのSEO業者は降参し、新しい道に進んでいる。確かに理由としては説得力がある

事実、以前と比べ、SEOの難易度は高くなっている。以前は、「タイトルタグを組み込み、このキーワードをページに挿入し、何度か繰り返し、リンクを獲得し、さらに、アンカーテキストにキーワードが使われたリンクを獲得し、このプロセスが終わったら、再び、キーワードがアンカーテキストに用いられたリンクを増やす取り組みを行う」と言う台本に従っていればよかった。

そうすれば、トップ10にランクインすることが出来る確率は高かった。

今年この台本に従っても、同じ結果は得られない。

グーグルが定めたルールに従ったものの、上位にランクインすることが出来ないサイトは無数に存在する。

しかし、上位にランク付けしてもらえる方法を編み出したと仮定して話を進める。トップ10入りは価値が高いため、そのスキルもまた価値が高いことになる。 グーグルがSEOの成功を阻む取り組みを続けることで、参入のハードルが高くなると言うボーナスがもたらされる。SEOのHow To本を買ったばかりの新人からのプレッシャーは減る。

スキルを持っている人達にとっては、今後の見通しは引き続き良好だと言えるだろう。

SEO業界では、スキルを持った人材が不足していると言う報告が多く上がっている:

「辞職した従業員の後釜を探すのに苦労している。とりわけ、SEOのスキルを持つ人材はなかなか見つからない。」とテンペでTerraleverを経営するクリス・ジョンソン氏は述べている

SEOおよびマーケティング業界のコンサルタントの求人数は、ここ数年間で、大幅に増加している。昨年の10月、CNNMoneyとPayScale.comが、米国内での給与の増加および業界の成長に基づいて、マーケティングコンサルタントをランク付けした調査では、SEOのスペシャリストは2位にランクインしていた。この調査は、過去10年間で41.2%以上の成長率を記録している28万2000以上の仕事を対象としていた。

SEMPOの 2012年のレポートは、SEO業界は、2011年の229億ドルと比べ、2013年には268億ドルの規模に達すると予測している。

従って、需要は増え、SEO/SEMの仕事は難しくなり、その一方で、降参する人達が増加している。

SEOの特性は変化している。 2013のトレンド – SEMPOレポートで強調されている – は、リードの生成およびトラフィックの獲得は今でも求められているが、ブランドの認識度の増加や評判管理等を期待する声も増えている:

調査結果では、トラフィックを増加すると言う分かりやすい目標は、勢いを失いつつあるものの、検索エンジン最適化(SEO)において今も重要な目標の一つに留まっている。それよりも興味深いのは、ブランド/評判を目標に挙げているエージェンシーの数が、2011年の5%から今年の調査では11%に増えている点である。

この分野は参入してみる価値がありそうだ。

小規模な会社が廃業(日本語)に追い込まれるケースが目立つ。かつて、SEOは、大きなブランドに小規模な会社が打ち勝つ手段であったが、残念ながら、この構図は成立しなくなってきた。

この傾向から何を学ぶことが出来るのだろうか?

大企業向けのSEOが台頭しつつある。検索結果ページでの規模および評判管理の利点を軽視するべきではない。

小規模なビジネスに対するSEOのアプローチは、SEOだけでは成り立たず、SEM化を進め – リンク先の記事で紹介した運命を辿らないように、M(マーケティング)に重点を置く必要がありそうだ。大きなブランドの名前が検索結果に表示されていない場合、グーグルは体裁が悪いが、小規模な、一般的なサイトがインデックスから漏れても、同じような知名度の低いサイトが穴埋めするため、気づく人達はほとんどいない。

当然ながら、アルゴリズムにはギャップが存在する。アグレッシブなSEO業者はこのギャップを狙っているものの、すぐに見切りをつけて、新たなサイトを始めることが出来ない正当なサイトに対して、このアプローチを適用するのが難しくなりつつある。

最近のSEOは、SEOが以前から提供してきた価値 – 顧客候補の数、リード、買い手の認知度 – について考える必要がある。技術的な取り組みを、より包括的なマーケティングの観点からアプローチする必要があるのかもしれない。

検索業界に留まる理由

検索は、今も尚非常に興味深いビジネスである。

19世紀後半の百貨店王、ジョン・ワナメーカーは、「広告に費やした資金の半分は無駄であった。問題は、どっちの半分が無駄だったのか分からないことだ」と言う名言を残している。ワナメーカーが生きていたら、検索マーケティングビジネスを気に入っていたはずだ。なぜなら、顧客の心の中に入り込み、提供する商品に関心を持つ人のみに語りかけ、次に起こす行動を記録することが出来るためだ。

検索を利用すると、予算の使い道を100%把握することが出来る。適切にターゲットを絞っていれば、予算が無駄遣いに終わることはない。検索マーケティングはターゲティングを得意にしている。消費者が欲しがっているものを探し、その欲しがっているものを提供するページにマッチさせ、競合者に打ち勝つ取り組みにやりがいを感じるなら、検索マーケティングをお薦めする。SEO、PPC、ソーシャルメディアのいずれかを利用するにせよ、もしくは、その組み合わせを利用するにせよ、条件付きのビジターに対する需要は常に存在する。

次に、他の人のため働くのか、あるいは一人で働くのかを判断する必要がある。どちらの選択肢にもメリットとデメリットがあるので、比較していく。

雇用 or 独立

とりわけ上司のレベルが低い場合、他の人のために働き、運命を自分で切り開くことが出来ない点にストレスを感じる人達がいる。しかし、雇用される際の決まった仕事と見通しがつきやすい点に魅力を感じる人達もいる。また、その一方で、従業員と良い関係を育み、リスペクトしている優れた雇用者に恵まれている人達もいる。

皆さんはどのタイプに当てはまるだろうか?

通常の決まった作業、通常の勤務時間、タスクの専門部署への振り分けに満足しているなら、定着している検索マーケティング企業でSEMの仕事を探すルートが最適だ。制約を受けず、様々な仕事をこなし、そして、全ての見返りが自分に返ってくると言う考えが好きなら、独立して、起業することを薦める。

雇用されるか、または、独立するかを決める前に、自分自身、今持っているスキル、そして、好きな取り組みについて時間を割いて見直す価値はある。

また、目標を設定するべきである。

具体的な目標を定めてもらいたい。見返りが金銭なら、例えば、初年度にXドル/月を稼ぎ、2年目にはXドル/月を稼ぎ、3年目にはXドル/月を稼ぐ – のように測定可能な目標を設定してほしい。測定可能な目標を具体的に決めることで、実現可能な事業計画を策定する上で大いに役に立つからだ。この点に関しては、後ほど説明する。

金銭を目標に掲げる必要はない。仕事や会社から得られる最高の見返りは金銭ではなく、仕事のやりがいだと言えるかもしれない。

独立するなら、好きな時間に好きな場所で仕事をする自由を謳歌せずにはいられないだろう。これもメリットである。例えば、一定した収益や一定したスケジュール等、仕事のスタイルにより関連する目標を立てているなら、雇用者の存在する会社に就職した方が無難である。自主性を重んじているなら、自分でビジネスを切り盛りする方が向いているかもしれない。

目標を短期、中期、そして、長期に振り分けよう。5年後、自分は何をしているのだろうか?来年の今頃は何をしているのだろうか?検索マーケティング業界の場合、5年後にこの業界自体が存続しているかどうかも、そして、存続しているとしても、どのような形式で残っているのか、予測が難しい。

1年目の目標は、SEOに重点を置いているとしても、5年間の計画においては、トラフィックのソースがどのような形式を取っているにせよ、現在、SEOが顧客に提供しているメリットと同じメリット – 条件付きのビジターのトラフィック – を提供する取り組みに力を入れることになるだろう。また、顧客に対する価値提案もほとんど変わらないのではないだろうか。従って、5年計画には、一般的なマーケティングのコンセプトを学び、新しいデジタルマーケティングのチャンネルが台頭する度に学習する取り組みを組み込むべきである。

自分の好きな取り組み、そして、目標を明確に把握することで、就職するのか、もしくは、起業するかの判断が大幅に楽になるはずだ。

また、まずは検索マーケティングをパートタイムで実行する手もある。既に職に就いているなら、副業として多くの収益を手にすることが出来る可能性がある。独立して会社を運営する上では常にリスクが付きまとうが、安定した収入を得ることで、このリスクを著しく軽減することが出来る。また、最初はスローペースで始め、定期的なノルマを達成するプレッシャーを感じることなく、徐々に足場を固めるメリットもある。ただし、SEMに費やす時間が少なく、また、2つの仕事を行うことで、疲れが抜けず、どちらも失敗する可能性がある。また、顧客が必要としている営業時間内に連絡を取ることが出来ないと言うデメリットも考えられる。

当然だが、現在務めている会社と競合しないことを確認し、契約書に競業禁止条項が設けられているかどうかチェックするべきである。

現金を持っているものの、時間に限りがあるなら、とりわけ、多くのSEOが白旗を上げているため、既存のSEO業者を買ってしまう手もある。既存の契約および顧客のリスト、数名の腕の立つ従業員も併せて買うことも出来る。会社の買収はそれ自体が大きなテーマであり、この記事の範囲を超えているが、とりわけ、資金を多く抱えているものの、時間がない場合、検討する価値がある。ゼロから事業をスタートさせるプレッシャーはなく、また、既存の従業員が現場で仕事に励み、日中に顧客に対応してくれるため、会社をパートタイムで経営することが出来るかもしれない。

 

事業計画

現実の世界は常に動いているため、事業計画は、現実の世界の影響を確実に受ける。

ただし、だからと言って、計画の策定を諦める必要はない。

旅行の目的地に辿りつくために、道順が必要とされるように、計画は必要である。地図を持たずに適当に進み、それでも、目的地に辿りつくこともあるが、その可能性は低いはずだ。迷子になる確率が高い。事業計画は、現状を評価し、これから進む方向性を思い出す上で役に立つ。

とは言ったものの、事業計画は常に変更される可能性がある。現実の世界に遭遇すると – マーケットは急激に変動することがある – 頭の中で漠然と計画を思い描いていた頃には考えていなかった機会や危険が姿を現し始める。事業計画は、厳格な骨組みに固定するのではなく、ビジネスと共に変化するべきである。随時更新される文書と同じである。

事業計画に関するHow To本が出版されているほど、この分野は奥が深いが、銀行の融資を求めている場合、もしくは、外部のエージェンシーに正式に事業計画を発表する場合を除き、事業計画は、手短に、明確に、そして、完結にまとめておくべきである。

また、事業計画を策定をすることで、評価を行う上での厳しさが生まれ、アイデアを試行錯誤する上で効果が見込める。事業計画を策定する際、様々な疑問が浮かぶはずだ。収益の目標を達成するには、顧客は何社必要だろうか?この目標に基づき、何名の従業員を雇用することが出来るだろうか?全ての時間を既存の顧客に割り当てる場合、新しい顧客の獲得にどのように時間を割けばいいのだろうか?新しい顧客を獲得するためのマーケティングの予算を計上しているだろうか?

このような疑問は、事業計画で取り上げることが出来る。

典型的な事業計画は、次のポイントを網羅している:

  • 事業のコンセプト – どのような事業を実施するのかを説明し、検索マーケティング業界を説明し、そして、どのように事業を軌道に乗せるかを描く。
  • マーケット – 適した顧客、そして、競合者を特定する。どのようにして当該の顧客を獲得するのか、そして、競合者に勝つのかを説明する。
  • 財務 – 実行する予定の取り組みにかかるコスト、そして、その取り組みで得る予定の収益を記載する。

次のようにセクションを区切って、事業計画を策定していこう:

1. 導入部

現在の立場を特定する必要がある。どのような経緯で事業を始めるのか?何のために事業を行うのか?どのような長所を持っているのか?競合者は誰か?競合者の短所をどのようにつき、長所にどのように対処するのか?能力および生産力をどのように高めていくのか?どのように事業を成長させていくのか?

次に検索マーケティング業界を説明する。トレンドを把握していないなら、SEMPOMarket Research.com、そして、ニールセン等の業界レポートを参考にしよう。

ターゲットのマーケットを特定し、どのように接触するのかを説明する。その検索マーケティングサービスの取り組みを表現し、競合者に明らかに勝る点を強調する。

2. 事業戦略

ターゲットにするマーケットを特定する。どれぐらいの規模のマーケットなのだろうか?成長の見通しはどれぐらいあるだろうか?マーケットのポテンシャルはどれぐらいあるだろうか?事業は当該のマーケットにどのようにフィットするのだろうか?どのような売り上げの目標を掲げているのだろうか?独自のセールスポイントは何だろうか?

目的と目標を具体的に決める必要がある。例えば、「黒字を出す」のではなく、「初年度でXドルの利益を出す」と言う目標を設定してもらいたい。成果を把握することが出来るように、測定可能な目標を掲げる必要がある。

価格決定戦略を解説する。このページには、価格の引き下げ合戦に加わることなく、価格設定を行う方法に関するアイデアが提供されている。どのように製品を販売していくのか説明する。どのようなタイプの広告およびマーケティングを利用するのだろうか?コアとなる価値を描写する。何を信じているのだろうか?どのような主義を掲げているのだろうか?成功する上で一番重要な要素を説明する。成功するためには、何をしなければいけないのか?

3.マーケティング

簡潔なSWOT分析を用意する。複雑なプロセスのように聞えるかもしれないが、SWOTとは、マーケティングにおける、Strength(強み)、Weakness(弱点)、Opportunities(機会)、そして、Threats(脅威)を分析するだけである。

既に実施したマーケットリサーチを組み込むべきである。配信チャンネルを描写し、戦略パートナーを挙げ、プロモーション計画を説明し、そして、マーケティングの予算を用意しよう。ターゲットのマーケットの視点で、皆さんの会社は、どの程度信憑性があるように見えるだろうか?

4. 管理構造

誰が参加し、その人物はどのようなスキルを持っているのだろうか?さらにスタッフを増やすつもりだろうか?どの節目で雇用するのだろうか?トレーニングおよび慰留に関して、どのような計画を持っているのだろうか?この問題を社内で解決する必要はない。必要に応じて、請負業者を利用する手もある。

誰がアドバイザーを務めているのだろうか?会計士、弁護士、メンター、ファイナンシャルプランナー等。このセクションは、資金調達を求めている場合、特に重要である。なぜなら、銀行は、プロの助言を得て、事業を運営している点を把握することを望んでいるためだ。

導入を検討しているスタッフの管理システムを紹介する。

5. 資金予算と予測

出来る限り、次のポイントをこのセクションで網羅しておきたいところだ:


推測するのは難しいかもしれない。そのため、最良のシナリオ、最悪のシナリオ、その中間のシナリオを想定しよう。こうすることで、推測する上で、また、実際にこのような状況が発生した際の対処方法を考える上で、ある程度、枠を得ることが出来る。

キャッシュフローは、圧倒的に最も重要な検討事項である。多くの顧客を獲得し、製品を購入し、さらに注文してもらったとしても、出ていく金額の方が多いなら、やがて会社は廃業に追い込まれるだろう。キャッシュフローを維持するために、どのようなタイプのクレジットが必要なのか考えてもらいたい。

6. まとめ

計画の主要な部分を再び述べ、現状と今後の方向性を強調する。事業計画は常に見直す必要があるため、次回見直しを行う日付を明記しておこう。

事業計画は、面倒であり、苦労してまで策定する価値はないと考える人もいるかもしれない。しかし、事業が思い通りに進んでいないことが分かると、時間、労力、そして、資金を大幅に節約することが出来る。また、実際に資金を投じる前に、紙で事業をシュミレーションする価値はある。この時点では、まだリスクが発生しないためだ。また、事業計画書から、収益を手に入れ、成長するチャンスがあるかどうかが見えてくる。計画でつじつまが合わないなら、実際に事業を行っても、同じ結果に終わるだろう。

ブランディング

良いネーミングが必要だ。

会社が最後を迎えるまで付きまとうため、優れたネーミングに時間、そして、お金を費やす価値はあるはずだ。

会社について考えてもらう時、何をイメージしてもらいたいだろうか?すぐにイメージが湧く名前が必要である。

検索マーケティング等、競争の激しい業界では、一般的な、説明的な名前は全く目立たない。「検索マーケティングエージェンシー」は、サービスを正しく描写しているかもしれないが、このような名前は、他社との差別化が難しい。一方、「RedFrog」のような変わった名前は印象には残るものの、提供するサービスの内容が全く見えてこないと言うデメリットがある。

また、他社の商標登録された社名と重複する名前は避けなければならない。訴訟問題に発展する可能性があるためだ。完全に一致するドメインを利用することが出来るかどうかも、判断材料の一つになるだろう。なかなか名案が出ないなら、ブランディングのエキスパートに相談してみる手がある。ただし、高額な料金を請求されるだろう。

ユニークなブランド名を利用すると、容易に上位にランクインすることが出来る点に留意しておこう。変わった名前の場合、覚えてもらえる確率は高い。従って、競争の激しい業界では、個人的には、一般的で説明的な名前よりも、ユニークなネーミングを薦める。また、名前にタグラインを加えて、不安を取り除くことも可能である。

優れたロゴも必要だ。99designsをチェックしておこう。ロゴは、画面上だけでなく、モノトーンの紙の上でも、見栄えが良いことを確かめる必要がある。

検索ビジネスモデル

事業の土台として採用することが可能な検索マーケティングのモデルが、幾つか存在するので説明していく。

コンサルタント

すぐに思いつく検索マーケティングモデルは、検索マーケティングの取り組みを介して、他の会社を支援するコンサルタンティング業務である。外部のコンサルタントの需要、そして、その需要がどこで発生しているのかについて考えてもらいたい。

大企業は大きなエージェンシーの採用を好む傾向が見られる。大企業は、組織内に検索チームを抱えている可能性がある。外部のコンサルタントを雇うよりも、フルタイムのスタッフを雇った方が安くなるポイントがある。このポイントとは、フルタイムの給与と採用にかかるコストを足した金額である。

しかし、大企業が、自分が提供しているサービスを必要としており、他の会社からはなかなか得られない場合、一匹狼、または、少数名のコンサルタンティング会社を雇うことがある。この隙間を埋めることが出来る検索マーケティングコンサルタントは多くはないが、内部の検索チームにトレーニングを行い、助言を与えるために採用されることがある。

外部のコンサルタントに対する需要の多くは、社内に検索のスペシャリストが存在せず、また、検索マーケティングを多用しているわけではないため、損益の面で辻褄が合わない小規模な会社で発生している。

他の人達がどのように事業を運営しているのかを見る権利がある点は、コンサルティングモデルの長所の一つと言えるだろう。

アフィリエイト/ディスプレイアドバタイザー

アフィリエイトは、サイトをSERPのトップ10に導き、リードとトラフィックを稼ぎ、その後、第三者に売る。ディスプレイアドバイタイザーは、広告を掲載するためのスペースを提供するため、コンテンツを配信し、クリックスリー率で利益を得ることが多い。

収益が見込めるニッチには既に大勢の競合者が存在している可能性が高く、競争が激しいことを覚悟しておこう。また、グーグルは、ここ数年、薄っぺらいアフィリエイトサイト – つまり、独自の、有益なコンテンツを多く提供することが出来ないアフィリエイト – を叩くことに執念を燃やしており、グーグルに狙われている点に留意しておく必要がある。

短所は、多様化しなければ、グーグルの攻撃を受けた次の日には収益が枯渇してしまう点である。また、本格的に多様化を実施するためには、マーケットおよび戦略の面で多様化を行う必要がある。この取り組みを実行しない場合、いつかゼロから出直さなければいけなくなるだろう。アルゴリズムの変更は、変更によって、コンサルティングサービスに対する新たな需要が生まれるため、顧客と深いレベルで関係を構築しているコンサルタントには有利に働く。一方、多くの顧客に利益の少ないコンサルティングを実施している会社にとっては、アルゴリズムのアップデートは、アフィリエイトよりも大きなダメージを受ける可能性がある。なぜなら、突然、大勢の顧客から非難されるためだ。また、幾つかの主要なプロジェクトを優先しているアフィリエイトとは異なり、問題が発生した際に多くの顧客を無視する行為は現実的とは言えない。全ての顧客にとって、自分のプロジェクトこそが最も重要なのだ。そして、この主張は的を射ている。

一部の検索マーケッターは、リスクを分散させるため、アフィリエイトとコンサルティングを組み合わせ、サービスを多様化し、多くのコンサルティングベースのビジネスモデルには付きものの閑散期に対処している。

ツールベンダー

検索のプロのコミュニティは非常に大きい。そのため、ソフトウェアツール、データ、アドバイス、その他のサービスが求められている。SEOBookはこのモデルを組み合わせている。私達(SEOBook)は、有料ツールを提供する一方で、コミュニティフォーラムを介して、コンサルティングも実施している。時間を大切にしない人達には向いていないが、時間の価値を重んじているなら、その他の多くのフォーラムに溢れるノイズがない状態で、コミュニティから短時間で多くの情報を得ることが出来るだろう。参加する際にハードルが設けられているため、メンバーがa)既に成功しているb)SEOの価値をよく分かっているかのいずれかであり、公開する情報のレベルが高くなる。

現在の検索マーケティングの仕組みにおいて苦労している領域を探してみよう。恐らく、他の人達も同じような悩みを抱えているはずである。この苦労を軽減することが出来るなら、資金を投じる価値はあると言える。検索コミュニティは、本当に役に立つツールやサービスが登場した場合、惜しみなく口コミで宣伝する傾向がある。ただし、同分野に参入するサービスプロバイダーが増加すると、機能面での有利性を維持することが難しくなると言うデメリットがある。実際にこの状況に追い込まれた場合、マーケティング戦略の差別化に焦点を絞る必要がある。

統合モデル

多くのSEO/SEMは複数のビジネスモデルを組み合わせている。

PPCとSEOは、相性が良い。どちらも検索のトラフィックである。キーワードの選択およびパフォーマンスの測定においては、技術面での取り組みに違いが見られるが、基本的に似たようなスキルが求められる。

アフィリエイトとディスプレイ広告は、顧客の仕事においてバランスが良く、様々なソースから収益を得ることで、リスクを軽減することが出来る。

統合モデルの大きなメリットは、様々な分野を見る機会に恵まれている点である。検索業界の人達は雄弁だが、販売することが目的の場合、実際の実力はたかが知れている。従って、自分のサイトを持ち、そのパフォマーンスに応じて、成功/失敗しているなら、売ることに固執する人達とは、異なるレベルでアルゴリズムを理解することが出来るだろう。ただし、あまりにも多くのプロジェクトに手を出すと、何もマスターすることが出来なくなってしまう。

明確に分野を特定する

このようなアプローチを採用する場合、出来れば急速に成長している分野を探し出すべきである。SEOコンサルタンティングのマーケットは、参入のハードルが低いために、混沌としているが、その地域のSEOプロバイダーのマーケットは、たいして混雑していないのではないだろうか。

フルタイムでSEOを実施することが出来ないものの、クライアントにSEOサービスの提供を望むウェブデザインの会社があってもおかしくはない。このようなエージェンシーを3つ、または、4つ「顧客」として獲得すれば、フルタイムの仕事になるはずだ。営業が好きではないなら、または、営業を行う時間が限られているなら、恐らく、このモデルはフィットするだろう。デザイン会社が実際の営業を行ってくれる点だけでなく、既に営業する顧客ベースが存在する点もプラスに働く。

デザインエージェンシーは、新たにスタッフを雇用するためにコストをかけることなく、さらにサービスを加えることが出来るため、この構造を好むことが多い。他の会社に薦めてもらえる可能性もある。また、エージェンシーに請求することになるため、請求のプロセスが簡素化されるメリットもある。

具体的にニッチを選ぶべきである。誰のためにサービスを提供するのだろうか?具体的に何をするのだろうか?「検索マーケティング」では、範囲が広過ぎる傾向が最近見られるため、旅行業界限定の検索マーケティングを実施してみてはいかがだろうか?

あらゆる人達にあらゆるサービスを提供しようとしたところで、うまくいくはずがない。とりわけ小さい会社では無理がある。事実、小さい会社を運営するメリットは、多額の経費を支払っている大きなマーケティング会社には割に合わない、特定の分野に的を絞ることが出来る点である。自分の興味と趣味を考え、フィットする分野があるかどうか探してみよう。興味がある分野で検索マーケティングを行っている会社は、満足のいくサービスを提供しているだろうか?その答えがNoなら、既に当該の分野のことを熟知しているため、宣伝する上で、大きなアドバンテージを持っていることになる。

顧客を強く意識するべきである。顧客は是が非でも解決する必要がある問題は、どのような問題だろうか?レストランは、ウェブサイトを上位にランク付けさせる必要はないかもしれないが、電話をかけてもらい、予約してもらう必要はあるはずだ。そこで、SEOとPPCを使ってリードをもたらし、顧客に各レストランのメニューを提供する、レストランの予約サイトを運営する手が考えられる。この場合、掲載、または、リードの数に応じてレストランに料金を請求することが可能である。

同じようなアイデアを基に会社を立ち上げたのが、トリップアドバイザーである。

商談

通常の仕事と、自分で会社を運営するスタイルの最大の違いは、とりわけ営業部門で働いたことがない場合、自分で交渉を行わなければならない点だ。 特に技術者として9時から17時まで働いている場合、少なくとも、顧客候補や供給業者と直接交渉を行う機会は少ない。

商談はゲームだ。買い手は、出来るだけ価格を下げようと試み、売り手はより多くの契約を勝ち取ろうとする。

商談において一番大事なことは、例えば、どちらかが「騙された」気になるのではなく、双方が何かしらメリットを得るような、両者が得をする商談を成立させる必要がある点だ。検索マーケティングのコンサルティングにおいては、一定の期間、協力関係を築き、変更を行うために味方になってもらう必要があるため、特にこの点は重要である。

買い手が断然に有利だと考えがちだが、その考えは誤っている。買い手から声がかかると言うことは、提供しているサービスを求めていることは明白である。買い手のビジネスにプラスの影響を与える何かを持っているのだ。

しかし、商談をうまくまとめるために、相対的な地位を理解する必要がある。一般的な検索マーケティングサービスを提供し、同じサービスを提供する10社が入札している場合、気に入られているなら話は別だが、恐らく、弱い立場にいる。個人的には、気に入られていない場合、他社と競合する状況を避けるようにしている。

ここで、ニッチの特定が重要になってくる。競合する会社が少ない分野で、ニッチを明確に特定している場合、ユニークなセールスポイントを得ていることになる。また、買い手が何を望んでいるのかを把握している場合、交渉を有利に進めることが出来る。だからこそ、事業計画でこの領域を明確に記述しておくことが重要なのだ。この取り組みを怠ると、同じようなサービスを提供する競合者と戦う場合、価格を下げるしか手はなくなるため、価格交渉の面で譲歩せざるをえなくなる。

ウォルマートのようなビジネスモデルを大規模に展開する場合を除き、値下げは、事業を維持する上では理想的な手段とは言えない。

損益の分岐点を明確に設定し、利益を得られないようなら、撤退する必要がある。始めたばかりの頃は、なかなか撤退する勇気が湧いてこないかもしれない。しかし、幾つか顧客を獲得し、推薦してもらうことが目的であり、また、現時点では、特に価格は気にしていない場合は、例外である。このようなケースでは、常に高めに値段を設定するものの、期間限定で特別なディスカウントを行っていると伝える必要がある。この一言を忘れると、顧客にいつも安いと勘違いされてしまう。

商談では、まず、顧客が何を求めているのかを明らかにしてもらうべきである。その後、自分が求めているものを伝えよう。双方が合意すれば、一件落着、どちらも得をする。しかし、現実には、同意する点もあれば、同意できない点もあるはずだ。それで問題ない。納得できる点は後回しにして、同意できない点において、両者が得をする条件を探し出すことに集中しよう。ニーズに見合う契約内容に仕上がるまで、議論を重ねていくべきである。

まとめ

自分で事業を立ち上げる取り組みは、胸が躍り、解放感を味わうことが出来るだろう。しかし、事業を成功に導くためには、検索マーケティングキャンペーンと同じように、厳しく接し、そして、計画性を持ってアプローチしなければならない。多くの上司の役目を、一人の上司が兼任するようなものである。

まずはやってみることを薦める。自分の会社を運営する取り組みは、実際にやってみるまで分からない。そのため、今の仕事を辞めて、独立することを新年の誓いとして掲げたなら、挑戦してみよう。

幸運を祈っている。そして、この記事が役に立つことを願っている :)


この記事は、SEO Bookに掲載された「How To Start Your Own Search Marketing Business」を翻訳した内容です。

起業の教科書的な内容でしたが、簡潔かつ丁寧に書かれた記事で、個人レベルのSEOコンサルタントを超えて会社としてスケールさせたい人には勉強になる点が多い記事だと思います。

しかしSEOスペシャリストの給与が米国で上がりまくっていることは喜ばしいことです。会社レベルで成功できるかはともかく、日本でも確実に人材不足&需要があるはずなのですが、未だSEOを軽視している&代わりがきく仕事に従事(結果、低賃金)している業界人が多いのは何故?と思ったりもする私です。

記事にもあるように大企業・大規模サイト向けのエンタープライズSEOのニーズは特に高いと思うのですが、意外とこの分野のプレイヤーは少ないままですよね。SEOの知識がある人自体は日本でも増えていると思うのですが、そもそもSEOをやっている人はどちらかというと個人や小規模サイトでのSEOでウェブ運営の知識経験がある人が中心で(実際、私もそうですが)、大規模サイト運営の経験が少なさそうなのもエンタープライズSEO市場が開拓されない理由な気がします。さらに大企業・大規模サイトの運営に携わる人は、なんだかんだいっても検索やSEOを軽視している、二の次に人が考えている人がまだまだ多く結果、エンタープライズSEOが普及しない状態になっている面もありそうです。誰かこの分野で一旗揚げてみようと思うチャレンジャーがいれば、この記事を参考に是非。 — SEO Japan [G+]

ニュースメディア系サイトにおけるSEOで重要な5つのポイント

コンテンツマーケティングがSEO的にも注目される最近ですが、コンテンツといえばインターネット黎明期からあるニュースやメディア系サイトが注力してきた分野。同時に多くのニュースメディアがマネタイズに苦戦してきたわけですが、もしかするとせっかくのコンテンツが検索エンジンに正当に評価されずそのコンテンツの質と比較して十分なトラフィックを得られていないケースもあるかもしれません。そこで今回はニュースメディア系サイトがSEOで意識するべきポイントをまとめた記事をサーチエンジンランドからご紹介。あなたのコンテンツ、検索エンジンに正しく評価されていますか? — SEO Japan

SEOのサイト評価は、全て同じではなく、少なくともある程度は、固有の要素を持たせるべきである。なぜなら、価格設定やSEOの評価は、人によって異なるためだ。また、サイトのタイプによって、ニーズが異なる点も留意してもらいたい。

例えば、20ページで構成されるB2Bのリード生成用のサイトの評価における本質的な課題および焦点は、大規模なeコマースサイトを評価する上で考慮し、取り組む重要事項とは大きく異なる。

パブッリシングやニュースメインのサイトに対するSEOの評価にも同じことが言える。そこで今回は、パブリッシング系のウェブサイトのSEO評価を行う際に重視する必要がある5つの大事な点を挙げていく(あらゆるSEOの評価において検討しておきたい典型的な対策以外で)。

拡大可能且つ柔軟なインフォメーションアーキテクチャ

インフォメーションアーキテクチャの見直しは、あらゆるサイトにとって重要だが、特にパブリッシングサイトにとっては、次の事実を考慮してサイトを構築することが肝要である:

  • 1日/1週間に複数のコンテンツを加える可能性が高い
  • コンテンツの大半は、一刻を争う
  • コンテンツのアグリゲーションは、静的なカテゴリのページよりも(そして、場合によってはホームページよりも)、大幅に自然な検索トラフィックを運ぶことが多い

そのため、アーカイブしたコンテンツを(リンクの価値の大半を保有する)サイトのホームページの近くに配置する(例えば、2、3回のクリックの範囲)様々な方法を特定し、新しいページにより多くのリンクの価値を与えるべきである。この取り組みを行う上で、大半のサイトにおいて、効果のある方法を幾つか挙げていく:

ページネーション

数字のページネーションを含む(1、2、3、4等)、ホームページとカテゴリページに「以前 & 次」リンクを用意する単純な構造から、より古いコンテンツをサイトのカテゴリページとホームページに近づけることが可能な構造に移すと、サイトのインフォメーションアーキテクチャを「平らにする」ことが出来る。当然ながら、ここでは通常のページネーションのベストプラクティスに従う必要がある

An example of deeper pagination to get more archived content closer to the home page.

インデックスのインデックス

その他のリンクの集まりに対するリンクの集まりとして機能するページを作成することで、1つのページにつき100本以上のリンクを持つページを持つことが出来るようになる。すると、大量のコンテンツをメインのページから数クリックの距離に置くことが可能になる。

ここでは、ページをクリックする人達にとって有益なリンクの集まりを提供するために何を実際に作ればいいのか、そして、個別のブログの投稿に関連するどのようなデータを持っているのかを考慮する必要がある。例えば、タグやその他の分類法が考えられる。

誰がウィジェットを検索しているのか

最も時間の面で関連する投稿に多くのリンクの価値を与えるため、分析データを活用して、ナビゲーションボックス内で、昨日または先週最も多くの検索トラフィックが寄せられた投稿を維持するウィジェットの構築を検討しておきたい。

また、人気の高い記事を前面に押し出すその他の方法を用いて、新鮮さに焦点を絞ったウィジェットで、最も話題になっているコンテンツ、例えば、最も共有された/コメントを集めたコンテンツに対して、リンクの価値を流すことも可能である:

An example of a popular posts widget on Search Engine Land.

 

パブリッシングに特化したインフォメーションアーキテクチャを構築することで、各種の用語で上位にランク付けさせる確率を高め、また、より多くのトラフィックを集めようとしているページのランクを高めやすくなるだろう。

タグ & カテゴリの利用

パブリッシングサイトのタグとカテゴリは、SEOにとって厄介な存在になり得る。まずは、以下の幾つかの問いに答えてもらいたい:

  • 誰がコンテンツをタグ付けし、どのような基準を用いてタグ付けを行っているのか?
  • 新しいタグのページを作成する上で/投稿に特定のタグを与える上で、どれだけ考えを巡らせているのか?
  • 過剰な量のタグページが作られているか(リンクの価値が薄まり、複数の薄いページが一つの投稿を収容するケース)?
  • カテゴリの構造にどの程度考えを巡らせているか?
  • 現在のタグおよびカテゴリの構造によって、ユーザーはどれだけ恩恵を受けているのか?

上述した問いの多くは、クライアントに対して答えを用意しておく必要があり、また、大半の場合、既存の構造を使って、ユーザーに対する利便性を考慮しなければならないだろう(SEOの観点では、完璧な最適化とは言えなくても)。

しかし、完全に、または、ほとんど無計画にカテゴリやタグの構造が作られていることが多く(特にタグ付け)、現在の構造を一から考え直さなければいけない可能性もある。どのような構造が用いられてにるせよ、インフォメーションアーキテクチャはSEOにとって重要である

グーグルニュースの導入 & 最適化

リード生成およびeコマースのサイトに主に取り掛かっているなら、グーグルニュースが絡む状況には遭遇したことがないはずだ。ここでは、基本的に2つの問題について考えてもらいたい:

グーグルニュースに掲載されていないものの、掲載されるべきである

質の高い、ニュースをベースとしたコンテンツを数多く投稿している場合、グーグルニュースに取り上げてもらうべきだと指摘しよう。掲載の条件の詳細は、このページで確認することが出来るが、基本的に次のようなコンテンツをグーグルニュースは取り上げる:

  • 固有の、ニュースをベースとしたコンテンツ(この条件は問題なくクリア可能だ)
  • 個別の投稿のURLは、3つの数字を含み、固有である必要がある(URL内の日付によってこの条件は満たされる)
  • ページとリンクがクリーンであり、クロール可能なHTMLが用いられている(この条件もクリアしているはずだ)

このページからサイトを投稿することが出来る。

投稿すると、サイトのレビューが行われる。また、グーグルニュースのサイトマップをウェブマスターツールズを介して投稿する取り組みも推奨しておきたい(このオプションは、グーグルニュースから承認を受けるまでは、利用することが出来ない)。この件に関しては、このページで詳細を確認してもらいたい。

グーグルニュースの対象になっているものの、コンテンツが表示されない

メインの自然検索アルゴリズムのランキングと同じように、グーグルニュースのランキングを改善するベストプラクティスに関する様々なアイデアが存在する。次にチェックしておきたリソースを幾つか挙げていく:

ランキング要素として上述した要素の幾つか – 例えば、頼りにされるサイトを構築する、コンテンツを共有してもらう、コンテンツにリンクを張ってもらう、誰よりも早くストーリーを配信する – は当然のような気もするが、次のようなあまり明白ではない要素もあるので注意してもらいたい:

  • 目立つタグを活用する – グーグルは、特定のコンテンツに対して、目立つタグを介して、質の高いコンテンツと指定する機会を与えており、質の高い、オリジナルのレポートを、リライトした薄いコンテンツやフィードから再配信したコンテンツと区別することが出来る。
  • パフォーマンスの問題 – グーグルニュースでの上位へのランクインを阻んでいる原因が、技術的な問題の可能性もあるので、パフォーマンスをテストするツールの利用を検討しておこう: http://www.webpagetest.org/http://tools.pingdom.com/fpt/
  • オーサーシップ/グーグルプラスのプロフィールグーグルのオーサーシップをSERPのビジビリティおよびクリックスルー率を改善する手段として実装することを吟味してもらいたい。

このような取り組みによって、あまり目に触れる機会が少なかった質の高いコンテンツをニュースのリスティング内で、より高い位置に掲載することが出来るようになるだろう。

拡大可能なキーワードリサーチ

インフォメーションアーキテクチャとタグ付けの問題と同じような問題が他にもある。複数の個別のコンテンツ(評価を実施する際にコミュニケーションを取る人物とは別の人物が作成していることもある)に対応することが可能なキーワードリサーチを行うため、戦略を修正しなければならない。ここでは、次の複数の取り組みを試みることになる:

  • キーワードのリサーチ – 大量のページに対してキーワードリサーチを実施することは不可能だが、評価の範囲、そして、事前に同意した内容に基づき、階層が最も高いページ(ホームページやカテゴリページ等)に対して、具体的なキーワードのターゲティングに関する推薦を行う取り組みは合理的である。
  • 手取り足取り – 代わりに、リサーチを実施し、キーワードをコンテンツに組み込む方法に関するアドバイスを継続的に提供する取り組みは、全体的により多くのメリットをもたらすことがある。

2番目の方法は、「SEO」とキーワードのターゲティングにうんざりしているジャーナリストやプロのライターを相手にアドバイスを送る場合、スムーズに事が運ばない可能性がある。その場合、次の行動を取ってもらいたい:

  • サイト上の既存のページで、実際にどのような効果をもたらすのかを具体的な例を使って、説明する。こうすることで、「キーワードスタッフィング」を行っているのではなく、より人気の高い用語を考慮し、自然且つ論理的にコピーにフィットするかどうかを判断しているだけである点が伝わる。
  • フィットしない、もしくは、論理的ではないバリエーションを「無理やり」使う必要はない点を強調する(記事を共有してもらえる可能性が低くなるため、SEOにマイナスのダメージを与える)。
  • 十分なリサーチおよび最適化が行われているのは低レベルのコンテンツだけではない点が分かるように、良質なコンテンツを作成しつつ、関連するキーワードのバリエーションを組み込んでいるサイトの例を紹介する(出来れば密接に関連する分野のサイト)。

あらゆる良質なSEOの評価に共通することだが、貴重なアドバイスを送るだけでなく、アドバイスに対して実際に行動に移すことが可能な状況を作り出せるように、構想を練る必要がある。

CPMの相対的価値 & その他の取り組み

SEOの評価を行う上で、クライアントが利益を得ている仕組みを理解する必要がある。コマースサイトなら、セールス、そして、セールスの利鞘が該当する。リード生成サイトの場合、各種のオファーの価値の違い(例えば、見積もりの要請の価値 vs ニュースレターへの登録の価値)、そして、パブリッシングサイトの場合、特定のタイプのコンテンツがその他のコンテンツよりも価値が高いかどうかを尋ね、理解する努力が鍵を握る。

例えば、特定の一連のコンテンツが、サイト全体のバナーに特定のスポンサーをアピールしているなら、当該のコンテンツの価値はとりわけ高いと言えるだろう(そのため、注目に値する)。また、ニュースレターの登録やeブックのダウンロード等の付加的な試みも把握し、可能ならばその価値を数量化したいところだ。

当たり前だが、パブリッシングサイトでSEOの評価を行う上で、考慮するべきポイントは他にもあるが、今回紹介した5つのポイントは、リード生成およびeコマースサイトの評価に取り掛かる場合、確実に考慮するべきである。

皆さんがパブリッシングサイトの評価を行う際、特に何に注目するだろうか?

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「5 SEO Audit Considerations For Publishers & News Sites」を翻訳した内容です。

 

どれも本格的にニュースメディアを運営しているサイトには参考になるアドバイスでした。テクニカルな部分を正しく実装するには、ここに書かれていることをきちんと理解するだけのSEOの知識がシステム開発会社やデザイン会社に必要となりますが。。。さらにコンテンツのSEOに関するマーケティング的なアドバイスもあり、ニュースメディアを運営している人は一度自社サイトのSEOについてこの記事を参考に検証、改善を検討してみてはいかがでしょう?特に古くから運営されているニュースメディアなど表面上のデザインはアップデートされていてもSEOに関してはきちんと対策されていないままのサイトも多い気がします。マネタイズできないと嘆く前に、SEOに再注目してみる価値があると思います。 — SEO Japan [G+]

デザイン&開発コミュニティに分かってもらえないSEO

SEOをウェブデザインや開発の初期過程から導入し、理想のSEOを行っていくことは全てのSEO担当者の理想。とはいえ、デザイナーや開発者にSEOの意義と役割を理解してもらい、導入の支援を受けることは相変わらず難しい課題の一つです。今回はとあるSEO専門家が人気ウェブデザインブログの編集者とのやり取りを元に、SEOへの不理解さについて嘆いた記事を。その内容にSEO担当者なら共感&納得、デザイナーや開発者ならさて何を思うのでしょうか。 — SEO Japan

先日、私はウェブデザインで有名なスマッシングマガジンに対する記事を作成し、ゲスト投稿として提供した。SEO専門のエージェンシーが最近どのような取り組みを行っているのかを実証し、デザイン/開発コミュニティがSEOに関して抱く誤解を解くため、私は当該の投稿を作成した。

以下に私が投稿した作品を掲載する。また、eメールの最後には、配信を見送ったスマッシングマガジンの編集者による返信を加えている。 スマッシングマガジンと何度かeメールを交換したものの、同サイトには、いまだに私が指摘するSEOの取り組みを信じてもらえていない。SEOに関する誤解はポール(スマッシングマガジンのブログの作者)だけが抱いているわけではなく、世界有数の規模を誇るデザイン関係のブログにも存在する。こんなにeメールの交換でイライラしたことはない。心からスマッシングマガジンには、当該の記事に対して、SEO業界の関係者が作成した記事を投稿してもらいたいと願っている。

以下に私のゲスト投稿を掲載する:

SEOの専門家またはSEOエージェンシーの仕事は、主にウェブサイトにビジターを集め、検索エンジンから得る収益を増やす取り組みを支援することだ。そのためにSEOが利用する戦略は、時と場合によって変化し、オンラインコミュニティの一部の認識と実際のSEOの取り組みの間には大きな隔たりがある。

先日、ポール・ボーグ氏が投稿したエントリの冒頭で、同氏は読者に対して、SEOへの投資を止め、様々な作業に力を入れるべきだと主張していが。その様々な作業と言うのは、良質なSEOエージェンシーが常に実施しているはずの作業であった。これでは、運動するのではなく、ジョギングやサイクリングを始めるべきだと言っているようなものだ。問題はSEOへの投資を止めるべきか否かではなく、新しいSEOの世界を理解していない人達が存在することだ。

過去、平均的なSEO業者は、以下のような手法を実施していた可能性がある – これは古いSEOであり、現在のSEO戦略に組み込むべきではない:

  • 多数のキーワードを加えるためだけにコンテンツを最適化する
  • 面白味に欠けたブログのエントリを作成する
  • ディレクトリに投稿する
  • 記事のシンジケーションを行う
  • リンクを交換する
  • サイドバーやフッターのリンクを買う
  • 有料の投稿を売るためだけに存在するブログで有料の投稿を行う

このような行為を毎月クライアントのために実施している業者は、今でも数多く存在する。しかし、だからと言って、このような手法にSEOが集約されているわけではない。2012年、グーグルは多数のペナルティを発動し、多くの質の低いSEO業者のクライアントにペナルティが適用されていた。一部のサイトはいまだに低迷している。

一方、良質なSEOエージェンシーは、毎月、次のような取り組みを行っているはずである:

  • ユーザーにサイトを好きになってもらえるように、優れたデザイン、コンテンツ & ユーザビリティを構築する
  • クライアントの実際のブランドの強みと専門技術を使って、拡大可能且つ自然なリンク構築を策定する。- データの公開、イベントの実施、実在するブロガーやジャーナリストとの関係構築等
  • Q&A、レビュー等、ユーザーが作成したコンテンツを用いて、ロングテールのキーワードをターゲットに絞る
  • 以前の業者が配置した可能性のある劣悪なリンクを一掃する – 劣悪なリンクは、グーグルの怒りを買うため、マイナスの影響をもたらす
  • コンバージョン率等のデータを分析し、セールスを改善する新たな機会を探し出す
  • ソーシャルネットワークで熱意のあるユーザーに共有してもらう点を考慮し、魅力的なバイラル & ソーシャルキャンペーンを策定する
  • リンクおよびソーシャルネットワークのユーザーの注目を集めるコンテンツマーケティング戦略を立案する
  • 問題およびペナルティのトラブルシューティングや解決を行う(意外と一般的に行われている)

上述した取り組みの多くは、デザインエージェンシー、PRエージェンシー、あるいは、インハウスのチームでも実施することが出来るように思えるかもしれない。その考えは恐らく的を射ているだろう。SEO業者を採用する主な理由は、SEOのトラフィックのストリームを担当し、適切に優先順位が付けられていること、そして、実行に移されていることを確認する点である。この取り組みを担当する人または業者がいない状態では、何かを見過ごしたり、遥かに質を上げることが出来るにも関わらず、行動を起こさない等の問題が発生する。

最近のSEOエージェンシーの仕事は、デジタル戦略エージェンシーの取り組みに一致するものの、この点を受け入れ、SEO、デザイン、開発、そして、その他の関連する全ての分野は、1年前と比べ、大幅に統合されていることを理解する必要がある。

SEO業界は、優れたデザインとユーザビリティを、サイトに価値を加え、クライアントが目標を達成する上で役に立つ手段として受け入れている – デザイン & 開発コミュニティにもそろそろ同じようにSEOを受け入れてもらいたい。受け入れてもらえないなら、1日中リンクと関係の構築を行うものの、SEOの功績を認められず、SEOの改善を報告せず、そして、SEOの改善に対する報酬を得ないPR業界の二の舞になるだろう。

スマッシングマガジンからの返信を以下に掲載する:

紹介してくれた多くの問題は、コンテンツマネージャーやコンテンツストラテジストが取り組む仕事であり、なぜ「SEOエージェンシー」と呼ぶのか分からない。主要なSEOのエキスパート(SEOmoz等)が実際に何をしているのか、そして、ウェブサイトのオーナーはどのようなメリットを受けているのか知りたい。SEOに関連する幾つかの戦略やアイデアは、SEOの専門家による実際の取り組みを説明する上で、とても分かりやすいのではないだろうか。

どうやら、上述した取り組みが、SEOエージェンシーの主な仕事ではなく、おまけに実施している仕事だと感じているようだ。

アップデート: スマッシングマガジンが、同サイトが私の投稿を拒否したわけではなく、オーディエンスにマッチするように少し変えてもらいたいだけだったと言う点を明記して欲しいと言ってきた。オーディエンスに合わせるために文章を変えると、正直な見解を述べると言うこの投稿の意図を損ねることになり、私自身、編集する気にはならなかった。


この記事は、Branded3に掲載された「Why design & development blogs need to embrace SEO」を翻訳した内容です。

記事で書かれているSEOエージェンシーの作業、実際の所はかなり高度な内容で、日本でも大半のSEO会社が提供していないサービスも含まれていると思いますが、かといってデザインや開発会社、マーケティング会社が代わりにやっているかというとそうでもないんですよね。彼らがそういった作業をできるかというと、SEOの理解度・知識含めて限界がある気もしますし、最近話題のコンテンツマーケティングもサービス提供会社が増えてはいますが、コンテンツに特化した所が大半で、SEO的なサービスは提供できていないでしょう。その意味では、新手の次世代SEOに対する需要は相当あると思いますが、これまでのSEO会社が効果的なコンテンツ開発やソーシャルキャンペーンを行えるかというと、テクニカルな作業に特化した会社が多く、それはそれで疑問もあります。

実際、私の会社でも、リンク周りのサービスは一通り行っていますが、コンサルは最低限ですし、コンテンツ開発はインフォグラフィック等、パーツレベルで提供するのみ、最も力を入れているコンバージョン最適化はSEOと別にLPOサービスとして行っています。会社規模も小さく、中途半端に何でもやらず、大手代理店や企業を特化したサービスでサポートする存在として位置付けていることもありますが、ここに書かれているようなSEO関連サービスを包括的に提供できる企業がもっと出てくると日本のSEO業界ももっと盛り上がり、かつ周りから理解と協力を得られていくかもしれませんね。誰か頑張れー、じゃなくて私の会社もサービス拡充は続けていきますし、一緒に頑張りましょう! — SEO Japan [G+]

Google+でオーソリティを築く7つの方法

日本ではイマイチ普及が進んでいないGoogle+ですが、Google検索+他サービスとの連携も進み、これからのSEOには活用が必須になりつつあるような気配でもあります。今回の記事では、いち早くGoogle+の普及が進んでいる米国から、Google+を活用してSEOにもソーシャルメディアマーケティングにも重要な「オーソリティ」をネット上で築いていく方法を7つ紹介します。 — SEO Japan

Googleは1つのシンプルな原則の下に作られた―他のウェブページよりも重要なウェブページがある。

その重要性はどのように定量化されるのか?理想的には、それは、人々がそのページは他のページよりもそのトピックに関して自分たちを満足させると考えているという事実に基づく。

Googleは、ウェブページの重要性をそれを指し示したリンクの量とそれらのリンクがやって来るサイトをGoogleがどれくらい信頼しているかによって評価することによって検索技術の顔を変えた。

しかし、1998年以降、ウェブは急速に変化してきた。たくさんの人がウェブサイトやブログを始め、自分の好きなものにリンクをすることができるが、大部分の人はソーシャルメディアシェアリング(ソーシャルメディアでの共有)を介して自分の好きなものに賛成票を投じる。

そのことがソーシャルシェアリングを検索エンジンが使用する大きなシグナルにする…しかし、TwitterとFacebookは必ずしもGoogleに協力的ではない。そして、最近までは、そのウェブページ自体―ライターではなく―がストーリーの中心部分だった。

Author Rankの始まり

Googleは常に、優れたライターは優れたコンテンツを作ることができることを認識していた。そして、より良いコンテンツがエンドユーザーにとってより良い検索結果をもたらす(Googleの重要なビジネス目標である)。より優れたコンテンツの制作を促す自然な方法の1つが、ライターに報いることだ。

それを踏まえて、彼らは、2005年にAgent Rankと呼ばれる特許を申請した

Agent Rankは“エージェント”(ライターやその他のコンテンツクリエイターのこと)のためにデジタルシグネチャを作ることになっている。そして、彼らのコンテンツに対する大衆の反応(コメント、ソーシャルシェア、リンク)に基づいて評価スコアを累積する。

ここで重要な特徴は、このスコアが“ポータブル”だったことだ。それは、特定のサイト(ウェブを横断しない)に結びついていたのではなく、人物(誰が?)に結びついていたのだ。しかしながら、あなたが“エージェント”を特定するためのプラットフォームを確立しないかぎり、それをするのは不可能だ。

つまり、本末転倒だったのだ。

なぜウェブライターはGoogle+に関心を持つべきなのか?

Google+は、ソーシャルメディアプラットフォームというより、全てのGoogle製品をGoogle+の機能に移行したバックプレーンソーシャルレイヤーだ。

Google+のVic Gundotraはこんなことを言った:

私たちにはすでにユーザーがいる。私たちはただ彼らをGoogle 2.0にアップグレードしているだけだ。

その上、Google+は、アイデンティティプラットフォームで、Agent Rankを成功させる必要があった―それは、実際のAuthor Rankアルゴリズムにもう一歩近づいたもう一つのシグナルである。

では、あなた―ライターにとって、その話の教訓は何なのだろう?なぜあなたは気にかけるべきなのか?もしあなたが、以下のことを気にかけているコンテンツクリエイターならば…

  • 自分の評判
  • 自分の仕事
  • オンラインオーソリティを確立すること
  • オーディエンスを築くこと(それは他のソーシャルサイトよりもG+の方が早く起こる傾向がある)
  • 自分のウェブサイトやブログにより多くのトラフィックをもたらすこと
  • Eメールニュースレターの購読者リストを増やすこと
  • 売り上げと機会を増やすこと

・・・あなたにはGoogle+アカウントが必要だ

しかし、アカウントを作るだけでは十分ではない。あなたは、Googleが(TwitterやFacebookとは違って)必ず見ることができる方法であなたのコンテンツに対する共有シグナルを強化するために、Google+で信ぴょう性があり信頼できるプロフィールを築く必要がある。

それをするための7つの方法を紹介する:

1. 自分のGoogle+のオーディエンスを増加させる(Twitterより早く)

Author Rankのスキームでは、Google+のプロフィールがあなたの証明可能なアイデンティティとなる。そして、あなたの評判に影響を与える7つの要因がある:

  • あなたが所有するフォロワーの数。
  • あなたのコンテンツが獲得するリシェアの数。
  • あなたが獲得する+1の数。(ところで、誰かがあなたのコンテンツに+1すると、それは単にあなたのコンテンツが票を獲得するだけでなく、あなたも獲得する。あなたの評判はこのプロセスの中で上昇する。)
  • アクティビティ。定期的に投稿しているか?コメントしているか?リシェアやプラスワンをしているか?

Google+プロフィールの素晴らしい点は、それがTwitterやFacebookでできることよりも早く成長するように思えることだ(もしまだあなたがGoogle+をやっていないのなら、それを始めるもう一つの理由でもある)。

それでは、どうやってGoogle+のオーディエンスを増加させるのか?まず始めに、結局のところ、それはソーシャルメディアプラットフォームであるということを思い出すこと―つまり、あなたはそれをそのように扱う必要があるのだ。

  • 確かな略歴を作る―優れたG+の略歴は、あなたが誰で、何をしていて、なぜG+に存在し、どんな種類のコンテンツを共有するのかを簡単にまとめたものから始まる。必ず、略歴の中にある紹介、職歴、学歴、住んだことのある地域の欄にキーワードを織り込むこと。
  • 関係を築く―自分の知っている人をフォローすることから始め、知り合いになりたい人をフォローすることへと分け入っていく。バンバンとやり取りをする
  • コンテンツを共有する―オリジナルの投稿を作成し(テキストでも写真でも動画でも)、リンクを共有し、他のG+ユーザーのコンテンツをリシェアする。記事のリンクを共有する時には、見出しを作り、自分の考えを簡単に説明したものを追加し、コメント欄での議論を促すような質問で締めくくること。
  • コミュニティに参加する―コミュニティについてはすぐに詳しく話すつもりだが、ここでは、ネットワークを築くための強力な場所であるとだけ言わせてもらう。
  • コメントを残す―投稿、写真、人々がタグ付けされた写真にコメントを残す。考えさせられるような質問をする。他のGoogle+ユーザーに言及する(“+”と人物名を入力すると、Google+が選択肢を表示する)。

あなたは、自分の生活を犠牲にせずにGoogle+のお決まりのことを成し遂げ、大きな結果を得ることができる。もしあなたがインターネット上で交流していないのだとしたら、商工会議所のイベントか何かでそれをしなければならないのだ―それは時間を食うし、お金がかかるし、退屈なことがある。

どちらを選ぶかはあなた次第だ。

2. サークルを使って自分のブログへのトラフィックをターゲットにする

ソーシャルメディアの基本ルールを忘れないようにしよう:ソーシャルメディアはチャンネルであって、キャンペーンではない。実際、あなたは、ソーシャルメディアオーディエンスを、自分のブログ読者を増やすことに向けた1つのステップとして見ることができる。

しかしながら、共有する全てのことが自分のオーディエンス全体の目に触れるTwitterやFacebookとは異なり、Google+が提供する利点は、自分のオーディエンスを区分して、ふさわしいコンテンツを届ける手助けをすることができることだ。

Google+サークルが、あなたにそのようなことをさせてくれる。

サークルでは、自分のオーディエンスをトピック固有のグループに分割することができる。例えば、コピーライター、フィクションライター、政治、ブラックユーモア、家族のためのサークルを作って、それらのサークルそれぞれに関連したコンテンツを共有することができる。

この戦術の素晴らしい点は、自分のコンテンツとのやりとりの比率が高いことだ。かなりインタラクティブなサークルをいくつか作っている(さらにハングアウトでバンバンと交流している)Martin Shervingtonに聞いてみよう。

あなたが政治的状況について何が何でもわめかねばならないとしよう―それを自分の一般的なオーディエンスにシェアすることは、意味がないかもしれない。実際、一般的に、TwitterもしくはFacebookでは、そうやってあなたはフォロワーを失う。

しかし、もしあなたが政治的な発言専用のサークルを持っていれば、オーディエンスの規模の割に高いアクティビティの比率を獲得するだろう。その他のトピック固有のサークルにも同じことが当てはまる。

ところで、あまり多くのサークルを作りすぎることは避けたい(そうしなければ、あなたは次第にサークル疲れに苦しむことになるだろう)。そして、1つ以上のサークルで大きなオーディエンスを育てるのは大変なため、自分の中核となる読者グループに1つのサークルを充てるのだ。

3. ハングアウトを頑張る

Google+における卓越した機能の1つが、ビデオチャット機能―ハングアウトだ。

最初の公開時には、最大10人とのハングアウトをホストすることができた。会話の最中はみんながみんなを見ることができる。

これは、カジュアルなワインチャットや、世界中にいる同僚とのゆるいブレインストーミングのセッションや、小企業のミーティングにとって素晴らしい結果となった。

その後、Googleは、大衆に対してライブビデオセッションを配信することができる機能、ハングアウト・オンエアをリリースした。Tommy Walkerは、たくさんの魅力的なオンエアショーを作っていて、一番最近のものが、Brian ClarkとDoug PrayとJohn JacobsenをフィーチャーしたStorytelling, Marketing and Modern Mediaだ。

この動画が見られない人は、ここをクリックしてYouTubeで見よう

さらにあなたは、毎週もしくは毎月のインタビューシリーズをホストすることによってファンを築くために、ハングアウトを使用することもできる。そして、定期的にそのイベントの普及を促進すれば、あなたは確固たるオーディエンスを築き始めるだろう。

4. 自分のコンテンツの命を最大限にする

私は、Google+にいくつかの記事を書いてそれらを自分のブログ上で拡大してきた。

これはとてもうまくいっている。なぜなら、Google+上でトラフィックを獲得して、その後、自分の購読者と検索トラフィックを介してトラフィックを獲得するからだ。もしくは、あなたはそれを最初にブログに投稿して、その次にGoogle+に投稿することもできる。

どちらにせよ、これがあなたのコンテンツの命を伸ばす。

私は自分のブログに投稿した後、オリジナルのGoogle+投稿にそのブログ記事へのリンクを付けて編集する―さらに、そのブログ記事にオリジナルのGoogle+投稿へのリンクを含めるのだ:

ところで、複製コンテンツの問題については心配しなくてもいい。John Mueller(Googleのウェブマスターツール・マネージャ)によると、あなたのコンテンツがあなた自身のサイトに由来することを認識することにGoogleはかなり長けている

5. 限られたトピックに取り組む

いろいろな意味で、Google+はWordPressのような普通のブログプラットフォームである。文字制限はないし、全ての投稿を編集することができるし、画像や動画を公開することもできるし、自分の投稿をフォーマットするために簡単なマークアップを使用することも可能だ:

  • ボールド体 – 次のように、ボールドにしたい言葉の前後にアスタリスク(*)を追加する:投稿の中では*これらの言葉がボールドになる*。これは見出しを作る方法でもある。
  • イタリック体 – 次のように、イタリックにしたいテキストをアンダースコア(_)で囲む:私はGoogleが_好きだ_。
  • ストライクアウト(線で削除) – ストライクアウトしたい言葉をハイフン(‐)で囲む:私はFacebookが‐好きではない‐嫌いだ。

公開すれば、このフォーマッティングが表示される。

そのような完璧に近いブログフォーマットであること(なぜ実際にはそうではないのかに関して詳しいことは項目7で読んで欲しい)が、あなたがそれをそのように扱うことを可能にする。実際、あなたは自分のGoogle+アカウントを使って、自分のメインブログでは取り上げていないかもしれない特定のトピックについて掘り下げることができる。

例えば、私の個人ブログの主な焦点はウェブライティングに関することだが、フリーランサーとして働くことについてのたくさんのコンテンツを共有していた時もあった(Google+の前)。

これは私のオーディエンスと常に一致するわけではなかったため、Google+のローンチをきっかけに、そこでは私は自分の仕事とインスピレーションを与えられる投稿にもっと焦点を合わせた。

  • あなたの読者は、あなたのコーナーストーンコンテンツが理由であなたのブログを購読した。その使命からあまりにも外れれば、あなたは彼らを疎遠にするかもしれない。
  • 検索ボットはあなたのサイトをクロールし、あなたのブログのトピックを決めるために言葉を評価する。広く関係のないトピックを載せれば、ブログの焦点を薄くする傾向があり、それはボットを混乱させる。

つまり、Google+はあなたのブログに適さないコンテンツのための素晴らしい販路なのだ。

6. コミュニティを作る

最近、Google+がコミュニティプラットフォームをリリースした。これは、基本的には、共通の興味を中心とした人達のグループだ。人気コミュニティには以下のようなものがある:

コミュニティに参加すると、そのコミュニティで共有された投稿を自分のGoogle+ストリームに表示させることから始まる。それは、似たような考えを持つ人たちとネットワークを築いたり、特にあなたがそのコミュニティ内で投稿したり共有したりコメントしたりする場合は、幅広いオーディエンスの正面に出たりするのに優れた方法だ。

やる気があれば、コミュニティの創設者や議長になることだってできる。もしあなたのコミュニティの人気が高まれば、あなたは自然と注目を集めて影響力を持つようになる。

7. 自分の全てのコンテンツをGoogle+に置く(これをしてはいけない)

これは魅力的だが、賢明な人はしない間違いだ。

自分のコンテンツをGoogle+だけに築くことは、デジタル小作制度以外の何物でもない。そして、何回も言っているように、あなたが自分のコンテンツをソーシャルネットワークまたは“無料”プラットフォームに置いても、本当の意味ではあなたはコンテンツを所有していない。

あなたがこれを問題だと思わないなら、4月30日にPosterousが廃業する時、それと共に1500万のブログと6300万ページのコンテンツが削除されるということだけ言わせてもらう。

ではなぜこのアイディアについて触れたのか?それが魅力的だからだ。それには理由がある。

一つには、Google+から転がり出てきた多くの著名人が外部のウェブプロパティを見捨てた―Kevin Roseが最も悪名高い。

次に来るのは、テクノロジーライターのMike Elganだった。彼のGoogle+プロフィールがこれだ:

伝統的なブログサイトおよびサービスを使って10年間ブログを書いた後、私は1年前にそのアプローチを捨てて、Google+でブログを書き始めた。なぜって?Google+がはるかに優れた最高のブログプラットフォームだからだ。

200万人以上のフォロワーがいて、一貫してトップ10に入るGoogle+ユーザーであるMikeは、Google+で成功している。それは、彼がテックライティングの世界で長年成功してきたことが役立っているのだ。

もちろん、それが“最高のブログプラットフォーム”であるかどうかは議論の余地があるが、もしたとえそうだったとしても、それは危険な賭けだ。

一つに、Google+は、Google+からEメールアドレスを得ることを許可していない(オンラインでビジネスを経営したいと思うのは罪だ)。そして、コンテンツをダウンロードすることはできるが、それはバカみたいに面倒だ。また、外部ブログを持つことが、実際にはGoogleでの検索ランキングの助けになるかもしれない…。

外部ブログ/ウェブサイトを保持することは、実際にGoogleがあなたにして欲しいことなのだ。

つまり、それはAuthor Rankを装備するための包括的なスキームの一部なのだ。あなたのサイト上、およびあなたが配信することを選んだ他のどんな場所でも、あなたのコンテンツの主なホームというよりもそれに到達するための1つのチャンネルとしてのGoogle+を備えた、あなたの作品。

そして、私たちの考えでは、最も説得力のある主張とは?あなたのコンテンツと評判は、あなたに属するべきだ。Facebookでなければ、Googleでもないし、Tumblrでもない。あなただ。

よく聞いて…

改良された検索ランキングのこととなると、Google+でオーディエンスを築くことが、あなたがコンテンツクリエイターとしてできる最も賢いことなのかもしれない。

なぜって?Googleは、正確なAuthor Rankスコアを提供するために自分たちの検索アルゴリズムを微調整している―それはガラクタの山から優れたコンテンツを特定する根本的に異なる方法だ。

Author Rankを、自分の評判やコンテンツについて気にかける人(あなたがそうであると思う)に対する報酬であると同時に、匿名著者に対するペナルティとして考えるのだ。

次の連載ではGoogleのSearch Plus Your WorldとなぜそれがGoogle+をコンテンツクリエイターの最も重要なソーシャルネットワークにするのかついて探求するので、お楽しみに。

ところで、あなたはどうやってGoogle+でオーソリティを築いているのだろうか?あなたの意見を下のコメント欄で共有しよう…


この記事は、CopyBloggerに掲載された「Seven Ways Writers Can Build Online Authority with Google+」を翻訳した内容です。

流石コピーブロガー、圧巻の情報量と充実度でした。SEO、ソーシャル限らずオーソリティの構築が最重要ともいえる最近のウェブマーケティング。Twitter、Facebookも効果的ですが今後を見据えてGoogle+までカバーしておけば、いずれ日本でも役立つ日が来るはず?って、まずは私自身ももう少し使っていかないといけませんが・・・汗 — SEO Japan [G+]

SEOだけで100万PVを集めるECサイトを作るために必須のWEB集客の基礎

サイトを作り込み、バッチリSEOも施したのに思ったようにアクセスが集まらない。 または、あらゆる対策を施して、やっとアクセスは集まるようになったけど、そこから売上がほとんど出ない。 もしくは、ECサイトへの集客の大半を、 [...]

[[ これはコンテンツの要約です。全文を読みたい方は、私のサイトに来てください! ]]

パンダに襲われた!と騒ぐ前に確認したいこと

SEOに興味のない人には誤解を受けそうなタイトルですが、もちろんGoogleのパンダアップデートの話です。ある日、突然、アクセス数が激減、調べてみると検索経由のアクセスが丸ごと減っていた、、、確かにキーワードの順位も軒並み落ちている、、、こんな経験をすれば誰もが疑うのがパンダアップデートにひっかかったかもしれない、という疑問。とはいえ、必ずしもパンダアップデートとは限らないということで、今回はサーチエンジンランドによるパンダアップデートのチェックリストをご紹介。 — SEO Japan

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イメージ: ShutterStock

ランキングやトラフィックの減少に気づくと、「パンダに襲われたのか?」と思い込み、すぐにパニックに陥る人達がいる。グーグルがパンダアップデート導入してから2年(日本語)が経過しているが、その不安が的中している可能性は低いだろう。ランキングとトラフィックは様々な理由で変動する。そして、その多くは、検索エンジンのペナルティとは無関係だ。

それでは、どのように判断すればいいのだろうか?ランキング全体を確認する代わりに、キーワードのカテゴリをチェックするべきである。キーワードのカテゴリをトピック別に区切っているなら、サイトの特定のコンテンツの領域に関連するトレンドを容易に見つけ出すことが出来るだろう。問題がある場合、通常はこの領域に最初に現れる。

そこで今回は、より大きな問題の兆候を評価するため、作業に取り掛かる上で便利なプロトコルを作成した:

ランキングが落ちてしまった!助けてくれ!

1. 本当に落ちたのか?

  • トラフィックも同様に落ちているか?
    • 答えが「Yes」の場合、2日間待ってみよう。その間に復活するかもしれない。ランキングとトラフィックは常に変動している。
    • 答えが「No」の場合、特に心配する必要はない。一週間後にもう一度チェックしてみよう。

様々な理由で、レポートが精度を欠いている可能性がある点を留意する必要がある。分析データで、自然のトラフィックが減っていないなら、恐らく、問題はないだろう。

2. ダブルチェックしてみたけど、やはり落ちていた。分析ツールでも同様の結果が出ていた。

  • 平静を保とう。
  • 落下の相関関係を確認する。一つのキーワードのグループで起きているだろうか?ウェブサイトの特定のページに関連しているだろうか?

3. 落下が全て特定のキーワードのカテゴリで起きている場合、引き続き読み進めていってもらいたい。そうではないなら、ステップ 4にむ。

  • 当該のキーワードで上位にランク付けされているサイトをチェックする。新しいサイトだろうか?いきなりトップのランクを獲得したのだろうか?その場合、件のサイトと自分のサイトとの取り組みの違いを確かめてみよう。コンテンツがより新鮮なのか?より最適化されているのか?ソーシャルメディアでより共有されているのか?自分のサイトがただ単に遅れを取っているだけかもしれない。
  • 最近、急激に上位に躍り出たサイトが存在しないなら、誰もサイトに大きな変更を加えていないか確かめてみよう。技術的な問題が発生している可能性もある。
  • それでも原因が分からないなら、申し訳ないが、SEOコンサルタントを雇って、徹底した分析を行った方がいいかもしれない。

4. 特定のカテゴリが原因ではなく、同じページまたはセクションで減少が発生している場合、当該の領域が原因になっている可能性がある。

  • 上位にランクインしていた/多くのトラフィックを獲得していたページをチェックする。変わりなく配信されているだろうか?最近何か大きな変更を加えただろうか?
  • 偏見を持たずにコンテンツを評価する。本当に質は高いだろうか?重複しているだろうか?質が低いのではないだろうか?このページに詳細なチェックリストが用意されている。
  • 他の場所に重複するページは存在するだろうか?ページから固有のテキストを一部コピーし、グーグルで引用符を使って検索をかけてみよう。そうすれば、コンテンツがコピーされているかどうかが分かる。
  • 思いがけずインデックスを無効にしたり、誤ってカノニカルタグを用いている等、技術的な問題はないか?

5. 上述した問題(技術的な問題を除く)が見受けられたなら、パンダペナルティの第一段階に足を踏み入れている可能性がある。

現在現れているトレンドは、パンダの影響を受けている初期の兆候かもしれないので、すぐに当該のコンテンツに対する処理を行おう。

パンダに関する事実 & 作り話

  • パンダは、手動ペナルティではなく、アルゴリズムである。先程取り上げたような初期の兆候を見かけても、通常は、次回のパンダの更新が行われるまでに、十分にコンテンツを一掃する時間が与えられている。
  • パンダは、基本的にドメイン全体、または、サブドメイン全体に適用される。その結果、自然なトラフィックが大幅に減る可能性が高い。
  • パンダの打撃を受けても、ランキングを維持することは可能だ(特に30位-40位)。完全に抹殺されるわけではないものの、実際には抹殺されたような気分になる。
  • 通常は、パンダの攻撃を受ける兆候が現れる。ただし、露骨にスパムを行っている場合は、手動ペナルティを招く可能性がある。
  • 大半のサイトは、パンダの影響を受けることはない。
  • パンダは、重複以外の問題も重視するものの、原因として最も多く挙げられるのは重複である。また、劣悪な文章や内容のない文章等も危険である。
  • 複数のページの重複、あるいは、質の低いコンテンツの一部の重複は、パンダの攻撃を招く可能性は低い。通常、重複の規模は遥かに大きい。

これでパンダと戦う準備が整ったことになる。コンピュータと戦っている点を忘れないでもらいたい。コンピュータは、ミスを犯すこともあるが、ごく稀である。

アルゴリズムのアップデートによる打撃を受けたことがあるなら、恐らく、回避するべきであった近道を選んでしまったのではないだろうか。また、パンダの仕組みを理解しているのはグーグルだけである点に留意してもらいたい。私の意見は経験に基づいたものだが、例外や反対の意見があって当然である。コメント欄で気軽に意見を発表してもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How To Stop The Panic Before Asking “Have I Been Panda Slapped?” 」を翻訳した内容です。

1つの指標としては参考になる内容でした。日本ではパンダアップデートの大きな被害を受けたサイトは皆無との話もありますが、さてこの記事で何か身に覚えがある人はいるでしょうか? — SEO Japan [G+]

Googleパンダアップデートの余波を探る – 被害を受けたサイトのオーナーにインタビュー

Googleパンダアップデートの今を探るシリーズ記事最後は(第一弾第二弾)実際にパンダアップデートの被害にあったウェブサイトのオーナーに独占インタビューを敢行したドキュメンタリー番組さながらのリアリティ溢れる記事を。 — SEO Japan

(編集者による注記: これは、2011年2月24日に導入されたグーグルのパンダアルゴリズムアップデートのその後に注目したシリーズ記事の最終章である。前回の投稿をまだ読んでいないなら、Googleパンダアップデートの余波を探る ? 敗者は復活できたのか?(日本語)とパンダアップデートの余波を探る ? 売却 & 閉鎖に追い込まれたサイト(日本語)に目を通しておいてもらいたい)

5-Questionsグーグルがパンダアップデートをデビュー(日本語)させてから2年が経過する中、敗者の多くは今も尚負け組から抜け出すことが出来ず(日本語)、また、その一部はランキングやSEOを超越したインパクトを受けてきた

HubPages.comは、この2つのカテゴリの双方に当てはまるサイトである。

2006年に立ち上げられたHubPages.comは、現在、約13万人の作者を抱え、110万本の記事(同サイトでは“hub”と呼ばれている)を配信している。同サイトは、パンダで大きな打撃を受けたサイトとして常にリストアップされており、CEOのポール・エドモンソン氏もこの点を認め、「パンダによって、トラフィックおよび収益が大幅に減った」と述べている。しかし、少なくともその他の一部の大打撃を受けたサイトとは異なり、HubPagesは、方向性を変え、質を改善することに力を入れようとしている。

このシリーズの1本目と2本目を作成するためにリサーチをしている際、私はパンダによってダメージを被った(そして、厳しい期限であるため容易に連絡を取れる)複数の会社に接触した。最初に連絡を受けたのがHubpagesであり、その他の会社からは、時間、移動等の問題で要請に応じられないと言う答えが返ってきた。と言うわけで、パンダ導入後の2周年を記念して連載してきたこのシリーズを、HubPagesのポール・エドモンソンCEOへのインタビューで締めさせてもらう。

HubPagesのCEOに問うグーグルパンダに関する5つの質問

筆者: パンダアップデートによる初期のサイトへのインパクトは、どのようなものでしたか?

ポール・エドモンソン: パンダアップデートにより、トラフィックと収益が大幅に減りました。まるで、サイトの一部に掲載されていた質の低いコンテンツ(グーグルにも質が低いと評価されました)に影響を与えるため、鈍器でサイト全体を打ちつけられたような気分でした。

グーグルが、質の低いページを選び出し、ランキングを下げるようなピンポイントのアプローチではなく、強引な手に打って出た点は、若干意外でした。私達は、コンテンツは大幅に拡大することが出来るとグーグルは伝えようとしているのだと思いました。

グーグルの検索アルゴリズムのアップデートは、慎重に作られ、私達と同じ目標(オンラインのオーディエンスが目にするコンテンツの質を改善する)を基に構築されている点を理解し、私達はすぐにパターンを探し出し、内部の質の問題を解決する作業に取り組みました。

2年前、パンダに対して、短期的に、そして、長期的にどのような対応を行ってきましたか?

テクノロジーと収益の戦略を大幅に変更しました。

収益に関して、HubPagesは、サイトのコンテンツを管理するため、従業員を増やす必要がありました。その一方で、収益は大幅に減り、当時獲得していたトラフィックも著しく価値が落ちていました。

後続のパンダアップデートにより、収入はさらに減少し、数名を解雇せざるをえなくなりました。その後も、トラフィックの増減に合わせて、引き続きコスト構造を調整してきました。

技術的には、サイトをパンダから逃す様々な手段を試し、グーグルがコンテンツと作者を別々に対応するかどうかを確かめました。最終的に、HubPages.comはサブドメインに焦点を絞りました。[編集者による注記: この件に関する詳細は次のエントリで確認してもらいたい: サブドメインに移すことでパンダから逃れられるのか?]

また、私達は、サイトのコンテンツが以前別の場所で配信されていたかどうかを確認するテクノロジーを構築して、サイトから重複するコンテンツを削除し、加えられる記事が増加しないように対策を取りました。

そして、作者の一人が、質の問題を抱えているとグーグルから指摘された後(むしろ質が高いと私達は考えていました)、ページごとに質を評価するシステムの構築に乗り出しました。より優れた品質に関するガイドラインを策定するためです。この取り組みは現在も引き続き行われています。

私達は、HubPagesのチームおよびコミュニティの特徴、そして、粘り強さを改めて知ることになりました。グーグルが頻繁に変更を加えるものの、私達は諦めず、今後に対して希望を持っています。前に進む道があるはずであり、絶対に見つけます。

サブドメインを選ぶ前に、HubPagesはその他にどのような手段を試しましたか?

hubpages-logoサブドメインではなく、作者別のサブディレクトリに注目した時期もあります。大規模なテストは実施しませんでしたが、同じような結果をもたらすようです。最終的に、私達は作者一人一人が自分のサイトを宣伝する必要があると感じ、サブドメインを用いることで、作者により大きな責任感を持ってもらえると考えたのです。また、トピック別にサブドメインを整理する方針も検討しましたが、この方法で整理したサイトを調査した結果、このアプローチによって、グーグルに十分に区別してもらえるとは思えませんでした。

タグのページや答えが投稿されていない質問のページ等、多くのページのインデックスを無効にしました。“薄っぺらい”ページを削除するためです。一方で、 「質疑応答」セクションやフォーラム等、長期間に渡って他のセクションとな異なる仕組みで編成されていた一部のセクションを維持しました。Q&Aは最終的にサブドメインに移動しています。フォラームはHubPages.comのドメインに残しましたが、大半の投稿のインデックスを無効にしています。

ユーザーが作成する記事を完全に放棄しようとは思いませんでしたか?(例えば、Suite101.comのように)

いいえ。HubPagesは、根本的に熱意を持つ人達のコミュニティである点を理解しなければなりません。私達が実施してきた取り組み、そして、今も継続している取り組みは、オーディエンスが好むコンテンツを識別する品質システムを構築することです。 ある意味、HubPagesのシステムは、グーグルが構築しようと試みているアルゴリズムに似ていますが、私達のアプローチは、大部分において人間の評価をベースにしています。人とは違う意見に対して、発見される機会を与える点を私達は重要視しています。そのため、読者が好むコンテンツを目立たせることが可能な柔軟性のあるシステムの構築に取り掛かっていますが、かと言って、個性を失わせるほど厳格化しないように注意する必要があります。HubPages.comのシステムは、マーク・エウビーのユーモア溢れるスタイルから、HubPagesに参加して間もないライターの作品に至るまで、様々な記事を取り上げます。

パンダアップデートは、実施されて良かったと思いますか?

良かったかどうかは、今の段階では分からないのではないでしょうか。現在、個人レベルでオーディエンスを見つけることが難しくなっています。事実、グーグルで取り上げられてもらえない質の高い新しいページは、数多くあります。

グーグルがトラフィックを送るコンテンツのタイプがころころ変わるため、そして、クリエター達がコンテンツをSERPに掲載してもらえるか分からなくなり、不安が増したことで、コンテンツの作成が大幅に遅くなったと思います。

長く、情報が豊かなページを作るには、より高いコストが必要とされますが、私達のデータを参考にする限り、ページの質が上がると、実際の収益は下がるのです。質の高いページを金銭的な面で作成する状況を作り出すには、トラフィックを大幅に変化させる必要があります。この経済面での変化によって、(低いコスト構造を受け入れ & コンテンツ作成プロセスのあらゆる領域をすぐに統合することが出来る)本物の独立した熱心なクリエイターに成功するチャンスが到来するかもしれません。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Panda Two Years Later: 5 Questions With HubPages CEO Paul Edmondson」を翻訳した内容です。

よくぞ語ってくれたという記事でした。若干、答えは無難な感じもしますが、相当な投資を受けての事業なのでしょうし(今、調べたら6億円強だったのでアメリカ基準ではそれ程でもないですね)、その辺は深読みして理解したいです。いずれにしても未だにピボットしつつ頑張っている姿は涙ものですし、今までそんなこと思ったことはありませんが、Hubpagesを応援したくなりました。。。

日本でこの規模でパンダアップデートの被害に合ったサイトはあるかは不明ですが、それなりの検索トラフィックに依存していたサイトがある日パンダかどうかはともかく何らかの理由でトラフィックを失い収益に大打撃を喰らってしまったケースはあると思います。過激なSEOをやりすぎたせいかもしれませんし、単純にGoogleのアルゴリズムにたまたま影響を受けすぎたせいかもしれませんが、Googleに依存しないビジネスが重要とは理解しつつも、検索がウェブ上で最も行われる行動の1つである以上、検索にビジネスを依存することはある種仕方のないことですよね。。。。ま、SEOがダメでも有料検索広告もあるわけですし。検索広告で成り立たないビジネスは元々の基盤が危うすぎたといえるかもしれません。

しかし話は変わりますが、このHubpages、Googleでアドセンスを活用している事例としてGoogle自身に紹介されているんですよね。ただし何故か日本語はあるのに英語の紹介はないという不思議。パンダの後、英語の記事は削除されたのでしょうか。逆にいえば、パンダでHubpagesの順位が下げられる前は、Google自身がHubpagesをアドセンスで収益を上げている成功事例として紹介していたということですし、まぁ、広告部門とアルゴリズム改善部門は余り関係がないのでしょうけど、世界の大企業Google先生ならではの巧みなダンスですね。 — SEO Japan [G+]

Google、スパム取締りの手動アクション対応の推移をグラフで初公開

前回紹介したGoogleによるインフォグラフィックの中で、Googleが手動で行っているスパム対応の量をチャートで紹介している気になる内容があったので、掘り下げて紹介したいと思います。 — SEO Japan

グーグルは、スパム行為を実施しているウェブサイトに対して、どのぐらいの頻度で「手動アクション」を実行しているのだろうか?グーグルは、10年近く前まで遡って、このデータに関するグラフを初めて公開した。

このグラフは、グーグルの新しい取り組み -「検索の仕組み」(日本語)の一部であり、2004年の8月から現在までのデータが反映されている(クリックすると拡大する):

actions over time

【チャート右側のカテゴリの翻訳(上から下)】

純粋なスパム

レガシー

ハッキングされたサイト

サイトから不自然なリンクが外部に向けられている

自動生成されたコンテンツおよび無限の空間

クローキング/悪意のあるリダイレクト

価値をほとんど/全く加えない薄っぺらいコンテンツ

サイトに不自然なリンクが向けられている

パークドメイン

ユーザー生成スパム

テキスト隠し/キーワードスタッフィング

スパムな無料のホストおよび動的DNSプロバイダー

「レガシー」は、具体的なカテゴリを用いていなかった時代に行われたアクションを意味する、とグーグルが説明してくれた。2007年の年末あたりまでは、「不自然なリンク」か「レガシー」- つまり“その他”に分類されていた。

純粋なスパムに比べて少ない不自然なリンク

全体的に見て、最も多くのアクションが行われているカテゴリは、「純粋なスパム」である。これは、不自然なリンクやクローキング等(どちらもカテゴリが用意されている – そして、比較的、アクションが行われる回数は少ない)、特定の方法以外の方法でグーグルのガイドラインを違反する行為を指す。

グーグルは、関連するページで上述したタイプの定義を提供している。奇妙にも、「純粋なスパム」は、カテゴリが与えられている一部のスパムのタイプも含むと定義されている:

純粋なスパム: 意味のないコンテンツを自動的に生成する手法、クローキング、その他のサイトからコンテンツをコピーする行為、グーグルのウェブマスターガイドラインを何度も、または、大幅に違反する行為等、攻撃的なスパムの手法を用いていると思われるサイト

純粋なスパムの次にアクションが行われている回数が多いカテゴリは、「ハッキングされたサイト」である。グーグルは、ハッキングされただけでなく、もともと提供していた、ランク付けの対象になっていたコンテンツが既に提供されなくなっているサイトに対して、ペナルティを与えている。

一方、昨年大きな注目を集めた(日本語)、不自然なリンクに対するアクションは、少ない部類に入る。

自動アクションは反映されず

当然ながら、グーグルは、例えば、2011年に「薄っぺらいコンテンツ」対策として導入したパンダアップデート、そして、昨年、不自然なリンクに対抗するために実施したペンギンアップデート等、ウェブサイトに対して「自動アクション」も並行して実行している。このタイプのケースでは、通知は行われない。自動的にペナルティを科されるだけである。

この点を考慮すると、このグラフは、グーグルが実施するスパムのアクションを完全に反映しているとは言えない。完全なデータが反映されたグラフをいつか見てみたい気もするが、この取り組みは始まったばかりなので、今後に期待したい。

スパムのピーク & スパムの年表

このグラフには「トータル」の項目が欠けているが、「レガシー」、そして、「純粋なスパム」の線を見ていくと、手動アクションがピークを迎えた時期が何となく見えてくる。「スパム」のピークは、1ヶ月間に55万3994回の手動アクションが行われた時期である:

How Search Works - The Story ? Inside Search ? Google-3

残念ながら、カウントの隣に日付は表示されていない。しかし、その他の大半の時点に対する日付は掲載されているため、このピークの前後の日付から、最も多くの手動アクションが行われたのは、2011年6月であったことが分かる。

ここで関連する年表が役に立つ。グラフの下には、次のように、グーグルのスパム対策の歴史の中で重要な出来事が記載されている:

spam history

しかし、2011年6月に最多のアクションを発動させた出来事は年表で取り上げられていない。パンダアップデート 4(以前はパンダ 2.2と呼ばれていた)が当時行われていたが、これは自動(または“アルゴリズム”主導)のアクションであり、手動のアクションに反映されていないはずだ。

再審査リクエスト

自動アクションの打撃を受けたウェブサイトは、サイトに変更を加え、後はグーグルが自動的に変更点を見つけ、潔く検索結果に戻してくれることを祈るしかない。この件の詳細は次のエントリで確認してもらいたい:

一方、手動アクションに対しては、再審査リクエストと呼ばれる要請書をグーグルに提出することが出来る。どれぐらいの頻度でこの要請は行われているのだろうか?グーグルは別のグラフでこのデータを公開している:

Reconsideration request

残念ながら、日付は明記されておらず、週の番号しか表示されていない。それでも、週の数を変換するサイトのおかげで、再審査リクエストの投稿が得に多かった2010年の43週目が10月25日-31日に当たることが分かった。

年表には、この急激な増加の理由が記されている。この時期にグーグルの通知システムがアップデートされ、手動アクションに関するメッセージの送信が増え始めた結果、再審査リクエストが増加したようだ。

このリクエストのうち、実際に認められたリクエストの割合はどの程度なのだろうか?残念ながら、このデータを示すグラフは公開されていない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Charts “Manual Actions” Against Spam In Search For First Time」を翻訳した内容です。

記事にもあるように自動アクションを含んでいない手動アクションのみのチャートであり、これだけでスパム取締り状況の全体像を把握できるわけではありませんが(その辺の出し惜しみっぷりがまたGoogleらしいですね・・・)、それなりに参考になるデータでもありました。手動アクションが純粋なスパム中心でリンク関連のスパムがほとんど含まれていないのは、逆に考えるとリンクによるスパム認定はほぼアルゴリズムで判断されているということなのでしょうか?確かに手動でリンクプロフィールからスパム認定を行う作業は相当大変な気もしますし、人に任せると判断基準に個人差が相当出てきそうですし、自動ルール化した方がやりやすいのでしょうね。たまにその弊害としか思えない順位下落の憂き目にあうサイトも出てくるわけですが、、、。

最後の再審査リクエスト数もチャートで出ていましたが、Googleの対応が遅れ気味になるのもむべなるかな、というボリュームでした。対応が遅い・無いと無駄に再審査リクエストの再リクエストを出すのは、じっと我慢する忍耐力も必要そうです。 — SEO Japan [G+]

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Google、「検索の仕組み」を描いた公式インフォグラフィックを公開

インフォグラフィックばかりかビデオグラフィックにもはまりつつあるSEO Japanですが、あのGoogleがインフォグラフィックで検索エンジンの仕組みについて分かりやすく解説した特設ページを開いたということで早速のその内容をご紹介。 — SEO Japan

How Search Works

グーグルの検索エンジンが、どのように動き、どのようにウェブでページを見つけ、そして、検索クエリに対して、どのようにページをリストアップするのか、誰しも気になったことがあるはずだ。グーグルがこの質問に答える新しいリソースを用意してくれた。本日発表された、How Search Works(検索の仕組み)と呼ばれるこの新しい取り組みは、インタラクティブなインフォグラフィックであり、グーグルがスパムを処理する方法を含む、検索のプロセスが詳しく描かれている。

この新しい取り組みは、グーグルがeメールを処理する方法を説明するため、昨年リリースしたインタラクティブなインフォグラフィック The Story Of Send(送信物語)に着想を得て、誕生した。

「マット・カッツ[グーグルのウェブスパム対策の責任者]と私を含む[検索]チームの数名で、このサイト[The Story of Send]を一緒に見ていた時、グーグル検索のプロダクトマネージャーを務めるジェイク・ハバートが「同じような形式で、検索に関する情報が提供されていないのはなぜか?」と言い出した。

ハバートは、グーグルは、以前からこのトピックに関するリソースをサイトに用意しているものの、消費者の重視したフォーマットで提供していたわけではない点にすぐに気が付いた。「How Search Works」は、検索の仕組みを説明するために作成されているものの、後半では、パブリッシャーが、グーグルが自分のサイトに満足していない場合に何をすればいいのかを理解してもらうことを目的として、情報を提供している。」

クロール & インデックス

このインフォグラフィックは、3つのパートに分けられている。1つ目は、グーグルがウェブページを探して(クロール)、検索可能にして、(「インデックス」と呼ばれる大きなバーチャルな本の中で)保存する仕組みが取り上げられている:

crawling and indexing

この領域を調べていると、リンク、そして、隠された「イースターエッグ」が見つかる。カーソルを合わせて、クリックすると、より多くの情報が提示される。

アルゴリズムを使ってページのランク付けを行う

2つ目のパートでは、グーグル検索に対してマッチしたページを返す仕組み、そして、グーグルがインデックスから上位にランク付けするべきページを判断する仕組みが描かれている。これは全てグーグルの「アルゴリズム」によって決定される。アルゴリズムは、200種類以上のランキングシグナルを確認し、表示するべきページを決定している:

part2of3

1つ目のパーツと同じように、様々なアルゴリズムの仕組みをさらに学ぶために、調べることが出来る:

part 2 callouts

スパム対策

3つ目のパーツは、グーグルのスパム対策を取り上げている:

part 3 spam

ここでは、「リアルタイムでスパム」がどのようにグーグルの検索結果から削除されるかを実際に確認することが出来る。実際にはリアルタイムではないが、スパムが行われてから1時間以内に削除された検索結果が提示されることが多い。私達のサイトの記事で詳細を確認してもらいたい: 検索結果からスパムが削除される模様をグーグルが生中継

このパーツには、グーグルが以前までは公開していなかった、「手動アクション」- グーグルの従業員で構成されたウェブスパム対策チームが、サイトに対して何かしらの対策を講じる – に関するチャートが含まれている:

actions over time

また、パブリッシャーが手動アクションに対する再審査を要請する際に提出する「再審査リクエスト」のチャートも用意されている:

 

How Search Works - The Story ? Inside Search ? Google

この点に関しては、さらに詳しく調査した記事 – グーグル、スパム対策の「手動アクション」の表を初公開(日本語)で確認してもらいたい。

検索のポリシー

インフォグラフィックと並行して、グーグルは、検索に関連する多くのポリシーの新しいガイドを作成している:

policies

因みに、来月私達が主催するSMX West サーチカンファレンスの「Walk A Mile In Google’s Shoes: Dealing With Tough Calls In Organic Search」セッションでは、グーグルの検索ポリシーのスペシャリスト パトリック・トーマス氏を招き、グーグルが検索のポリシーを策定する仕組みを説明してもらい、また、質疑応答にも参加してもらう予定だ。

今回のインフォグラフィックは、全体的に有益な情報と言えるだろう。パブリッシャーを含め、- グーグルの検索の仕組みを理解する上で何から手をつければいいのか分からない人達は大勢いる。良質な公式のソースが存在することに越したことはない。ただし、だからと言って、非公式なソース(サーチエンジンランド等)の価値が下がるわけではない。いずれにせよ、検索の問題を話す際に、共通の用語と基礎知識を持つことが出来るようになるはずだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Releases Interactive Infographic: “How Search Works”」を翻訳した内容です。

最近流行しつつあるインターアクティブなインフォグラフィックで流石一歩先を進んでいるGoogle先生でした。内容自体は初心者向けのものが中心でしたが、こうした形式で情報提供することで、普段なら読まないような内容も思わず読んでしまう人もいることでしょう。さらにSEOマニアにも嬉しいこれまで余り聞いたことがなかった情報も含まれておりこの辺のさじ加減が絶妙なGoogleのマーケティングでした。– SEO Japan [G+]

Googleパンダアップデートの余波を探る:売却&閉鎖に追い込まれたサイト

昨日からお届けしているパンダアップデート関連のシリーズ記事第二弾を。今回は、パンダアップデートの影響でサイトを売却や閉鎖までしてしまった悲しい逸話の数々をご紹介します。。。(合掌)。 — SEO Japan

(編集者の注記: これは、2011年2月24日に導入されたグーグルのパンダアルゴリズムアップデートのその後に注目した、シリーズ記事の第2弾である。1本目を読んでいない方は、遅れを取り戻すため、この記事を読む前に1本目の記事に目を通してもらいたい: Googleパンダアップデートの余波を探る ? 敗者は復活できたのか?(日本語)

panda-birthday-anniversary-icon2年前にリリースされた(日本語)、グーグルのパンダアルゴリズムのアップデートは、SEO業界、そして、オンラインパブリッシング業界全体に大きなインパクトを与えた。

グーグルのアルゴリズムが変更される度に、検索結果において、勝つ者もいれば、負ける者もいる。このシリーズの第1弾では、パンダの初期の負け組のビジビリティの現状、そして、その移り変わりに注目した。

しかし、パンダがサイトに与えた影響は、ランキングや検索結果に留まらなかった。一部の会社は名前を変え、ビジネスモデルを変え、従業員を解雇せざるをえなくなり、また、閉鎖に追い込まれた会社もあった。

それでは、この2年の間、パンダの敗者の一部に起きた出来事を振り返っていく。

HubPages.com

hubpages-logo2006年に立ち上げられたHubPages.comは、ユーザーが作成するコンテンツを配信するサイトであり、作者は記事の投稿(同サイトはhubと読んでいる)、質疑応答、そして、フォーラムでのコミュニケーションを実施することが出来る。このサイトには110万本以上の記事が投稿されており、「コンテンツファーム」の定義に当てはまる。

HubPagesのCEO、ポール・エドモンソン氏は、パンダアップデートが原因で、「トラフィックと収益を大幅に失った」と述べている(明日、インタビューを紹介する予定)。サーチメトリクスのデータによると、HubPagesのSEOのビジビリティは、パンダアップデートが行われる前と比べると、62%低い数値になっている。

下の表には、パンダがHubPagesに与えた強烈なダメージが記されている(オレンジ色の線)。

panda-losers

(Mahalo.comとSuite101.comのセクションでも、再びこの表に触れる)

HubPagesは、当初、コンテンツをサブドメインに移すことで、2011年の夏にビジビリティを若干取り戻すことに成功していた。

現在、HubPagesはユーザー生成コンテンツモデルを用いて、運営を続けている。作者はそれぞれのサブドメインで記事を配信している。エドモンソン氏は、「サイトの未来を楽観視している」と話しているものの、明日投稿するインタビュー記事の中でも取り上げられているように、そして、上の表が示唆しているように、同社は今も長期的なソリューションを模索している。「前に進む道があることは分かっている。そして、絶対に見つける」と同氏は述べていた。

Mahalo.com

mahalo-logoMahaloは2007年に人間が管理する検索エンジンとしてスタートし、ユーザーが、ウェブの人気の高い検索用語の多くにマッチするコンテンツを作成するサイトを謳っていた。Mahaloは、アンサーセクション(ヤフー!アンサーズと同様のコーナー)を2008年に加え、最終的に、リンクの提供と“検索結果”から、出来るだけ多くのコンテンツを作成するサイトに方針を転換した(Mahaloの元従業員が綴った、「コンテンツファームの手口」には、このサイトが進化する経緯に関する観点が興味深く描かれている)。

上の表(HubPagesのセクション)にも示されているように、パンダはMahaloに大きなダメージを与えた。サーチメトリクスによると、マハロのSEOのビジビリティは、パンダが行われた後、77%下落し、その後も改善は見られず、現在のビジビリティは、パンダの前と比べると、92%下回っている。

パンダがローンチされてから1週間が経過した頃、Mahaloを設立したジェイソン・カラカニス氏は、「トラフィックと収益が大幅に減ったため」従業員の10%を解雇すると述べていた。また、Mahaloを中止し、コンテンツ制作を見直すものの、動画作成は切り詰めないと話していた。実際に、現在のMahaloは「How To」および「Courses」セクションにおいて、大幅に動画に偏っている。

アップデート: カラカニス氏が、コメント欄でMahalo.comの最新情報を提供してくれた:

「Mahalo.comに関して、私達は段階的に規模を縮小しており、アドセンスの広告に頼るビジネスモデルを見限った。質の高い動画およびアプリを作成し、手堅く成功を収めるべく、全力を注いでいるものの、まだピンチを乗り切ったわけではない。

今後、検索での露出を必要としないInside.comと言う新しい製品を第2四半期または第3四半期に導入する予定である。私達はパンダアップデートから多くの教訓を得た。その中でも最も身に染みたのは、(前の会社で、エンガジェット、オートブログ、ジョイスティック等で実施したように)直接的な顧客のベースを自ら構築し、検索のトラフィックは、“現れては消える”おまけと考える必要がある点だ。」

Suite101.com

suite101-logo上の表には、ユーザーが作成した記事をベースとするサイト、Suite101.comのビジビリティの推移も描かれている。サーチメトリクスのデータによると、Suite101.comのSEOのビジビリティは、パンダアップデートが行われてから1週間で81%減少し、その後も減少を続けていった。現在のビジビリティは、パンダが行われる前のビジビリティと比べ、96%低い数値になっている。。

現在、Suite101.comはビジネスモデルを完全に変更するプロセスを行っている。2012年1月にマイケル・ケッダ氏がCEOに就任するや否や、新しい方向性を模索する取り組みを始めた。2012年11月のブログの記事のの中で、ケッダ氏は、同社が数年間に渡って採用してきた「浅はかな、広告およびグーグルボットのためのコンテンツモデル」を一掃するために全力を尽くしていると述べていた:

今年の始めに私達が引き継いだSuite101は、もはや抜き差しならない状況に追い込まれていた。このブランドは目標を見失い、量と競争に固執するあまり、質と連帯感が失われていた。このサイトは、一つの目的 – もっと増やせ -をひたすら追求するようになった。広告、クリックスルー、キーワード、SEOの技術、ライター、そして、コンテンツ等、全てを増やすことに一心不乱になっていた。

Suite101が採用していたインセンティブの構造が問題を悪化させていた。寄稿者に対して、読者ではなく、検索エンジンのアルゴリズムと広告ユニットをターゲットにさせていたのだ。2009年、新しいメンバーに向けて配布されていたチュートリアルには、「言葉ではなく、広告が読者のニーズを満たすように作品を構成すること」と記載されていた。

しかし、当時、Suite101はライターのネットワークに過ぎなかった。

しかし、変革の時はやって来た。

先週、ケッダCEOは、寄稿者のコミュニティをアップデートし、新たな方向性を見出した。同氏は、Suite101は「記事」&「チャンネル」と私達が読んでいるコンテンツの配信を止めると発表した。このブログのエントリのコメント欄で、ケッダ氏は、今後3-4週間でこのプロセスを行うことになると述べ、また、数ヶ月前に発表した変更だけでは不十分だと付け加えていた:

多くのライターが、パフォーマンスをベースとして収益を上げることを念頭に多数の記事を投稿する行為を続けている – これはコンテンツファームの定義そのままである。

今後の方向性の詳細は明らかにされていないものの、Suite101は「ディスカッション、意見、そして、熱意に溢れた好奇心を下地にした、新しいタイプのソーシャルナレッジ」として、ブランド再生を進めようとしている。

Associated Content/ヤフー!

yahoo-voices-logo2005年に設立されたAssociated Contentは、大規模なコンテンツファームであり、大きな成功を収めていた。その結果、2010年に推定1億ドルでヤフー!によって買収されることになった。comScoreによると、買収が行われた当時、Associated Contentは約38万人の寄稿者を抱え、毎週、約1万本の記事を投稿し、トラフィックの90%を検索から得ていた。リサーチ会社のExperian Hitwiseは、トラフィックの約55%はグーグルから獲得していたと指摘している。

そして、ヤフー!が同サイトを買収してから1年も経過しないうちにパンダアップデートが行われた。

ほぼ全てのパンダ後の勝者/敗者のレポートに、Associated Contentは、敗者の部門で登場している。サーチメトリクスが先週提供してくれたデータによると、パンダが行われた3週間後、同サイトは、76%のグーグルの検索結果のビジビリティを失っていたようだ。 このデータは、昨日投稿した同シリーズの1本目の記事(日本語)で利用していたスプレッドシートに掲載されている。

panda-sheet-1

Associated Contentを設立し、買収後にヤフー!のバイスプレジデントに就任したルーク・ビーティー氏は、パンダアップデートが行われた数週間後に開催されたSMX Westカンファレンスで講演を行い、Associated Contentの記事の3分の2において、グーグルからもたらされるトラフィックが大幅に減少したことを明らかにしていた。

ヤフー!は問題を解決するため、抜本的な対策を講じた: Associated Contentの名称とドメインを抹殺し、ヤフー!ボイス( voices.yahoo.com)としてブランドを一新し、その一方で、75000本以上の記事を削除した。

ヤフー!ボイスは、現在も引き続きサービスを提供しているものの、Associated Contentの時代よりも厳しいコンテンツのガイドラインの下、運営が行われている。また、ヤフー!は寄稿者アカデミーを立ち上げ、「良質なウェブコンテンツの作り方」&「倫理にかなった、偽りのないコンテンツのプロモーション」を行い、ビジターを集める方法を伝授している。このアカデミーには、SEOの基礎ヤフー!のサイトで特集されるに値するコンテンツの作成等のコースが含まれている。

About.com

aboutcom-logoコンテンツベースのウェブサイトとして長い歴史を持つAbout.comは、パンダの負け組として、一部第三者のレポートに名前が挙げられていた。

パンダアップデートが実施された2ヶ月後の2011年4月、ニューヨークタイムズのジャネット・ロビンソンCEOは、業績報告会で、「この四半期で実施されたグーグルのアルゴリズムの変更によって、ややネガティブな影響がページビューにもたらされた」と述べていた。

それから16ヶ月が経過した2012年の8月、ニューヨークタイムズは、3億ドルでIACにAbout.comを売却した。同社がAboutの買収に費やした金額、4億1000万ドルから大幅に棒引きされた金額で、同サイトを手放すことになった。この売却に関するロイターの記事は、売却とパンダを明確に関連付けているわけではないが、About.comがグーグルの変更によって大きな打撃を受け、ニューヨークタイムズがIACにAboutを売却する前に、価値を1億9500万ドル低く見積もったと指摘している。

MerchantCircle.com

merchant-circle-logoサーチメトリクスのデータによると、パンダアップデートが行われてから数週間で、MerchantCircleはSEOのビジビリティを61%失っていたようだ。当時、インパクトは報じられているほど大きなものではないが、同サイトは、「検索経験を改善することを目標に、サイトのレイアウトおよびトポロジーに修正を加えることが出来る」領域を再評価すると述べていた(日本語)。

MerchantCircleは、パンダが行われた4ヶ月後にReply! Inc.によって買収され、2012年の始めまでにデザイン変更を行っていた。Reply!は、過去のMerchant Circleのフロントエンドを撤廃し、ビジネスのオンラインディレクトリから、地域のサービスプロバイダーを消費者が探す際に手を貸す取り組みに力を入れると宣言していた。

FindArticles

findarticles_logoこれは記事を検索するエンジンであり、以前投稿された無数の記事(私の記憶が正しければ、その多くは新聞や雑誌の記事)にアクセスするためのサービスであった。無料で閲覧することが出来る記事もあれば、有料制を敷いている記事もあった。私自身、2008年に出版したロックバンドに関する本を綴っていた時、FindArticlesを何度も利用した。

CNETがFindArticlesをLookSmartから買収した。サーチメトリクスの最新のデータによると、FindArticlesは、パンダが行われてから数週間が経過する中、グーグルでのビジビリティを77%失っていたようだ。

現在、FindArticles.comは姿を消し、ドメインはSearch.com(このサイトは、CNETを所有する、CBS インタラクティブによって運営されている)にリダイレクトされる。

今回は、私達が把握しているパンダのその後のストーリーを紹介した。今回取り上げたサイトの他にも、Suite101.comのように大きな変更を行ったサイト、Associated Contentのようにブランドを一新したサイト、Merchant CircleやAbout.comのように売却されたサイト、そして、FindArticlesのように閉鎖されたサイトは存在するのではないだろうか。

大勢の優秀なSEOコンサルタントが、ここ数年の間に指摘してきたように、単一のソースから無料のウェブトラフィックを得る取り組みをベースにビジネスモデルを構築する方針は、やはり賢明とは言えない。

これは、導入後2年目を迎えたグーグルのパンダアップデートに関するシリーズ記事の第二弾である。明日はHubPages.comのポール・エドモンソンCEOのインタビューを提供する。

(ストックイメージは、ライセンス契約の下、Shutterstock.comのコンテンツを利用している)

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Panda Two Years Later: The Real Impact Beyond Rankings & SEO Visibility」を翻訳した内容です。

Hubpages、Mahalo、、一時はネット・検索時代の新メディアともてはやされた時代の寵児(若干言い過ぎかも)がここまでトラフィックを失っていたとは知りませんでした。日本に同様の事例はあるのでしょうか。。。Mahalo創始者による「顧客のベースを自ら構築し、検索のトラフィックは、“現れては消える”おまけと考える必要がある」はネットビジネスに関わる方であれば、頭では理解していることとは思いますが、実際にその日が来た時には対応しきれない・規模を大幅に縮小せざるえないサイトが多々あるのが現実と思います。

検索エンジンに依存はある程度せざるえないと思いますが、極端な手法やトリックで検索エンジンからのトラフィックを一気に無くす可能性があるSEOは避けた方が無難なのは間違いないですよね。コンテンツマーケティングの重要性も叫ばれていますが、この記事に上げられていたような低品質コンテンツを過度に量産してパンダアップデートにかかってしまうような悲劇だけは繰り返したくないものです。 — SEO Japan [G+]

Googleパンダアップデートの余波を探る – 敗者は復活できたのか?

昨年は日本でもついにパンダアップデートが導入され、SEO業界大激震の日々でした。米国では2年前に既にパンダアップデートが登場し、様々なサイトが順位下落の憂き目に会い、順位改善の努力を行ってきたわけですが、今回はそんなパンダアップデートの被害に会った主要サイトの今日の順位状況をパンダアップデート登場前と比較してみよう、というSEOに関わる人なら誰もが気になる記事をやっぱりサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

(編集者による注記: これは、2011年2月24日に導入されたグーグルのパンダアルゴリズムアップデートのその後に注目したシリーズ記事の第一弾である)

panda-birthday-anniversary-icon2年前の今日、グーグルは、パンダアルゴリズムのアップデート(日本語)を導入し、SEO業界だけでなく、オンラインパブリッシング業界全体に衝撃を与えた。

もともと、このアップデートは、グーグルが主に「コンテンツファーム」をターゲットにしていため、「ファーマー」アップデートと呼ばれていた。「コンテンツファーム」とは、質の低いコンテンツを大量に作成するサイトの総称であり、このタイプのコンテンツはグーグルの検索結果に上位にランクインすることがあった。このアップデートが立ち上げられた際、グーグルはコンテンツファームを具体的に狙ったとは明言していないものの、ウェブスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、当時、次のように述べていた: 「私達が話題にしているサイトのタイプは、何となく伝わるでしょう」

実際に、十分に伝わった。

そして、グーグルのターゲットは、ローンチの数日後にさらに明白になっていった。複数の検索および検索ソフトウェア会社が、勝者と敗者 – グーグルのアルゴリズムの変更によりダメージを受けたサイト、反対に恩恵を受けたサイト – をリストアップし始めたためだ。

もちろん、検索結果でのビジビリティを失った敗者がいる一方で、ビジビリティを獲得した勝者が存在した。しかし、パンダがローンチされてから2年が経過するものの、恩恵を受けたことを発言するサイトは皆無に等しい。

これから説明していくが、20を超える敗者の中で、パンダが行われる3週間前のSEOのビジビリティの状態に戻ることが出来たサイトは、たった2つだけである。その他のサイトは、今も尚検索のビジビリティを取り戻すことが出来ていない。

パンダの打撃を受けた後、回復したサイトは他にも存在するものの、全てのサイトが完全に回復したわけではなかった。この点に関しては、この記事の後半で詳しく説明する。まずは、背景を確認しよう

背景: パンダの勝者と敗者

たった2日間で、パンダアップデートの勝者と敗者(日本語)が判明した。サーチメトリクスSistrix等のサービスが、それぞれのツールやデータを駆使して、グーグルの検索結果でビジビリティを失ったサイト、そして、得たサイトを発表した。こういったレポートは、公式のレポートではないものの、打撃を受けたサイトの多くは、最終的に自ら影響を受けた点を認めた。

初期の勝ち組の中には、ユーチューブやウィキペディア等の巨大なコンテンツサイト、そして、eBayやアマゾン等の大規模なブランドが含まれていた。その他にも、多くの様々な規模のサイトが、敗者がいる一方で、ビジビリティを高めていった。先程も申し上げたように、グーグルの検索結果から、あるサイトが漏れる一方で、別のサイトがその位置を埋めているのだ。

パンダの初期(日本語)の負け組に関するレポートでは、大勢のサイトをリストアップしたが、以下にその他のレポートでも名前が挙げられていたサイトを幾つか挙げていく:

  • EzineArticles.com
  • HubPages.com
  • AssociatedContent.com
  • Mahalo.com
  • Examiner.com
  • Suite101.com
  • Buzzle.com
  • Squidoo.com
  • Buzzillions.com

ディマンドメディアのサイトがリストアップされると思った方もいるかもしれないが、ディマンドメディアは、基本的に負け組み入りを免れていた。この件に関しては、後ほど詳しく説明する。

パンダの負け組の現状

簡単に言うと、いまだに負け組から抜け出せずにいる。

事実、敗者の一部は、もはや存在せず、また、名前/ビジネスモデルを完全に変更したサイトもある。この件は明日のエントリで詳しく取り上げる。

先日、私はサーチメトリクスに2年前のパンダの敗者のリストを振り返り、再び敗者に対する「SEOのビジビリティ」レポートを実施してもらった。 先週、サーチメトリクスはレポートを実施し、多くの情報を提供してくれた(ちなみに、Sistrixにも同じ作業を要請したものの、この記事にデータを掲載するための期限内に返事をもらえなかった)。

サーチメトリクスは、22サイトのパンダの敗者に注目し、3つの時期で、グーグルの検索結果でのビジビリティを比較した:

  1. パンダが行われる前(2011年2月11日)
  2. パンダが行われた後(2011年3月13日)
  3. 現在(2013年2月17日)

その結果、22サイトのうち、パンダが行われる前のビジビリティを取り戻したサイトは1つもなく、また、パンダが行われた後から現在に至るまでにビジビリティを改善したサイトは、2つのみであった。

以下にサーチメトリクスから提供されたスプレッドシートを掲載する(クリックすると拡大する):

panda-sheet-1

(注記: 数字はサーチメトリクスの「SEO ビジビリティ」スコアを反映しており、失ったトラフィックの量の予想値ではない。これは、同社が計測した無数のキーワードにおけるグーグルの検索結果において、当該のドメインのビジビリティのレベルを表している)

上のイメージ内で、右側のカラム – HとIに注目してもらいたい。このスプレッドシートは、- 例えば、Suite101.comは、パンダアップデートが行われる前と比べ、ビジビリティを96%落とし、パンダが行われた後と比べ、81%落とした – と読む。

カラム Iを上から下に目を通していくと、プラスのデータを得ているサイトは2つしかない点に気づくだろう。MerchantCircle.comとBusiness.comは、共に十分に回復を遂げ、現在のSEOのビジビリティスコアが、パンダが行われた後のスコアよりも高くなっている。しかし、カラム Hが示しているように、共にパンダが行われる前と比べると、ビジビリティは低く、この傾向はその他の20のサイトにも共通する。

Business.comのSEOのビジビリティの表は非常に興味深い。

businesscom

2011年2月のパンダの影響は明白であり、同サイトのビジビリティはまるでノコギリのように変動している。2011年の年末、または2012年の年始にビジビリティを回復させている。それぞれ、パンダ 9、パンダ 10が行われた時期と一致する。その後、何度か回復を経験し、現在は、パンダアップデートが行われた直後と比べると若干好転しているものの、アップデートの前には遠く及ばない。

ディマンドメディアのサイトのその後

ディマンドメディアのサイトは上のレポートには含まれていない。もともとパンダの敗者としてリストアップされていなかったことが要因だ。

ディマンドメディアを代表するサイト、eHow.com – 「コンテンツファーム」を連想させるサイト – は、パンダがローンチされた際、実はビジビリティを増やした(日本語)と報じられていた。しかし、この状況は長続きせず、数ヶ月後、グーグルがパンダ2.0を導入した際に打撃を受けていた。サーチメトリクスの表には、2011年2月、eHowはビジビリティを獲得したものの、2011年4月、ビジビリティを失っている(日本語)事実が反映されている。

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このサイトのビジビリティは、2012年9月に若干改善されているものの、パンダが行われる以前のレベルと比べると、63%下回っている。

別のディマンドメディアのサイト、Livestrong.comは、昨年、1年間通じて、パンダから徐々に回復していった。

サーチメトリクスによると、同サイトのSEO ビジビリティは、パンダが行われた数週間で35%落ちているものの、その他のサイトと比べると傷は浅かった。しかし、下の表にも記されているように、Livestrong.comは2012年に回復を遂げただけでなく、少なくとも2012年の後半までは、パンダが行われる前のビジビリティを超えるレベルに達していた。

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1年間を通じてビジビリティを再び獲得した後、Livestrong.comは、11月下旬に行われたパンダアップデート 22の打撃を受けたようだ。それ以来、ビジビリティは下がり続けている。現在、Livestrong.comのビジビリティは、パンダ以前よりも約13%下回っている。

パンダはディマンドメディアに確実にダメージを与えている: 1年前、ロサンゼルスタイムズは、ディマンドメディアが、2011年の第1四半期に640億ドルの減益を出した要因をパンダだと報じていた。

しかし、先週、最新の業績報告書の中で、同社は、2012年、ディマンドメディアが所有/運営するサイトのページビューが(2011年と比べ)24%増加し、- 主にeHowとLivestrongのトラフィックの増加を要因と挙げていた。報告書の中で、リチャード・ローゼンブラットCEOは、同社が「2012年にコンテンツの質を改善」し、「現在、2013年のコンテンツへの投資を大幅に増加する準備を進めている」と述べている。

ローゼンブラットCEOは楽観視しているものの、ディマンドメディアのサイトは、パンダ後の回復に関しては、現時点では、必ずしものんきに構えている状況ではないように思える。

しかし、少なくとも1つのサイトは好調を維持している。

MotorTrend.com: パンダ危機から完全復活を遂げる

Motor Trendは、長年に渡って刊行されてきた雑誌であり、ウェブサイトは信頼されているようだ。また、毎年恒例の「Car of the Year」は自動車業界では権威ある賞として浸透している。私はMotor Trendの読者ではなく、また、MotorTrend.comのウェブサイトを実際にじっくりと目を通したこともない。そのため、パンダの打撃を受けるに値するサイトであったかどうかは断言することは出来ない。しかし、実際に、下の表にも示されているように、同サイトはパンダの影響を受けていた:

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MotorTrend.comは初回のパンダアップデートの衝撃を受け、その後、パンダ 5がリリースされた2011年7月に回復している。パンダ 7の導入によって再びビジビリティを失い、その後、以前の記事の中でも取り上げたように、数週間後のパンダ 8のリリース時に再びビジビリティを取り戻すことに成功していた。

現在、MotorTrend.comのビジビリティは、サーチメトリクスのスコアを参考にする限り、安定しているように思える。実際に、パンダ以前のビジビリティを上回るスコアを獲得している。同サイトのパンダ対策に関する記事を読んだ記憶はないが、あるなら是非読んでみたい(同サイトが、5ヶ月間のビジビリティの下落に気づいていると仮定して)。

MotorTrendがパンダの打撃を受け、その後、回復した点において皮肉だったのは、パンダにターゲットにされたウェブマスターに対して、グーグルが挙げた質問の中の一つに、その記事は、印刷版の雑誌、百科事典、または書籍に掲載されていてもおかしくないですか?と言う質問があったことだ。

恐らく、グーグルはこの質問に対する答えが「はい」であった点に気づいたのだろう。

これは、導入後2年目を迎えたグーグルのパンダアップデートに関するシリーズ記事の第一弾である。

(ストックイメージは、ライセンス契約の下、Shutterstock.comのコンテンツを利用している)

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Panda Two Years Later: Losers Still Losing & One Real Recovery」を翻訳した内容です。

パンダアップデートの登場から度重なる更新と共に多くのサイトが順位改善&下落の激震の日々を送っていたことがよく分かる記事でした。しかし一度順位にダメージを受けたサイトの多くが順位改善できていないんですね。最も、パンダアップデート登場以前は、質より量で低品質コンテンツでも特定のキーワードフレーズに特化したページであればサイトのドメインさえ評価が高ければ、それなりに順位が上がっていた時代です。

そういったサイトが低品質のコンテンツを整理し順位改善したとしても、単純に以前よりコンテンツ量が少なく、結果現状のコンテンツの順位が高いとしても以前までのトラフィックは得られないケースは普通にあると思います。なので、パンダアップデート以前よりトラフィックが少ないからといってパンダアップデートから回復できていないとは必ずしも言い切れないことには注意したいです。

日本では余りこの種の順位比較調査は行われてきませんでしたが、悲喜こもごもな状況は様々あるのでしょうね。 — SEO Japan [G+]

15人の専門家に聞くコンテンツマーケティングをSEOに活用する方法

これからのSEOはコンテンツマーケティングだ!という話は最近よく聞きますが、実際にどう活用していけばいいのか?という点については、まだまだ試行錯誤というか自分の中で実践できるレベルで落ち切っていない人もいることと思います。そんなあなたのために、今回は総勢15人のエキスパートがコンテンツマーケティングをSEOに活用するためのアドバイスを語ってくれた記事を。 — SEO Japan

コンテンツマーケティング&SEO

コンテンツマーケティング検索エンジン最適化は、複雑に織り合わされている。コンテンツは、製品とサービスをより理解するためのコンテクストを提供する。

コンテンツマーケティングは購入プロセスの全てのステップで消費者の疑問に答える。優れたコンテンツは、テキストによる説明だけでなく様々なフォーマットやキーワードを介して、読者にあなたの会社の製品を選択するように説得することを強化する。

この記事では、検索エンジン最適化プランをサポートするためにコンテンツマーケティングを活用することに関して、15人の専門家からのアドバイスを紹介しよう。

  1. コンテンツ以上のことをする。ただ優れたコンテンツを持つことが、SEOでの成功を意味するわけではない。ただ単に優れたコンテンツを配信すること以上のことをして、ソーシャルメディアを介してそのコンテンツを拡散することに一生懸命取り組むのがあなたの仕事だ。自分のコンテンツやインバウンドリンクや検索エンジンオーソリティを築く手段として、ゲストブログや相互プロモーションを求めて自分の業界にいる他者とネットワークを築いていくのだ。Kipp Bodnar―HubSpotのインバウンド・マーケティング・ストラテジスト(@KippBodner)および、Jeffrey L. Cohen―Salesforce Radian6のソーシャル・ストラテジスト(@JeffreyLCohen)、The B2B Social Media Book: Become a Marketing Superstar by Generating Leads with Blogging, LinkedIn, Twitter, Facebook, Email, and Moreの共同著者。

  2. トレンドと調和し、面白く、本物であること。話題のニュースにあなたのコメントを追加して、あなた独自のニュースにする。Lisa Buyer―The Buyer Group (@LisaBuyer)

  3. コンテンツマーケティングと関連する検索エンジン最適化の目標を決める。これがそのコンテンツのトピックとフォーマットを伝える。効果的なコンテンツをより上手に開発するために、自分の読者のこと、および、あなたが提供する物に関連して彼らが持っている疑問について知る。ソーシャルメディアを含むコンテンツ製作を支援するマーケティングペルソナを作る。彼らの疑問が何なのか分からない?カスタマーサービス担当に聞いて、ウェブサイト上にリンクを置くのだ。常に定期的に十分な量のコンテンツを作るようにするためにエディトリアルカレンダーを作成する。コンテンツごとに1つから2つのキーワードを統合することに加えて、関連した検索情報のついた写真、動画、オーディオ、プレゼンテーションを含める。Heidi CohenRiverside Marketing Strategies @HeidiCohen

  4. リンクタグを介した適切なメジャメント。自分がソーシャルメディアに投稿するどんなリンクにも必ずタグを付けること。Google URLビルダーもしくはPiwikのURLビルダーか何かを使用して、あなたのアナリティクスパッケージが対応しているパラメーターを追跡する。もし自分のインバウンドリンクを適切にタグ付けしなければ、どのソーシャルメディアキャンペーンがコンバージョンに貢献したかをきちんと測定することはできない。あなたがソーシャルメディアについて話をしているにしろ、共有されたコンテンツについて、もしくはあらゆる種類の広告(ディスプレイ、アフィリエイト、Eメールなど)について話をしているにしろ、自分のインバウンドリンクをタグ付けしなければ、正確な取得原価を見極めて適切にコンバージョンに起因することは不可能に近い。Googleアナリティクスは今、ソーシャルおよびマルチソースアトリビューションに対する素晴らしいレポートを持っている。それは、どのチャンネルがどのくらいの訪問者数で貢献したかを見ることを可能にする。これらのレポートは、あなたが自分の様々なコンテンツマーケティング活動に費やしたお金と努力が機能していることを証明する。Thom CraverRochester Institue of Technology (@ThomCraver)

  5. 想像力に弾みをつけて、関連キーフレーズをブレインストームする―広範囲に及ぶ関連キーフレーズでより多くの訪問者を引き付ける豊かな本文を作成することを目的として。ただ単に主要キーフレーズを選んで、何度もそれを繰り返さないこと。Ric DragonDragon Searchおよび、Social Marketologyの著者(@RicDragon).

  6. 望みを高く持つ。今後数年間、私たちは検索とソーシャルに大きな変化を目にすることになる。パンダアルゴリズムと検索、さらにはGoogleによってリリースされたYour Worldは、まだ始まったばかりだ。コンテンツマーケティングは、あなたを本当に目立たせるかなり高レベルのビジビリティを作り出す最高の手段の1つだ。あなたは、多くの主要な地方新聞のサイトが質の高いライターからのゲスト記事を受け入れていることを知っていただろうか?ここで留意すべきは、彼らは本当にちゃんとしたコンテンツしか採用しないということだ。しかし、検索エンジンの観点からすると、まさにそういうことなのだ!最終純利益、信頼できるソースからの信用できるリンク。他の多くの場所でもこの価値のリンクを見つけることができるため、簡単な道を進んだり、価値の低いゲスト投稿をたくさんやるのは止めよう。さらなる努力をするのだ。そうする価値はある。Eric EngeStone Temple Consulting Corporationおよび、The Art of SEOをStephan Spencer、Jessie Stricchiola、Rand Fishkinと共同執筆(@StoneTemple)

  7. 常に顧客のニーズを考え、検索エンジンを操作しようとするより前に顧客のニーズを置くこと。コンテンツマーケティングが顧客と関連する時、それは検索エンジンにも関連する―しかし、それが逆方向に働くことはない。Marc EngelsmanDigital Brand Expressions (@marc_engelsman).

  8. 第一に人間のためにコンテンツを作り、検索エンジンを考慮するのは2番目だ。人々はあなたの製品を購入し、あなたのサービスに関して質問をし、あなたの動画を共有したり埋め込んだりする。だから、まずは、ページを訪問するクローラーのためでなく、検索エンジンを使用する人々のためにコンテンツを作るのだ。これは、検索用語と同様に感情を使用することを意味する。Googleのグローバルマーケティングのバイスプレジデント、Lorraine Twohillがニューヨーク・タイムズのClaire Cainに言ったように、“私たちがあなたを感動させなければ、失敗なのだ。”さらにTwohill氏はこう加えた。“それは、テック企業にとっては奇妙だが、感情が全てなのだ。”Greg JarboeSEO-PRおよびYouTube Marketing An Hour A Dayの著者(@gregjarboe)

  9. キーワード調査と予測キーワードツールを使って、あなたの訪問者に関与することになる関連のある流行のコンテンツを特定する。そして、関連コンテンツとキーワードをランディングページ上にはっきりと描く。Ron Jones―Symetri Internet MarketingおよびKeyword Intelligenceの著者(@Ron_Jones)

  10. 複数のプラットフォームにユニークな意義のある最適化したコンテンツを作る―書き言葉にとらわれずに考えるのだ!サイトに埋め込まれた動画や画像には、ファイル名やその周囲のコンテンツにキーワードを含めること。そして、オンサイトコンテンツがコンテンツマーケティングのメインフォーカスであるべきだが、さらには、プレスリリース、ホワイトペーパー、動画、インフォグラフィック、スライドショー、画像(写真)の中でも最適化したコンテンツをシンジケートするべきだ。このコンテンツが、コンテンツを検索エンジンにインデックス可能にすると同時に、消費者とのエンゲージメントを築くのに役立つ。Chris KeatingPerformicsのVP、SEO、Conversion Optimization

  11. 私はちょうどコンテンツマーケティングに関する調査を終えたところだ。私たちが発見したことの1つは、市場がテキストコンテンツ(ブログ、記事など)に頼らなくなっていて、動画とモバイル、そしてグラフィックや画像やインフォグラフィックのようなビジュアルコンテンツを好むようになっているということだ。これは、ユーザーのニーズに合っているかもしれないが、検索エンジンが理解するのは、簡素な古いタイプのテキストであるということを心に留めておくことが重要だ。タイトル、メタデータ、レーベル、トランスクリプトでは、言葉を使うことが重要である。さもなければ、GoogleやBingからしてみれば、それは“コンテンツ”ではない。Rebecca Lieb―Altimeter GroupおよびThe Truth About Search Engine OptimizationContent Marketingの著者(@lieblink)

  12. 顧客のセグメント情報とそれらの顧客グループの購入サイクルの特徴からアイディアを得た編集プランは、優れたコンテンツSEOに大変役に立つ。見込み客がいつなぜ検索を使用するのかを知ることは、コンテンツマーケッターがどのタイプのコンテンツ、メディア、キーワードを使えばいいか決めるのに役立つ。ウェブアナリティクス、コンバージョンデータ、ソーシャルメディアモニタリング、その他SEOメトリクスを使って、私たちは特定の顧客セグメントのために以下のような道筋を決めることができるかもしれない:

    1.気付き:製品Xによって解決された難しい問題―ターゲットオーディエンスによって読まれる関連発行物での寄稿記事。タイトルと記事内でキーワードが使用される。

    2.興味:問題Yを解決する製品Xのデモンストレーション―関連キーワードで最適化され、ブログ記事に埋め込まれ、Pinterest、G+、FacebookへアップロードされるYouTube上の製品動画。

    3.検討:製品Xのレビュー―Xをレビューするために業界発行紙やブログに売込み、レビュアーに提供される製品データと説明にキーワードを使用する。

    4.購入:製品Xをどこで購入すべきか―場所のキーワードと製品Xの特長で最適化された地理的な詳細ページのある店舗検索機能を作る。

    購入サイクルにまたがるコンテンツおよびキーワードの最適化を計画することによって、ブランドは、消費者が線形経路を通ろうとその間のどこかにいようと、消費者を引き付けることができる。Lee OddenTopRankMarketing.comのプレジデント、およびOptimizeの著者(@LeeOdden)

  13. ・ランキングを築き、トラフィックを後押しし、インバウンドリンクを生成する優れたビジネスコンテンツを生み出すことには、才能のユニークな融合を要する。戦略的で、ブランド中心で、購入者のペルソナに焦点を合わせ、検索エンジンのために最適化され、技術的に安定していて、結果駆動のコンテンツを届けることができるダイナミックなコンテンツチームを集める(社内でもアウトソースのどちらでも)。

    ・自分の見込み客と顧客が何を達成したいのかを知り、その後に、彼らのゴールに合ったコンテンツを作成する。自分のオーディエンスがどのように情報を選択するのかを理解し、彼らに話しかけるコンテンツツールを選択する。ブログ投稿、Eメールニュースレター、動画は当たり前の選択だが、プレスリリース、オリジナルレポート、ケーススタディ、ホワイトペーパー、eブック、コンテンツ・キュレーション、ウェビナー、ストリーミングビデオ、インフォグラフィック、写真、ポッドキャストの可能性も検討する。

    Paul RoetzerPR 20/20のCEO、およびThe Marketing Agency Insiderの著者(@paulroetzer)

  14. 1. 自分のコンテンツを正しくリサイクルする。プレスリリースは、再加工されて宣伝的なブログ投稿になり、Facebookのウォールに投稿したり、ツイートしたりできる。ホワイトペーパーは、いくつものブログ投稿に切り分けられるし、ウェビナーは動画マーケティングキャンペーンのための1年分の2分動画へと変化する。コンテンツのリサイクルはアーティクル・スピニングと同じではないということを頭に入れておくこと―あなたは、同じ欠片のコンテンツをたくさんのサイトに投稿しているのではない。重要なのは、メッセージに一貫性を保ちながら、新しいメディアにフィットするようにスタイルやフォーマットを変えることだ。

    2. トピックについて考え過ぎないこと!話すネタは常に何かある。セールス担当やカスタマーサービス担当に、尋ねられたことのある質問を書いてもらうのだ。ブログコメントの使用はスタート地点だ。ウェビナーやホワイトペーパーで箇条書きを拡大する。大部分のサイトオーナーは、自分が言うことに誰も興味を持たないことを心配して行き詰る。あなたのオーディエンスは、あなたのコンテンツに興味を持つだろう!

    Nick Stamoulis―Brick Marketingのプレジデント(@NickStamoulis)

  15. 私の回答はあまりにも単純すぎるように思えるかもしれない。しかし、私は、ウェブサイトのユーザビリティが“当たり前のことを見落とすこと”がよくあることに気が付いた。自分の顧客や見込み客と話をするのだ。彼らに、どんなコンテンツをあなたのウェブサイトで見たいか尋ねるのだ。そして、そのコンテンツを適切に整理分類する。ユーザビリティ、情報アーキテクチャ(IA)、SEOリサーチの一部として、私たちは、電話に出た人にインタビューをするのが好きだ。あなたが何度も繰り返し受ける質問は何だろうか?ウェブサイトはそれらの質問の多くを取り扱うべきだ。顧客や見込み客がより簡単により良い選択をするのを手助けするツールはあるだろうか?あまりに単純化している?そうだ。ものすごく効果的?間違いなく。Shari ThurowOmni Marketing Interactiveの創設者/SEOディレクターおよび、When Search Meets Web Usabilityの著者(@sharithurow)

要するに、検索エンジン最適化をコンテンツマーケティングに統合することは、あなたのマーケティングの効率を最大化するということだ。しかし、あなたは、単にコンテンツを検索エンジンに送り込むのではなく、見込み客と顧客が求めているコンテンツを開発することに焦点を合わせなければならない。

マーケッターが検索エンジン最適化で犯している大きな間違いという点では、他に何を追加することができるだろうか?あなたならどんなことをお薦めするだろうか?


この記事は、Heidi Cohenに掲載された「Content Marketing: 15 Top Search Optimization Tips」を翻訳した内容です。

流石、エキスパートの言葉を集めただけあって、どれも納得感答えばかりでした。一番響いた言葉を自身のコンテンツマーケティングの礎にしてもよいかもしれません。同時に最初に出てきた「コンテンツは、製品とサービスをより理解するためのコンテクストを提供する」という一言、改めてしっくりくる言葉ですし、コンテンツマーケティングをトラフィック増加「のみ」など表面的なSEO活用手法に終わらせないためにも重要な意識ですね。

SEOのためのコンテンツマーケティングではなく、顧客獲得・関係構築のためのコンテンツマーケティングであり、それが成功すれば結果的にSEOにも効果的であり、逆にそれ以上のSEOは存在しない、とSEO業15年以上の私でさえも認めざるえない結論に至ります。

最も、余り本質論を考え過ぎてしまっても始められるものも始められないですし、「とりあえずブログ書いてみる」「集客できそうなコンテンツをサイトに追加してみる」から初めて後は少しずつ改善の努力を続けていけば十分大半のサイト、口だけのマーケッターより一歩も二歩も先を進んでいけると思います。 — SEO Japan [G+]

Googleがワード間の関係を基にページのランクを決定する仕組み

最近、SEOのマニアックな記事が少ない!とお叱りの声を受けることも多いので、今回は久々にSEO by the SeaのディープなSEO記事を。 — SEO Japan

前回の投稿「アンカーテキストがSEOに与える影響【2012年度末版】」(日本語)は、数週間前にSEOmozに投稿された動画「予想: 瀕死のアンカーテキスト – 共同引用は後継者になれるのか?」への私のリアクションである。当時、次の投稿(今回の記事)で、この記事、そして、特定のワードがページで同時に発生する現象が、ランキングシグナルになり得ると言う見解を再び取り上げることになるとは思っていなかった。

ランド・フィッシュキン氏は、クエリに対して最適化をあまり行っているようには見えない3つの異なるページがSERPの1ページ目に掲載されている現象を取り上げ、クエリに関連するワードがページ上で同時に発生する共通点があると指摘していた。一方、私はこのようなランキングの原因になったと思われるグーグルによるランキング変更のアプローチを調べ、フレーズベースのインデックス、リーズナブルサーファーモデル、固有表現、クエリに割り当てられたカテゴリ、ウェブページに割り当てられたカテゴリを含むカテゴリをベースとしたメソッド、そして、クエリ内での類義語を利用するアプローチをリストアップした。

グーグルのフレーズベースのインデックスは、クエリに対する上位(10/100/1000)の検索結果で一緒に現れる(共起)ワード(フレーズ)に注目し、共起に応じてページのランキングを押し上げるアプローチであり、フィッシュキン氏が取り上げたページが1ページ目の結果に表示させた原因のように思える。私が紹介したその他の再ランク付けのアプローチもまたこのランキングの原因になっている可能性がある。その後、今週グーグルに付与された特許が、この現象の背後にあるのではないかと感じたのだ。

ワードの関係とドキュメントのランキング

下のイメージは、街の郊外にある古いホテルの前に立てられている看板である。以前、シェナンドア国立公園内で30分の距離にあるスカイラインドライブに向かう途中、このホテルに泊まる人達が大勢いた。看板に描かれた「Vacancy」と「Enter」の2つのワードは、最小限のワードで伝えたいこと表現している。

この点を踏まえ、文書内で特に重要なワードを幾つか選び、互いの距離に応じて、同時に現れる文書に対する関連性および重要性を特定することが出来るとしたらどうだろうか?

An old sign stating that there is a vacancy at the hotel it appears in front of.

例えば「mockingbird」等のクエリをグーグルで検索にかけ、検索結果に表示されたトップ1000の文書を引き出したとする。文書から大半の用語に対して、表示されている場所をマークした後に抽出し、文書内で現れる回数や文書の始めへの距離等を基にそれぞれのワードのスコアを計算する。

大文字表記の分析および一部の言語分析を実施し、用語が名詞なのか、固有名詞なのか、固有表現なのか、あるいは、文のような情報の塊なのかを特定する。このような用語には、文書内の動詞やその他のタイプの用語よりも高いスコアが与えられる可能性がある。また、その他の分析が用いられ、用語が固有表現かどうかを特定する試みが行われることもあり得る。

tf-idfスコア等のツールを使って、ウェブで頻繁に登場する傾向のある用語をカットして、一般的な用語を確認する。tfidf分析を基にした閾値を上回った上位20前後の用語を維持し、残りの用語は捨てる。残した用語は、文書内で特に重要な用語だと言える。

次にそれぞれの文書で残った関係のスコアを計算する。互いの距離が近いことを前提として、相関関係を持つワードは、関係があると見なされる。同じ文または段落、あるいは、特定の本数の文の中で登場する場合は距離が近いと思われる。これはローカルタームの関係と呼ばれる。残った用語がその他の用語とローカルタームの関係を持っていない場合、対象から外される。

文書の用語のスコアは、文書内の1位の用語、そして、当該の用語と他の用語の間に存在する文の本数を基にした最短距離に応じて算定される。同じ文に掲載されている場合は、距離はゼロとなる。

An image from the patent showing a flow of local term relationship scores into document scores that could influence rankings of those documents.

すべての文書の用語が抽出され、スコアが与えられ、関係スコアが判明した後、ローカルタームの関係および文書のもともとの順序を基に関係が特定される。それぞれの文書のスコアは、どの文書が共通する用語を持つのかを確認し、共通する用語を持つ文書同士を比較し、そして、もともとのランキングスコアとそれぞれの文書内の用語の関係スコアに基づくスコアを組み合わせて、生成されると推測される。

この特許はこのメソッドを利用する利点として次のメリットを挙げている:

  • 曖昧なクエリに対してより広範な検索結果が提示される
  • 検索結果が表示される順序が並べ替えられ、上位の検索結果でより広範な情報を提供するようになる
  • 異なる文書をつなぐハイパーリンクを持たない文書間の関係が特例される。コーパス内のある用語に関連する用語が特定され、コーパス内の文書に対するナビゲーショナルなリファレンスとして利用される用語として提示される可能性がある

それではこの特許を詳しく説明していく:

ワードの関係を利用した文書のランク付け

発明: Sharad Jain

付与先: Google

米国特許番号: 8,321,409

付与日: 2012年11月27日

申請日: 2012年6月30日

概要

文書に得点を与えるメソッド、システム、そして、コンピュータプログラム製品を含む機器。順位が付けられた複数の文書を受信する。複数の文書の用語の間に存在するローカルタームの関係が特定される。それぞれの文書の用語と用語の間の関係が、それぞれのローカルタームの関係に値する。

複数の文書における関係は、ローカルタームの関係および文書のもともとの順序に応じて特定される。各文書に対するスコアは、文書の関係に基づいて決められる。

教訓

この特許で描かれているプロセスは、クエリに対して返された上位のページで特に重要で影響力のある用語を特定する試みを行う。このような用語と同じページ上のその他の用語の関係の強さに注目する。文書内の用語の場所、そして、重要な用語の間の相対距離(用語が複数回登場する場合、最も近い距離が採用される)に応じて、スコアが生成される。

文書のスコア、そして、重要な用語の違いによって、ランキングが2通りの方法で影響を受けると思われる。文書のスコアは、ページのもともとのスコアと組み合わされ、一連の検索結果で押し上げられることもある。

文書内のワードにおける重要な用語の違いは、様々なタイプの結果が提示されること、そして、クエリが曖昧な用語であることを示唆し、検索エンジンが結果を並び替え、もともとの検索結果よりも広範な意味を網羅する可能性がある。例えば、クエリ[java]では、プログラミング言語に関する結果、島に関する結果、そして、飲み物に関する結果が提示される。各ページの重要なワードまたは用語は、検索結果の1ページ目に提示されるべき3つの異なる意味を指摘する。

文書のスコアに応じたランキングの押し上げ、そして、様々な結果を表示する上での並べ替えのおかげで、クエリの用語に対して関連性が低いページが、検索結果において大幅にランクを上げる可能性がある。

前回作成したウェブページや投稿したブログのエントリをチェックして、ページ上で最も重要なワードとしてグーグルがどのワードを特定したのか、そして、ワード間の関係がどれぐらい強いのか推測してみよう。共起は当該のページのランキングに影響を与えているだろうか?

ただし、このプロセスは、ページ上のクエリの用語(または用語の類義語)を基にした、あるいはページに向かうリンクの本数を基にした、そして、ページランク等の重要なスコアを基にしたページの情報検索スコアを置き換えるものではない。そうではなく、フィルターや重みを加え、また、検索クエリの結果に多様性を持たせようと試みる。

グーグルは、この特許で描かれているように、ページ上の重要な用語の共起を用いて、ランキングに影響を与えているのだろうか?


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Ranking Webpages Based upon Relationships Between Words (Google’s Co-Occurrence Patent)」を翻訳した内容です。

やっぱりマニアックすぎて恐縮でしたが、Googleがテキストで書かれたコンテンツの意味を正確に解釈するためのアルゴリズムを日々進化させていることは感じられたかと。。。同時にキーワード詰込み型のSEOに効果がなくなっている論理的な理由もまたこういった技術に隠れているのでしょうね。だからといってキーワードを意識しないで文章を書けばよいということにはつながりませんが、最近のSEO全般にいえることですが、何事もほどほどに、がよさそうです。 — SEO Japan [G+]

SEOとソーシャルを駆使して最強のTwitterマーケティングを実現する7ステップ

ちょっと出張が多くてパソコンの前に座る時間がなく更新停滞中です。公開できる時にまとめていきますのでご容赦ください。。ということで、今回はSEOとソーシャルを駆使して日本でもすっかりインフラ化したTwitterをマーケティングに活用しようというお話を。限りなくベタなタイトルですが、内容は一読の価値あることは保障します。 — SEO Japan

多くのトラフィックをサイトに送り込み、コンバージョンを増加させ、大勢のユーザー達とソーシャルメディアで交流する。ソーシャルネットワークでの取り組みをさらにレベルアップさせたいだろうか?それなら、ソーシャル-SEOグループを結成し、相乗効果を活かし、コラボレーションを促進し、そして、ソーシャル & SEOの双方の分野で、さらに良好な成果を出す試みを行おう。

オンラインでのマーケティングの取り組みを統合する上で最も重要なのは、縦割りの構成を破壊し、ブランドおよびエージェンシーに良い結果をもたらすことだ。ここで鍵を握っているのが、ソーシャルマーケッターとSEOマーケッターである。

マーケッターとしての最終的な目標は、PPC、SEO、ソーシャル、そして、ディスプレイのグループをシームレスに連動させることだ。しかし、今回は、SEOのデータを活用して、SEO-ソーシャルチームを組織する方法に焦点を絞って説明していく。

SEOチームとソーシャルチームの連携

多くの会社においては、ソーシャルチームが、オーディエンスが何を求めているのかに関する理解を基に、ユーザー、顧客、そして、インフルエンサーに対応する。ソーシャルメディアマーケッター達は – 交流の目標を考慮し、何をツイートすればいいのか – と言う大きな疑問を抱えている。この問いに対して、私は常に – オーディエンスにとって重要なことは何か – と逆に質問を返すようにしている。

マーケッター達は、通常、ツイッターのストリームに目を通して、オーディエンスが何に興味を持っているのかに関して、キーワードとハッシュタグを探す。この取り組みを行うと、ある程度、アイデアを得ることが出来る。また、フォロワー全体を見渡し、コンテンツと興味を分析しようと試みる。しかし、大勢のフォロワーを持つと、規模に関する問題が生じる。このアプローチは、ユーザーが少なく、ある程度興味の範囲が絞られる場合は効果を上げるが、数百名のフォロワーが対象になっている場合、現実的ではない。

それでは、SEOサイドを見ていく。SEOのチームが、オンページの最適化を巧みに行い、競合者よりも優れたリンクプロフィールを構築していると仮定する。すると、当然の流れとして、次にソーシャルメディアを使って、さらにランキングをアップさせる取り組みを行う。オンページの最適化とリンク獲得の試みだけでは、トップ10入りが難しい可能性がある。この壁を打ち破る鍵がソーシャルメディアであり、ここでコラボレーションを行う機会が生まれる。

SEO & ソーシャルチームを結成するには

 

ステップ 1 – キーワードを考える

キーワードはオーディエンスに関連する用語であり、オーディエンスはキーワードを使って、興味があるトピックやテーマを検索している。また、このようなキーワードを持つコンテンツには、オーディエンスの注目、関心、そして、マインドシェアを獲得する可能性を高める効果が見込める。そこで、ユーザーにとって何が重要なのかを考える際は、キーワードを使って表現してもらいたい。

SEOの担当者はキーワードを把握している。ページのランクとコンバージョンを高める取り組みを行う上で、キーワードに対する詳細な分析を実施しているためだ。この知識を活用し、ユーザーにとって重要なキーワードを特定しよう。SEOチームが多数のキーワード、特にロングテールのキーワードを持っているなら、リストに目を通して、ユーザーにとって最も重要な関連するキーワードのグループを選んでいく。

このステップでは、単純にキーワードを特定するだけでなく – キーワード、つまりオーディエンスが関心事を表現する上で実際に利用しているワードの観点から、オーディエンスの興味を検討する考え方を身につけてもらいたい。

ステップ 2 – ソーシャルメディアでトレンドになっているキーワードを特定する

ステップ 1で特定したキーワードの中で、キーワード/テーマが、ユーザーの関心にどれだけ存在するかを評価する上で役に立つ基準を探す。以下にこの取り組みを行う際に役立つメトリクスを2つ挙げる:

  1. キーワードが含まれたツイートの絶対数 - 各キーワードに対して、今週、当該のキーワードが含まれたツイートの絶対数を確認する – ツイッターのキーワード量と呼ぶ。
  2. ツイートの本数の週ごとの変化 – トレンドを探す。先週または先々週よりもツイッターのキーワード量が多いキーワードはあるだろうか? ちなみにこの記事では「トレンド」とは、週ごとのツイッターのキーワード量が増加している状況を意味する。また、トレンドのレベルを定義しておく必要もあるだろう – キーワード量が50-100%変化したキーワードは、「並」、100%以上変化したキーワードは「強」と考える。絶対数が多い場合のみ、大規模な変化は重要な意味を持つ。

ツイッターのキーワード量は、リアルタイムでユーザーにとって何が重要なのかを示唆している。あるキーワードに対するキーワード量が増加していると言うことは、当該のトピックがトレンドになっており、ユーザーにとっての重要度が上がっていることを意味する。これは当該のトピックの勢いを利用する絶好のチャンスと言えるだろう。

それではデータを集めよう:

  1. ステップ 1で選んだキーワードのポートフォーリオから取り掛かる。
  2. 全てのキーワードに対するツイッターのキーワード量を計測する。
  3. 次に強のトレンド、並のトレンド、そして、弱のトレンド、ゼロのトレンドの割合を確認する。
  4. このデータを使って優先順位をつける(次のステップで説明する)。

Total Twitter Keyword Volume By Trend Strength

 

ステップ 3 – ツイッターのアクティビティを活性化させるための、キーワードの優先順位をつける

ユーザーにとって何が重要なのかに基づき、適切なキーワードを選択する取り組みは、このプロセスの鍵であり、また、ソーシャルメディアの取り組みに優先順位をつける上でも役に立つ。以下にこの取り組みのアプローチを幾つか挙げていく:

  1. 強のトレンドを示すキーワードをすぐに活用する。このキーワードを最優先する必要がある。早ければ早いほど良い。強と並が混じっている場合、最初に強のトレンドのキーワードを全て選び、次に、量に応じて、並のキーワードを選ぼう。
  2. トピックが既存のキャンペーンと重なっているかどうか確認する。重複しているなら、キャンペーンに関連するキーワードの一部を優先することも可能だ。ここでも、トレンドのデータを用いて、どのキーワードを重視するかを判断していこう。
  3. 時間とリソースが無限に存在するなら、次のステップに進んでもらって構わない。限りがあるなら、ツイッターのアクティビティに利用することが出来る量を算定する。キーワード/トピックを選ぶ時は、1日/1週間/1ヶ月に何本のツイートを送信しているのか、そして、どれだけの作業が必要なのかを考慮しよう。最初は少量でスタートし、この作業に慣れ、成果を把握してから、ターゲットのキーワードの量を増やしていくことを薦める。

このステップを終える頃には、ツイッター戦略のコアとなるキーワードのリストが出来あがっているはずだ。

ステップ 4 – 既存ページをトレンドのキーワードに割り当てる

SEOの担当者は、キーワードのページマッピングを熟知している。ターゲットのキーワードを共有し、それぞれのキーワードに対して最も最適化されているページを尋ねよう。

また、このタイミングでキーワードの優先順位を練り直すことも出来る – 一部のページが、ランキングまたはコンバージョンに関して、良好なパフォーマンスを見せているなら、当該のページに散りばめられたキーワードの優先順位を上げることが出来る。

既に入手したデータをまとめる – これで、ユーザーにとって重要なトピックに関連するキーワードのリスト、また、ツイッターの取り組みに優先順位をつける上で役に立つキーワードのリスト、そして、キーワードに対して最適化されたページ(コンテンツ)を持っていることになる。

Keyword Content Mapping For Twitter Campaigns

 

ステップ 5 – ツイートを作成する

ステップ 5の小見出しでは、意図的に「作成」と言う言葉を使った。なぜなら、ただ単に大量のツイートを送ればいいわけではなく、適切なタイミングで、適切な言葉を使って、適切な内容のツイートを送信する必要があるためだ。また、適切な配置も重要である。

適切なタイミング: リアルタイムでトレンドになっているキーワードを利用しよう。時間、曜日等、テストしてタイミングを絞り込むことも可能だ。

適切な言葉: ユーザーが関心を持つトピックに関して、連想する言葉を把握しているはずだ。このようなキーワードをツイートに盛り込む必要がある。このキーワードを持つツイートがトレンドになっているためだ。ツイートの本文、または、ハッシュタグに掲載することが出来る。この点に関してはテストを実施する必要がある – ステップ 6で詳しく説明する。

適切な内容: キーワードに対して最適化されたページ上に存在する。このページのURLをツイート内に盛り込もう。

内容は重要 – 言いたいことをツイートするには、ツイートの構成に関するアイデアが幾つか紹介されている。

適切な配置: プロモツイートは、ユーザーがトレンド(キーワード)の検索を行った際に検索結果ページの上、そして、ツイートがユーザーに関連している場合、ホームのタイムラインの上部に掲載される。

プロモツイートは、ツイートのビジビリティを改善するだけでなく、アドワーズを使ってキーワードを見つける取り組みと同じように、ツイートがユーザーの共感を呼ぶかどうかをテストする上でも効果的である。ツイッターに用意されているこのプロモツイートに関する説明には、この取り組みを始める上で必要な情報が掲載されている。予算に余裕があるなら、プロモツイートの利用を検討してもらいたい。

ステップ 6 – 成果を測定し、微調整を行う & 今後のキャンペーンに反映させる

ステップ 1から6を振り返っていく。適切なキーワードを含み、適切な内容が盛り込まれたツイートは、関連するトピックがトレンドになっているタイミングで、ユーザーの注目を集め、その結果、より多くのユーザーがクリックする。また、ツイートを送信する度にフォロワー(重要なフォロワー)が増加し、ランディングページのコンバージョンが増えるようになり、ユーザーエンゲージメントも高まる。

それでは、実際にこの成果をどのように測定すればいいのだろうか?ターゲットのオーディエンスに関する知識、そして、繰り返しA/Bテストを実施する取り組みが鍵を握る。このステップの最終目標は、以下の問いに対する答えを得ることだ:

  1. キーワードを冒頭に掲載するべきか?
  2. ツイートをハッシュタグとしてキーワードに含めるべきか?
  3. どのトーンが最も効果が高いのか?
  4. どの時間・曜日が最も効果が高いのか?
  5. プロモツイートを行う価値はあったか?

何がうまくいくのかをテストする時間が限られている点を忘れないでもらいたい。簡素で、実行に移しやすいテストプランを策定するべきである。このテストを実施し、何がうまくいっているのかを把握するためには、メトリクス(ツイッターと自分のサイト)、そして、メトリクスを記録する追跡メカニズムが必要である。

ツイッターのメトリクス: ツイッターで直接メトリクスとアクティビティを分析することを薦める。ツイートのURLがクリックされた回数、RTの数、そして、お気に入りの数を確認して、ツイートがユーザーを引きこんでいるかどうかを感じ取ってみよう。

また、フォロワーの人数の変化にも注視する必要がある。変更がツイッターの取り組みの結果である点を把握する際は、あまり多くの変数を一度に取り扱わないように注意しよう。

加えて、このプロセスの一環として、次のように主観的なフィードバックを集める取り組みを薦める:

  1. どのツイートがコメントを獲得し、どのツイートがリアクションを得ていないか?
  2. どのように分類されているのか?
  3. コンテンツをどのように言及しているのか?
  4. ハッシュタグがあるか?幾つあるのか?
  5. 新たなキーワードのアイデアを得られたか?

サイトのメトリクス: ユーザーにRT、お気に入り、または、ツイート/RT内のリンクをクリックしてもらえたら、第一段階をクリアしたことになる – つまり、ツイートは、オーディエンスに注目してもらえたのだ。ただし、あくまでも

第一関門

を見事に突破しただけである。ユーザーを実際に引き込んでいるかどうかを知るには、サイトで有意義な行動を起こしているかどうか – つまり、コンバートしているかどうかを確かめなければならない。サイトで計測することが可能なメトリクスの例を以下に幾つか挙げていく:

  1. ページビュー
  2. サイトでの滞在時間
  3. 直帰率
  4. コンバージョン – ダウンロード回数、登録した人数、投稿されたフォームの数

ランディングページに対する上述したメトリクスが改善しているなら、喜ばしい限りだ。

測定メカニズム: 何が功を奏しているのか、何が失敗しているのかを把握するため、ツイッターの取り組みの影響を特定するには、テストの結果を測定し、功績を振り分けていく必要がある。トラフィックが発生している場所を表示する、ウェブ分析プラットフォームのリンク短縮サービスやマーカーは、便利である。

さらに正確な測定を行うため、少数のキーワードとページを選び、期間を設定し、上のメトリクスから一つ、または幾つか選択し、念入りに計測していこう。この期間中は測定に集中し、速やかに実施するべきである。

思い出してもらいたい。オーディエンスの注目をピーク時に獲得することが理想である。ただし、タイミングを逃しても、落胆しないでほしい – 学んだことを次のキャンペーンに活かせばいいのだ。

ステップ 7 – コラボレーション: ソーシャルチームとSEOチームの双方が得をする

SEOチームは恩恵を施すだけでなく受ける側でもある。グーグルとビングが明確に指摘(日本語)しているように、ソーシャルのシグナルはSEOにおいて重要である。このようなツイートを理解するサイトによるハロー効果は、検索エンジンのランキングに影響を与える。

ソーシャルはSEOにプラスに作用するだけでなく、トラフィックも呼び込む力を持つ。従って、SEOチームが、一部のページに対して、ソーシャルメディアでの勢いを求めているなら、上述したようにソーシャルチームと協力し、より戦略的にツイートを送信することが可能である。

すると、SEOチームは、ページに対するツイートの本数とランキングを関連を見出し、何がうまくいっているのかを評価することが出来るようになる。例えば、ソーシャルチームと共有するページに対するツイートの本数が増加しているなら、ランキングとの前向きな相関関係が存在するかどうか確かめてもらいたい。

 

Tweets vs Keyword Rank

 

ランキングに影響を与える上で、大量のツイートが必要なわけではない点に留意しよう。例えば、「アドビが検索データを使って、クロスチャンネルのセールスを増加させた方法」の中でも指摘されているように、アドビはたった7本のツイートを介して、28位から2位にジャンプアップしている。

例: Performics & Feeding America

一流のデジタルマーケティングエージェンシーのPerformicsは、Feeding Americaがツッターを使って、同団体の活動に関心をもってもらい、寄付や奉仕活動等の行動を起こしてもらえるように支援を行った。

適切なトラフィックを特定のページに送り込むことが、一つ目の課題であった。Performicsはステップ 1からステップ 6で紹介したプロセスに従って、キーワードをベースとしたオーディエンスに接触し、飢餓問題に関するページに導くことに成功した。その結果、ツイッターからのトラフィックは、キーワードベースのプロセスを実施する前と比べ、250%増加した。

Performicsの偉業に関する詳細は、ツイッターのディベロッパー向けのサイトに掲載されている。

結論

ツイッターのデータの「ファイヤーホース」を確認し、キーワードおよび検索に最適化されたページを求めることで、ソーシャルメディアに大きなインパクトがもたらされるだろう。ソーシャルを重用し、検索への影響を計測する取り組みは、今年、ますます重要性を高めていくだろう。

検索とソーシャルの取り組みを統合することで、ブランドのビジビリティおよびコンバージョン率は改善される。適切なコンテンツを、オーディエンスが必要としている時に、オーディエンスが訪問する全てのチャンネルで、魅力的な方法で提示することが出来るか否かが重要な鍵を握るだろう。

SEOチームと協力することで、ソーシャルチームは、ユーザーにとって重要なことを把握し、適切な時期に支援するコンテンツを提供することが出来るようになる。一方、SEOチームは、ソーシャルメディアによるプロモーションから利益を受けることが出来る。こうして、正確なデータを基に検索チームとソーシャルチームのコラボレーションがさらに前進していく。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Take Twitter Campaigns To The Next Level With SEO Data」を翻訳した内容です。

Twitterのトレンドワードを眺める習慣がある人もいるのでは?と思いますが、それをマーケティングに活用しようという姿勢が素晴らしいと思いますし、具体的な手法まで公開されているのは志高い人にはありがたく、早速トライあるのみ、といった感じでしょうか。

それがTwitterのトレンドワードかはともかく、リアルタイムに旬のトレンドを追いかけてそこに対応するマーケティングを仕掛けていく心意気が素敵ですし、実際それで大成功する場合もあるんですよね。この記事を読んで先日行われたアメリカのスーパーボウルで起こった停電を速攻でCMに反映させたオレオの例が頭に浮かんだ人もいるのではないでしょうか。

ウェブのリアルタイム性が革新的に進みつつある、これからはリアルタイムウェブの時代だ、なんてことが数年前まで叫ばれていたのを思わず懐かしく思い出してしまいましたが、ソーシャル、コンテンツ、インバウンド等のキーワードが注目されているウェブマーケティング業界、今日のウェブが持つリアルタイム性にも改めて注目してみる価値は十分にありそうです。 — SEO Japan [G+]

SEOの効果予測は不可能です。

SEOの最も難しい要素の一つが効果を事前に予測することの難易度の高さ。リスティング広告と比べても順位からトラフィックまで不確定要素が多く、事前想定することは何百というサイトにSEOを導入してきた私でさえも限りなく不可能な作業に思えます。とはいえ、SEOを本格的に導入しようとすると、企業規模が大きければ大きいほど、効果の予測値も求められるわけで。。。今回はそんなSEOの効果予測に関するお話を。 — SEO Japan

世界が白と黒、そして、原因と結果の原理で出来ていると確信している人達が意外と多い。Xを行うと、ただちに、そして、確実に結果Yに導かれると信じているのだ。

世界は、区切られており、それぞれの区画は他の区画からの干渉を受けないと考えているようだ。原因と結果が全てである。一生懸命働けば、お金持ちになる。行儀が良ければ、成功する。このような考えを持つ人達は、毎晩ぐっすり眠ることが出来るのではないだろうか。毎日の生活に平穏なハーモニーと喜びが溢れ、自分が信じる行動を起こすことが常に求められている。必ず素晴らしい結果につながるからだ。羨ましい。

残念ながら、SEO業界はこのような世界とは程遠い。在庫の製品を売りさばくためには、XとYだけ実施してればいいと言う考えは受け入れられない。そして、ある程度のレベルのブログの記事を作成すれば、ピューリッツァー賞を受賞することが出来ると考えているわけではない。

また、ウェブサイトを出来るだけ(それが何を意味するにせよ)最適化すれば、他に作業を行う必要はなく、ビジターは全てコンバートし、ページは全てSERPで1位を獲得すると期待しているわけでもない。つまり、SEOには完成形がないのだ。だからこそ、私はよく眠れないのだろう。

今回は優秀なSEOの友達の話をする。この人物から、大規模なオンラインビジネスを展開する重要な、新しいクライアントとの会議に関する話を聞いた。

私の友達が会った人物はクライアントのオンラインマーケティングマネージャーであった。まず私の友達は、クライアントの上位50ページの初回の評価を終え、ページ全体の一般的な問題を幾つか指摘し、検索からのビジターを増やすために必要な推奨される取り組みをリストアップした(ターゲットのメトリクス)。

クライアントは慎重に推奨リストを見直し、SEOに対する予算は限られていると明言した(あらゆる会社に共通する)。その後、重要な問いを私の友人に尋ねたのであった – 推奨#2ではなく、推奨#1だけ実行したら、どれだけ多くのユニークユーザーを獲得することが出来るのか?

クライアントは一ヶ月に獲得する必要のあるユニークユーザー数を社内で決めており(経営陣が決定)、推奨されたそれぞれの取り組みがユニークユーザーを何人もたらし、それぞれ幾ら必要なのかを尋ねることで、最小限の投資で求められている人数を獲得するために最適な取り組みを知りたがっていたのだ。クライアントは具体的な数字を求めていた。まるで具体的な数字があるかのように。

この会話には聞き覚えがあるだろうか?全く同じではなくても、同様のテーマの話し合いを耳にしたことがあるだろうか?SEOとして、私達は確信した状態でXを実施すると結果Yが導かれると言えるだろうか?私がこの質問に対する完璧な答えを知っていたなら、今よりも遥かに高い料金を要求しているはずだ。

100%がSEOに存在しない理由

SEOのプロは、特定の最適化のタスクによって何名の新しいユーザーを獲得することが出来ると確証を持って言葉に出すことは出来ない(具体的な数字を喜んで提供するSEOコンサルタントも存在するが、このような主張の信頼度はネッシーの写真と同程度である)。通常は、確実な数値を提供することは、様々な要素が関連しているため、達成することが出来ない:

  • グーグルが、とりわけここ最近、そして、今後、アルゴリズムにおいてを何を求めているのかを100%の精度で把握することは不可能である。試行錯誤を繰り返し、ある程度目星をつけることは出来るが(希望的観測)、金融業界でよく言われているように、過去のパフォーマンスが今後の見返りを保証するわけではない。
  • グーグルが次にどのような新しい、黒と白の動物の名前が与えられたペナルティーではないアルゴリズムのアップデートを行うのか、そして、そのアップデートが何をターゲットにしているのかを、100%の精度で把握することは出来ない。
  • 同じ分野の競合者が、ウェブサイト、リンク、ソーシャルメディキャンペーンやコンテンツを最適化するために何をしているのかを、100%の精度で知ることは出来ない。
  • 次にターゲットのマーケットや業界に影響を与えるどのような大きなイベント、外部のイベント、地域のイベント、地方のイベント、国のイベント、世界的なイベントが起きるのか、あるいは、ターゲットのマーケットが、会社が提供する製品やサービスをどれだけ求めているのかを、100%の精度で把握することは出来ない。エコ製品(もしくはエコ製品の管理サービス)に底なしのマーケットが必ず存在するわけではない。

要するに、不確定要素が余りにも多いのだ。検索エンジンの結果ページから向けられた個別のインターネットユーザーの行動、そして、大量のランキングの要素を考慮する検索エンジンのアルゴリズム等、このような複数の多次元の枠組みの中で、SEOのタスクXが結果Yを寸分の狂いもなくもたらすと言う考えは、はっきり言って、浅はかである。

統計マニアの意志は固い

友達のクライアントの立場は分からないでもない。このマーケティングマネージャーは、SEOの取り組みを難しくするためだけに頑固な態度を取っていたわけではないはずだ。

むしろ、当該のマーケティングマネージャーは経営陣から同じことを質問されると予測し、経営陣を満足させる答えが欲しかったのか、あるいは、少なくとも自分が賢く、質問をすることが出来る点を証明したかったのだろう。確かに、重役、特に統計マニアの重役は、コンサルタントの料金に対するROIを立証したがる傾向がある。

しかし、「SEOのタスクXはきっちり5万人のユニークビジターをもたらし、タスクYはさらに25000人を追加し、そして、タスクZは10000人を加え、合計で1ヵ月間で85000人の新たなユニークユーザーが訪問することになる」に見られるように具体的な結果に対する要望が要求されると、誰かが数字を作り出していることに気づくようになるだろう。そして、最終的に真実が明らかになる。

これではセールスチームのノルマと同じである。ノルマを設定したところで、そのノルマが達成されるとは限らない。到達したいバーの高さを設定するだけである。そのバーの高さに達するためには、適切な量のリソースを投じなければならない。全力を尽くしているものの、マーケットが不況なら、セールスチームは年次評価で苦い思いをするかもしれない。しかし、予想に反してマーケットの景気が良いなら(あるいはメディアでバイラル化が起こり、無料で大幅に宣伝してもらえるなら)、ノルマのターゲットはそもそも現実的な意味を持たなくなる。

SEOキャンペーンにおける成功の見込みにおいて、不安定さが存在することを、辛いかもしれないが、正直にクライアントに伝える必要がある。当然ながら、SEOの問題を特定して、ソリューションを実装し、問題を解決することは可能である。また、創造力を駆使して、クライアントのメッセージを拡大して新たなマーケットに伝えたり、あるいは、マーケティングのメッセージをより強力で、より魅力的なトーンに変えたり、または、定着した製品やサービス向けの新しいアプリを宣伝することは可能である(また、そうするべきである)。

拡大は目標であり、大きなニュースの拡散は使命である。しかし、特定の最適化のメソッドによる予想される成功を数値化する行為には、確実さは存在しない。

実はクライアントが当てにすることが出来る確実な公式が一つある。マーケティングキャンペーンの取り組みに対して、愚かにもSEOへの投資を拒否する方針を採用すると、確実に失敗する。

クライアントが何もしないうちに競合者はウェブサイトの最適化を続け、新たなソーシャルメディアキャンペーンを始め、従来のマーケティングキャンペーンをオンラインのキャンペーンで補強していくだろう。SEOは一度きりの取り組みではない。問題の特定、是正措置の実施、実際の結果の調査を継続して行い、そして、この取り組みを繰り返し実施することで、強化を進める活動である。

辛い現実

「Xをすると、Yになる」ほど世界が単純だったなら、誰もが裕福になり、すべての製品は質が高く、あらゆるマーケティングの取り組みは成功を収めるはずであり、このコラムはピューリッツァー賞に輝くだろう。しかし、現実はそこまで単純ではない。つまり、皆、同じことをするなら、誰も裕福にならず、すべての製品は同じであり、マーケティングの取り組みは泣かず飛ばずで終わり、そして、ピューリッツァー賞も手に入らないのだ。

世界には思いがけない不確定要素や未知の深くて要素が存在し、成功と失敗をもたらす。その結果、何か、そして、誰かが、他の何か、または誰かをリードする構図が生まれるのだ。だからこそSEO業界が存在する。クライアントが平凡な集団から抜けられるように手を貸すためだ。「絶対」の欠如をクライアントに伝えるのは勇気がいるが、それは偽りのない真実である。最後に、この記事を投稿したからと言って、ピューリッツァー賞を置く場所を前もって掃除しておく必要はない。残念だ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「This Post On SEO Will Win The Pulitzer Prize」を翻訳した内容です。

数多くSEOに取り組んできた人であればある程、納得できる記事だったのではないでしょうか。経験上、ざっくりとした数字を出すことはできるとは思いますが、検索広告のプランニング等に比べると、はるかに曖昧というか、稟議を通すための予測になりがちな点は否めなかったりもします。

予測の難しさが特に本格的なSEOの導入を妨げてきた面もあると思いますが、それをいってしまえばソーシャルも全く同じ(というかそれ以上?)。小規模でもまずは初めて見てそこで効果を見た上で次に進む、というような積極的かつ柔軟な姿勢でSEO含めたウェブマーケティングに取り組んだ方が(失敗してもそこで学ぶことは多そうですし)最終的にはより良い結果につながる気もする私です。 — SEO Japan [G+]